はじめての大腸内視鏡検査体験談 痛みや食事、検査の流れとは
【ここがポイント】
☆検査前日の準備が心配なときは
検査食を利用して負担軽減!
☆下剤にのみやすいタイプが登場!
☆もう恥ずかしくない!
おしりを露出せずに行える検査着が普及
便潜血検査で陽性判定が出ても精密検査に行きたがらない大きな理由のひとつに、大腸に内視鏡を入れることへの抵抗感があります。恐怖心、恥ずかしいとの思い、さらに、検査前に行う処置に対しても不安を抱えている人が多いようです。
そこで「ガッテン!」では、番組をきっかけにはじめて大腸内視鏡検査を受診した男性、新立良一(しんだて・りょういち)さんに密着しました。普段目にすることができない大腸内視鏡検査の実際をリポート!
(新立さんに届いた要精密検査の通知)
大腸内視鏡検査の準備 その1
前日は消化の良い食事 検査食で負担軽減も!
大腸の中を内視鏡でしっかり観察できるように、検査前に大腸の中をきれいにしておく必要があります。便が残っていると、がんやポリープなどの病変を見逃してしまう可能性があるためです。医療機関によって手順は多少異なりますが、行うべきことは同じです。
検査前日は、消化の良いものを食べるのが基本です。新立さんの場合、自宅に事前に届いた朝・昼・晩の3食をとることにしました。そのように、現在は3食分を用意してくれる医療機関もありますので、事前の準備が心配という人にとっては安心です。
新立さんが食べたのは、大腸内視鏡検査用に作られた検査食と呼ばれるものです。朝食は「鶏肉と卵のぞうすい」、昼食は「大根とじゃがいもの鶏そぼろあんかけ、白がゆ」、夕食は「煮込みハンバーグ、白がゆ」でした。夕食は午後6時頃までに済ませ、早めに就寝して翌日の検査に備えました。
大腸内視鏡検査の準備 その2
当日は下剤で前処置 のみやすい下剤も登場!
当日は、下剤で腸の中をきれいにすることから始まります。薬剤に水を入れて1リットルにし、数回に分けてゆっくりのみます。以前は2リットルのむのが通常でしたが、現在は1リットルで済む薬剤もあります。
新立さんがのんだ下剤は梅のような味がしたそうです。ほかにもスポーツドリンクのような風味のものもあり、のみやすい工夫がなされています。
大腸内視鏡検査の準備 その3
検査着に着替える おしり丸出しにならない工夫!
下剤服用後は、トイレに行きたくなります。何度かトイレに行くと便がどんどん液状になり、水のような状態になってきます。
おなかの状態が落ち着いたら検査着に着替えます。検査着は、内視鏡を入れる所にだけ穴があいたズボンタイプ。上着は、おしりがすっぽり隠れるガウンのようなタイプで、ズボンの穴を気にせず、安心して診察室に向かうことができます。
いざ!大腸内視鏡検査へ
診察室に入り、緊張がピークに達した新立さん。緊張を和らげるため、鎮静剤を注射して気分を落ち着かせました。
ベッドに横向きになり、内視鏡はズボンの穴のあいた部分から挿入します。おしりが見えないため思っていたほどの恥ずかしさはなかったようで、検査中もずっと撮影させて下さいました。
内視鏡を挿入したことによる痛みも違和感もないというまま、15分ほどで検査は終了しました。
気になる検査結果は... 異常なし!
医師
「全部、しっかり見てきましたが何もありませんでした。」
新立さん
「良かった!ありがとうございます。
精密検査っていうのがずーっと頭の中にあるんですよ、(通知を)もらってからは。でもそれが、精密検査(大腸内視鏡検査)を受けて何もないことがわかって安心しました。」
大腸内視鏡の進歩!検査と同時に治療も可能
大腸内視鏡検査で使用する内視鏡そのものも日々進歩しています。まず、挿入するスコープが昔に比べて細くなっているため、挿入時の身体への負担が少なくなっています。それから、カメラの精度も高くなりました。現在は「拡大内視鏡」といって、大腸の粘膜の模様や血管まで細かく観察できるものもあります。
ポリープが見つかった場合、この拡大内視鏡で表面の模様を確認することで、良性なのか悪性なのかの判別がほぼ可能です。また悪性だった場合でも、細胞をとることなくがんの深さを予測し、内視鏡治療が可能なのか外科手術が必要なのかの判別もできます。病変によっては、検査と同時に治療までできてしまうこともあるのです。
●この記事は以下の番組から作成されています。

1月29日(水)放送
ガッテン!「実は女性の死亡数1位! 大腸がんで死なない秘策」

2月20日(木)放送
「女性の死亡数1位!大腸がんで死なない秘策」
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