「18年度〜20年度NHK経営計画」における経営委員会改革について一覧へ
委員長コメント

 今回の経営計画全体に対する思いと、それから、計画の中に盛り込まれた「経営委員会の機能強化」について申し上げたいと思います。NHK3ヵ年計画 内容はこちら>>

1)計画全般について

 はじめに経営計画全体についてですが、執行部とは年末年始も挟み相当密度の濃いやりとり、といいますか論議を行なって本日の議決に至りました。そこで、2点ほど申し上げておきたい、と思います。

 1点目は、今回の計画は、視聴者のご意向を相当程度踏まえたものになったのではないか、ということです。(例えば、視聴者の視点に立った経営姿勢を明確にしたこと、それに向けた具体的な施策をできるだけ明示したこと、そうしたことを通じて経営体質の改善に向けた姿勢や対策を明確にしたこと、等です)。

 新生プラン発表以降、視聴者の皆様から数多くのご意見を頂きましたが、NHKも、さまざまな方法で、自ら視聴者のご意見を積極的にお聞きしましたし、また職員の意見・議論にも積極的に耳を傾けてきました。こうした動きは、まさに今のNHKの危機感と改革意欲を表すもの、と受け止めております。

 2点目は、NHKとして主体的に、何をどうしたいと考えているのか、といったことについて、一定程度踏み込んだ計画になったのではないか、ということです。

昨年来、NHKは、視聴者の皆様の信頼を頂ける、新生NHKに生まれ変わる、と宣言してきましたが、一方で、一体、どのような公共放送を目指し、何をどう変革していこうとしているのか。勿論、変化の激しい時代であり見通しは必ずしもクリアではありませんが、それでも、NHKとして、何を、どうしたいと考えているのか。そうしたNHKの思い、とか主張があるのなら、もっと示していくべきであると、執行部に申し上げてきました。そうした意味もあって、今回の計画は法制度等難しい面もありますが、一定程度踏み込んだ内容になったのではないか、と思います。

2)経営委員会の機能強化について

1:基本的な考え方

 次に、今回の計画には、「信頼されるNHKを目指して」という表題のパートで、「経営委員会の機能強化」が盛り込まれていますので、その点について少し補足したいと思います。

 記者の皆様にも、かねてから経営委員会の機能を強化する、経営委員会自らの改革を進めると申し上げていましたが、ポイントは3点あろうかと思います。

 第1に、執行部に対する監督を強化する、ということです。これは、そもそも経営委員会の本来的役割・使命です。言い換えれば、ガバナンスとか、コンプライアンス、ということになりますが、ここを従来以上に強化・徹底する、ということです。

 第2に、経営委員会活動の透明性を向上する、ということです。執行部にも求めていますが、経営委員会の活動内容について、視聴者の皆様に一層ご理解を頂くためにも、さらに情報公開を推し進めていく、ということです。

 第3に、今申し上げた2つの取組みを進めていくために必要な経営委員会自身の改革、例えば昨年設置した事務局のあり方や経営委員の処遇のあり方等についても、見直すべきものは、しっかり見直していく、ということであります。

2:各論(部会・委員会の設置等)

 関連して、少々各論に触れますが、計画に「役員の業績評価・目標管理の導入」とありますが、これは役員の処遇に差をつけることが目的ではなく、NHK全体で、役員も職員も、業務のPDCAサイクルをきっちり回し、自らの役割・課題について責任をもって果たしていく、といったことを組織内にしっかり確立してもらうことが目的です。そのためには、やはり「隗より始めよ」ではないのか、ということです。

 評価・報酬部会や指名委員会の設置も、経営委員会の権限拡大を意図しているものではありません。そもそも、役員報酬の決定や、役員人事は、放送法で経営委員会議決事項と定められています。経営委員会としては当然ながら、これらの案件を審議・検討し、得られる結論の客観性や妥当性、的確性、或いは結論に至るプロセスの透明性について一層追求していかなければなりませんし、また、もう一方で、会長以下執行部には、経営委員会に対する説明責任をしっかり果たしてもらうようにしていかなければならない、と考えております。今回新設する、部会・委員会も、今申し上げたことを確実に実行していくための一つの方策ということであります。

 監事との連携を強化し、必要に応じ部局の意見、外部の知見、さらには専門家のアドバイスを随時取り入れる等、経営委員会としては、多角的に情報収集を行ったうえで、業務執行の現状を分析したり、執行部の提案を精査したりしていく。そうすることで、経営委員会内の論議や審議を、もう一段も二段も深く掘り下げたものにしたい、と考えております。

 ご存知の通り、経営委員会は12名の社外委員で構成されていますが、この12名が経営者、学者など、それぞれ本職、いわばバックボーンを持ち、また地域的にも、さまざまな視聴者の立場を代表しています。こうした特長を十分に生かし、12名の委員の知見や能力を最大限に発揮することが重要と考えています。

<終わりに:NHKへの期待、経営委員会の決意>

 最後になりますが、この1年、NHKにおいては、役職員が一丸となって視聴者の皆様からの信頼を回復すべく諸活動に取組んできました。その結果、受信契約も、漸く回復に向けた曙光が見えてきたように思います。勿論、安穏とできる状況にはなく、まさにこれからが正念場とも言えますが、私は、この兆しを大切に、視聴者の目線で仕事に取り組んでいくという考え方、視聴者を第一に考えていくということをNHKの組織の頭から足のつま先まで隅々にまで浸透させることで、この回復傾向を力強いものにしたい、と考えております。新生NHKの構築に向け、本日発表した経営計画や予算・事業計画を確実に実践・実行していくこと、日々の改革を真摯に、かつスピードをあげて取組んでいくことが、最も重要なことであると思います。NHK執行部も、経営委員会も、日々、視聴者の皆様の審判を受けているのだ、という気持ちを忘れずに、改革に邁進致しますので、引続き、皆様のご支援とご理解を賜りますよう、お願い申し上げます。

(1月24日 石原経営委員会委員長 記者ブリーフィングより) 

以上





NHKの新生とデジタル時代の公共性の追求 平成18年度〜20年度 NHK 経営計画    抜粋 P.8〜9

経営委員会の機能強化

 経営委員会は、国会の同意を得て、内閣総理大臣
が任命する経営委員で構成されています。

 経営委員会は、会長以下の執行部を監督するとと
もに、視聴者のみなさまに対して説明責任を果たし
ます。

 経営委員会は、会長以下の執行部に対するガバナ
ンスの強化と委員会自身の透明性の向上を柱に、機
能を強化します。

 

経営委員会のガバナンスの強化

◆ 経営委員会に「評価・報酬部会」を設置し、執
 行部に対する目標管理・業績評価を導入し、評価
 結果をその処遇に反映します。

  また、評価にあたっては、視聴者のみなさまの
 視点に立った評価を行う「NHK"約束"評価委員
 会」の評価システムを活用します。

 

◆ 経営委員会は、会長、理事のほか各部局等への
 ヒアリングを行うなどにより、執行部の事業運営
 に対する監督を強化します。

 

◆ 経営委員会は、必要に応じ、「指名委員会」を設
 置し、会長・監事の任命、副会長・理事の任命同
 意に関する検討、審議を行います。

 

◆ 経営委員会の業務を的確に行うため、監事との
 連携をさらに強化し、また専門性のあるスタッフ
 を中心に事務局体制を強化します。

 

 

経営委員の処遇体系の改革
  • 経営委員の退任慰労金の廃止。
    (平成17年12月実施)
  • 経営委員の報酬は、平成17年
    度の削減(20%)に加えて平
    成18年度の報酬を前年度比
    10%削減。
  • 経営委員の職務に応じた処遇
    体系の策定に向けた検討。
  • 経営委員会の説明責任を果たす透明性の向上

      ◆ 視聴者のみなさまとの結びつきを強化するため、
       経営委員会の活動内容をより積極的に公表、説明
       します。
  • 経営委員会議事録の詳細化
    (発言者名の記載を含む)、
    公開の迅速化。
  • 経営委員会のホームページの
    充実。
  • 経営委員長の記者ブリーフィ
    ングの定例化。