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平成27年度 第2回 視聴者のみなさまと語る会〜NHK経営委員とともに〜in宇都宮 (平成27年5月23日(土)) |
<会 合 の 概 要>
「経営委員会による受信者意見聴取」の平成27年度第2回は、宇都宮放送局で実施し「経営全般」「放送」の2つのテーマについて、公募による25名の視聴者から意見を聴取した。
<会 合 の 名 称>
視聴者のみなさまと語る会〜NHK経営委員とともに〜in宇都宮
<会 合 日 時>
平成27年5月23日(土) 午後2時〜午後4時
<出 席 者>
〔視聴者〕 |
公募による視聴者25名 |
〔経営委員〕 |
上 田 良 一 (委員) |
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中 島 尚 正 (委員) |
〔執 行 部〕 |
板 野 裕 爾 (専務理事) |
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福 井 敬 (専務理事) |
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田野辺 隆 男 (宇都宮放送局長) |
〔司 会〕 |
伊 藤 博 英 エグゼクティブ・アナウンサー |
< 会 場 >
NHK宇都宮放送局 1階スタジオ
< 開 催 項 目 >
以下のとおり進行した。
1 開会あいさつ
2 経営委員による説明
協会の基本方針、その他協会の運営に関する重要な事項について
3 意見の聴取
(1) NHKの経営全般について
(2) NHKの放送について
4 閉会あいさつ
「視聴者のみなさまと語る会」終了後、「ブラタモリの歩き方」と題して、制作局の 中村 貴志 チーフ・プロデューサーによる講演会を開催した。
<概要・反響・評価>
- 公募の結果、はがき、ホームページなどを通じて61名から参加の申し込みがあり、会場スペースの関係から抽選を行い、49名に参加案内を発送した。
- 語る会には、25名が参加し、「経営全般」と「放送」の2つのテーマについて意見や提言を募った。
- 参加者からは、「受信料」「経営委員会の役割」「番組出演者のことばづかい」「地域放送の拡充」など、多岐にわたる意見や提言が寄せられた。
- 語る会終了後に行ったアンケートには、23名から回答があった。主なアンケートの結果は次のとおり
<参加者の満足度>
「大変満足」6名、「満足」9名、「普通」5名、「不満」2名
(未記入1名)
<経営委員会の仕事について>
「今回のイベントに参加して、経営委員会の活動について理解が深まりましたか」との質問に対し、「経営委員会の活動について理解が深まった」との回答が17名からあった。
◆協会の基本方針・重要事項の説明
(中島委員)
私ども経営委員会の役割についてご説明させていただきます。
経営委員会の役割は、放送法に明文化されており、NHKの経営の基本方針などの議決、会長の選任や会長以下NHK執行部の役員の業務の監督など、NHKの経営に対して重い責任を負っています。
こうした役割を持つ経営委員会の委員は、衆参両議院の同意を得て、内閣総理大臣により任命されます。
委員の選任に当たっては、教育、文化、科学、産業、その他各分野、全国各地方が公平に代表されることを考慮しなければならないと放送法で定められています。
経営委員の任期は3年です。再任されることもあります。委員の定数は12名です。
また、経営委員の中から監査委員が任命されることになっており、経営委員を含めた役員の職務の執行を監督する役目を担っています。現在、その監査委員は、私の隣にいらっしゃいます上田委員と、室伏委員、森下委員の3名が務めています。
私ども経営委員が、ただいま申しましたような重責を果たすために、視聴者の皆さまのご意見を直接伺うことも放送法に定められています。本日は、その機会として、皆さまからNHKに対する忌憚のないご意見をお聞かせいただく前に、経営委員が協会の基本方針や重要事項を説明することという定めもございますので、少し時間をいただき、平成27年度から29年度3カ年のNHK経営計画、平成27年度収支予算と事業計画について触れさせていただきます。
NHKでは、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年を見据え、NHKが今後、進むべき大きな方向を「NHKビジョン 信頼をより確かに、未来へつなぐ創造の力」というタイトルでまとめました。
世界から注目が集まる2020年に最高水準の放送・サービスを視聴者の皆さまにお届けし、より身近で信頼できるメディアとなることを目指します。そして、2015年度から2017年度の3カ年を、このビジョンの実現に向けた第一ステップと位置づけ、経営計画として5つの重点方針を掲げました。
重点方針の1つ目は、「判断のよりどころとなる正確な報道、豊かで多彩なコンテンツを充実」です。
これは命と暮らしを守る報道、日本や世界の課題に向き合う骨太な報道、見応えある魅力的なコンテンツの開発など、公共放送NHKの根幹を支える放送・サービスを、視聴者の皆さまの幅広い期待やニーズに応えて、充実・強化していくというものでございます。
重点方針の2つ目は、「日本を世界に、積極的に発信」です。次期経営計画では、国際発信の強化について特に重点を置いて取り組みます。情報の国際化が進む中で、日本の政治、経済、社会、文化などにつきまして正確な情報を世界に届けて、日本を正しく理解してもらうことは、公共放送の大変重要な役割です。
英語のテレビ国際放送「NHKワールドTV」は、北米とアジアを重点地域と位置づけ、見たくなる、国際放送を目指して、ニュースや番組を充実・強化してまいります。また日本には、魅力あふれる地域がたくさんあります。
この宇都宮もまさにその一つですが、豊かな自然や文化、暮らしなどを積極的に世界に発信して、多くの人に日本の奥深い魅力を知っていただきたいと思っています。
重点方針の3つ目は、「新たな可能性を開く放送・サービスを創造」です。
テレビだけでなく、パソコンやスマートフォンなど携帯電話でもNHKの情報や番組などに接してもらうために、インターネットを活用したサービスを強化します。また8K、スーパーハイビジョンにつきましては、2016年の試験放送、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据えた開発活用など、先導的な役割を果たしてまいります。
重点方針の4つ目は、「受信料の公平負担の徹底に向け、最大限努力」です。平成29年度末に支払率80%、衛星契約割合50%の達成を目指して、全局体制で受信料制度の理解促進活動に取り組むとともに、営業の改革を一層推進し、過去最高の支払い率の達成に努めます。
5つ目の重点方針は、「創造と効率を追求する、最適な組織に改革」です。経営資源に限りがある中で、重点方針の1から3に掲げた放送・サービスの強化・充実を図っていくためには、創造と効率をともに追求する、そういった組織を目指す改革を進める必要があります。
コンテンツ制作力の強化に経営資源を重点配置していくため、関連団体を含めたNHKグループ全体の業務体制改革を推進してまいります。また、男性・女性を問わず、多様な働き方ができる職場改革に努めます。
3カ年の収支計画については、受信料をはじめとする収入の増加を確保し、重点方針で取り組む放送・サービスの強化、そして放送センターの建てかえや2020年の東京オリンピック・パラリンピックなど、将来の備えに充てていきます。さらに業務全般にわたる見直しにより経常経費を削減し、重点事項に充てていきます。
以上が3カ年経営計画の全体像です。
今後は、この経営計画の着実な実行が何よりも重要です。経営委員会は、今後も執行部と協力し、よりよい経営の実現に向けて、努力を重ねてまいりたいと思います。
3カ年経営計画の初年度となります、今年度の取り組みについても触れさせていただきます。
平成27年度は、NHK経営計画2015−2017年度の初年度として、先ほどご紹介いたしました経営計画に掲げた5つの重点方針に沿って、事業運営を着実に遂行していきます。
事業収入は受信料の増収などにより、前年度に対して201億円の増収となる6,831億円を見込んでいます。事業支出は国内放送・国際放送の充実、インターネットの活用やスーパーハイビジョンなど新しいサービスの推進などにより、前年度に対して229億円増の6,769億円としています。
以上により、事業収支差金は62億円を確保し、全額を東京渋谷の放送センターの建て替えなどに充て、建設積立資産に繰り入れます。
ただいまご説明いたしました3カ年経営計画、27年度の収支予算、事業計画を着実に実行するためにも、視聴者の皆さまからいただくご意見やご要望は大変貴重なものと考えております。
本日、この宇都宮放送局にお集まりの皆さまから頂戴するご意見・ご要望は、私ども経営委員の全員はもちろんのこと、執行部とも共有し、今後のNHKの経営に反映させてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
《視聴者のみなさまからのご意見とNHK側からの回答》
第1のテーマ:NHKの経営全般について
【会場参加者】
籾井会長は就任直後、公共放送の会長と思えないような発言をされ、国会で問題になり、最近ではハイヤーの公私混同問題などの報道があった。公共放送の会長としての適格性が疑われるのではないかという気がする。
経営委員には、任命の責任がある。また、理事は経営の執行に会長の補佐としての役割があると考えるが、そのような立場から籾井会長の会長としての適格性についてどのように考えているのか。
また、地上放送は、災害報道などで的確な放送をしているということもあり、見る、見ないにかかわらず受信料で支えるべき放送だと思うが、衛星放送については、既に有料放送がかなり普及しており、有料化しても構わないのではないか。
【会場参加者】
予算・事業計画が、去年に続いて全会一致ではなく、参議院の総務委員会では、委員長の決裁でやっと通った。NHKの受け止め方として、予算・事業計画はよし、とされたという認識なのか。
【会場参加者】
千葉県の船橋市議会議員選挙で「NHKから国民を守る党」の議員が当選した。そのような政党や自治体に対して、NHK側から意見交換、協力、連携というようなことを考えているのか。それとも、政党とはかかわらない、ということなのか。
(上田委員)
まず、籾井会長の件ですが、ご指摘ありましたように、昨年1月25日に会長に就任され、それ以降、特にNHKの場合は予算の国会承認が必要で、通常国会が始まると国会でNHK問題が取り上げられ、いろいろな注目を浴びています。
確かに、このこと自体は私も、特に会長の公共放送のトップとされての言動が視聴者、国民の皆さまにある程度大きな反響を呼ぶような形になっているという事態に関して、非常に残念に思っています。会長にも、一層その点はご自覚いただき、対応していただきたいと同時に、経営委員としては、会長の監視監督を行うという立場にありますので、しっかりコミュニケーションを取りながら、対応していきたいと考えています。
ただ一方で、先ほど中島委員から説明がありました3カ年経営計画については、執行部との間でかなりのやりとりを行った末にできたものであり、経営委員会としては、それなりに立派な計画ができたのではないかと考えています。
また、予算のご質問がありました。全会一致にならなかったことは、非常に残念でしたけれども、予算、事業計画の内容そのものは、経営委員会としては、それなりにしっかりしたものができた、と考えています。あとは、それをいかに実行していくか、ということに尽きる、と考えています。
衛星放送の受信料についてのご質問ですが、公共放送として、NHKは基本的に日本の津々浦々まであまねく皆さまに放送をお届けする、というのが一つの役割になっています。そういうことで、受信料は、皆さまに公平負担というのをお願いしており、衛星放送に関しては、違った考え方が全くできないわけではないとも思いますが、原則的には、総合テレビと同じように、あまねく放送をお届けするということを前提として、公平にご負担いただくというのがベースになると思います。
通信と放送の融合が進み、インターネットなどでテレビが見られるようになると、受信料体系そのものを検討していかなくてはならない時期が来ると理解しています。そのような中で、ご指摘があった衛星放送の受信料ご負担のあり方などは、検討に値するのではないかと考えています。
また、政党とのかかわりについてですが、経営委員会は、役員の職務の執行を監視監督するという立場であり、直接的に政党とコミュニケーションを取るという立場にはありません。
(中島委員)
籾井会長の件に関しましては、公共放送を推進する、またこれを理解していただくためには、視聴者、国民の皆さまから全幅の信頼を受けるように努力することが大事だと思っています。経営委員会としましても今後、そのように対応してまいりたいと思います。何よりも、やはり信頼関係を保つことが非常に重要なことであり、現在、必ずしもそれが十分ではない、と感じています。
NHKの経営に関しましては、3カ年計画や、新しい時代に即応できるよう、国際放送の充実、インターネット等々のインフラ、技術的な新しい動向と合わせていく必要があり、これまでの経験を十分に発揮してほしいと期待しています。
(福井専務理事)
民間では衛星放送に有料放送が導入されていますが、NHKの衛星放送は、総合テレビと同じように基幹放送であり、例えば災害時に東京渋谷の放送センターが使えなくなった場合、埼玉からCS波を使って大阪に電波を送り、大阪からBS波を使って全国に放送する体制をつくっています。スクランブル化してしまうと、こういう機能ができなくなります。このような災害対応を含めて、基幹放送ということで、総合テレビと同じ位置づけになっています。
船橋市議会議員の話がありました。もともとNHKの職員で、NHKに対していろいろな業務妨害をされてきた方が「NHKから国民を守る党」として活動しています。これは、ほとんど個人的な党であり、多分、支持者もそれほどいないと思います。そういう位置づけの方だということです。
【会場参加者】
4月28日の経営委員会で、経営委員長と会長のやりとりがあり、会長が「厳重注意を受けるいわれはない」という発言をしている。昨年2月10日の経営委員会でも、委員とのやり取りの中で「それでもなおかつ私は大変な失言をしたのでしょうか」と反論されている。
議事録を読んでいる限り、経営委員の方は、懸命にやっていることは伝わるが、1年たっても籾井会長は変わらない状態。経営委員を軽視していると思うし、経営委員は形骸化していると感じる。
(上田委員)
議事録記載とおりのやりとりがあったわけですが、籾井会長の立場からすれば、ご自分で納得できないところを理解するために、ご質問したという立場だと理解していますが、経営委員会としては、公共放送のトップとしてふさわしい言動ということを自覚していただきたいということがあります。
既に経営委員会としては3回の注意、それから2回の申し入れという形で会長にお伝えしています。経営委員会として取り得る手段は、基本的に法律の中で対処していかなくてはいけません。
また、私は常勤の形で中に入っていますので、経営委員会に限らず、いろいろ場でコミュニケーションを通じて、理解のそごがないように努めているつもりでもあり、今後も努めていきたいと考えています。
【会場参加者】
経営委員の方には結果責任があります。できることをやっているとおっしゃいますが、罷免権があるということなので、それを行使していない限りはやり尽くしたとは考えません。
【会場参加者】
事業収支において、毎年事業収入が順次増加しているという形だが、少子化が騒がれている時代、事業収入はこのような形で順調に増加するのか。
もう一点、給与の件。NHKには何人ぐらいの職員がいるのか。
(上田委員)
人口も世帯数も減少が見込まれる中で、NHKの受信料収入をどのように確保していくかというのは非常に重要な課題だと、経営委員会としても認識しています。
平成26年度の支払率が76%ぐらいということは、4人に1人の方はお支払いいただいていない、という状況です。それを今年度から始まる3カ年で80%に持っていくことで、公平負担に努めて収入を確保してまいります。
また、現在、インターネットで見た場合には、受信料をいただく仕組みになっていません。放送と通信の融合を踏まえ、受信料制度について検討していく、という課題に迫られていますので、その中でしっかりと検討していくということになると思います。
なお、NHKの職員数は、1万人を少し超える位です。13社の関連会社を含めたNHKグループということでは、1万6千人弱位です。
【会場参加者】
週刊誌にNHK職員の給与の高さが書かれていた。約1千万円以上と書かれていたが、随分もらっているな、と思う。
(福井専務理事)
職員数は、1万242名です。給与が1,180万円という記事だと思いますが、これはあくまで、給与÷要員数です。モデル賃金では、大卒35歳で現在693万円です。NHKは、非常に時間外が多く、平均値で1千万円を超えるのは、42〜43歳の平均値です。
NHKでは、平成25年度から5年間で基本賃金を10%下げる、という給与制度改革に取り組んでいます。あわせて、従来の賃金カーブを緩くし、社会値に近づけていこうという職員制度改革にも取り組んでいます。
また、同業他社の在京民放5社との比較では、NHKの賃金より1割から2割程度高いという状況があり、人材確保の観点から一定程度は確保したいという考え方です。
【会場参加者】
いろいろとNHKのことを調べたが、いろいろな情報が開示されている。「こういうものもありますよ」ということを、もっと広めてもいいのではないか。
中には、放送法や番組基準、コンプライアンスなどが載っている立派なガイドラインがあるが、立派なこういうものをつくっても、やらなくては紙切れだと思う。このガイドラインの活用のされ方、あるいはコンプライアンスについての教育や訓練、確認などをどのようにされているのか。
NHKという公共放送というものを理解するためにも、実際何をしているのか、ということを教えていただきたい。
(田野辺放送局長)
本当に基本でございますので、そういったことはきちんとやっていきたいと考えています。
例えば放送部は週に1回、班会というのを開いていますが、その場で、本当に注意すべきことを繰り返し伝えています。また、年に数回、東京からコンプライアンスの担当者が来て、コンプライアンス推進の勉強会を行っています。また、毎年10月はコンプライアンス推進月間として全協会的に取り組んでおり、宇都宮局でもさらなる教育を行っています。
このたび「クローズアップ現代」でご心配をおかけしていますが、先週の火曜日に、ほぼ全ての職員が参加した勉強会をして、われわれは何をしていくべきか、何が課題だったのか、というのを議論しています。
(司会)
NHK、しっかりしろというご意見だったというふうに受け止めます。
(上田委員)
私は、経営委員と兼任する形で監査委員として役員の職務を監査するという立場です。私を含めて3名の監査委員がいますが、3名でカバーできる範囲は限られていますので、執行部の中に内部監査室や総合リスク管理室という部署があり、法令遵守やリスク管理を実施しているところと定期的に報告を受けるとともに情報交換を行うことで、できるだけコンプライアンス、法令遵守をしっかり守れるように取り組んでいます。
先ほどおっしゃいましたように、最後は人ですので、仕組みだけで全部カバーできるか、というところもありますが、最大限漏れがないように努力しています。
【会場参加者】
新しい放送センターの建設費が計上されているが、具体的な計画はどうなっているのか。今の放送センターでは設備・機能的にかなり手狭になっているのか。今後の建設計画、予算をどのように考えているのか。
(福井専務理事)
27年度の収支予算において建設積立資産繰入ということで、62億円を繰り入れることになっていますが、新しい放送センターについての建設場所の選定の最終的な検討を行っています。建設場所が決まらないと全体の建設費という詳細は詰まりません。
今、建設積立資産を積み立てるにあたり、建物が1,900億円と設備が1,500億円、全体で3,400億円と想定しています。
これに向けて、今、積み立てを行っており、26年度末で既に1,300億円ぐらいの積み立てがあります。これは、あくまでも3,400億円を想定した積み立てであり、建設場所が決まれば、工期も含めて詳細なものが出ますので、そこでもう一回、修正計画を立てることを考えています。
建設時期については、NHKができて100周年にあたる2025年に、新しい放送センターから放送が出せるようにしたいと考えています。現在の放送センターは23万平米ありますが、非常に古い建物であるということ、増築を繰り返してきたことで非常に使い勝手がよくなく、手狭になっています。ことし前半までには、新しい放送センターの建設場所を決定したいということで、現在、最終的な詰めを行っているところです。
(上田委員)
NHKは公共放送として受信料で成り立っていますが、基本的にかかる費用を受信料でいただく総括原価方式であり、利潤を追求する組織ではありません。そのような観点から、新しい放送センター建て替えのための積立金、内部留保が非常に高まっています。経営委員会としては、どこに放送センターを建て替えるのか、どのようなタイムスケジュールになるのか、はっきりした段階で、もう一度資金の使途に関して、しっかり見ていきたいと考えています。執行部にも、計画を出すよう強く要望しており、計画をしっかりと見て、無駄な使われ方がしないよう、皆さまの代表としてしっかりとフォローしていきたいと考えています。
第2のテーマ:放送について
(司会)
今回、皆さまから事前にいただいたアンケートでは、放送番組についてのご意見を多くいただきました。では、放送番組について、皆さまからご意見やご要望を承っていきたいと思います。
【会場参加者】
タレントを出演させるのもいいが、費用節約のためにも、アナウンサーをもっと起用するべき。また、歌謡番組を見ていると、高齢の出演者が多いように感じる。もっと若い人を出していただきたい。
(司会)
若い人、そしてアナウンサーの起用を、ということで大変勇気づけられました。ありがとうございます。
【会場参加者】
ニュースを聞いていて、話しことばと書きことばの違いが非常に煩わしく感じる。ぜひ、話しことばでお話しいただきたいと思う。
せっかく向けられた人が丁寧なことばで話しても、画面上の文字では、俗な表現を使うことがある。話す人は、話しことばで丁寧に話す。書く人も、書きことばではなく、話しことばで原稿を書いてあげればいいのではないか。ぜひ、ことばのプロとして、ことばを丁寧に使っていただきたい。
【会場参加者】
「日曜美術館」をよく見ているが、たまにMCの方が旅をして、寺や絵などを紹介しているが、ずっとMCの方の顔だけを映していることがある。旅をするのだから風景、絵を見たい。MCの顔をずっと映す必要はない。
また、専門家が話している最中に、MCが話をすることがある。MCは芸能人ではなく、アナウンサーの方が務めるべきだと思う。
(板野専務理事)
最近、タレントを起用するケースが増えていることは確かです。私自身それがいい傾向だと思っているわけではありません。
NHKは、受信料の支払率80%を目指すということで、いろいろな方に見ていただくための努力を、ここ何年も図ってまいりました。民放さんのやり方などいろいろ参考にしながら、取り組んできたというところもあります。そうした中で、タレントの多用、民放さんがよく制作されているようなバラエティー番組の放送、ということがあることも事実です。私は、個人的には、それがいいことだと思っていません。NHKらしさを追求する中で、皆さまに見ていただくよう、努力することが必要だろう、と思っています。私自身も現場には、そのように常に話をしているところです。
ここで司会をしている伊藤アナウンサーのように、NHKにはすばらしいベテランのアナウンサーが何人もいます。われわれの持っている人材に番組の中で力を発揮してもらい、一人でも多くの方に見ていただく努力をこれからも図っていきたいと思っています。
話しことばと書きことばの問題、これは、われわれにとりましても長い歴史のある問題です。私は、今から三十数年前に記者としてNHKに入りましたが、ニュースの原稿というのは、今と比べると、もっと書きことばに近い表現をしていました。昔のニュースを改めて見てみますと、全体の表現が堅苦しく、かつては、「あり、おり、はべり、いまそかり」のような表現ぶりをしていた時代もありました。だんだんと、よりわかりやすい方向で、ということで話しことばを多用していくということになってきましたが、ご指摘がありましたように、まだまだわかりづらい表現や、持って回ったような表現というものがニュースや放送番組の中であることも事実だと思います。
ただし、ニュースの場合は、短い時間の間に情報を詰め込まなければならないという事情もあります。その詰め込む情報の量が年々増えており、例えばアナウンサーの方の話し方が、30年前とは比べものにならないぐらい早口になってきています。それも一つの時代の要請だと思います。経済・政治の発展の中で、世の中がせわしなくなってきたということの一つのあらわれ、かもしれません。
例えばニュースの場合、短い時間の中に情報をたくさん入れて、しかもそれをわかりやすく伝えるという二律背反のような難しいことに、われわれは取り組んでいます。いろいろとご指摘を頂戴しながら、少しずつ今のやり方に合わせながらやっていきたい、と考えています。ただし、余りにも崩れたようなことば遣いというのは、慎まなければならない、と思っています。そういう点も気をつけながら、取り組んでまいりたいと思います。
それから、「日曜美術館」のカメラワークについてご指摘がありました。
そもそも「日曜美術館」というものが、いろいろな美術館にお邪魔をして、その収蔵品などを紹介する、なおかつ専門家の解説なども織り込みながら、皆さまに美術というものを身近に感じていただき、理解していただくという趣旨の番組です。それにいささかもとるような演出がありましたら、それは気をつけなければならないと思います。ご指摘はまた頂戴して、参考にさせていただきたいと思っています。
(司会)
今、申し上げたように、ニュースというのは、非常に短い時間の中で伝えなければならない、ということがあります。話しことばで伝えようとすると、どうしても長くなる。また、相手の目を見て、間をもって、「ですよね」って結構無駄なことばが多いのが日常の話しことばなのです。それをニュース原稿に書き込むことはできません。ふだんの話しことばと、実際に放送のニュースの中で使われることばが少し違う、と感じられるのは、多分そのようなところもあろうかと思います。
また、私が感じてきたのは、若い世代と、私たちの世代、もっと上の世代で話しことばの標準が随分変わってきています。お宅でお孫さんや娘さんと話したとき、「通じないな」と感じることがあるかと思います。これが放送の中でもあります。私たちは皆さんに伝わることばで伝えたい、と思っているのですが、受け止める側の世代によって随分幅が広がってきてしまっているのが悩ましいところです。
若者向けの番組、高齢者向けの番組、と番組に色をつければいいのか、ということでもありませんので、日々、私たちは若いアナウンサーとやりとりをしながら、「このことばは、どうだ」「もう、このことばは、使われないのか」ということを行っています。皆さまも、宇都宮放送局でも結構ですので、「こういうことばは、どうなんだ」「このことばは、今はもう使わないのか」など、ぜひ寄せていただければと思います。
(中島委員)
私も知人や友人などから「タレントを少し起用しすぎなのでは」ということを耳にしますが、経営委員になってからNHKの関係者からも話を聞く機会を得ました。テレビ離れをしている若者など、かたい番組を敬遠しそうな人たちをひきつける、ということを考えて、努力されているとも思います。
NHKのアナウンサーの方たちというのは、大変能力の高い人たちだと思いますし、まだ発揮できていないような面も多々あると思います。私も教育に関係している一人として、もっと才能を発掘するような努力をしてもいいのではないかという気もしております。
【会場参加者】
NHKのコールセンターに番組について問い合わせをしたが、番組の時間を間違って申し上げてしまい、結果が得られないことがあった。しかしながら、後になって宇都宮放送局の方から電話をいただき、教えていただいた。これがNHKらしさだといえばNHKらしい、民間では少し考えられないことだと思う。
「あさイチ」の3人の出演者のうち、右側に座っている年配の方を組み込まないというか、ひとりでぽつんとしているような様子がある。私はこれを見たとき、「NHKはいじめをやっている」と思った。私どもの年齢になると、いじめというのは深刻な問題であり、家族の中で孤立している関係もある。最近は改善されているようだが、高齢者も含めたいろいろな年齢層が見ていることをご理解いただきたいと思う。
【会場参加者】
私も「あさイチ」をすごく楽しんで見ているが、いじめとかではなく、何となく自分のペースで出たり入ったり、会話を楽しんでいる、と感じている。
個人的に音訳ボランティアを20年ほどやっているが、ニュース番組などのアナウンサーのアクセントは物すごく勉強になり、参考にさせていただいている。
(司会)
「あさイチ」のお話が出ましたが、私の同期の柳澤解説委員のことだと思います。若い人たちの話にどう入るのか、せっかく盛り上がっているのに入っていくと盛り下がってしまうかな、など加減があります。時々、彼がぽつんと話すことばがすごくおもしになり、いいこと言うね、というところがあろうかと思います。本当によくごらんいただいて、ありがとうございます。
【会場参加者】
私たちが伝えられているニュースというのは、かなり限られていると感じる。NHKのニュースで伝えている内容の優先順位、数多くあるニュースの中で、どのようなことを基準に、どのようにして私たちに届けているのかお聞きしたい。
(板野専務理事)
「あさイチ」は3人が家族のような演出をしています。柳澤解説委員は、一時期、番組に出ていなかったのですが、本人がどうしても家族に復帰したい、ということがあり、また3人そろって出るようになりました。
確かに、有働アナウンサーや井ノ原さんとは、20歳ぐらいの年齢差があり、浮いているように見えるところもあるかもしれませんが、何とか頑張って踏みとどまっている、と個人的に思っています。これからもよろしくお願いいたします。
ニュースのオーダーの件については、何か定まったルールがあるわけではありません。放送法で公平・公正にニュースを取り上げる、ということが義務づけられており、いろいろな角度からニュースを取り上げることが、長い間、われわれが作り上げてきたルールと言えるかも知れません。
政治、経済、社会やスポーツなどいろいろなニュースをどのように順番をつけて放送しているのか、ということですが、私自身もそういう仕事をしてまいりました。例えばNHKの場合、政治部や経済部、社会部、科学・文化部、スポーツニュース部などいろいろな部があり、それぞれニュースが出てきます。それぞれの部が「自分たちのニュースが最初にやってもらうべきニュースだ」と、出してくるわけですが、それを全体のニュースの編集責任者が順番をつけていくわけです。
その順番のつけ方というのは、文章で書かれているようなルールがあるわけではなく、世の中の人たちに一番注目と関心があるものを一番先にやる、それぐらいのルールしかありません。では、一体何がそれに当たるのかということについては、ニュースの現場である種の共通の理解のようなものがあります。例えば10のニュース項目があったならば、そのうちのトップはこれだろうな、というのは大体一致するものです。もちろん、時として一致しないこともありますが、その場合、ニュースの締め切りまでの限られた時間で、議論しながら、やはり見ていただく方に一番関心のあるものをトップに持ってくる、というのがルールと言えばルールだろうと思います。
ただし、NHKの場合、災害のニュースは最優先で伝えます。NHKは、非常災害時の指定公共機関に指定されており、4年前の東日本大震災のときは24時間、何日間にもわたって放送しましたが、比較的落ちついているときでも、災害関係のニュースというのは優先順位を高く放送しています。
けさも、九州において火山性微動により島の噴火の兆しが高まっているというニュースがありました。やはり、人命にかかわる問題でありますので、国民の方々の安全・安心に資する報道というのは、われわれに課せられた大きな使命でもあり、最優先で伝えているということです。
NHKの場合、芸能関係については、よほどのことがない限りニュースでは取り上げないという、民放さんとの違いがありますが、先ほどから申し上げている「NHKらしさ」といったものが表れる形でも、ニュースの順番を考えています。
【会場参加者】
「ETV特集」「ハートネットTV」「バリバラ」という番組があるが、このような番組はNHKでしか制作できない。NHKでしか制作できない番組をこれからも自信を持って制作していただきたい。
事前アンケートに「NHKしか見られない番組のために受信料を払い続けます」と書いたのは私です。
【会場参加者】
「NHKスペシャル」など、家族で見たい、子供たちと話をしながら見たい、という内容の番組が結構あるが、放送時間が大体午後9時以降であり、家族で見られる時間帯に編成してもらいたい。BSでも結構であり、融通をしていただきたいと思う。
田野辺局長は栃木出身とのこと。「NHKらしさ」ということばが出ているが、「栃木らしさ」について、栃木県の出身として、どのように考えているのか。
このスタジオに入ったとき、もっと栃木らしいスタジオセットというものがあってもいいのかな、と思った。県産の木を使うことなどにより、雰囲気が変えられるのではないか。いろいろな角度から、「NHKらしさ」という前に「栃木らしさ」を出していっていただけたらありがたい、と思った。
(田野辺放送局長)
私も、「栃木県のよさって何だろうか」と一生懸命いつも考えています。栃木県というのは、本当に魅力がありすぎるのです。日光、那須、益子焼に竹細工、足利フラワーパークの藤の花、それぞれの地方がどこも物すごくきれいです。あり過ぎてしまって、栃木県の丸ごとの「栃木らしさ」というのは、とても実は難しいのです。私は今、栃木県の中の一つ一つのきらきらした、いいものをきちんと一つ一つ伝えていきたい、と思っています。それは東京の本部も一緒にそういう思いで取り組んでおり、例えば連休中にお昼の「ひるブラ」という中継番組では、益子のビルマ汁や、佐野の三大麺を取り上げました。佐野のラーメンや耳うどん、私も知らなかったものがありました。最近では、奥日光の自然番組を放送し、日光東照宮は「探検バクモン」で取り上げました。そのように一つ一つをきちんと制作していこうと思っています。
セットについては、よいご助言をいただいた、と思います。栃木県はヒノキの北限の土地であり、ヒノキにするのも悪くないかな、あるいは日光の杉がいいかな、と思っています。よいご助言をいただきましたので、考えたいと思っています。
【会場参加者】
BSでアメリカや欧米のニュースを放送しているが、それは継続していただきたいと思うと同時に、韓国や中国のニュースに加えて、東南アジアの放送をもう少し増やしてもらいたい。
もう一つは、語学番組について。昔からラジオとテレビで語学勉強をさせてもらっていたが、テレビは芸能人が出るようになってから、ラジオで勉強している。ラジオでも東南アジアのことばの講座を編成してほしい。
今、英語放送が再放送を含めて多すぎる。英会話や英語の講座を減らすことで、タイ語やインドネシア語、ベトナム語など東南アジアのことばを編成することができると思う。
【会場参加者】
災害報道などに関しては、民放を見ていても必ずNHKにチャンネルを合わすというぐらい信頼性を置いている。
一方、ニュース番組について、時の政権に対する監視役という位置づけを期待しているが、民放ではコメンテーターがかなり切り込みを深くしているのに対し、NHKの場合、身内の解説委員があまり批判しないような内容で報道されているな、という意識を強く感じている。ぜひ、政権に対して厳しい目で報道していただき、日本を正しく導くNHKを期待している。
(板野専務理事)
「バリバラ」という番組は、当初は、相当大胆な演出・構成があり、私も「大丈夫なのかな」と思っていましたが、わりと評判がよく、バリアフリーという発想を中心に据えて放送しています。
「NHKスペシャル」の編成について、確かに午後9時というのはご家族で視聴していただくためには、少し遅い時間かもしれません。
もともと、ドキュメンタリー番組の看板番組ということもあり、大人の方に見ていただくというのが当初のコンセプトでした。少し遅い時間、サラリーマンの方が残業して帰ってきても見られるような時間帯、というので放送しているわけですが、われわれも午後8時、9時台の編成は、もう少し大胆に見直す必要があると思っています。いただいたお話も参考にしながら、取り組んでいきたいと思います。
BSニュースについて、確かに東南アジアの関連の報道が少ないというご指摘は、そのとおりだろうと思います。
BSの放送開始当初はやはりアメリカ、ヨーロッパのニュースの関心が高く、そのあたりを中心に放送を始めてきました。そうした中、例えば中国、韓国の台頭、東南アジア諸国の経済発展となども受けて、徐々にBSの編成も変えてきています。ご指摘のように、これから東南アジアが経済発展という側面から見ても、世界的にも大変注目を集める場所であることも確かであり、そのようなことも考えながら、全体の編成に取り組んでいきたいと思っています。
語学番組において東南アジアの言語が少ないのではないか、それに比べて英語が多過ぎる、というお話をいただきました。語学の興味というのは、時代によってだいぶ変遷があり、当初は、英語が大変強い関心を持っておられたわけです。最近では、例えば韓国ドラマなども放送に力を入れておりますので、中国や韓国のことばに対する関心というのも出てきます。世の中の方々の関心に合わせて、編成を変えていくということであろうと思っていますので、ご意見も参考にしながら取り組んでまいりたい、と思っています。
民放に比べて、身内の解説委員ばかり出てきて、批判的な内容が足りないのではないか、というご指摘がありました。
NHKは基本的に民放さんのようなコメンテーターはあまり使っていません。民放さんは、コメンテーターにコントラストのきいた発言をしてもらい、全体の番組構成を考える、というようなニュース番組が多いですが、われわれは、基本的には記者や解説委員を使っているというのは事実です。
先ほども触れましたが、放送法に基づく公平・公正という立場から、さまざまなニュースを取り上げるということで、時として民放に比べて「何かはっきりしない」というご意見があることも承知していますが、放送法に基づいて運用されているNHKである、ということをご理解いただきたいと思っています。
【会場参加者】
先週放送が終了しました土曜ドラマ「64(ロクヨン)」、大変楽しく見させていただいた。近年まれに見る優秀な作品だと思う。視聴率は別として、あれほどの作品がつくれるNHKはすごい、と感心した。
今回のような優秀な作品ができたということで、演出家の養成にどのような形で取り組んでいるのか、お聞きしたい。
また、経営計画の中に、「新・映像の世紀」が載っているが、どういう内容を予定しているか、教えていただきたい。
(板野専務理事)
確かに優秀なディレクターを育てるというのは大変必須のことです。「ハゲタカ」のディレクターがおやめになって映画監督になりましたが、有為な人材を失うというのは、大変、大きな問題です。けれども、それに続く新しい人材も続々と成長していると思っています。ドラマは、もう少し頑張らなくてはならない、と考えているところですので、いろいろなご意見を参考にしながら、取り組んでいきたいと思っています。
「新・映像の世紀」につきましては、私もまだ、その中身について説明を受けているわけではありません。以前に制作しました番組は、大変高い評価を得ているわけですが、われわれとしては、当然それを上回るような、しかも今は、ハイビジョン、スーパーハイビジョンという新しい事業もわれわれは手にしているわけですので、それを上回るようなインパクトのある番組を必ずや制作してくれると、思っています。
【会場参加者】
以前、福島の汚染水がカリフォルニア沖まで達したというニュースをNHKの夕方のニュースで聞いた。今、汚染水とか一種タブーみたいな感じになっているように感じるが、現に栃木県でも除染物質の処分に困っているわけで、民放ではスポンサーなどで言えないようなことでも、NHKならば公共放送として、真実とデータを伝えてほしい。
栃木県から東京のほうに水が流れている、ということで、もっと真剣にほかの地域の人にも考えてほしい。それには、昔のチェルノブイリに関する番組を放送するなど、関連した情報も伝えてほしい。
(板野専務理事)
汚染水の問題は、私どもが先駆けて報道しました。福島の原発について、お隣の栃木の方も大変さまざまな形で被害を受けておられるということはわれわれもよく承知をしているところです。
原発報道、あるいは東日本大震災のその後のさまざまな復興に向けた動き、というのは、私どもが今、最も力を入れて報道番組の制作に取り組んでいるものです。私自身も、東日本復興のプロジェクトの取りまとめ役を務めており、放送だけではなく、さまざまなイベントなどを通じて復興のお役に立ちたい、ということで取り組んでいます。
やはり、何といってもニュースや番組で、復興への取り組みや、抱えている問題が何であるのかということについて報道することが課せられた使命である、と思っています。これも経営計画の中で、重要課題として取り上げているところです。
もちろん、栃木県の皆さまの例えば農業や、さまざまな産業への影響ということについて、宇都宮放送局でも鋭意取材をしていると思いますし、来年は、震災から5年目を迎えるわけですが、さらに今後、問題をどのように解決していけばいいのか、地域の方々にとって最も納得ができて有効なやり方が何なのか、ということについて、折に触れて番組・ニュースで放送していきたいと考えています。
(司会)
皆さん、ご意見ありがとうございました。
もっとご意見を承りたいところですが、もう大分時間を回ってしまいました。皆さんからいただいたご意見をもとにして、経営委員のお二人から感想を述べさせていただければと思います。
(上田委員)
本日、お伺いしました意見を経営委員会でも正しく反映すべく、経営委員会に報告します。また、私も12人の経営委員の中で一人だけ常勤として、毎日、執行部ともコンタクトをとっていますので、執行の実態を踏まえた形で、経営委員で正しい判断をしていただくために、私の役割も非常に大事だということを改めて痛感しています。しっかりとその役割を果たせるよう、頑張っていきたいと思っています。
また、ご質問の中にありましたが、地域の取り上げ方については、経営委員会としても、非常に注視をしています。経営委員会の中で、経営計画の議決にあたり、経営委員長の見解として「地域番組の全国・海外発信や地域社会への貢献を評価する手法の開発等、地域を重視する姿勢も重要である」と、執行部に対してお願いしています。個別の番組云々については、経営委員会がいろいろな注文をつける立場にありませんが、執行の監視監督の中で見ていきたいと考えています。
本日は本当にどうもありがとうございました。
(中島委員)
経営に関しましても、番組の制作に関しましても、より実効性、それから内容の充実は当然ながら求められますが、そればかりでなく、高い品格や質も強く求められ、期待されているということを強く感じました。微力を尽くしたいと思います。
また、きょう伺った話は、経営委員会にできるだけそのまま伝えられるように努めたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
(司会)
きょうは皆さん、お越しいただきまして本当にありがとうございます。貴重なご意見をいただきました。時間があればもっと伺いたいところですけれども、この後の「ブラタモリの歩き方」をお楽しみにされていらっしゃる方もいると思いますので、ここまでとさせていただきたいと思います。
なお、ご意見があった、あるいは皆さんの意見を聞いて触発され、もっとこれもあったのに、という方がいらっしゃると思いますが、事前にお配りしたアンケートにまた書き込んで残しておいていただければ、それも参考にさせていただきたいと思います。
きょうは貴重なお時間、貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。
<視聴者のみなさまと語る会in宇都宮>参加者当日アンケート
※全表の単位はすべて人数
質問1:性別
| 男 性 | 女 性 | 未回答 |
| 15 | 7 | 1 |
質問2:年齢
| 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 | 80代 |
| 0 | 0 | 5 | 3 | 12 | 3 | 0 |
質問3:今回のイベントを何でお知りになりましたか(複数回答)
| 放送(テレビ) | 放送(ラジオ) | ホームページ | 新聞 | 知人 | その他 |
| 15 | 0 | 5 | 6 | 0 | 0 |
質問4:今回のイベントに参加していかがでしたか
| 大変満足 | 満足 | ふつう | 不満 | 大変不満 | 未回答 |
| 6 | 9 | 5 | 2 | 0 | 1 |
質問5:一番印象に残ったコーナーはどこでしたか(複数回答)
| 経営重要事項 | 経営など全般 | 放送について | 講演会 | 特になし | 未回答 |
| 4 | 7 | 7 | 8 | 1 | 2 |
質問6:NHK経営委員会の仕事を知っていましたか
| よく知っていた | 知っていた | 知らなかった | その他 | 特になし |
| 3 | 12 | 8 | 0 | 0 |
質問7:今回のイベントに参加して、NHK経営委員会の活動について理解が深まりましたか
| 理解が深まった | 特に変わらない | わからない | その他 |
| 17 | 6 | 0 | 0 |
<アンケートに寄せられた主なご意見>
経営全般について
- 「NHKらしさ」を維持し、進んで受信料を払いたくなるようなNHKであってほしい。
-
「職員給与が高い」という話があったが、ひとりひとりの労力からすると低いと思う。もっと高くして、より良い、意欲ある人材を確保すべき。
-
職員の能力向上に向けて、経営委員、執行部とも努力し続けてほしい。
-
家族割引について、特に学生割引の割引率を80〜90%まで拡大してほしい。現在の料金では払うに払えない方が大勢いるのではと思う。
-
ハイヤー問題で、一部の理事が報酬を一部自主返納したとのことだが、懲罰規定を作るよう執行部に指示してほしい。
放送について
-
夜遅い時間に放送される番組の中に、子どもにも見てほしいと思う番組がある。ゴールデンタイムといわれる時間にドキュメンタリーなど掘り下げた番組を放送してほしい。
-
地上波とBSで同じ時間に、良いドラマが放送されることがあるのが残念。曜日をずらすなどしてほしい。
- 戦後70年を検証する番組について、内外の圧力をそんたくしすぎず、頑張っていただきたい。
- NHKには信頼を寄せている。これからもすばらしい放送をお願いします。
- ニュース選定の優先順位については、もう少し詳しい回答が欲しかった。
- 立場が違えば、見方もかわる。公平公正とは、何を基準にしているのか。
- 若い出演者が使うことばに、気をつけてほしい。
- ラジオ第一「社会の見方・私の視点」は政策に批判的な放送もしている。NHKの信頼性のバロメーターにしたい。
- 原発問題は、何も解決していない。そのためにも、かつて放送したビキニ環礁やチェルノブイリの番組を皆が見られるようにしてほしい。
- 「NHKだからできる」と思える番組がある。放送されるまでの過程を考えると頭が下がる思いがする時がある。
- どのような番組を作ってもその中に「NHKらしさ」が大切だと思う。
- 東日本大震災から5年。原発事故、津波も含め、大震災を振り返る番組を制作していただきたい。
- 「全国の地方局がそれぞれの地域性を生かして取り組む」という指針と受け止めた。私は、全国放送の中でも「地域性を生かせる」と思う。
- 民放の番組と比べて非常に優秀であり、視聴者を満足させていると思う。これからも多くの批判があるかもしれないが、迎合することなく、上質の番組を制作してほしい。
- これからも、一段と質の高い番組の制作を期待している。
運営、その他について
-
もっともっと時間がほしかった。1回の発言では寂しい。
- 質問は1分程度と言いながら、2〜3分話していた人もいたのは、不公平ではないか。「視聴者から意見を聞いた」というアリバイ作りの会合ではないかと思う。
- 時間はいくらあっても足りない。どこかで切らねば、は理解できるが、それでも、どこかフラストレーションが残る。
- 出席人数をもっと少なくして質問時間を多くして欲しかった。経営委員の説明が長い。
- 回答が国会答弁のようで、抽象的、すれ違い的な答弁が多く、説得力がなかったように思う。
- NHKの経営等に何の知識もないまま参加したが、大変有意義な時間を過ごせた。
- とても良い企画だと思う。各参加者の意見を実現すべく尽力を。
- 次回はもっと大規模に実施してほしい。
- 今日はNHKについて、いろいろなことがわかり、大変よかった。今後も、このような行事があったら、また参加したい。
- 会長に対するいろいろな意見は、必ず本人にも閲覧させるべきだと思う。
- 事前アンケートの内容は、実態が反映されていると思う。
- もっと人が集まればよかった。
- 県内各地から参加した方々にいろいろな考えがあること、執行部も努力していることがわかった。









