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2022年度 第3回
視聴者のみなさまと語る会(富山)開催報告書
(2022年9月17日(土)開催)

 

<名称>

視聴者のみなさまと語る会(富山)

 

<日時>

2022年9月17日(土)午後1時〜2時55分

 

<実施方法>

参集開催

 

<出席者>

〔参 加 者〕

富山県にお住まいのみなさまを対象に18人が参加

〔経営委員〕

森下 俊三 委員長(一般財団法人関西情報センター会長)

 

尾崎  裕 委員(大阪瓦斯(株)相談役)

〔執 行 部〕

正籬  聡 副会長

 

熊埜御堂 朋子 理事

 

葛城  豪 富山放送局局長

〔 司 会 〕

大木 浩司 アナウンサー

 

<実施概要>

 冒頭、経営委員から協会の基本方針、その他協会の運営に関する重要な事項について説明し、「NHKの放送・インターネット・イベント等のサービス、経営全般などについて」「地域放送・サービスについて」をテーマに意見や提言を募った。

 

 ミーティング終了後、「『きときと!スクールライフ』&気象情報の制作の舞台裏」と題して、富山放送局の大木浩司アナウンサーと気象予報士の芦沢涼氏による講演会を開催した。

 

<内容詳細>

(司会)
 経営委員から、NHKや経営委員会の役割などについて簡単にご説明します。

 

 

◆協会の基本方針・重要事項の説明

(尾崎委員)
 はじめに、NHKの経営委員会についてご説明します。
 NHKの経営委員は国会の同意を得て、内閣総理大臣から任命されています。経営委員会は、さまざまな分野や地域から選ばれた12人の委員で構成されています。
 経営委員会では、中期経営計画や予算・事業計画など経営の重要な事項について議決するほか、会長や副会長、理事らが決められた方針に沿ってNHKの運営ができているかどうかをチェックしています。私たち経営委員は、NHKの経営にあたって、視聴者のご意見を踏まえ適切な判断や検討を行うことが求められています。そこで今回のような「視聴者のみなさまと語る会」を毎年、数回開催しています。
 NHKの役割の一つは、災害や新型コロナウイルスなどから命や暮らしを守る「安全・安心」に関する情報をお届けすることです。また、“NHKだからできる放送”に力を注ぎ、多様で質の高い番組や情報をお届けしています。
 NHKが受信料で運営されていることはご存じの方が多いと思います。NHKは税金で成り立つ国営放送ではありません。受信料で成り立っている公共放送です。特定の利益や意向に左右されない、公正で質の高い番組をつくり、視聴率にとらわれずに社会に必要な教育・福祉番組などをお届けできるのは、受信料によって財政面での自主性が保障されているからです。
 続いて、NHKの「インターネットを活用した取り組み」についてご紹介します。放送を中心としながらインターネットも活用して、公共性の高いコンテンツや情報を「いつでも、どこでも」受け取れる環境を整え、視聴の機会を増やすことは重要な取り組みと考えています。
 その取り組みの一つが、スマホやタブレットなどで番組をご覧いただくNHKプラスです。NHKプラスには、総合テレビとEテレの番組をインターネットで放送と同時に配信する「常時同時配信」と、それらの番組を1週間程度いつでも見ることができる「見逃し番組配信」のサービスがあります。NHKと受信契約をしている方と、その方と生計を同一にする方は、追加のご負担なくご利用いただけます。さらにことし4月からはテレビ向けのアプリサービスが始まり、テレビの大きな画面で見逃し番組配信をお楽しみいただけるようになりました。
 続いて、「NHK経営計画」についてご説明します。この計画は2021年度から3か年のNHKの具体的な経営目標や重点方針を掲げています。経営委員会で視聴者の皆さまから広くご意見を募集して、議論し議決しました。
 NHKは、公共メディアとして皆さまの信頼に応え、合理的なコストでの運営に努めます。経営資源を多様で質の高いコンテンツに集中させ、正確、公平公正で豊かな放送・サービスを、いつでもどこでも最適な媒体を通じてお届けし続ける「新しいNHKらしさの追求」を進めます。そのために、経費を削減する一方、「安全・安心を支える」、「新時代へのチャレンジ」、「あまねく伝える」、「社会への貢献」、「人事制度改革」の5つの項目に重点的に取り組み、スリムで強靭な「新しいNHK」を目指します。
 衛星波については、BS1、BSプレミアム、BS4Kの見直しを行い、2023年度中にBS1、BSプレミアムのうち1波を削減します。削減にあたっては番組の一部をほかの放送波に移すなど、編成上の工夫に努めます。
 また、ラジオ第1、ラジオ第2、FMの3波については、2025年度にAM、FMの2波へ整理・削減する方向で検討を進めます。放送波の整理・削減にあたっては、現在提供しているコンテンツに対するニーズを踏まえ、視聴者の皆さまの利便性を損なわないことに留意しながら進めます。
 こうした取り組みとあわせて、2023年度に受信料の値下げを行う方針です。新型コロナウイルス感染症の社会経済への影響や、放送法の改正による契約・収納活動への効果、訪問によらない営業活動への移行状況などを見極めながら検討を進めます。
 本日、皆さまからいただく貴重なご意見は、今後の経営委員会の活動の参考にさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

(司会)
 きょうは、大きく2つのテーマについて、皆さまからご意見を伺います。
 1つ目のテーマは、「NHKの放送・インターネット・イベント等のサービス、経営全般などについて」です。NHKのニュースや番組、新年度番組改定、NHKプラスなどのインターネットサービス、受信料制度、そのほかNHKへのご意見やご要望などについて伺います。2つ目のテーマ「地域放送・サービスについて」は後半で伺います。
 まず1つ目のテーマです。「NHKの番組やインターネット・イベントなどのサービス、経営全般」について、ご意見がある方はお願いします。

【参加者】
 8月で子どもたちの長い夏休みが終わりました。ことしの夏休みはコロナ禍ということもあり、親が働いているため孫を預かったのですが、最近の小学生は宿題があまり無いのか、あっと言う間に終わってしまい、接続したテレビでYouTubeばかり見ています。
 私たちの時代は教育テレビを見て感想文を書くということもあったのですが、今の子どもたちはEテレの番組を小さい時しか見ません。子どもたちが来年の夏休みにEテレを楽しく見られるよう、YouTubeに負けない番組づくりに励んでいただきたいです。

(司会)
 ありがとうございます。特にどのような番組があればよいと思われますか。

【参加者】
 「ブラタモリ」は、私たちが見ても、地学や歴史、地理などさまざまな分野を兼ね備えて楽しく見られる番組です。あのような番組づくりをEテレでもしていただければと思います。

(司会)
 引き続き、皆さまからご意見ご要望を伺っていきたいと思います。

【参加者】
 数年前から、NHKプラスで同時配信や見逃しサービスが始まりましたが、最近は、NHKのどの番組でもNHKプラスの紹介があります。とても推しているというイメージを受けますが、NHKは放送局なので、放送をよりよくすることに力を向けてもらいたいです。インターネットコンテンツの充実も大切だと思いますが、NHKプラスにかかる費用があれば、それをよりよい放送番組に使っていただければと思います。

【参加者】
 ことしも例年に負けないくらいの猛暑が続きました。ニュースでよく「節電のため照明を落としています」という文字が出ていますが、出演されているアナウンサーがスーツ姿でネクタイをしているのを見ると、涼しいというよりも寒いのではないかと感じます。照明を落とすのもよいですが、節電に関しては、冷房の設定温度を上げたり、服装をクールビズにしたりすることで、経費の節減や視聴者へのアピール性があるのではないかと思います。ご検討をお願いします。

(司会)
 照明を落としていると画面が見にくいということはありますか。

【参加者】
 それは全く関係ありません。節電を行動で表すのであれば、照明を落とすよりも、冷房の設定温度を上げるべきです。この部屋も今26度くらいに感じますが、私の会社では設定は28度と決めていました。クールビズも役所などで行っていましたが、日本人の一番悪いところで、何年か過ぎれば忘れ去られて実行されず、もう少し何とかならないかと思っています。画面を見て暗いといったことは感じません。

(熊埜御堂理事)
 先ほどのEテレへのご意見については、私もずっとEテレを制作してきましたので、もっともだと思います。お孫さんは小学校高学年でしょうか。生まれてからずっと見ていただいていても、小学校に入るとだんだんNHKから離れていってしまうのが私たちもすごく残念だと思っています。ご意見をいただいたように、確かに子ども向けということに限定せずに、「ブラタモリ」などほかの番組をヒントに、小学生になっても見ていただける番組の開発を行っていきたいと思います。
 節電については、スタジオは人間よりもカメラなど機材重視の設定温度になっているということはあります。出演者の女性は半袖で男性はスーツというアンバランスについて、不思議に思われたりすることもあると思います。男性は、今はネクタイだけは外していますがジャケットは着ているので、本当に今の設定温度が最適なのか、見た目としてどうなのか、効果はどうなのかなど、しっかりとチェックしていきたいと思います。

(正籬副会長)
 NHKプラスに関して、放送に力を入れるべきとのご意見については、まさにそのとおりだと思います。放送局として、まずよりよい番組をつくることに注力することが大切だと思います。
 そのうえで、なぜNHKプラスを行っているのかということですが、いま生活のありようは大きく変化してきて、ずっとテレビの前で番組を見ている方もいれば、移動しながら、また、移動先や電車の中などで見ている人もいます。NHKプラスはいつでもどこでも見られますので、例えば「朝ドラは15分なので通勤電車の中で見ている」という方も非常に多くいらっしゃいます。見られる機会をなるべく増やすことが、視聴者の方にとっては利便性がよいのではないかと考えています。
 また、災害時の命と暮らしを守るための報道について、大雨や台風で停電になったときに、皆さんがお持ちのスマホなどで、台風がどこに近づいているか、また、どこでどのように雨が降りそうだという情報を、インターネットの世界でも見られる機会を作っていくことも大事だと考えています。そうした面もご理解いただければと思います。
 しかし、ご意見をいただいたように、番組内容をよくすることが一番ということは本当にそのとおりだと思っていますので、より一層頑張っていきたいと思います。

(森下委員長)
 今の件について、経営委員会の立場としてお話します。基本的にはまずコストをできるだけ下げて、受信料の値下げをしていくということが経営委員会としての立場です。しかし、今はインターネット社会が広がってきて、若い人たちを中心にインターネットしか見ないという人も増えてきていることから、できるだけ幅広く、さまざまな人が大事な情報に接触できるようにすることが重要だと思います。
 ただ、インターネットだけに頼るのではなく、あらゆる機会を作っていくことが大事であり、そのために、経営委員会としていかにコストを下げて放送を提供していくかを常に考えながら、執行部と話をしている状況です。

【参加者】
 「ブラタモリ」の話が出ましたが、本日は「ブラタモリ」を富山にもう一度誘致をしたいという企画書を、陳情書という形でお持ちしました。個人で作ったので至らない点もありますが、ぜひご覧になっていただければと思います。「常願寺川がもたらす水の恵み」というタイトルです。よろしくお願いします。

【参加者】
 ニュースで台風情報を流しているときに表示される、防災アプリのQRコードについて、もっと多くの方に使い方を周知するような仕組みがあればよいのではないかと思います。NHKプラスについては、番組の中でよく宣伝していますが、防災アプリに関してはほとんど伝えられていないので、もっと使い方などを教えてくれればよいと思います。私も使ってはみましたが、少し使いづらい印象でした。

(司会)
 使いづらかった点について、もしよろしければ具体的に伺えますか。

【参加者】
 自分が見たいところを端的に見られるようにしてほしいです。全国の台風情報で進路などは出ていますが、例えば自分の地区の近くなど、もっとピンポイントで見られるようにしてほしいと思います。

【参加者】
 新年度の番組改定に関連することで、子ども向けの番組の時間帯が遅くなりましたが、その番組を見る人たちのニーズに合わせて改定されたものと思います。日曜日の朝に時代劇がありますが、わが家ではみな「朝から血の出るものは見たくない」と言っています。見なければよいと言われるかもしれませんが、NHKが大好きなので、NHKを見て心穏やかに1日をスタートさせたいと思います。もう少しご配慮いただければと思っています。

(熊埜御堂理事)
 「ブラタモリ」は、陳情書をいただけるぐらいご支持いただける人気番組になったのだと、改めてうれしく思います。ありがとうございます。
 台風情報などのニュース・防災アプリについては、放送する側はいろいろなところで周知に取り組んでいるつもりだと思うのですが、説明時間が短かったり、まだまだ足りていなかったりするのではないかときょう改めて思いましたので、しっかりと丁寧に説明する時間を作っていきたいと思います。
 日曜日の朝の時代劇については、生活時間帯の問題だけではなく、その時間帯に中身も含めてどういうものを出すかという視点で再度見ていくことが重要だと思いました。

【参加者】
 「きょうの料理」は、もう何十年と長く続いている番組です。いつもは夜9時からのEテレの再放送を見ていますが、以前、たまたま金曜日のお昼頃に見たことがありました。夜に放送しているのは再放送で、お昼は初回放送のものだと思いますが、再放送をいつ放送しているのかがよく分かりません。
 夜の再放送は、月曜日から水曜日で、木曜日と金曜日はありません。金曜日の昼の放送はいつ再放送を行うのか、スマートフォンで調べましたがよく分かりませんでした。再放送があるものは、いつ行うのか表示をしていただきたいと思います。
 また、今は月曜日、火曜日、水曜日の放送ですが、昔は木曜日にも放送があったように思います。また放送日を増やしていただければと思いますので、よろしくお願いします。

【参加者】
 私は小さい頃にNHKをよく見ており、「天地人」や「江〜姫たちの戦国〜」などの大河ドラマも、親が見ていたためよく一緒に見ていました。朝の連続テレビ小説も、学校に行く前に「ゲゲゲの女房」などをよく見ていてとても好きだったのですが、なかなかアンコール放送がありません。
 小さいときにあまりよく理解できなかった内容も、大学生になった今ならもっと分かるはずだと思います。アンコール放送を積極的にしていただければ、小さいときに見ていた人たちが、成長してもっと見てくれるようになるのではないかと思います。検討いただければ幸いです。

(司会)
 今も、大河ドラマや朝の連続テレビ小説をご覧いただいていますか。

【参加者】
 はい、今も「鎌倉殿の13人」は毎週見ています。おもしろいです。

【参加者】
 新しくなったNHK富山放送局について、ニュースのバックは今までと違ってとても素敵です。東京のNHKのセットは、見ていてものすごく経費がかかっているのが分かりますが、東京ばかりが派手な感じのセットで、以前の富山放送局は、いつも格子をあしらったセットでした。わが家は何でもNHKという生活をしていますので、東京ばかりではなく、富山もしっかりやってほしいと思います。年末の「紅白歌合戦」については、絶対に経費をかけすぎだと思います。質素どころか、きらびやかな舞台セットばかり一生懸命つくられており、スタッフさんも大変だと思います。最近、中身が聞きづらくなっていますし、少し考えていただきたいと思います。

(熊埜御堂理事)
 「きょうの料理」は、昔は月曜日から金曜日まで、平日は毎日放送していました。放送の順番としては、夜9時台が本放送で、翌朝11時台に再放送という形にしていましたが、今は月曜日から水曜日になっています。
 金曜日については、大阪から生放送で行っているものだと思いますが、生放送なので再放送はしていないのではないかと思います。
 インターネットでさまざまな料理のコンテンツが出ている中で、「きょうの料理」に期待して見ていただいていることを、とてもうれしく思います。「きょうの料理」はどのあたりがよくて見ていただいているのか、この機会にぜひ教えていただければと思います。

【参加者】
 「きょうの料理」は、本もたまに買います。好きな先生も何人もいますし、いろいろな種類、例えばカレーであれば本格的なスパイスカレーなど、料理のレパートリーが増えるような献立が好きなので、またこれからも見たいと思います。

(熊埜御堂理事)
 放送回が増やせるかどうかは難しいところがあると思いますが、インターネットにもさまざまな情報が蓄積していますので、ご活用いただければと思います。
 また、アンコール放送のお話については、若い人に見ていただくためにはどうしたらよいかと考えている中で、非常によいヒントをいただきました。子どもの頃に見た番組を、大きくなって改めて見るとどうなのかという点では、われわれもアーカイブスは本当にお宝だと思っていますので、それを生かして活用していきたいと思います。
 朝の連続テレビ小説については、総合テレビでは午後4時台から、BSプレミアムでは朝7時15分から過去の作品を放送していますので、機会がありましたらご覧いただければと思います。
 「紅白歌合戦」のスタジオセットへのご意見については承りました。また、「紅白歌合戦」が聞きづらくなっているということですが、「紅白歌合戦」に期待されることがありましたら教えていただけますか。

【参加者】
 あまりにも若い方ばかりが出演していると思います。若い人たちの歌詞も素晴らしいですし、シンガーソングライターからも素晴らしい歌をたくさん聞かせてもらっていますが、「紅白歌合戦」は、昔から大みそかに家族団らんで見るものだと思いますので、もっとゆっくりと聞きたいと思います。
 歌手にとっては「紅白歌合戦」に出ることが最高のことだと言われており、それは素晴らしいことだと思いますがが、もう少し曲目の選定などを見直していただいて、落ち着いて見られればと思っています。

【参加者】
 意見ではなく要望ですが、私は、NHKのニュースはほとんど必ず見ているのですが、この間も字幕の字が間違っていました。最後にアナウンサーが漢字が違っていたと訂正して謝っていましたが、あのようなことをNHKでは無くしていただきたいと思います。
 どのようなチェック体制を行っているのか分かりませんが、NHKではアナウンサーが後で訂正するようなことを避けていただきたいと思います。

【参加者】
 毎朝5時から「おはよう日本」でニュースが放送されていますが、最初にアナウンサーが4人ほど挨拶をしてニュースを読みますが、しばらくするとAIの音声でニュースが読まれます。見るほうからすると、アナウンサーが4人もいるのになぜAIでニュースを読まなければいけないのかと違和感があります。アナウンサーがいるのであれば、生の声でニュースを伝えていただきたいと思います。

【参加者】
 「ETV特集」をよく見ますが、とてもよい番組です。午後11時からの放送ですが、9時や10時などもう少し多くの人が見やすい時間に放送すると、NHKのドキュメンタリーの素晴らしさが多くの人に伝わるのではないかと思います。

(司会)
 Eテレはよくご覧いただいているのですか。

【参加者】
 Eテレでも総合でもよくドキュメンタリー番組を見ます。民放とは違って、とても深い視点がよいなと思って見ています。

(正籬副会長)
 字幕の間違いについては、本当に申し訳ありません。ミスを無くし、アナウンサーが最後に謝ることがないように、さらに努力をしていかなければいけないと思っています。
 また、AI音声の件については、AIアナウンサーをどのような場面で使うかは本当に難しいところです。ラジオの天気予報などは、深夜も1時間おきに放送していて、人が泊まりこみで対応するのには相当な労力が要りますので、人が少ない中でどれだけ地域に充実した情報を出すかという意味で、AIアナウンサーを活用することもあると思います。ただ、まだまだ生身のアナウンサーのレベルには達していませんし、どのような時間帯にどのような番組でAIの音声を使っていくのか、いろいろと使う場面を考えていかなければと思います。
 Eテレ特集の時間帯へのご意見については、先ほどの子ども番組の時間帯変更もそうですが、生活時間帯が変化していく中で、どのような層の方に見ていただきたいかを考えながら番組編成を行っています。さまざまな生活実態調査などを行って、この時間帯だとこのような層の方に見ていただけるのではないかと決めていますが、いただいたご意見も踏まえ、これからの番組編成に生かしていければと思います。ありがとうございます。

【参加者】
 私の一日の一番の楽しみは、大谷選手のメジャーリーグの試合です。彼がホームランを打つと、スマホでツイッターに「OHTANI」と打ち込み、世界中の言語で入るコメントを全部翻訳していきます。次の日に、YouTubeで同じように「OHTANI」と打つと、ロサンゼルスエンゼルスのスタジアムで大谷選手がホームランを打ったシーンが10件以上出てきます。
 BSで見ている番組では一方向だけですが、インターネット上ではいろいろな方向から大谷選手のホームランについてのコメントや映像などが見られますので、今まで全く味わったことがなかった感動を覚えます。
 NHKでは、一般の人がツイッターに上げたことばやYouTubeにアップされた画像を編集して出すことはできないのかもしれませんが、いろいろな角度から見たシーンなどを提供してもらいたいと思います。

【参加者】
 私は子どもの頃から野球が好きで、高校野球をよく見て楽しんでいますが、放送が少し高校野球ばかりに偏りすぎているように思います。ほかのアマチュアスポーツもいろいろとあると思いますが、例えば氷見高校はハンドボールが強いのですが、ハンドボールの試合をテレビで見た記憶がありません。アマチュアスポーツをもう少し公平に取り上げてもらえたらと思います。

【参加者】
 私は、テレビをあまり見ずに、ほとんどインターネットで情報を得ています。アプリやYouTubeで番組を見る機会が多いのですが、テレビの前にずっと座っている時間がほとんど取れないからです。見たい放送があっても時間が合わないことが多く、録画もするのですが、SNSや情報サイトなどを見ると自分が見ていない放送をリアルタイムで見た人の感想が書かれていて、見逃してしまったと思うことがよくあります。
 NHKプラスは私にとってはとてもありがたいもので、放送前は知らなかった番組を後で知って見たいと思うことが増えました。再放送や、インターネットを活用したNHKプラスやYouTubeなどで放送を充実してもらいたいです。放送前の周知についても、ツイッターなどでよく情報収集をしていますので、インターネットでの情報発信も積極的にしていただけたらうれしいです。

(正籬副会長)
 さまざまな角度からの大谷選手のホームランの映像がYouTubeなどでアップされることから、NHKの放送の充実を望むご意見がありました。大リーグの中継については、大リーグ側が撮っている映像と、NHK独自のカメラを使いながら中継しています。今は技術が進歩して、いろいろな角度から撮れる360度カメラもあります。カメラをどこに配置するかも含め、いただいたご意見のように、目の覚めるようなホームランを、いろいろな角度で後からでもインターネットなどで見られるようにしていくのは非常に大切なことだと思いますので、これからも、もっと努力していきたいと思います。
 次に、高校野球だけではなく、さまざまなスポーツを公平に放送してほしいというご意見について、確かに高校野球やプロ野球、大相撲などが目立ちますが、ハンドボールも日本選手権は放送していますし、アイスホッケーやエアロビクス、カヌー、空手、柔道、といったスポーツも放送しています。しかし、ご意見をいただいたように、周知が十分でないといったことや、年に1回だけで放送していると言えるのかということもあります。
 新しくオリンピック種目になったスポーツクライミングや、ブレイキンというダンスなども放送していますが、そうした新しいスポーツなども、積極的に中継したり番組にしたりしていきたいと思っています。また、放送時間帯もいろいろと検討していますが、BSで土曜日の夕方に新しいスポーツを積極的に取り入れるような番組もあります。今回のご意見も踏まえて、さまざまなスポーツを中継したり、番組にしたりしていければと思います。
 番組放送後のツイッターやインターネット上の盛り上がりで、放送が見たくなるというご意見については、私もそのようなことがありますので、本当によく分かります。テレビで番組周知を行うだけではなく、ツイッターなどいろいろな形で周知していく必要があると思います。一定の努力はしていますが、まだまだ足りないと思いましたので、さらに力を入れてやっていきたいと思います。ご意見をありがとうございました。

(司会)
 1つ目のテーマは、一旦ここまでとさせていただきます。たくさんのご意見、ご要望をありがとうございました。続いて、2つ目のテーマ「地域放送・サービス」についてご意見を伺っていきます。
 まず、富山放送局で行っている地域放送やサービスについて、葛城局長からご紹介させていただきます。

(葛城局長)
 きょう来ていただきました富山放送局は、ご存じのとおりもともと新総曲輪にありました。今もその建物は残っています。富山放送局は、1935年(昭和10年)に今の旧会館がある場所に建ちました。隣に高さ75メートルの鉄塔を立てて、ラジオ放送として開始し、その後、昭和33年にテレビ放送を開始しました。
 新総曲輪は、もともと神通川の川底だった場所です。埋め立てて新たに都市開発として県庁とNHKをつくることで、文化の中心地になってほしいという願いも込めてつくられたものです。
 昭和33年に、今も建っている旧放送会館が竣工しました。その後、雨漏りがしたり、いろいろなところが壊れたりしている会館を、直し直し使っていたのですが、今の場所にあった富山県の中央警察署が移転するということで、用地確保に動き、県と交換するという形で今の用地を獲得しました。
 新放送会館のコンセプトは、富山県にNHKの役割の1つである新たな賑わいの拠点を作るということです。また、周りの街並みに調和するように、今のデザインにしました。特徴として、アンテナやLEDがついた真ん中の塔はアンテナを設置するための台ですが、前は赤白で鉄塔だったのを白くしました。また、外観の2階につけているアルミルーバーは、地元富山のアルミメーカーのものを使わせていただいて富山らしさを出しています。
 真ん中には、アドウィンドウという大きなスクリーンがあり、今は「イナガキヤストの本気旅展」の周知を行っていますが、イベントの告知をしたり、緊急時にはライフライン情報を出したりテレビを放送したりすることで、皆さまのお役に立てればと思っています。
 また、前に広場がありますので、イベントを積極的に行ってにぎわいを創出していきたいと思っています。
 8月29日に、無事、新会館から放送を出すことができました。2階にニューススタジオがありますが、旧会館の1.5倍に拡張して、見栄えをよくすることも含め、いろいろな演出ができるようになりましたので、これからより一層充実した放送をしていきたいと思っています。
 1階の公開スペースでは、先日は「UPっぷ富山 きとラボ」という午後7時30分からの番組で、「プロジェクトX」の初代キャスターの国井雅比古さんを呼んでトークショーをさせていただきました。このような視聴者の皆さまと顔を合わせてお話をさせていただき、より親しみを持っていただけるようなファンミーティングなどのイベントを、積極的に行っていきたいと思っています。
 もう一つの特徴ですが、富山放送局は、災害への強さを目指した放送局です。新会館は、神通川と常願寺川に囲まれています。神通川は150年に1回決壊すると想定されていて、その際は最大2.3メートル浸水する、また、常願寺川は決壊すると3.1メートル浸水すると言われていますので、その対策として、この会館は1.1メートルかさ上げしています。さらに、浸水や決壊の情報があると、ボタン一つで電動起伏板が立ち上がって水を防ぎます。また、たとえ1階部分が浸水しても、主要設備は2階以上に設置してあり、放送が継続できるようになっています。皆さまの安全・安心につながる情報をいかなるときでも放送を継続できるという仕組みになっています。
 番組については、「ニュース富山人」を月曜日から金曜日の午後6時10分から6時59分まで放送しています。3年目の岩ア果歩アナウンサーと4年目の柴田拡正アナウンサーという、若手のキャスターを起用しています。
 金曜日の午後7時30分からは「UPっぷ富山 きとラボ」を放送しています。これまで7時30分に県内の情報をお伝えするのは月に1回程度でしたが、今年度は毎週、富山に関係があるネタ、情報をお伝えすべく、25分番組を放送しています。
 3つ目はラジオについてです。この後の講演で、大木浩司アナウンサーからご紹介しますが、新しく最終金曜日午後0時20分から放送の番組「きときと!スクールライフ」をつくりました。なぜこの時間なのかと言いますと、実はこの時間は小学生が給食を食べる時間なのです。今は、皆さんが黙食をしている状況ですが、その時間に放送部の人が話す校内放送をとても楽しみにしているという話を聞きましたので、本物のアナウンサーが行ったら喜んでもらえるのではないかということで、小学校に出かけて生中継で放送しています。
 新会館オープンを機に「UPっぷ富山」というキャッチフレーズを掲げて、視聴者と顔の見える関係で地域活性化に貢献するため、いろいろと取り組んでいます。先日、グランドプラザでトークショーを行ったほか、出前授業も積極的に行っています。トランジットモールやイベントに出かけて行って、中継車を公開して皆さんにカメラに触ってもらったり、会館公開を行ったり、積極的に展開していきたいと思っています。
 最後に、毎月1回、イベントを実施していこうと思っていますが、11月5日と6日に少し大きなイベントを構えています。「まちめぐりとやま2022」という、富山市全体でイベントを行う街フェスに合わせて、「チコちゃん」のショーや、「天才テレビくん」、「ワンワンとあそぼうショー」、Eテレの「びじゅチューン!」のコンサートなどを実施しようと思っています。
 最初の3つは事前応募が必要ですが、「まちめぐりとやまのびじゅチューン!」はどなたでもお越しいただけますので、もし時間がありましたら、お越しいただければと思います。

(司会)
 2つ目のテーマである「地域放送・サービス」について、お話を伺います。NHK富山放送局のニュースや番組について、その内容や放送時間帯について、災害報道について、また、富山放送局が行っているイベントやサービスについてなど、幅広くご意見をお聞かせください。

【参加者】
 先日の「プロジェクトX」の公開収録に参加しましたが、とても楽しかったです。私はインターネット中心の生活で、テレビを見ていなかったのですが、最近、10年ぶりにテレビを買いました。大きな理由としては、富山の情報を知りたかったからです。インターネットで検索をすると、全国の情報やテレビ番組、エンターテインメントの情報は得られますが、富山でしか得られない情報やコンテンツについては、テレビの方が情報量が多いと思いました。
 「ニュース富山人」も大好きで、時間が合わなくて見ることができない場合は、録画をして見ています。富山のニュースのコンテンツもNHKプラスで見ることができればよりうれしいです。「UPっぷ富山 きとラボ」がことしから始まって、富山の研究をするような番組だと思って毎回楽しみにしていますが、最近、少し再放送が多いと感じます。先日の「プロジェクトX」のように、過去の放送を現在の目線で改めて見直すことは興味深かったのですが、再放送までの間隔が狭いとまた見たいと思いませんし、繰り返しが多いと見る意欲が減ってしまいます。「UPっぷ富山 きとラボ」で、富山の歴史や地域文化、各市町村の話題など新しい情報をもっと知ることができるとよいと思います。
 また、地域の風土を知るためにはことばが大事ですので、地域放送で方言を専門的に扱う番組を放送してほしいと思います。名古屋には名古屋弁だけではなく知多弁や上町ことばがあり、岐阜や三重にもいろいろな方言があるので、東海地方向けにも放送してほしいと思います。

(司会)
 10年ぶりに買われたテレビはいかがですか。

【参加者】
 大変進化しています。アナログテレビ以来の購入だったので、番組表が見られることに驚きました。

【参加者】
 私は富山出身の大学生です。富山放送局は小学校に対して出前授業やコラボなどをされていると思いますが、少し上の年代や大学生と一緒に番組を作っていただければうれしいです。富山県の政治や経済などの話について、富山に住む大学生もしっかり学ぶべきだと思います。富山大学や富山県立大学だけではなく、富山県内の私立大学を含めて、全体の大学生が話し合う番組などがあれば、もう少し富山県のテレビを見ようと思い、大学生も関わっていけると思いますので、検討していただければと思います。

(司会)
 身近なお友達や大学生の皆さんからも、そのような声は聞かれますか。

【参加者】
 小学生の子が多く出ているイメージを持っていると思います。もう少し自分たちも関わっていけたら、県外から来ている学生が富山県に残るきっかけにもなるのではないかと思います。

【参加者】
 東海・北陸のニュースが流れますが、富山県は石川県、岐阜県、長野県、新潟県に囲まれたエリアですので、地域のニュースであれば、北信越が相応だと思います。愛知県や岐阜県よりも、長野県や新潟県のニュースを知りたいと思いますが、なんとかならないでしょうか。

(葛城局長)
 貴重なご意見をありがとうございます。先ほどの方は「プロジェクトX」のトークショーにもお越しいただき、ありがとうございます。また、テレビを新たに買って富山の情報を知りたいというお声もいただき、本当に心強く思いました。私たちも富山県のローカルな情報発信をしていこう、その声に応えていこうと日々頑張っていますので、応援していただければと思います。
 「UPっぷ富山 きとラボ」で再放送が多いという話は、重く受け止めます。新作のほか、BSで放送したものを総合テレビで流していない場合に「きとラボ」として再編集したり、昨年、放送してご好評をいただいた内容を再放送したりしていますが、歴史、地域、文化や、新しい情報をお伝えするという点をもう少し強化していきたいと思います。制作側にも伝えます。
 また、ぜひ大学生と一緒に番組をつくらせていただければと思います。ことしから小学生に向けたラジオ番組を始めて、大変ご好評をいただいています。その中でこちらも気づきがあり、視聴者の方と一緒につくっていく番組をこれから増やしていきたいと思っているところです。大学生との関わりや結び付きについては、顔を合わせる関係を目指してNHKの説明をしに行ったり、出前授業を行ったりしていますが、今後、県内全域の大学に行けるように活動していきたいと思います。
 北信越については、確かに東海と北陸の親和性という点でご意見を頂戴することがあります。地域放送は基本的に富山放送局から放送を出していますが、土曜日と日曜日の朝だけは、管中放送といって名古屋放送局から放送を出していますので、体制の再構築も必要となります。今後、考えるべき課題と思っています。

(熊埜御堂理事)
 NHKプラスでのローカル番組の配信については、現在、一部の番組についてはプレイリストで各地域の番組が見ることができるようになっています。まだ全部ではありませんが、10月から、まず首都圏と関西圏の各放送局の番組の配信を始めます。日本全国についてもいま準備を進めていますので、来年春あたりに全国の各都道府県の番組・ニュース等がNHKプラスでご覧いただけると思います。もう少々お待ちいただければと思います。

(司会)
 大学生もぜひ番組づくりに関わってみたいという声は、私どもとしては非常に心強く、貴重な意見だと感じます。ありがとうございます。

【参加者】
 「ニュース富山人」をよく見ますが、政治の話題よりも地域の話題が多いと感じています。地域のことをよく知りたいという方にはよいと思うのですが、私は長い間富山に住んでいるので、もっと政治や県議会などについて知りたいと思います。番組の内容として政治などの話題を深く取り上げると、よりNHKらしさが出て、民放ではなくNHKのニュースを見ようと思う人が増えるのではないかと思います。「おはよう日本」では政治の話題がとても多いと感じますが、そうした番組構成のほうがよいと思います。

【参加者】
 データ放送については、各地の天気や1週間の長期予報などがありますが、私は、出かける地域や災害の起こりそうな地域のデータの予報を見たりしています。
 東海・北陸の地域に関しては、富山県、福井県、石川県の北陸とするのがよいと思います。長野県は隣ではありますが、大きな山もあるためあまり親和性を感じません。新潟県はかなり大きいので強いて言えば上越地方に、岐阜県は飛騨地方には親和性を感じますが、せめて北陸3県というような感じであればよいのではと思っています。

(司会)
 北信越でもまだエリアとしては広いのではないか。北陸3県というまとまりのほうが見やすいというご意見ですね。

【参加者】
 ことしも猛暑で、天気予報では富山県が何度、石川県は何度などと言っていますが、範囲がかなり広いと思います。きょうの富山県の気温は38度と放送されても、県内のどこなのかが分かりません。暑いときに外に温度計を出すと40度以上のときがありますので、屋外で収録するときには温度計を持って「ここは何度です」と示せば、視聴者に分かりやすく、熱中症への対策にもなると思います。グラウンドにいて暑さで倒れるというニュースを見ることがありますが、その場所が何度であったというような発表はありません。気温を百葉箱など涼しいところで測っているなどギャップがあるのではないかと思うので、そうした対応を考えていただければと思います。

(葛城局長)
 政治の話題を増やしてほしいというご意見について、「ニュース富山人」では、担当記者が取材したものを解説して、より深くお伝えするということに重点を置いています。県議会が始まりました、こうしたことが議論されました、といったことをお伝えし、その後それがどのような意味を持つかなど深掘りもしているつもりですが、まだ足りないと思いますので、力を入れていきたいと思います。
 データ放送の使い方についてもご意見を伺いましたので、今後のサービス向上に生かしていきたいと思います。
 また、地域の枠組みについては、富山県、石川県、福井県のブロックにしてはどうかとのご意見をいただきました。「UPっぷ富山 きとラボ」の時間帯で、金曜日午後7時30分に「ホクロック!」という番組を新設しました。まだ始まったばかりで皆さんに浸透していないかもしれませんが、金沢放送局、富山放送局、福井放送局の3局の枠組みで、北陸、富山の皆さんに身近な情報をお伝えし、進化させていきたいと思っています。
 最後に気温の件については、測る場所により差が出ることもあり、地面から何センチの温度が正しい情報なのかなど難しい面があります。今のご意見をお聞きして、確かに発表された温度をお伝えするだけでなく、皆さんにより詳細な情報をどうお伝えするかということが課題だと思いました。ご意見ありがとうございます。

【参加者】
 「きとっピ」が可愛いです。先日イベントで「きとっピ」と写真を撮ってすごく楽しかったので、「きとっピ」を中心としたイベントやグッズの販売があるとうれしいです。

【参加者】
 富山放送局前に「きとっピ」がいますが、いたずらをされないように植え込みの中に入れているのですね。先日、写真家のイナガキヤストさんのトークショーがあり、開場までの間は外で座っていたのですが、鳥のふんの跡があり、広場の掃除も大変なのではないかと思いました。

【参加者】
 夏休みに広島放送局に行き、NHKハートプラザの8Kスーパーハイビジョンで、雄大な景色や立山の画像を見ることができて驚きました。富山放送局でもそのような取り組みを行っているのでしょうか。そうしたPRもしていただければと思います。

(葛城局長)
 「きとっピ」は、局内の若手を中心に作ったキャラクターなので、そうやって愛していただけるとうれしいです。岡崎体育さんに「きとっピ」の歌を作っていただき、ダンスも作りましたので、これから積極的に「きとっピ」のイベントを行っていきたいと思っています。また周知させていただきます。実は「きとっピ」の着ぐるみには、フォルムはよいが動きにくいのと、足が長くダンスができるのと2種類ありますので、その2つを最大限活用してイベントを行いたいと思います。グッズについては、NHKで販売するということは難しいのですが、シールやクリアファイルなどを作っていますし、黒部ダムに流れついた流木で作った定規なども作っています。イベントに参加していただいた際にお渡しできるグッズなどを順次開発しています。ご意見ありがとうございます。
 鳥のふんについては、会館運営はなかなか難しい面もありますが、お越しいただく皆さんに、より快適に喜んでいただけるように考えていきます。
 最後に、8Kについては、おっしゃっていた立山のコンテンツがあります。今はイナガキヤストさんの写真展を行っていますが、終わった後は8Kシアターとして立山の映像を流していきたいと思います。SNSやホームページで告知させていただきますので、ぜひご覧いただきたいと思います。

(司会)
 2つ目のテーマの「地域放送・サービス」については、ここまでとさせていただきたいと思います。
 最後に、1つ目のテーマの中から受信料制度について、この機会にご意見を伺えたらと思います。

【参加者】
 テレビを持っていない人や持っていても見ない人が増えていると聞きます。代わりにインターネットやスマートフォンで済ませる原因としては、テレビに魅力を感じないといったことや、情報が遅いといったことがあるのではないかと思います。受信料を払わないということで裁判にもなっていると聞きますが、どのようなものなのでしょうか。

(司会)
 受信料制度に対する批判的な声にどのようなものがあるのかということですか。

【参加者】
 そうですね。それに対してどのような対応をしているのかということを聞きたいです。私はBSの受信料についても、見る機会は少なくても放送開始からずっと支払っています。ただ、見ているかどうか分からない人から受信料の徴収ができていないところもあると聞いています。その辺りについいて、分かれば教えてください。

【参加者】
 私は受信料を支払っていますが、知り合いに本当かどうかは分かりませんが、何十年も受信料を支払っていないという人がいます。アンテナを室内に隠して置いて見ているようなことを聞きましたので、実際は見ていると思います。そのような話を聞くと、私は何十年と払い続けているので、少し不公平に感じます。インターネットでは、NHKはスクランブル化すればよい、見る人だけが支払えばよいという意見も聞きますが、どうなのでしょうか。方向性などを伺いたいと思います。

【参加者】
 私はテレビを持っていなかったときは、受信料は支払っていませんでした。ポストに定期的に催促がきていましたが、受信できる端末を持っていなかったので、連絡もせずにスルーしていました。でも、テレビを購入したと同時に自分から受信料の申し込みをして、今は支払っています。
 周りにテレビを持っていないという人もいますが、インターネットでも見られるようになってくると、テレビを持っていなくても受信料を支払う方向になっていくのか気になります。今後はテレビを持っているかどうかだけでは判断ができなくなってくると思います。

(正籬副会長)
 受信料は、受信機を持っている方にお支払いいただくことになっていますので、持っていないときに支払いを求めるということはありません。ハガキが届いたということについては、受像機の有無を確認できていなかったということだと思います。
 テレビに魅力を感じないというご意見については、今、放送だけではなく、有料のプラットフォームがいろいろとある中で、これから放送がどのように生き残っていくのか、皆さんに見ていただけるのかが課題です。巨大プラットフォームに無いのは、地域の情報やマイナースポーツも含めたスポーツです。そして、見ていただけるコンテンツについて皆さんに意見を聞いて、それを生かしてより接触していただけるようなものを作っていくということに尽きると思います。
 スクランブルにすればよいのでは、というご意見も確かにあります。NHKは、命と暮らしを守るために、報道は24時間体制で行い、泊まり勤務も含めて対応しています。災害対応では、地震があって揺れたときにはテレビをつけるとすぐに放送が始まりますし、大雨や台風のときにも、ローカルニュース等でも長い時間、放送を行います。命と暮らしを守るような報道は、見たい人だけが見るということではなく、皆さんで支えていただく中で放送するということが大切で、受信料制度という形でお願いしています。
 NHKプラスのニュースや防災アプリの使い方についても、自分の地域にすぐアクセスできるようなことも含めて、自分事としてとらえていただけるような情報をきちんと出していくことが必要だと思います。
 スクランブルではなく皆さんの受信料に支えられることによって、視聴率だけにとらわれず、視聴率は低くてもじっくり深く見られるドキュメンタリーなど、社会課題に向き合うような番組や、教育番組、福祉の番組なども放送できます。スクランブル放送となると、料金を取れる番組、視聴率が取れる番組が中心となり、教育番組や福祉番組は、採算が取れず作れなくなってしまいます。皆さんからいただく受信料によって、教育、福祉、報道などの番組を維持していくことができますので、ご理解いただくための活動に努めていきたいと思います。
 不公平という点については、富山県では非常に多くの方々に受信料を支払っていただいていますが、中には見ているが支払っていないという人がいるかもしれません。その対策のためにはまずテレビの設置確認が必要となりますが、確認ができたところには、繰り返しお願いをして、不公平感をなくすよう努力をしています。そうした不公平感をなくすための活動にも、一層力を入れていきたいと思っています。

(司会)
 ここまでいろいろとお話を伺ってきましたが、そろそろ終了の時間が近づいてまいりました。皆さまのおかげでさまざまなご意見を伺うことができました。本当にありがとうございます。

(森下委員長)
 きょうは皆さんのご意見をしっかり聞かせていただきました。NHKに対する期待を感じ、改めてNHKはよい番組を作らなければいけない、番組の質を落としてはいけないと感じました。
 経営委員会は個別の番組については関与しませんが、毎年、放送番組の基本方針などを決める際に、執行部と協議を行います。質を落とさず、地域の放送を増やすように、ということをいつも言っていますが、そのことを改めて強く感じた次第です。
 放送業界は、今、大きな変革の時期に来ています。インターネットが広がり、動画配信サービスが増えてきています。インターネットでは、世界が一つになり、国内放送、海外放送という区分けがなくなってきています。それだけに、放送業界も従来の枠組みの中だけにいると、視聴者の皆さんからそっぽを向かれることになりかねません。
 基本的には、経営を効率化してできるだけコストを下げ、受信料を下げて使いやすくすることが必要です。しかしその一方で、内容を充実させないといけないという、矛盾するところもあります。AIアナウンサーなど技術の進歩もあり、大変革の中で効率を上げることで、コストは下げても内容は充実していかないといけないということです。
 きょう皆さんからお話をお伺いして、改めてNHKに対する期待の大きさというのを感じました。これからも、内容を豊かにして、地域放送の充実も図るために、経営委員会としても執行部を支援していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。

(尾崎委員)
 森下委員長がお話したことに尽きると思います。2025年で放送が始まって100年が経過します。ラジオに続いてテレビが始まり、白黒がカラーになり、衛星放送ができ、デジタル放送になってと、過去を振り返ると、放送の歴史はどんどん発展しているように感じます。
 きょういくつかお話もありましたが、これからはインターネットの社会で、これまで100年間積み重ねてきた放送の中身を変えていかなければいけない、という難しい時代になってきていると考えています。
 お話を伺って、次の100年に向けても、本当に視聴者の皆さんの役に立つ、本当にためになる、そうしたものを伝えていくという重要な将来への責務があると感じました。
 ラジオ放送が始まった頃の番組は、演芸ばかりをやっていたようですが、取り扱うニュースの幅も、国内から世界に広がり、大谷選手がホームランを打つところがリアルタイムで分かるという時代になってきました。今後の発展により、新しい技術をどのようにNHKの放送の枠組みの中に取り込んでいくのかも、大きな課題だと考えています。
 これからも皆さんのご意見を伺いながら、次の世紀のNHKを作っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

(葛城局長)
 皆さん、きょうは本当に貴重なご意見をありがとうございました。
 新しく始まった「UPっぷ 富山」は、視聴者と顔の見える関係で地域活性化に貢献するというキャッチフレーズを掲げて取り組んでいますが、このような機会を増やしていきたいと思います。
 地域放送に重点を置いて、富山の情報をどんどん発信していきたいと思いますし、大学生をはじめ視聴者の方々と一緒につくる番組もこれから増やしていきたいと思っています。きょう皆さまからご意見をいただき、心強い思いで、これから取り組んでいきたいと思います。ご意見がありましたら、いつでもお寄せください。今後に反映していきたいと思います。きょうはありがとうございました。

(司会)
 「視聴者のみなさまと語る会(富山)」は、これで終了とさせていただきます。皆さま、どうもありがとうございました。

 

 

 

<視聴者のみなさまと語る会(富山)> 参加者事後アンケート

※単位は回答人数

質問1:性別

男性 女性 その他 無回答
5 7 0 0

質問2:年代

10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代〜
0 2 0 1 3 4 2 0

質問3:今回のイベントに参加していかがでしたか

大変満足 満足 ふつう 不満 大変不満 無回答
2 9 1 0 0 0

質問4:NHKの放送・サービスについて理解や関心が深まりましたか

大変深まった 少し深まった 変わらない あまり
深まらなかった
ほとんど
深まらなかった
無回答
3 8 1 0 0 0

質問5:NHK経営委員会の仕事を知っていましたか

よく知っていた 少し知っていた あまり知らなかった ほとんど知らなかった 無回答
0 5 3 4 0

質問6:今回のイベントに参加して、NHK経営委員会の活動について理解が深まりましたか

大変深まった 少し深まった 変わらない あまり
深まらなかった
ほとんど
深まらなかった
無回答
2 9 1 0 0 0