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第1338回
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2019年11月1日(金)公表

日本放送協会第1338回経営委員会議事録
(2019年10月15日開催分)

第1338回 経 営 委 員 会 議 事 録

<会 議 の 名 称>

第1338回経営委員会

 

<会 議 日 時>

2019年10月15日(火)午後1時00分から午後6時30分まで

 

<出 席 者>

〔委  員〕

  石 原  進 森 下 俊 三 明 石 伸 子
    井 伊 雅 子   佐 藤 友美子 堰 八 義 博
    高 橋 正 美   中 島 尚 正 長谷川 三千子
    村 田 晃 嗣   渡 邊 博 美  
  ◎委員長 ○委員長職務代行者(以下、「代行」という。)

 

〔役  員〕

  堂 元 副会長 木 田 専務理事 板 野 専務理事
  児 野 専務理事・技師長 荒 木 専務理事 松 原 理 事
  黄 木 理 事 中 田 理 事 鈴 木 理 事
  松 坂 理 事 正 籬 理 事  

 

 

<場   所>
放送センター  22階経営委員会室  21階役員会議室

 

<議   題>

○ 説明会「新放送センターの基本設計について」

 

○ 視聴者のみなさまと語る会(横浜)登壇者報告

 

付議事項

 

1 会長報告

 

2 議決事項

 (1) インターネット活用業務実施基準の認可申請について(資料1)(資料2)(資料3)(資料4)(資料5)(資料6)(資料7)(資料8)

 

○ 指名部会

 

○ NHKのガバナンスについて

 

 

<議事経過>

 

 森下代行が開会を宣言し、経営委員会を開催。

 

 

○ 説明会「新放送センターの基本設計について」
 新放送センターの基本設計について、執行部から説明を受け、意見交換を行った。

 

 

○ 視聴者のみなさまと語る会(横浜)登壇者報告
 10月5日土曜日に開催された「視聴者のみなさまと語る会(横浜)」に登壇した佐藤委員、渡邊委員から感想の報告を受けた。

 

<副会長、専務理事、理事入室>

 

 本日の付議事項および日程について説明。第1337回(2019年9月24日開催)の議事録を承認し、所要の手続きを経て、2019年10月18日に公表することを決定した。

 

 

1 会長報告

 (堂元副会長)
 会長にかわりまして、台風19号の対応について報告します。
 台風19号は広い範囲で記録的な豪雨をもたらし、各地の河川で堤防の決壊や氾濫が相次ぎ、被害の全容はいまだ明らかになっておりませんが、生活への影響は長期化することが避けられない状況です。現時点での被害の状況とNHKの対応、今後の取り組みにつきまして、放送総局長の木田専務理事より説明します。
 (木田専務理事)
 台風19号は大型で強い勢力を保ったまま、今月12日夜に静岡県伊豆半島に上陸し、13日未明に三陸沖に抜けました。広い範囲で記録的な豪雨をもたらし、気象庁は1都12県に大雨特別警報を発表しました。
 次に、放送・デジタルサービスについてです。NHKでは住民の方々の命と暮らしを守る「防災・減災報道」の使命を果たすため、台風が接近する前の今月7日から早めの避難や警戒すべき点をニュースで伝えました。大雨特別警報や、避難やダムの緊急放流に関する情報も24時間体制でお伝えし、その後も河川の氾濫によって深刻な被害となった各地の状況を、テレビ・ラジオ・インターネットなど、あらゆる伝送路を使って、きめ細かくお伝えしています。
 総合テレビでは、11日、12日、13日に終夜にわたって放送し、特に12日の午前から翌13日の午前まで、ほぼ24時間連続で放送しました。それ以降も特設ニュースや定時ニュースの拡大に加え、L字の文字情報やデータ放送を行っています。
 また、各地の放送局では独自のローカル放送枠を設けて、災害への備えや安全の確保を自分のこととして受け止めてもらえるよう、地域に密着した災害情報を提供し続けました。
 視聴率は、台風の進路や各地の風雨の状況によってピークは異なりますが、各地で30%を超えました。静岡では午前9時から正午まで、関東では午後3時過ぎから9時ごろまで、福島では午後4時から9時まで、それぞれおおむね30%を超えています。また、仙台と福島では翌朝の13日日曜日の午前7時から9時ごろまでも30%程度で推移しました。
 伊豆半島に上陸した12日土曜日午後6時59分に関東で39.9%、新潟でも同じ時刻で42.0%とそれぞれ瞬間最高視聴率を記録しました。
 インターネットでは、台風の特設サイトを立ち上げ、河川の被害状況をはじめ、交通や停電、それに避難所などの地域ごとのきめ細かい情報をNHKニュースWEBや「ニュース・防災アプリ」に掲載しています。
 12日から14日までの3日間、NHKオンラインには、これまでに例のないほど多くの訪問者数があり、「ニュース・防災アプリ」にも多くのアクセスがありました。また放送の同時提供を実施し、インターネット経由でも多くの方がNHKの特設ニュースを視聴されました。
 ラジオでは、停電などの影響でテレビやインターネットを見られない方々に情報をお届けするため、定時ニュースやニュースの拡大に加え、14日からは、被災した方々に必要な「ライフライン情報」の放送を開始しました。
 次に、国際放送です。ラグビーワールドカップなどで訪日している外国人や在留外国人向けには、QRコードや字幕で国際放送「NHKワールド JAPAN」ウェブサイトをご案内しました。ライブストリーミングでもご覧いただける英語放送で、台風の全体状況と外国人の情報窓口、交通への影響などをお伝えし、総合テレビの同時通訳で最新情報も発信しました。ライブストリーミングに自動翻訳で、中国語・フランス語・スペイン語・インドネシア語・タイ語・ベトナム語の6言語の字幕を付与しました。「NHKワールド JAPAN」のニュースサイトの訪問者数は11日から13日までの3日間で、通常の月間平均訪問者数の3.5か月分を記録しました。
 被害についてですが、これまで確認されている被害は次のとおりです。川の堤防が壊れる「決壊」が、47河川の66か所、人的被害は死者66人、行方不明者15人、けが人212人となっています。これは15日午前11時半現在のNHKのまとめです。
 被災した地域における要救助者や住宅被害、道路被害、農業被害などはいまだに全容が把握されていません。各地の浸水や生活への影響はかなり長期間に及ぶと見られます。
 続いて施設・設備についてです。今回の台風では先月の台風15号による大規模停電の教訓を生かし、速やかに停電対策をとれるよう準備を進めていたことなどもあって、停波を最小限に抑え、敷地内に浸水があった放送所もありましたが、施設・設備に大きな影響はありませんでした。
 ロジの関連ですが、12日から13日にかけては、首都圏の公共交通機関がほぼ停止することが予想されたため、11日の夜から13日の昼にかけて、放送センター内の2つのリハーサル室を臨時の宿泊スペースとしました。帰宅の難しい職員・スタッフなどには仮眠用のエアマットを配布して、安全と業務体制の確保に努めました。
 最後に応援体制ですが、千曲川が決壊した長野局、阿武隈川が決壊した福島局を中心に、長期化を見込んだ手厚い支援体制を組んでいます。本部の報道以外の部局からはもちろん、今回の台風で比較的被害の少なかった西日本の各局からの応援も求めています。
 被災地では川の水位が高い状態が続き、地盤も緩んでいるため、引き続き、川の増水や土砂災害への警戒が必要です。
 今後は、被災者に対し、地域ごとの生活関連情報をよりきめ細かくお伝えする必要が高まっていきます。このため、すでに対応を始めていますが、ライフラインに関する各局の放送・サービスを、ネットを使って本部から遠隔支援する体制を一層強化していく方針です。
 去年の西日本豪雨といい、今回の台風19号といい、日本列島を襲う自然災害の被害はより甚大に、より頻繁に、より広域になっています。NHKは公共放送・公共メディアとして引き続きあらゆる伝送路を使って住民の方々の命と暮らしを守るための情報発信に努めてまいります。

 (森下代行)

 停波を最小限に抑えたということですが、どこか電波が止まったところがあるのですか。

 (児野専務理事・
  技師長)

 世帯数でいうと100世帯規模をカバーする中継局の電波が止まったのが、数局ありました。

 (森下代行)

 浸水ですか。

 (児野専務理事・
  技師長)

 高いところにあるので、浸水ではありません。電気が来なかったということです。停電している間は、バッテリーでしばらくは運用していたのですが、それが枯渇して停波したということです。停波した局は累積でいうと9局ですが、順次復旧させ、現時点では3局まで減っているということです。

 (森下代行)

 「NHKワールド JAPAN」のウェブサイトへの誘導は、私も頻繁に見ました。今回、ワールドカップがありますので、特に外国からの旅行者に、たくさんウェブサイトを見ていただけたのではないかと思います。

 (木田専務理事)

 私もそのように感じています。

 (森下代行)

 その意味では、アクセスが多かった要因として、このような連携があったのではと思います。
 それから、応援体制については、今回、あらかじめ早い段階から、大型の台風だという情報があったので、準備の時間があったような気がします。

 (木田専務理事)

 はい。早くから進路がわかっていましたので、相当の準備はしていたのですが、特に長野放送局や福島放送局のエリアがあれだけの被害に遭ったことが判明してくる中で、その2つの放送局だけではないですが、特にその2つについては、応援体制を手厚くしました。報道体制もそうですが、ロジ関連の管理職などにも応援に向かってもらっています。

 (森下代行)

 これから生活復興にむけて、地域ごとに細かく取り組んでいくことが必要だと思います。その意味ではかなりの取材体制が必要だと思います。その応援もこれから十分やっていただければと思います。

 (木田専務理事)

 長期化することも見込んで、計画を立てているところです。

 (高橋委員)

 今回、台風19号が来て以降、NHKの皆さんにこのような相当すごい対応をしていただいていますという、微に入り細に入り記されたメールが送られています。私の方にも何時間かおきにずっと送られてきて、それを読ませていただきました。私も以前、損害保険会社にいましたが、ここまではやらないです。ものすごく細かく、きちんとした情報が全部入っているので、あれを見たときに、本当にすごいと感銘を受けました。

 (明石委員)

 激甚災害に対して、報道を中心に体制を組み、NHKが一体となって、タイムリーに有効な情報を発信されたのはすばらしいと思いました。本当にお疲れさまでした。
 また「ニュース・防災アプリ」を、番組内でも知っていただくような周知の工夫をしていて、しかもその使い方についても、番組の中で解説しているのがよいと思いました。アプリの存在を知っていても、どのように使えばよいか分からない人に、それがより有効に活用できる方法を、その時にお知らせするのは大変必要なことです。このような災害はあってほしくないことですが、さらにこの「ニュース・防災アプリ」をより活用していただく工夫を今後もされたらよいかと思います。

 (正籬理事)

 今回は、特に大雨でしたので、視聴者の方が河川の状況が気になるのではないかということも考慮しました。「ニュース・防災アプリ」では、2タッチぐらいで中小河川、大河川の情報を見られたのですが、その操作が少しわかりにくいと思いましたので、番組の中で丁寧にお知らせしました。
 やはり国土交通省の河川関連の情報にアクセスがすごく集中しまして、国土交通省のサイトは、一時画面がフリーズしました。国土交通省からの依頼で、NHKのサイトでも国土交通省の河川関連の情報が見られるというリンクを貼ることに協力しました。そうしたこともあり、今回、非常に多くの方が利用してくださいました。ある程度お役に立てたと思いますし、これからもより分かりやすく、より使い勝手のよいように改善をしたいと思います。

 (明石委員)

 よろしくお願いいたします。

 (森下代行)

 今回の大規模広域災害に、報道機関として相当皆さん尽力していただいたというのに対しては感謝したいと思います。今後さらにこの生活復興に向けて対応していくことがありますので、心していただいて、適切な報道ができると同時に職員の皆さんの健康にも配慮していただきたいと思います。ありがとうございました。

 

 

2 議決事項

 (1) インターネット活用業務実施基準の認可申請について(資料1)(資料2)(資料3)(資料4)(資料5)(資料6)(資料7)(資料8)

 (荒木専務理事)
 インターネット活用業務実施基準の認可申請について説明します。
 改正放送法によって可能となる国内テレビ放送番組の常時同時配信の実施に向け、「インターネット実施基準」の変更について検討してきました。9月10日の経営委員会で「素案」を説明した後、9月11日から10月4日までの24日間、広く一般の意見を募集しました。いただいたご意見を読み込み、改めて検討を深め、総務大臣に認可申請する実施基準の「案」を取りまとめました。その申請内容について審議のうえ、議決をいただきたいと思います。
 まず「参考資料1」をご覧ください。表紙にありますように、放送事業者等から40件、個人等から72件、合わせて112件のご意見が寄せられました。「放送事業者等」というのは、在京民放、地方民放、民放連、日本新聞協会のメディア開発委員会です。
 表紙をめくっていただきますと、左側の欄にいただいた意見を「実施基準(素案)」の条文ごとに整理し、右側の欄にそれぞれに対してのNHKの考え方をできるだけ丁寧に示しています。主なご意見とそれに対する考え方を説明します。
 4ページの上の行をご覧ください。インターネット活用業務の「実施状況の公表、評価および改善」に関する民放連からのご意見です。サービスの利用状況に関する情報やシステムなどに関する知見を民放事業者等に提供することを要望するもので、同様の意見が放送事業者等から15件寄せられました。右側のNHKの考え方の案は、改正放送法に民放のインターネット配信業務への協力という努力義務が盛り込まれたことを踏まえて、知見の共有について、今後も適切に対応していく考えを記しています。
 その下は、民放連と民放各社からのご意見で、インターネット活用業務の毎年度の実施計画の検証について、視聴者や民放事業者の意見を直接反映する制度がないとし、第三者性を有する事後チェックの仕組みを要望する、としています。これについては、右側の欄で、NHKとしては、実施計画の策定や実施状況の評価、競合事業者からの意見・苦情等への対応にあたって、外部有識者からなる「審査・評価委員会」に適切性を確保する観点から見解を求め、これを尊重する仕組みを設けているということを説明したうえで、ご意見を踏まえて、実施基準の「素案」の第39条を修正したことを説明しています。
 「参考資料2」の5ページをご覧ください。ただいまの第39条の修正箇所に黄色でマーカーをしました。競合事業者からの意見・苦情の受付方法と、意見・苦情への対応について審査・評価委員会が検討する際の考え方を公表することを明記しました。さらに、その下のマーカーがある第40条3項で、一般の利用者からの意見・苦情について、実施計画の策定や実施状況の評価、そして評価を踏まえた業務改善、つまり、インターネット活用業務のPDCAにあたって適切に考慮すること、また、審査・評価委員会に見解を求める際に意見・苦情の概要を報告することを加えました。
 「参考資料1」のほうに戻り、7ページから10ページにかけましては、放送法改正によって新たに設けられた努力義務に関連して、「民放のネット配信業務への協力」と「地方向け放送番組の配信」への取り組みについて、民放各社からのご意見をまとめています。
 これらに対して、民放との知見の共有や地方向け番組配信のための設備整備などに関して、NHKの考え方を丁寧に説明しています。
 8ページの右の欄の真ん中あたりでは、地方向け番組配信については早期に実施するため、まず、拠点放送局から設備整備を進め、その他の地域では、設備整備をどう進められるか、技術革新をどう取り入れて効率的に実施していくかなどを検討し、段階的に拡充する考えを示し、実施計画の中で整備計画を明らかにすることなどを説明しています。
 15ページ、「料金その他の提供条件」を規定した第15条に関しては、利用申し込み促進のために行うとしている臨時かつ一時的に常時同時配信のメッセージを非表示にする措置については、運用次第で市場競争を阻害しかねないというご意見が多く寄せられました。
 素案の修正箇所をまとめた「参考資料2」の3ページをご覧ください。こうしたご意見を踏まえて、第15条のマーカーのところ、素案では、1回あたり24時間、1か月に1回を限度としていたところを見直し、年に2回を限度と改めました。
 意見募集の結果をまとめた「参考資料1」に戻っていただき、16ページをご覧ください。第17条の「費用の上限」について、民放連と民放各社から多くのご意見がありました。常時同時配信等業務と既存業務からなる「基本的業務」に2.5%の上限を設定し、「公益性の観点から積極的な実施が求められる4つの業務」のそれぞれに上限を設けて管理をする仕組みについては、抑制的な管理を行うNHKの姿勢を示したものと受け止めつつ、なお民業圧迫の懸念があるとして、費用総額の圧縮と費用の効率的運用を求めるものです。
 こうしたご意見を踏まえて、費用の抑制的な管理について定めた第17条2項に、「実施しようとする業務が真に必要で有効なものか、受信料財源により賄うことが妥当かなどの観点から検討し」という記述を追加しました。
 「参考資料1」の18ページに「区分経理等」についてのご意見をまとめています。区分経理による業務の「見える化」は極めて妥当であるが、適正性を常に検証し、丁寧な説明を尽くすよう求める、という民放連や多くの民放からのご意見に対しては、総務省令や実施基準で定めたルールに基づいて、「費用明細表」の公表や第三者による監査・検証などで、経理の透明性を確保していくことを説明しています。
 19ページから次のページにかけまして、オリンピック・パラリンピック東京大会についての取り組みに関する民放連と民放各社からのご意見を載せています。19ページの下の方にありますように、理解増進情報の提供等を無制限に行えば、民放の事業価値は著しく毀損され、市場競争が阻害されるというものです。これに対しては、「参考資料2」の6ページ、附則第3条1項のマーカーの部分、素案では「契約により確保した権利を最大限に活用して実施する」としていた部分を、「最大限」を削り、「他の放送事業者との連携・協調関係に配慮しつつ実施する」と改めました。
 「参考資料1」の22ページに戻っていただき、「公益性の観点から積極的な実施が求められる4つの項目」の費用上限について、算出根拠が不明とするご意見に対しては、実施計画において「対象業務の内容及び実施予定額」を明示すると実施基準(案)の文言を修正し、明記しました。
 以上ご説明しましたように、いただいたご意見を踏まえて、改めて検討を深め、実施基準(案)に反映できるものは積極的に反映し、大きく5か所を修正しました。意見に対するNHKの考え方の説明もできる限り丁寧に行うことを心がけました。
 総務大臣への認可申請にあたっては、実施基準(案)とあわせて、費用の算定根拠に関する書類を添付することが求められております。「別添」の資料一式の最後にありますご説明資料「『インターネット活用業務の実施に要する費用に関する事項の算定根拠』等について」にありますように、放送法施行規則の規定により、「インターネット活用業務の実施に要する費用に関する事項の算定根拠」と「その他の参考となるべき事項を記載した書類」の添付が求められています。総務大臣が実施基準の認可の可否を審査する際、記載内容の適正性・合理性を判断することが必要なため、提出が求められているものです。
 別添1「インターネット活用業務の実施に要する費用に関する事項の算定根拠」をご覧ください。
 1ページの「基本的業務」(常時同時配信等業務と既存業務)を例にとって説明します。「ア 費用の上限」は、各年度の受信料収入の2.5%であること、「イ 計上する費用」は、実施費用に加えて給与や共通管理費、減価償却費を計上すること、「ウ 費用の上限設定の考え方」では、抑制的な管理に努めることや、少なくとも年1回業務の見直しを行うこと、上限を受信料収入に対する比率で設定することとした理由などを記載しています。
 2ページの「エ 金額の根拠」では、どのような想定に基づいて費用を試算したかを記したうえで、3ページの表のように、「常時同時配信等業務」、「上記以外の業務」(既存業務)それぞれについて、年度ごとの「コンテンツ制作関連費」や「配信関連費」などの試算額を内訳も含めて示しています。これらの金額は、現時点での試算であり、実際の実施予定額は、技術の進展等を受けたより効率的な実施方法の選択や、さらなる費用削減努力を進めるとともに、NHKの役割や社会的要請等を踏まえた新規の取り組みの必要性等を総合的に勘案したうえで、各年度の収支の全体状況の中で、予算・事業計画において決定し、実施計画において公表することとしています。
 同様に「放送法上の努力義務に係る取り組み」それから「ユニバーサル・サービスへの取り組み」など、4つの「公共性の観点から積極的な実施が求められる業務」についても、それぞれの費用の上限の設定根拠を説明しています。
 別添2「その他の参考となるべき事項を記載した書類」をご覧ください。これについて説明します。「認可に関するガイドライン」で、収支の見通し(有料業務については累積収支の見通しを含む)を記載した書類の提出が求められていることに伴うもので、来年度(令和2年度)の一般勘定の収支の見込みや、令和5年度までの有料インターネット活用業務勘定の収支の見込み等を記載して提出します。常時同時配信とあわせて見逃し番組配信を実施することに伴うNHKオンデマンドサービスの見直し、これに伴う収支の見込みを2ページの表のように試算しています。
 これら「別添1」、「別添2」の資料は、NHKが外部公表するほか、総務省が実施基準の認可にあたって実施するパブリックコメントでも添付される見通しです。
 このほか、認可の審査の過程において、追加的に資料の提出を求められる場合もございますので、あらかじめご承知ください。
 認可申請の案の内容についての説明は以上です。
 この内容について議決をいただければ、速やかに総務大臣に対して、インターネット実施基準案の認可申請を行う考えです。

 (村田委員)

 「参考資料2」の3ページ、「サービスの利用申し込みを促進するために」のところです。素案では、その回数は1か月に1回を限度とするとなっていたのが、今度は修正されて年に2回を限度とするということですが、「1か月に1回」と「年に2回」だとずいぶん差があります。なぜこのように制限されたのか、根拠をお教えいただければと思います。

 (荒木専務理事)

 民放各社などから、NHKがたとえばさまざまなイベントなどの時に、随時メッセージを外して、常時同時配信をやっていくということについては、民放との競合関係が非常に懸念されるという意見が寄せられました。
 われわれは、必ずしもイベントごとにこの措置をやっていこうということを考えているのではなく、サービスを始めてみて、なかなか利用が広がらない、サービスへの理解が広がらないというような時に備えて、多くの人たちに見ていただけるような利用促進の措置を打てるようにしたいという意図を持っています。ですから、月に1回ということについて、民放各社からの懸念が非常に強いということを踏まえ、年2回程度にとどめ、この措置を確保したいということです。

 (村田委員)

 ご趣旨は分かりますが、12回と2回では随分違って、例えば12回から6回や4回ではなく、2回というのは、結構飛躍が大きいのではないかと思います。

 (荒木専務理事)

 それはわれわれも四半期に1回とか、2か月に1回にするとか、いろいろ考えたのですが、民放各社の懸念が非常に強いと考え、この際、抑制的にやっていくことが基本というわれわれの姿勢をきちんと示すという意味で、年2回としたほうがよいだろうという判断をしました。

 (堰八委員)

 「別添2 その他参考となるべき事項」の資料の「NHKオンデマンドのサービス変更について」ですが、いまの「見逃し見放題パック」と「特選見放題パック」という2つを、ワンサービス化するとあります。この料金は、今の制度の「見逃し」と「特選」の月額と同額を予定しているようですが、金額は違いますか。
 また、「固定的費用を変動的費用に変えることで」と書いてあるのですが、この意味がよくわかりませんでした。それから「令和5年度には再び収支相償を達成し」と書いてあるのは、この「特選コンテンツの充実」がポイントになると思いますが、今度は無料で1週間ぐらい見逃しを見られるようになりますね。そこの料金設定は、具体的にはどのようになっているのですか。

 (荒木専務理事)

 まずひとつめのご質問ですが、現在「見逃し見放題パック」と「特選見放題パック」はそれぞれ900円プラス消費税です。その金額は変えずに、同じ値段で、「見逃し」も「特選」も両方見られるということです。
 それから、NODの収支につきましては、常時同時配信が始まりますと、受信契約者とそのご家族は1週間程度見逃しが無料で見られるということで、見逃し部分のお客さまはだいぶ減るだろうと予測しています。ただ同時に、お客さまが減ると、制作や送出にかかる費用も同時に減りますので、その点では、大きな収入の減だけにはならないと考えています。

 (堰八委員)

 しかし、令和5年度に向けて、「特選コンテンツの充実」により利用する方が増える想定ですよね。そうすると、その時には費用はまた上がるのではないですか。

 (荒木専務理事)

 はい。現在も特選コンテンツの本数を増やす施策をとっており、これによりワンサービス後の成長を見込んでいます。支出については、収入に連動して増減する支出は、収入増減に応じて試算して、また、その原盤制作、動画制作にかかわる業務、それから設備を、常時同時配信のほうの業務と共用することによって支出が減少するということを試算しておりまして、これらの支出抑制策に基づいてサービス再編後の支出は、令和元年度予算と比較して減少するということになります。ですから、何とか収支相償のところまで持っていけるようにしていくということになります。

 (堰八委員)

 令和5年度に収支均衡になるとのことでした。今も、将来的にも、収支均衡すれすれということですね。

 (荒木専務理事)

 そういうことです。

 (森下代行)

 今回、民放各社の要望等で、努力義務のところがかなり追加されていると思います。民放もNHKともう少し一緒にやっていこうという希望があると思うのですが、その動向はいかがでしょう。

 (荒木専務理事)

 これについては、民放キー局、それから地方民放の中でも、NHKに対するご要望は様々あるのではないかと思います。民放各局それぞれのご判断で、こういうことをやってほしいというご意見がありましたら、われわれのほうでもそれを取り入れながら、民放との協調が果たせるようにやっていきたいと思っています。「TVer」については、NHKもことし8月に参加しましたが、今後どう具体的に連携していくかについては、ご意見があろうかと思います。

 (森下代行)

 実際は、地方民放も全部が一緒ということにはならないと思います。もちろん積極的にやろうというところに対しては、NHKのその該当する地域放送局と一緒になってご対応していただくとよいと思います。

 (荒木専務理事)

 今回のご意見の中では、やはりやってみて、どのくらいのニーズがあるのか、それから、システムにかかる負荷はどうなのかなどを具体的に、その情報が欲しいという意見もたくさんあります。そうしたことにきっちりと応えていきながら、何ができるか、考えていきたいと思います。

 (森下代行)

 公表の時期ですが、総務大臣に提出したときに公表するのですね。いつになりますか。

 (荒木専務理事)

 議決をいただけましたら、本日総務大臣に認可申請を提出し、公表します。記者ブリーフィングを行い、ホームページにも掲載する予定です。

 

 採決の結果、原案どおり議決。

 

 

 (森下代行)
 議決にあたり、経営委員会から申し上げます。
 経営委員会では、かねてより、世界の潮流に遅れることなく、放送と通信の融合時代の新たなサービスとして、放送の常時同時配信の取り組みを進めることを求めてきました。
 今回、常時同時配信を含むインターネット活用業務について、6月に公布された改正放送法にのっとって、細部にわたって精査された実施基準を短期間で作成していただきました。大変ご苦労さまでした。
 実施にあたっては、不公平感のない適切な認証と万全のセキュリティ対策を行い、多くの視聴者・国民の皆さまに広く使っていただくことを期待しております。
 実施基準は、遅くとも令和5年度までに必要な見直しをすることとしています。見直しにあたっては、インターネットの利用状況や経費面などの実態を把握し、視聴者・国民の皆さまが真に求めている公共メディアを実現していかなければなりません。そのためにも、新たなサービスを実施していく中で適切な評価を行い、適宜経営委員会にも報告していただきますよう、よろしくお願いいたします。
 経営委員会は、現行の受信料制度の下では、この実施基準が最適であると判断し、本日議決に至りました。しかし、NHKが公共メディアとして将来的にも社会的使命を達成し、必要な財源を安定して確保するためには、放送と通信の融合時代に適した新たな受信料制度についてNHKの考えをまとめ、国民的議論を行うことが不可欠だと考えています。
 執行部には、経営委員会が何年にもわたって求めてきた新たな受信料制度の研究を、スピード感を持って本格的に進めていただきたい。経営委員会としても、経営の最高意思決定機関として、真摯に取り組んでいきます。

 

 

 以上で付議事項を終了した。

 

 

<副会長、専務理事、理事退室>

 

 

<委員長入室>

 

 

○ 指名部会
 会長任命に関する指名部会を開催した。

 

 

○ NHKのガバナンスについて
 NHKのガバナンスについて、意見交換を行い、経営委員会見解および、非公表を前提に行った以下の経営委員会での議事経過を公表することとした。
 ・第1315回経営委員会(2018年10月9日開催)の情報共有。
 ・第1316回経営委員会(2018年10月23日開催)の意見交換、会長への申し入れ。
 ・第1317回経営委員会(2018年11月13日開催)の情報共有。

 

 

 上記のとおり確認する。

 

 2019年10月29日    

石 原  進 

 

 

高 橋 正 美