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第1316回
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平成30年11月16日(金)公表
※説明会「中長期の収支見通しについて」、3 報告事項(6)「平成31年度予算編成について」
(「NHK経営計画(2018-2020年度)」修正議決(受信料値下げ)に関わる部分のみ)、
意見交換「平成31年度予算編成について」  は平成30年12月14日(金)公表


日本放送協会第1316回経営委員会議事録
(平成30年10月23日開催分)

第1316回 経 営 委 員 会 議 事 録

<会 議 の 名 称>

第1316回経営委員会

 

<会 議 日 時>

平成30年10月23日(火)午後1時00分から午後5時50分まで

 

<出 席 者>

〔委  員〕

  石 原  進 森 下 俊 三 井 伊 雅 子
    槍 田 松 瑩   小 林 いずみ 佐 藤 友美子
    堰 八 義 博   高 橋 正 美 中 島 尚 正
    長谷川 三千子   村 田 晃 嗣 渡 邊 博 美
  ◎委員長 ○委員長職務代行者(以下、「代行」という。)

 

〔役  員〕

  上 田 会 長 堂 元 副会長 木 田 専務理事
  坂 本 専務理事 児 野 技師長 松 原 理 事
  荒 木 理 事 黄 木 理 事 菅   理 事
  中 田 理 事 鈴 木 理 事 松 坂 理 事

 

 

<場   所>
放送センター  22階経営委員室  21階役員会議室

 

<議   題>

 

○ 説明会「中長期の収支見通しについて」(資料1)(資料2)

 

付議事項

 

1 監査委員会報告

 

2 議決事項

 (1) 中央放送番組審議会委員の委嘱について(資料1)(資料2)

 (2) 国際放送番組審議会委員の委嘱について(資料1)(資料2)

 (3) 公益財団法人放送番組センターへの出捐について(資料)

 

3 報告事項

 (1) 2018年度第2四半期業務報告(資料1)(資料2)

 (2) 視聴者対応報告(2018年7〜9月)について(資料1)(資料2)(資料3)

 (3) NHK情報公開・個人情報保護の実施状況(2018年度上半期)(資料)

 (4) 「多数支払いにおける割引」の考え方への意見募集の実施について

(資料1)(資料2)(資料3)

 (5) 地方放送番組審議会委員の委嘱について(資料1)(資料2)

 (6) 平成31年度予算編成について

 

○ 意見交換「平成31年度予算編成について」(資料)

 

議事経過

 

 石原委員長が開会を宣言し、経営委員会を開催。

 

 

○ 説明会「中長期の収支見通しについて」(資料1)(資料2)

 (石原委員長)
 本日の経営委員会から来年度の予算についての審議をスタートします。先日10月12日の定例会見で上田会長は、中期的な収支の見通しを精査した上で、今の経営計画の還元策に加えて受信料の値下げを実施したいと表明されております。本日は執行部より中長期の収支の見通しについて、そして値下げの時期や規模等の考え方について説明していただき、その後、意見交換をしたいと思います。
 (坂本専務理事)
 それでは、「中長期の収支見通しについて」という資料をお開きください。2ページです。ご案内のように、9月27日の総務省「放送を巡る諸課題に関する検討会」で、第二次取りまとめが出されましたが、その場で受信料の水準、体系について、執行部としての基本的な考え方を説明しています。受信料の水準、体系の見直しに関しては、NHKの中長期的な事業計画に加えて、視聴者環境や社会環境の変化なども見据えつつ、適正な事業規模を見きわめた上で支出を精査するとしております。あわせて公平負担の徹底等に取り組み、収入の確保に努め、その上で将来的な収支の見通しも踏まえながら適正な受信料水準、値下げを含めた還元のあり方や規模等について検討を行い、次の経営計画の策定までに一定の結論を得ることとしたいと述べたわけであります。
 その後、10月12日の定例の記者会見で上田会長は、次のように述べています。「私としては、中期的な収支の見通しを精査した上で、今の経営計画の還元策に加えて、受信料の値下げを実施したいと思います。値下げのあり方や規模、その時期等については、経営委員会ときちんと議論を重ねた上で年末までに結論を得て公表できるよう、私が先頭に立って執行部内の議論を急ぎます。受信料額の改定では、システムの改修に一定の時間がかかることを念頭に置きながら、できることから早急に取り組んでまいりたい。必要であれば来年度の予算、収支計画に検討の結果を盛り込むことも含めて検討を進め、全力で対応してまいりたい」という発言をしています。これにつきましては、今日この後、上田会長から直接説明がありますので、よろしくお願いします。
 次に3ページです。現3か年経営計画では、受信料額は「据え置き」ということでスタートしましたが、これを受信料額の「引き下げ・値下げ」としたいということです。まず経営環境や財政状況の変化というところがあります。昨年12月の最高裁の判決以降、自主申し出をされる方がかなり増え、当初の計画を超えて堅調に受信契約や支払いが増えており、そのスピードが速くなっています。
 また4ページで、契約総数と衛星契約の伸びについてのグラフがありますが、昨年度と今年度を見ても、契約総数の増加は、計画値20万件のところを8月末で39.6万件ということで、非常に高い伸びを示しています。衛星契約についても、計画値46万件のところを34.6万件ということで、非常に堅調です。この3か年経営計画の収支計画を上回るスピードで収入が確保できているということが1つです。
 そうしたことも踏まえ、収支差金、繰越金の状況、特に繰越金が1,000億円を超えている状況がありますし、放送センターの建て替えのための建設積立金も1,700億円を超える規模に達している状況もございます。繰越金の推移ですが、昨年度2017年度決算で229億円の収支差金が出て、1,058億円と、再び1,000億円を超える状況になっています。この繰越金の規模の考え方について、NHKはこれまで国会などでの答弁で、「欧州連合では、公共放送の財源としての繰越金の規模は、支出の10%程度の水準とするというガイドラインがあり、日本においては災害リスクがあるということ等も勘案した上で、10%以上の繰越金が必要」と、たびたび答えてきているところであります。いずれにしても受信料に基づく事業運営というのは、収入と支出のバランスをとって運営することが望ましいという最も大事な考え方がありますので、こうしたところを踏まえて対応していこうということです。
 現状、受信料に基づくそれぞれの事業については、効率的な運営に努めてきているわけです。しかし、こうした収入を全部事業に使うのかという「肥大化」の批判のようなことにはなってはいけませんし、繰越金を放置することもできない状況です。中長期の視点で収支を考える中で、課題をいろいろとあぶり出して、適正な受信料の水準、値下げの方法、規模、時期を確定したいと考えているところです。この3か年計画もあと2年になりますが、それから次の3か年計画と合わせて5年程度の収支のあり方をよく見た上で、収入については将来の世帯数減といった状況も想定されますので、そうしたところも十分考慮に入れながら、シミュレーションをしていこうということです。現状として支払率80%、衛星契約割合51%をベースに、今後さらに伸ばしていくという前提のもとでシミュレーションをすることになります。
 そこで、別冊の資料集で、先ほど申し上げました社会環境あるいは視聴者環境の変化の状況がありますのでご覧ください。収入を見ていく際に、不安要素、ネガティブな要因として、1ページにあります世帯数の減少というのが、まずもって大きな影響があるということです。それから単身の高齢者世帯数の増加も影響があります。世帯数も2023年あたりをピークに下がっていくだろうと、一方の単身高齢者は、だんだん割合が増えていくだろうということであります。それから、受信料免除の対象になっています被保護世帯の割合、生活保護世帯の割合ですが、2011年あたりからずっと増えて、今もずっとその状況が続いているということです。この辺も十分考えなければいけないということです。また、受信料免除件数あるいは免除総額についても徐々に増えているということで、大規模な災害発生時の免除等々、こういったところも増える傾向にあるということです。
 それから2ページ、テレビの保有率の推移です。2012年までは非常に高い98%ぐらいのところで推移しておりましたけれども、全体としては落ちてきていて95%台にとどまっています。より顕著なのが、29歳以下の若い世代の世帯でして、85%から90%の間で推移しています。テレビを持たない世帯についても、10%から15%あるのではないかということです。
 それから3ページです。いわゆる「視聴者のテレビ離れ」を描いたものです。若年層から現役世代のNHK離れが進んでいます。メディア接触時間の推移のグラフがありますが、視聴時間が減り続けているということです。一方で、携帯、スマホ、パソコンなどの生活時間が急増しているという実態もあります。テレビ視聴時間に占めるNHKの時間の割合ですけれども、10年前の40代の世代のところが、今50代の比率ということになっておりまして、低い比率が10年後もそのまま移動した形になっており、やはり伸び悩んでいる、減っているという状況です。若年層あるいは現役世代の厳しい状況が、この後も続くのではないかと考えられます。
 それから、衛星放送の普及です。非常に堅調ではあるのですが、今後の将来予測として、調査によりますと、受信世帯数の増加は、3,150万から3,160万世帯で頭打ちになるのではないかという予測をしています。若干上下の幅はありますが、衛星放送についても一定のところでとどまるということです。
 こうした状況を踏まえ、受信料収入のシミュレーションをしております。総世帯数については、ピークは2023年という国立社会保障・人口問題研究所の予測値を反映させています。テレビの保有率については、2人以上の世帯、単身世帯ともに、毎年度0.3%の減少ということを想定してみました。支払率や衛星契約割合の伸びは緩やかになると想定しています。
 こうした想定でシミュレーションしますと、次期3か年計画の初年度に当たる2021年度が7,297億円、2026年度に7,421億円でピークを迎えると見ています。その後の収入については、なだらかに減少していくと想定しています。
 この受信料収入のほかに、その他の収入で交付金、副次収入、財務収入、雑収入などを加えたところが事業収入となります。その他の収入については、大体150億円前後で推移すると見ています。それについては、その年度の遊休資産の売却、特別配当の有無、受信料の過去債権の回収などによって、若干の増減があるということです。
 今後の支出の見通しです。5ページに書いていますが、まず放送法で期待されます、信頼される「情報の社会的基盤」として、公共メディアとしての役割をしっかり果たすためには、適正な事業規模を見極めていくことが極めて大事だと考えています。しっかりやることをやりながら、既存業務を見直し、業務改革を推進して、適正な事業規模、支出規模のコントロールが重要になってくるということです。
 中長期の視点での取り組みが必要な課題として、われわれが考えているところは、まず常時同時配信を含むインターネットの活用業務です。さまざまなメディア、その接触のあり方が多様になっていきますので、視聴者、利用者の環境に合わせて情報を受け取ってもらえるということを重視したいと考えています。さきの北海道の地震での全道停電・ブラックアウトの際の状況等を踏まえて、公共メディアとして多様な伝送路で情報、番組を届ける、視聴機会の拡大を図っていきたいと考えているところです。常時同時配信については、運用費として大体毎年50億円ぐらいが必要と考えています。このほかに著作権の処理の権料の問題などが今後の支出要素ということになります。
 2つ目が、この12月から始まります4K・8K、スーパーハイビジョンの番組制作に関する費用の増加です。現在の3か年計画では、3か年で2019年度210億円という水準を考えています。この後、どういう形で制作費が伸びていくのかということです。これは「放送を巡る諸課題に関する検討会」でも指摘を受けておりますが、今度、衛星放送が4波になることで、衛星波を含めた既存業務をどのように見直すのかというのも、大きな課題となっています。われわれとしては、ことしの12月から翌年の12月までの、この1年間の4Kの普及状況を見定めた上で、その後についての考えをまとめることにしておりますが、支出についてもあわせて抑制していく必要があろうと考えています。
 そして、災害機能の強化と防災・減災報道の高度化です。最近の災害の激甚化、広域化といった傾向がありますので、これに対応する機能強化、あるいは報道体制の強化を図っていく必要があろうかと思います。
 また、国際放送の発信強化もこの3か年でも取り組んでいますが、今後もしっかり取り組むということで、予算、支出が増えることになろうかと思います。
 それから情報セキュリティーです。システムのセキュリティーを含めた対策、どのようなことがあっても放送を継続するということが重要ですので、特に2020年を迎える中でこのセキュリティー確保というのは、喫緊の課題になっています。
 放送センターの建て替えについても、1,700億円の積立資産がありますが、これにもしっかり対応していく必要があるということで、今後も大きな支出が考えられるということです。
 必要な事業をきちんと盛り込みながら、既存業務をしっかり見直すという中で、適正支出規模をコントロールしていくということです。このところ、大体7千億前後で予算・決算が動いていくことになります。その中での対応が必要になってくると思っています。なお、中期の支出見通しについては現在、精査をしているところです。
 そういった中で、最初に申し上げた、値下げを含む還元についての基本的な方針ですが、6ページにありますように、まずは現経営計画で表明しております4つの負担軽減策をしっかり実施するということです。それに加えて、先ほどより説明しております収支について、特に収入が堅調であることを踏まえ、値下げを実施するということで、現在、方法、規模、時期等についての検討を行っているところです。
 将来的に受信料収入が右肩下がりに転じた場合に、値上げを求めることは容易ではありませんので、業務の持続可能性の観点から、合理的な支出管理と値下げの方法、規模、時期を検討して、次回11月13日の経営委員会で、執行部としての原案を説明し、ご議論いただきたいと考えているところです。
 なお、現在の経営計画につきましては、「受信料額については据え置くこととした」とまとめておりますので、改めて値下げ等を実施する場合には、収支計画など関係する部分についての修正議決をしていただく必要があります。よろしくお願いします。
 中長期の収支の課題について、説明しました。それから諸課題検討会につきましても、今後まだ日程は決まっておりませんが、11月下旬あたりに開かれる可能性があります。それまでにわれわれとしては、この値下げの問題もありますが、民放連、民間放送事業者との協議を重ねて、例えば常時同時配信のサービスの具体像、インターネット活用業務の会計上の区分経理の問題、透明性の確保、費用の上限、事後チェック、またTVerへの参加など、いくつかの課題があります。こうしたところもあわせて、具体案をまとめていきたいと考えています。

 

 ※執行部からの上記説明を受け、意見交換を行った。

 

 

<会長、副会長、専務理事、理事入室>

 

 本日の付議事項および日程について説明。第1315回(平成30年10月9日開催)の議事録を承認し、所要の手続きを経て、平成30年10月26日に公表することを決定した。

 

 

付議事項

 

1 監査委員会報告

 (高橋委員)
 選定監査委員に対する子会社管理の状況の報告について説明します。
 監査委員会は昨日、協会による子会社管理の状況について、関連事業統括の黄木理事から報告を受けました。報告は、内部統制関係議決の中の、「会長は、監査委員会が選定する監査委員に対して、定期的に子会社の管理の状況を報告する」という規定に基づき報告を受けています。
 平成30年7月から10月までの主な取り組みについて、前回と同様、「ビジョン・価値観の共有促進」、「グループガバナンス強化」、「グループ全体での業務効率化・管理高度化」の3つの項目に分けて報告がありました。ポイントを絞って報告します。
 まず1つ目、「ビジョン・価値観の共有促進」についてです。
 7月の新体制発足以来、NHKグループの総務担当役員を集めた会議を定例以外に臨時で2回開き、長時間労働の是正や適正な業務委託について注意を促すとともに、各団体のオフィスのスペース問題などについて協議したこと、このうち、スペース問題については、改善に向けて各団体が話し合う協議会をスタートさせたことなどが報告されました。
 また人材育成の強化については、個人情報保護に関する研修を9月に実施したこと、また事業運営制度の強化については、来年度の予算と要員を一体的に策定するため、9月に締め切った提案をもとに、関連団体側の要員や受託体制について精査を進めていくことなどが報告されました。
 2つ目は「グループのガバナンス強化」です。
 まず、9月27日に、会長をはじめ全役員および関連団体トップが一堂に会する「働き方改革推進委員会」の第2回拡大委員会が開催され、「働き方改革アンケート」を初めて実施すると確認されたことなどが報告されました。このアンケートは、職場が抱える課題を共有し、関連団体で働き方改革の推進や職場環境の改善を目指すためのものとのことです。
 また、NHK内部監査室による関連団体調査は、9月末までに子会社4か所の調査を終了し、10月以降もさらに子会社4か所を調査する予定であるとのことです。
 3つ目が「グループ全体の業務効率化と管理高度化」です。
 まず、「グループ経営改革の分野別進捗」についてです。NHKメディアテクノロジーとNHKアイテックの統合検討につきましては、7月以降も引き続き各検討部会、作業部会で精力的に検討を重ね、統合推進委員会、いわゆる親会を2回開催したとのことです。親会では、ロゴを含めた新社名や株式交換比率などの重要事項を決定し、地域を含む組織などの詳細設計も工程どおりに進捗しているとの報告がありました。
 また、報道分野ではNHKグローバルメディアサービスの地域における強化が進んでいること、番組制作分野でも「地域改革をグループ一体で進める」などとした基本方針をもとに議論が進んでいること、イベント分野でイベント業務の一部を関連団体間で移行することなどが報告されました。
 さらに、NHK関連団体のうち、一般財団法人の業務・役割を整理するため、4団体の理事長と関連事業局で構成するプロジェクトを9月に立ち上げ、今後、月1回のペースで会合を開催していくとの報告を受けています。
 続いて、「管理会計プロジェクト」についてです。管理会計プロジェクトでは、NHKグループ全体の金の流れを改めて把握し、管理機能を向上させるため、グループ管理会計などの基盤整備に取り組んでおり、これまでの「フェーズ1」では、区分決算報告の見直しなど、関連団体の会計部分を中心に進めてきましたが、これをNHK本体にも広げ、グループ横断的に経営資源の配分を把握できる仕組みの構築を目指す「フェーズ2」に取り組んでいることが報告されました。
 最後に、「次期基幹システム・ERPの導入」についてです。NHKは、現在運用している基幹システム・ERPを2022年度までに更新する方針ですが、この次期ERPの導入にあわせて、先ほどの管理会計プロジェクトなどと連携し、グループの業務効率化、管理高度化に資するシステム対応を検討しているとのことです。7月から関係部局による検討プロジェクトを立ち上げ、ERPパッケージで対応できる業務、できない業務の洗い出しや、システムにあわせた制度、業務フローの見直しなどを進めていること、今後、プロジェクトの体制をさらに強化する方針であることなどが報告されています。
 以上が執行部から監査委員会への報告の概要です。協会による子会社管理の状況につきましては、監査委員会は今後もおおむね四半期ごとに報告を受けたいと考えています。

 

 

2 議決事項

 (1) 中央放送番組審議会委員の委嘱について(資料1)(資料2)
 (木田専務理事)
 中央放送番組審議会委員について、次のとおり委嘱を行いたいと思います。つきましては、定款第66条第2項の規定により、経営委員会の同意を得ることとなっています。
 再委嘱がお一人で、朝日新聞社論説主幹代理の立野純二氏です。11月1日からの任期となります。

 採決の結果、原案どおり議決。

 

 (2) 国際放送番組審議会委員の委嘱について(資料1)(資料2)
 (荒木理事)
 国際放送番組審議会委員につきまして、次のとおり委嘱を行いたいと思います。つきましては、定款第67条第1項の規定により、経営委員会の同意をいただきたいと思います。
 11月1日付で新規委嘱お一人です。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授の田中浩一郎さんです。専門分野は中東地域の国際関係と、エネルギー安全保障および平和構築です。国連の政務官時代には、タリバンなどを交渉相手としたアフガニスタンの内戦を終結させるための和平調停に携わりました。
 なお、これまで審議会委員を務めてこられた岡本行夫さん、別所哲也さんのお二人は、ともに任期満了により10月31日付で退任されます。
 今回の新規委嘱によって、国際放送番組審議会の委員数は10人となります。委員の顔ぶれは別紙の委員名簿のようになります。また、分野別、年代別、性別については、委員構成として最終ページにまとめています。

 採決の結果、原案どおり議決。

 

 (3) 公益財団法人放送番組センターへの出捐について(資料)
 (黄木理事)
 公益財団法人放送番組センターへの出捐につきまして、NHKは民放とともに2005年度から毎年行ってきました。今回は昨年と同じく、5,659万5,000円を要請されています。本日経営委員会にお諮りし、議決をいただけましたら、放送法第20条第14項に基づき総務大臣に認可申請を行い、認可が得られた段階で出捐を実行することとなります。
 では、放送番組センターについて説明します。「3. 経緯および出捐の考え方」をご覧ください。
 放送番組センターは、横浜の放送ライブラリーという施設で、NHKや民放の放送番組の収集・保存と公開を行っています。1989年の放送法改正で、放送法の中に定められた事業です。
 役員は、放送界各社および有識者から選ばれています。NHKからは、理事を堂元副会長、木田専務理事、そして私、黄木が務め、監事を松居関連事業局長が務めています。
 財源は、NHKと民放、横浜市の拠出による基金の運用益です。基金として拠出した金額は、NHKが30億円、民放が59.8億円、横浜市が2億円で、合計91.8億円です。
 しかし、低金利が続き、基金の運用益だけではライブラリー事業の運営が困難になったことから、センターでは2005年度からNHKと民放に対して、毎年出捐を要請しています。NHKとしても、センターの社会的意義を踏まえ、民放と歩調をあわせてこれに応じてきました。NHKの出捐額は、2007年度以降は8,085万円でしたが、センターが2012年4月に公益財団法人に移行したことを契機に、出捐に依存した運営を改め、業務改革により出捐額の抑制を図るようセンターに申し入れました。これを踏まえ、センターは、向こう5年間の事業方針を定めて、2013年度から5年の間に出捐額を順次30%まで減額することを決めました。2013年度、2014年度は10%削減し、2015年度からは30%減額して、NHK出捐額はこの段階から5,659万5,000円になりました。2018年度以降については、センターは2017年度に次期5か年の事業方針を定めましたが、低金利により、基金の運用益だけでは事業運営が困難な状態が続いているため、2018年度から5年間の出捐額については、2017年度から据え置いた額で依頼をするということをセンターとして決めています。
 以上の経緯により、今年度も昨年度に引き続き5,659万5,000円の出捐要請がありました。NHKとしてはこの金額で出捐したいと考えています。
 続いて、NHKと民放の負担割合やセンターの事業方針について補足します。参考資料1をご覧ください。
 出捐金のNHKと民放の負担比率は、設立時の基金への拠出割合を踏まえ、NHK35%、民放65%の割合で負担することになっています。
 放送番組センターの今年度から「次期5年間・平成30〜34年度の事業方針」の骨子は、このページの下、1〜5にあるとおりです。「公開番組の一層の増加」、「効率的なシステム構築」、「事業の全国展開」、「放送事業者の理解・協力の推進」などの施策が挙げられています。出捐金の継続については骨子5のとおりです。
 3ページ以降は、放送番組センターが策定した「平成30年度事業計画および収支予算」の抜粋と「役員名簿」を添付しています。

 (堰八委員)

 そもそもこの法人は今、低金利で運用益が出ていません。当初の設定では、出捐金の91億8,000万円を、だいたい何%ぐらいで運用する前提だったのでしょうか。

 (黄木理事)

 当初は「4%ぐらいで回れば」ということで設定されています。現段階では、2%をちょっと超える程度で運用されているとのことです。その差額の部分をなるべく抑えながらも、出捐をお願いしたいということで、2005年から続いている形です。

 (堰八委員)

 これは、有価証券での運用も含まれていますか。

 (黄木理事)

 はい、含まれています。仕組債なども入れています。

 (森下代行)

 基本財産を100億円に積み増して財政の安定化を図る、となっていますが、基本財産を100億円にすれば、2%でもう十分だということでしょうか。

 (黄木理事)

 いえ、まだ足りないです。

 (森下代行)

 100億円というのはどういう意味でしょうか。

 (黄木理事)

 前から保有している債券が新たに切り替わる際、差額が利益として出てきた場合に、基金に回して基金を少しずつ多くしようという努力はしているのですが、先ほど申し上げましたように、最初の全体設計に比べて、今の低金利の中では運用益が足りません。それだけに、センターとしては、今後出捐を要請する必要がない状況になったという判断には至っていないということです。ただ、毎年度、予算・事業計画等については、NHKも民放も入って検討しておりますので、その中でさらなるコストカットといったことは検討していただくよう、今後も関わっていきたいと考えています。

 (森下代行)

 すると、平成34年までの5年間の計画で、とにかく基本財産を100億円まで増やしたいということですか。そこが最後ということではなく、とりあえず5年間の計画では100億円を目標にしているということですか。

 (黄木理事)

 そうです。

 (石原委員長)

 今回の出捐は単年度の費用です。基本財産の積み上げのお金はどこから出すのですか。

 (黄木理事)

 いくつか債券を運用している中で、一定の利益が出ているものについて、次の債券に移すときに、その差額の部分から出します。

 (石原委員長)

 逆に損するものもあるのではないですか。

 (黄木理事)

 今の段階ではないと聞いています。

 

 採決の結果、原案どおり議決。

 


3 報告事項

 (1) 2018年度第2四半期業務報告(資料1)(資料2)
 (坂本専務理事)
 2018年度第2四半期業務報告について説明します。これは、放送法第39条第3項の「会長は、3か月に1回以上、自己の職務の執行状況を経営委員会に報告しなければならない」という規定に基づき行うものです。
 2ページ、今期の概況です。冒頭の総括には、相次いで発生しました自然災害に対して、「命と暮らしを守る」ため、ニュースを放送と同時にインターネットでも配信し、正確・迅速な情報を提供、地域ごとに防災・減災・ライフライン情報を発信したこと。放送とデジタルを融合し、若者の自殺の問題と向き合うキャンペーン「#8月31日の夜に。」の放送が国際的に高い評価を得たこと。4K・8K試験放送終了後、本放送開始に向けたプロモーションとして、「4K・8Kスーパーハイビジョンパーク」を実施したこと。「放送を巡る諸課題に関する検討会」の第二次取りまとめを受けて、視聴者の理解を得ながら、2019年度中の常時同時配信の実現に向けて準備を進めることなどを記しています。
 続いて、重点方針ごとの記述です。「重点方針1.“公共メディア”への進化」です。世帯総合視聴率は、テレビ4波とも前年度同時期とほぼ同程度でしたが、週間総合リーチは、総合テレビ、Eテレ、BS1で前年度同時期を上回ったほか、4波の合計も伸びています。北海道地震では、大規模な停電でテレビを通じた情報入手が困難となったことから、停電の際にも受信しやすいラジオやインターネットを通じて情報を得てもらえるよう、「らじる★らじる」やライフライン情報ページに誘導をはかったこと。日本にいる外国人向けには、初めてラジオ第2で、テレビ国際放送のニュース音声を同時放送するなど、情報を届けるための工夫を重ねたことなどを記しています。「今後の取り組み」では、広域化・激甚化する災害への対応を念頭に置きながら、首都直下地震や南海トラフ地震を想定した災害体制整備に努め、引き続き、緊急報道に万全を期すこと。常時同時配信について、視聴者・国民の理解を得られるよう努め、サービスの具体化と課題の解決に向けて準備をさらに加速させることを記しています。
 4ページ、「重点方針2. 多様な地域社会への貢献」です。各放送局の防災・減災報道の取り組みのほか、「地域指標セミナー」を開催し、地域指標調査をどのように番組制作やマネジメントに生かしているか、情報を共有し、それぞれの改善に生かす取り組みなどを記しています。「今後の取り組み」としては、6つのパイロット局での県域放送サービスの取り組みを検証し、限りある資源を有効に活用しながら、地域に寄り添う放送サービスをさらに充実させていくことなどを記しています。
 「重点方針3. 未来へのチャレンジ」です。今期は、2020東京オリンピック・パラリンピックに向けたさまざまな取り組みを中心に記しました。
 5ページ、「重点方針4. 視聴者理解・公平負担を推進」です。訪問要員の確保が進んだことや最高裁判決を受けて自主申し出が増えたことなどにより、受信料の支払数、衛星契約ともに堅調に推移しています。
 6ページです。「重点方針5. 創造と効率、信頼を追求」です。NHKグループ一体での業務改革推進に向け、テーマごとに役員の議論を重ね、「将来のありよう」、「実現に向けた検討課題」、「スクラップの視点」などの大きな方向性を確認したこと、などを記しています。「今後の取り組み」には、業務改革を一層推進する視点から議論を深め、予算・事業計画を策定すること。中期的な収支の見通しを精査した上で、現経営計画の還元策に加えて、受信料の値下げを実施するため、値下げのあり方や規模、時期などについて、経営委員会ときちんと議論を重ね、年末までに結論を得て公表できるよう、議論を急ぐことなどを記しています。
 7ページ、「今期の取り組みから」でも、相次ぐ災害の発生を受け、地域発の「命と暮らしを守る」取り組みについて、広いスペースを使ってまとめました。災害を「自分のこと」と受け止めてもらえるよう、地域に向けた情報発信を強化したこと。北海道で「ブラックアウト」が発生した際の対応として、自家発電装置などで放送を継続したが、東日本大震災を踏まえた機能強化整備が生かされたこと。訪日外国人などに災害情報を伝えるため、「NHKワールド JAPAN」のWEBサイトへの誘導をするQRコードを放送画面に表示したり、写真のようにL字画面で英語での呼びかけを始めたりするなどの新たな取り組みを積極的に行ったことを記しました。
 9ページです。経営計画の進捗などを測る「経営14指標」について、7月に実施した世論調査の結果を載せています。「①公平・公正」、「F新規性・創造性」の実現度が改善し、前期および前年同期と比較して、期待度と実現度の差が統計的に改善しました。
 10ページからは、さまざまな指標について、今期の状況を参考として載せました。
 11ページは、国内放送・インターネットの調査結果です。9月に行った質的指標のWEB調査の結果です。いずれのチャンネルにおきましても、有意に変動した項目はありません。一番下のインターネットの質的評価については、今年度からその特性をより詳細に把握・評価するため、「求める情報がいつでもどこでも得られる」など7つの指標を加え、17指標で手応えを測っています。
 12ページは、量的指標の分析、接触者率と世帯視聴率などを載せています。「総合リーチ」、「総合視聴率」の今期のデータ、それから、次の13ページの「中央放送番組審議会の意見」の部分が空欄になっています。データ等がまとまり次第、改めて更新版を報告させていただきます。
 14ページは、7月から8月にかけて、インターネットで行った「国際戦略調査」の結果です。今期は、ワシントンDC、ニューヨーク市、タイなど、5つの地点で調査を行いました。
 「日本についての理解度」は、「NHKワールド JAPAN」のテレビ国際放送に「四半期のうちに接触したことのある人(リーチ者)」と、「接触したことがない人(非リーチ者)」に分けてみると、「リーチ者」の理解度の水準が引き続き高くなっています。
 16ページは、放送技術の状況です。
 今回の経営計画から、技術業務の経営計画への貢献度を把握するため、経営14指標と相関の高い「技術5指標」を新たに設定し、14指標とあわせて調査を実施しました。7月の結果です。
 「1. 防災・減災、緊急報道」は、5指標の中で重要度、評価とも最も高くなっています。「3. 放送電波確保・安定送出」、「5. 研究・開発」については、およそ9割の方が重要だとしていますが、実施状況を評価する人は6割、「わからない/評価できない」と回答した人が2割程度いることから、効果的に周知をはかり、業務への理解や評価を高められるよう、取り組みます。
 17ページには、受信契約の状況をあらためてまとめて掲載しています。

 

 (2) 視聴者対応報告(2018年7〜9月)について(資料1)(資料2)(資料3)
 (鈴木理事)
 放送法第27条に定める視聴者対応の状況について、平成30年7月から9月の3か月分をまとめましたので、放送法第39条第3項の規定に基づき報告します。
 まず3ページです。視聴者の声の総数は、水色の部分92万4,851件でした。続いて、その左側の黄色がかった部分ですが、放送、営業、受信相談の各ふれあいセンターと本部の各部局、全国の放送局が受け付けた苦情を含めた意見・要望の総数は一番下の数字、14万2,937件でした。
 次に、右側の矢印で示した部分ですが、意見・要望総数の86%にあたる12万2,000件あまりは、ふれあいセンターが対応する一次窓口でお客さまに説明し、理解を得ました。残りは、放送の該当部局や担当地域の営業部、受信相談窓口で回答や説明などの二次対応を行いました。本部や全国の放送局に直接届いた意見・要望につきましては、原則、一次窓口で完了しています。
 それから、下のグラフですが、視聴者の声の分野別の内訳と件数です。オレンジ色の「受信料関係」が最も多く、黄緑色は「放送番組」、黄色は「技術・受信相談」、赤は「経営」についてのご意見です。グレーの「その他」が放送や番組に直接関係ない持論やお話、メールの内容がわかりにくいものが含まれています。
 4ページは、放送番組につきまして7月から9月に寄せられた視聴者の声です。全部で28万5,752件でした。
 左の円グラフですが、放送日や再放送の予定などの問い合わせが58%と最も多く、好評意見は5%、厳しい意見は持論なども含めて22%でした。
 また、右のグラフ、年代別で見ますと、50代以上の方の声が80%を占めています。
 苦情を含む意見や問い合わせには、事前に準備した説明資料や、必要に応じて新たに作成する資料などを基に、ふれあいセンターや該当部局、全国各放送局で丁寧に説明・対応するとともに、寄せられた意見や要望は今後の放送に生かしてもらうため、VOISシステムを通じて番組担当者や関係部局に伝えています。
 下の表は、再放送希望の多かった番組です。最も多かったのは「うたコン」。2番目に「東洋医学 ホントのチカラ」。3番目が「クローズアップ!サザン」、これはサザンオールスターズのコンサートですが、これらの番組に500件を超す再放送希望が寄せられました。右側にオレンジ色で囲っているのは、再放送を行った日付です。
 次に5ページです。受信料関係では49万2,103件の意見や問い合わせが寄せられました。この大半は問い合わせで、速やかに回答するなどの対応をとりました。
 ふれあいセンターで受け付けた苦情を含む意見・要望は1万6,356件で、最も多いのは訪問員の応対、説明が不十分などのご意見です。次いで、訪問以外の営業活動へのご意見で、この中には未契約の視聴者に郵送する文書についての意見や苦情などが含まれます。寄せられた意見の半数は、一次窓口で対応終了。残りは担当地域の営業部や営業センターが二次対応しました。
 下の技術・受信相談ですが、1万9,314件の意見や問い合わせが寄せられました。内訳は、受信不良の申し出が最も多く、9月に台風が多かったということがあります。次いで、受信方法やテレビのリモコン操作方法などの技術相談です。受信不良の申し出については、50%が一次窓口で対応完了。残りは訪問による二次対応で改善の指導や助言を行いました。技術相談については、ふれあいセンターや各放送局の受信相談窓口で対応しました。
 一番下の経営につきましては、522件の意見や問い合わせが寄せられました。不祥事関連が47件、公共放送関連29件、職員制度関連28件、経営委員会関連9件などとなっています。不祥事関連では職員の不祥事への苦情や内容の問い合わせ、職員制度関連では採用や待遇、職員数などの問い合わせでした。丁寧に意見をお聞きするとともに、問い合わせについては対応資料などを基に回答いたしました。
 6ページ以降は、視聴者から寄せられた意見・要望への具体的な対応についてです。はじめは、ラジオ番組「夏休み子ども科学電話相談」の文字による書き起こしサービスです。この番組は、放送開始から35年を迎えて、毎年放送を楽しみにしていらっしゃる視聴者が多く、今年も子どもから大人まで幅広い年代から好評意見が寄せられました。ラジオセンターでは、この番組の魅力をより多くの視聴者に知ってもらおうと、音声による聞き逃し配信、これはこれまでもやっているのですが、今年から、子どもと各分野の専門家とのやりとりをそのまま文章で紹介する書き起こしのサービスを行いました。書き起こしは番組のホームページの「質問まとめ」のコーナーで、放送終了後の現在も見ることができます。視聴者からは、「読みながらじっくり考えることができる」、「番組のファンのニーズに応えてくれている」などの声が寄せられました。
 次のページは、ネット等で大きな反響を集めたテレビ番組「みんなで筋肉体操」です。俳優の武田真治さんをはじめ3人の男性が黙々と筋トレを行う5分番組で、8月に腹筋、スクワットなど4夜連続で放送したところ、「シュールでおもしろい」、「マッチョなイケメンをもう一度見たい」などの大きな反響がありました。電話やメールなどによる反響は放送後の1週間だけでおよそ780件、ネットでも大きな話題となって、動画の視聴回数は1か月で326万回に達しました。こうした大きな反響に応えて、9月の深夜に一挙に4本再放送したところ、「要望に応えてくれた」、「続編も制作してほしい」などの声が寄せられました。
 8ページは、先ほど、坂本専務理事からも報告させていただきましたが、災害時の外国人への情報提供、充実強化の取り組みです。9月は、北海道の地震や相次ぐ台風など、大きな災害が相次ぎました。日本を訪れる外国人が増えていることを受けて、NHKは外国人向けの情報提供の充実を図ってきましたが、北海道の地震の際にはラジオ第2で、被害の状況、ライフラインの情報を、英語や中国語、ロシア語やタイ語など8つの言語で、地震の発生の9月6日から6日間で42回放送しました。また非常に強い台風24号の際には、総合テレビのL字画面を活用して英語で警戒情報を流したり、QRコードで「NHKワールド JAPAN」のWEBサイトに誘導したりする取り組みを初めて実施しました。WEBサイトへのアクセス数は、9月は約19万5,500件で、通常の月の10倍以上のアクセスがあり、外国人の方々の高い関心がうかがえます。こうした取り組みに対して視聴者の皆さまからは、「外国人の友人が英語のニュースを聞いて大変ありがたいと言っていた」とか、「不安な外国人が精神的に救われたと思う」などの声が寄せられました。
 次のページは、NHKを名乗る不審な電話があったという視聴者からの相談件数が増えているというものです。全国のNHKで受け付けた件数は、今年の4月から9月までの半年間で1,400件あまりです。すでに昨年度1年間のおよそ1,100件を大きく上回っております。この手口は巧妙で、NHKの記者と名乗る人から電話があり、「年金受給者にアンケートをしている」と言われたとか、実在しない「NHK文化放送局というところから電話があった」などです。また、市民からの相談を受けた各地の警察、消費生活センターからの問い合わせも増えています。NHKは、寄せられた情報を全国の各放送局と共有するとともに、テレビやラジオの放送、ホームページを通じて繰り返し注意を呼びかけています。また、首都圏放送センターでは「首都圏ネットワーク」の「ストップ詐欺被害!わたしはだまされない」というコーナーで、さまざまな手口を毎日紹介して注意を呼びかけています。視聴者からは、「夫の母に息子を名乗る電話があったが、自分は警察に電話して被害を免れることができた。『首都圏ネットワーク』でいろいろな詐欺を見てきたので迷わずに行動できた」という声が届きました。
 最後のページですが、誤記・誤読などの指摘への対応です。放送でのテロップや誤読などのミス、事実関係の間違いの件数は、7月に124件、8月に85件、9月に102件ありました。また、ホームページ上のミスは、3か月間で89件でした。視聴者からの指摘は、ふれあいセンターや広報局視聴者部から番組担当者に連絡をして対応を求めました。また、再発防止のため、放送関係の各部局で構成する放送倫理連絡会で周知をして注意を促しました。
 なお、個別の番組に寄せられた意見や傾向の分析につきましては、3か月分の「月刊みなさまの声」にまとめていますので、ご参照ください。

 

 (3) NHK情報公開・個人情報保護の実施状況(2018年度上半期)(資料)
 (鈴木理事)
 今年度の上半期の情報公開と個人情報保護の実施状況について報告いたします。
 今年度は9月までに4人の方々から7件の開示の求めを受けました。実線の折れ線グラフは、受付件数の累計の推移です。下の棒グラフの黒塗りのほうは月別の受付件数を示しています。色の薄い棒グラフと点線は昨年度の分です。開示の求めの件数は、平成24年度から急激に増加しましたが、平成26年度に手数料を有料化したことを機会に大幅な減少に転じています。
 次のページ、開示の求めの受付件数を分野ごとに分けますと、今年度の7件中5件が放送に関する事案です。(3)のNHKの判断結果の8件中、開示は3件、一部開示1件で、残り4件が対象外となりました。対象外というのは、NHKの情報公開制度では、放送番組の編集にかかわる文書を、番組編集の自由を確保する観点から、開示の求めの対象外としているものです。
 次のページですが、上半期に受け付けた開示の求めの中から、いくつか例を挙げています。右側は、それぞれについてのNHKの判断結果です。
 4ページからは、再検討の求めについてです。開示の求めに対してNHKが行った判断を不服とする視聴者から再検討の求めがあると、第三者機関の「情報公開・個人情報保護審議委員会」が審議しまして、NHKに答申する仕組みになっています。5人の審議委員のうち、6年務めた1人が4月に退任し、新たに1人が就任されました。5月には委員長と代行が3年ぶりにそろって交代して、新体制になっています。
 4ページ、上半期の再検討の求めの受け付けは1件でした。ちなみに、過去5年の推移ですが、平成26年度が年間104件でした。この年に手数料を導入し、平成27年度は29件、平成28年度は15件、平成29年度上半期は3件で、この上半期が1件となっています。折れ線グラフの実線は滞留している数を示しておりますが、7月以降は0件となっています。
 次のページ、上半期は前年度から引き継いだものを含めて、2件を諮問しました。
 6ページは、その内容と結果です。上の項目は一部開示の範囲を広げることが妥当とされた案件。下はNHKの当初判断が認められたもので、いずれも答申どおりに最終判断を行いました。前年度上半期の諮問数は、20件でした。この上半期は大幅に減りましたが、一方で、審議委員に最高裁判事の経験者を迎えたこともあり、職員の懲戒処分のプロセスなど、機微な情報についても掘り下げた検討を行っていただきました。
 7ページからは、個人情報保護についてです。上半期に起きたNHKが保有する個人情報の漏えいは、昨年度から3件減りまして2件でした。いずれも営業にかかわる事案で、帳票等を事務室内で紛失したというものです。NHKは、紛失した帳票にご記入いただいたお客さまに直接または文書でお詫びと説明を行い、再発防止策を実施するとともに、NHKオンライン上で公表しています。またパスワードなどにより、拾った方がこの個人情報を知ることができない、漏えいに至らなかった紛失・盗難は0件でした。
 8ページですが、NHKが保有する個人情報についての開示の求めは11件で、番組制作に関するご本人にかかわる情報の求め1件を除いた10件は、すべて営業活動にかかわるものです。うち8件は放送受信契約の帳票、ほかは対応履歴等です。結果は、開示が7件、一部開示2件、不開示1件の判断を行いました。不開示1件のものは保存期間経過後に廃棄した受信契約書の求めであり、この1件には再検討の求めが出されたのですが、審議委員会に諮問した結果、NHKの当初判断どおりで妥当と認められました。

 

(4) 「多数支払いにおける割引」の考え方への意見募集の実施について
(資料1)(資料2)(資料3)
 (松原理事)
 「多数支払いにおける割引」の考え方への意見募集の実施について、報告します。
 資料の7の1枚目をご覧ください。今回実施する意見募集は、経営計画において受信料の負担軽減策のひとつとして盛り込んでいる「多数支払いにおける割引」についてとなります。
 まず、意見募集の内容としては、NHKの考え方を公表したうえで意見を募集します。募集方法は、NHKホームページに考え方を掲載し、メール、郵便、FAXで意見を募集します。結果につきましては、寄せられた意見と、それに対するNHKの考え方をホームページで公表します。
 スケジュールは、本日、経営委員会にご報告したのち、明日10月24日より意見募集を開始します。募集期間は2週間とし、11月6日に募集を締め切り、11月27日の理事会、経営委員会に結果を報告後、公表する予定です。
 別添の資料として、10月24日に公表予定のNHKの考え方を添付しています。内容の概要は、今年の9月25日に経営委員会で説明させていただいたものと同じです。
 まず、「1 基本的な考え方」として、現在、事業所割引と多数一括割引は併用できないことになっているものを、2段落目にありますように、同一支払者における負担軽減等を目的として、設定趣旨の異なるこれらの割引の併用を可能とすることとしたいという考え方を示しています。
 また、3段落目に、視聴者にとって分かりやすい簡素な受信料体系とすること等を目的として、多数一括割引の割引額を変更することとしたいという考え方を示しています。
 続いて、2の概要のうち、実施内容については、割引の対象、適用方法等について記載しています。また、視聴者にご理解いただけるように、別紙として図を添付しています。
 「①対象」については、事業所割引適用分も含め10件以上の衛星契約を一括してお支払いいただく受信契約者が対象となることを記載しています。「②適用方法」については、事業所割引が適用されていて、すでに10件以上の衛星契約を一括してお支払いいただいている場合は、自動的に多数一括割引を適用します。10件未満の契約を新たに取りまとめ、多数一括割引の適用を希望される場合に限り、ご契約者から申請いただくことになります。また、「③その他」として、家族割引についても同様に、多数一括割引の併用を認めることを記載しています。「④周知」については、NHKホームページで公開するなど、十分周知を図ることを記載しています。次に、影響については、平成29年度末の実績をもとに算出し、受信料収入の減は年間35億1,000万円、新たに多数一括割引が適用される契約件数は107万件であることを記載しています。最後に、実施時期について2019年4月1日であることを記載しています。
 別紙をつけていますが、これは今回の割引の実施内容を改めてあらわした資料となります。事業所割引と多数一括割引の併用が可能となること、それから多数一括割引の割引額を拡大することを示しています。
 意見募集の実施にあたっては、より多くのご意見をいただけるよう、放送等により周知を図っていきたいと考えています。

 (石原委員長)

 家族割引が適用されている受信契約で、衛星契約が10件以上の場合、割引の併用を可能とするとありますが、家族割引でこういうケースはどのぐらいありますか。

 (松原理事)

 今、実際にはありません。ただ、以前、受信料制度等検討委員会に負担軽減策に関する4つの項目を諮問したときに、設定の趣旨からいうと、家族割引についても対象とすることは、考え方としてはあるという答申をいただいていますので、適用可能にしておいたということです。現時点では、一番多い人で、5件になります。

 

 (5) 地方放送番組審議会委員の委嘱について(資料1)(資料2)
 (石原委員長)
 報告事項 (5)については、特段の質問等がなければ、資料配付のみで報告に代えさせていただきたいと思います。

 

 (6) 平成31年度予算編成について
 ※執行部からの説明、その後の意見交換のうち、平成31年度予算に関わる部分は、平成31年度予算議決後公表予定。
 (上田会長)
 来年度の予算編成の説明に先立ちまして、私から受信料の値下げについての考え方を申し上げたいと思います。
 私は、先月27日に開かれました総務省の「放送を巡る諸課題に関する検討会」の第二次取りまとめの内容を踏まえつつ、今月12日の定例記者会見で、受信料の水準、体系について、中期的な収支の見通しを精査した上で、今の経営計画の還元策に加えて、受信料の値下げを実施したいと表明いたしました。その上で、値下げのあり方や規模、その時期等につきましては、経営委員会ときちんと議論を重ねた上で、年末までに結論を得て公表できるよう、私が先頭に立って執行部内の議論を急ぎたいと申し上げました。
 受信料で運営されるNHKは、中長期的な事業計画や収支の見通しを踏まえた上で、財政的にゆとりがあれば、収支相償の原則にのっとり、受信料の公平負担にご理解をいただいた視聴者の皆さんに還元すべきだと考えています。
 ただ、値下げの検討に当たっては留意すべき点があります。
 近い将来に世帯数の減少とともに受信料の減収が予想され、テレビの保有率も減少傾向をたどっています。こうした社会環境や視聴態様の変化を見据えていく必要があります。
 また、NHKがこれから公共メディアとして信頼される情報の社会的基盤の役割を果たし、6つの公共的価値を実現してくために、インターネット活用業務や4K・8K放送への対応はもとより、国際放送の強化、災害対応機能の強化、情報セキュリティ強化などに取り組んでいかなければなりません。そのためには、適正な支出規模が必要です。
 こうした点も考慮に入れた上で、私といたしましては、受信料の値下げを実施したいと考えております。財政的な制約が加わることになりますが、来年度の予算・事業計画に検討の結果を盛り込むことを含めて、よい結論が得られるよう、執行部内の議論を急ぎ、経営委員会に収支見通しと受信料の値下げの案をお示ししたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 (森下代行)

 会長のお話で、年末までにある程度値下げ等の見通しも出されるということですが、常時同時配信も含めて、まだ不確定要素が多いので、予算編成方針あるいは要綱の段階では、ある程度幅を持った計画を示していただきたいと思います。最後12月末にはある程度決めないといけないのでしょうが、経営委員会で議論するときに、何を議論してよいのか、なかなか焦点がはっきりしなくなることがあります。例えば編成方針のときの収支の概要などは、見方によってどのくらいかは幅があるということがあると思います。来年度の予算というよりも、その先の方針のところでできるだけ幅を持って議論できるようにしていただきたいと思います。

 (上田会長)

 経営委員会でしっかりご議論いただけるように、資料の作成は工夫いたします。

 

 

○ 意見交換「平成31年度予算編成について」(資料)
 平成31年度予算編成について、経営委員による意見交換を行った。

 

 

 以上で付議事項を終了した。

 

 

 上記のとおり確認する。

 

 平成30年12月11日    

石 原  進

 

 

高 橋 正 美