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第1297回
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平成30年1月19日(金)公表
  ※4 審議事項(1) NHK3か年計画(2018−2020年度)案
  ※4 審議事項(2) 平成30年度収支予算編成要綱  は平成30年2月2日(金)公表

日本放送協会第1297回経営委員会議事録
(平成29年12月26日開催分)

第1297回 経 営 委 員 会 議 事 録

<会 議 の 名 称>

第1297回経営委員会

 

<会 議 日 時>

平成29年12月26日(火)午後1時00分から午後5時20分まで

 

<出 席 者>

〔委  員〕

  石 原  進 本 田 勝 彦 井 伊 雅 子
    小 林 いずみ   佐 藤 友美子 堰 八 義 博
    高 橋 正 美   中 島 尚 正 長谷川 三千子
    森 下 俊 三   渡 邊 博 美  
  ◎委員長 ○委員長職務代行者(以下、「代行」という。)

 

〔役  員〕

  上 田 会 長 堂 元 副会長 木 田 専務理事
  坂 本 専務理事 児 野 技師長 根 本 理 事
  松 原 理 事 荒 木 理 事 黄 木 理 事
  大 橋 理 事 菅   理 事 中 田 理 事

 

 

<場   所>
放送センター  22階経営委員会室  21階役員会議室

 

<議   題>

 

○ 視聴者のみなさまと語る会(高知)登壇者報告

 

付議事項

 

1 監査委員会報告(資料)

 

2 会長報告(資料)(資料2)(資料3)(資料4)(資料5)(資料6)

 

3 議決事項

 (1) 非現用不動産の売却について(資料)

 (2) 中央放送番組審議会委員の委嘱について(資料1)(資料2)

 

4 審議事項

 (1) NHK3か年計画(2018−2020年度)案(資料)

 (2) 平成30年度収支予算編成要綱(資料1)(資料2)

 

5 報告事項

 (1) 契約・収納活動の状況(平成29年11月末)(資料)

 (2) 予算の執行状況(平成29年11月末)(資料)

 (3) 地方放送番組審議会委員の委嘱について(資料1)(資料2)

 

6 その他事項

 (1) NHKグループ経営改革の進捗状況について(資料)

 

○ NHK3か年計画(2018−2020年度)について

 (1) 集中討議「NHK国際発信の取り組みについて」

 

○ 今後の議事運営について

 

 

議事経過

 

 石原委員長が開会を宣言し、経営委員会を開催。

 

○ 視聴者のみなさまと語る会(高知)登壇者報告

 12月15日土曜日に開催された「視聴者のみなさまと語る会(高知)」に登壇した堰八委員、森下委員から感想の報告を受けた。

 

<会長、副会長、専務理事、技師長、理事入室>

 

 本日の付議事項および日程について説明。第1296回(平成29年12月12日開催)の議事録を承認し、所要の手続きを経て、平成29年12月29日に公表することを決定した。

 

 

1 監査委員会報告(資料)

 (高橋委員)

 監査委員会から、放送法第39条5項に基づき、監査委員会の活動結果について報告します。
 報告の対象期間は、平成29年9月25日から29年12月24日までです。この期間中に出された四半期業務報告に記載された業務、および、期間中に生じた事象で、監査委員が必要と認めた業務を対象に、監査を行いました。報告書は、監査委員会監査実施計画にしたがって、Ⅰ「業務監査」、Ⅱ「会計監査」、そしてⅢ「監査委員会の活動」の、3つのパートで構成しています。本日は、Ⅰ「業務監査」のうち、重点監査項目を中心に説明します。
 重点監査項目の1つめは、「内部統制の推進およびリスクマネジメントへの取り組み」です。3ページをご覧ください。名古屋放送局中央営業センターの職員が受信料を着服した事案について、コンプライアンス統括理事は「受信料の着服は営業の職員としてあるまじき行為で許されるものではない。集金後のチェックが十分ではなく、不正に気づかなかったことも問題であり、チェックシステムを見直して再発防止を徹底する」との認識を示しました。営業統括理事は「受信料の重みを一番知っているはずの営業の職員による着服はあってはならないことだ。職場できちんとチェックできなかったことも重大な問題だと考えている。こうした不祥事が二度と起こらないよう、チェック体制の見直しと職員の教育の両面から再発防止に取り組み信頼回復に努めたい」との認識を示しました。また、サイバー攻撃へのセキュリティー対策について、情報システム・セキュリティー統括理事は「サイバー攻撃に対する放送システムのセキュリティー向上は外部にノウハウがあるわけではなく、NHKグループ内で知識やスキルをどう保持するかを検討する必要がある。一方、放送以外の業務用情報システムで行っている対策は進んで効果が出てきていると思う」との認識を示しました。会長は「受信料を扱う現場で再び不正が行われたことを大変重く受け止めている。コンプライアンスの徹底は、NHKに対する視聴者の信頼の根幹に関わるもので、組織の隅々に根付かせるよう先頭に立って取り組んでいく」との認識を示しました。
 監査委員会の認識は、のちほど会長報告の後でも述べますので、ここでは重複を避けますが、資料3ページから4ページに記載しています。
 重点監査項目の2つめは、「グループ経営改革の取り組み」です。業務執行状況は、4ページをご覧ください。関連事業統括理事は「グループ経営改革は、限られた資源をどこに集中するかということであり、関連団体も含めて業務を精査し、より効率的なグループの体制を構築することが必要だ。そのためには、まず、NHKがグループの将来像を見据えた方針を打ち出すことが極めて重要だ」との認識を示しました。技術統括理事は「NHKアイテックとNHKメディアテクノロジーについては、統合に向けた準備作業が慎重に進められている。今後は、統合後の事業展開や技術分野で果たす役割などを詳細に検討していきたい」との認識を示しました。人事・労務統括理事は「NHKグループ全体で、職員の配置や人材育成の方向性を長期的な視点で検討し、より効率的な組織の在り方を実現するための体制作りを目指すことが重要だ」との認識を示しました。会長は「公共メディアへの進化は、グループ経営の推進がなくては実現できない。本体と関連団体それぞれの役割をさらに明確にし、業務量とコスト、要員を把握して、経営資源を適切に配分していく仕組みを作ることを目指したい」との認識を示しました。
 監査委員会は、協会がグループ経営改革をさらに前に進めるためには、本体と関連団体が目指す方向性を共有し、現場第一線の社員にまで腹に落としてもらうことが重要であると考えます。監査委員会は、協会が、関連団体にしわ寄せが行くことを避けつつ、最適な業務体制の構築に向けた改革をグループ一体となってどのように進めていくか注視していきます。また、NHKアイテックとNHKメデイアテクノロジーの統合については、それぞれの社員のモチベーションを損なうことなく技術の進化に対応できる体制をどうやって構築していくか注視していきます。
 3つめは、「新たなメディア環境への対応状況」です。業務執行状況は5ページから6ぺージをご覧ください。放送統括理事は「新しいメディア環境を見据えたコンテンツの作り方など中期的な展望を持ちながら、4K・8K本放送に向けてコンテンツ制作の実績を一つ一つ積み上げて行くことが重要だ」との認識を示しました。技術統括理事は「4Kテレビスタジオや8Kカメラなどの整備を着実に実施して4K・8Kの制作設備を充実させた。今後は本放送を視聴するための方法などの周知・普及が重要であり電気店やケーブルテレビなどへの積極的なプロモーションを計画的に進める」との認識を示しました。経営企画・ネット展開統括理事は「4K・8K本放送に向けて、スピード感を持って周知・広報活動を着実に実施する。同時配信については、試験的提供の結果を総務省の『放送を巡る諸課題に関する検討会』に報告するとともに、民間放送事業者をはじめとする関係者との協議をさらに進めていきたい」との認識を示しました。会長は「今回の試験的提供では、NHKが提供しようとしているサービスのイメージを具体的に示すことができたのではないか。今後、結果を詳しく分析して関係者に丁寧に説明するなど、視聴者・国民の理解を得る努力を重ねていく」との認識を示しました。
 監査委員会は、協会が、来年12月の本放送に向けて4K・8Kの魅力的なコンテンツを効率的・効果的に制作するとともに、帯域再編など送受信のための準備や、受信方法等の普及・周知活動を関係各所と連携して的確に進めなければならないと考えています。監査委員会は、協会が本放送に向けた具体的な取り組みを計画に従って着実に進めていくのか注視します。また、2020年に最高水準の放送・サービスを提供するため、インターネットによる「試験的提供」を通じて得られた結果を活用して、視聴者のニーズの把握や利便性の向上、運用上の課題解決につなげていくか注視していきます。
 4つめは、「国際発信力の強化」についてです。7ページをご覧ください。国際放送統括理事は「これまで日中のみだった同時通訳者を24時間配置し、緊急時には、早朝・夜間でも総合テレビのニュース等を取り込んで同時通訳を付けて放送する体制を整えるなど、NHKワールドTVの拡充は着実に進んでいる」との認識を示しました。会長は「国際放送のアプリで国内の地震・津波情報をプッシュ配信するなど、訪日外国人の安全・安心をサポートするサービスを充実させていく。多言語化も大きな課題で、VOD、ライブストリーミング、SNSの活用などさまざまな方法を探っていく」との認識を示しました。
 監査委員会は、2020年に向けて、より深化した日本の情報を発信することの重要性はますます高まっており、また、日本を訪れる外国人のニーズも多様化しつつある中、インターネットを駆使した実用情報の提供により、NHKワールドTVへの誘導を図ることも重要であると認識しています。さらに、NHKワールドTVの国際社会における存在感を向上させて、見てもらうための取り組みを継続すると同時に、コンテンツの多言語化などを通じて視聴者の裾野を広げていくことも重要であると考えます。監査委員会は、こうした課題に協会が、効果的かつ継続的に取り組んでいくのか、注視していきます。
 5つめは、「地域改革プロジェクト」についてです。8ページをご覧ください。放送統括理事は「地域放送局の位置づけを多元的に考えて、放送だけに限らずイベントやインターネットを通じて地域に貢献することも大切だ。地域の人たちに参加してもらったり協力してもらったりして、今までとは違う地域放送局と地域社会との結び付きも探っていきたい」との認識を示しました。地域改革プロジェクト統括理事は「地域放送局の現在の業務実態を把握したうえで、県域放送の充実・強化のための支援体制や業務スクラップについて検討する必要がある。地域改革を進めるうえでは働き方改革が重要で、労働時間をどう配分するかということを地域放送局できちんと考えたい」との認識を示しました。会長は「パイロット局を中心にさまざまな試行を行い、地域改革の方策を具体化していく。地域サービスの充実と働き方改革を両立させるために人を増やして欲しいという声もあるが、まずは、今の業務の在り方の見直し、とりわけスクラップに知恵を絞ることが大切だ」との認識を示しました。
 監査委員会は、全国に放送局のネットワークを持つNHKにとって、地域放送局の在り方を改めて問い直そうという「地域改革プロジェクト」は大きな意味を持っていると認識しています。
 監査委員会は、地域の放送・サービスや業務体制の改革が、どのような視点からどのような方向性で進んでいくのか、本部、地域放送局、子会社が一体となって効率的な取り組みをしていくのか注視していきます。地域放送については県域放送強化の方針が示されましたが、同時に働き方改革やグループ経営改革も進めていく中で、適切な業務量への見直しや要員配置の下で取り組みが進められるのかについても注視していきます。
 6つめは、「放送センター建替」についてです。10ページをご覧ください。新放送センター業務統括理事は「第Ⅰ期工事の業者選定のプロセスでは、技術提案等に関する質疑の内容や回答案について技術審査委員会に説明のうえ、参加表明している全業者に一斉にメールで回答するなど、公平性・透明性の確保に努めた。また、工事期間中の代替措置や安定的な放送機能の確保などについて、プロジェクトで検討を進めていく」との認識を示しました。会長は「引き続き一連の手続きが公正に進められるように、情報管理等を徹底していく。建替工事期間中も遺漏なく事業を継続していくことは大きな課題であり、代替スタジオの確保などについて、来年には、いくつか具体的な方法を示せるように検討を進めていく」との認識を示しました。
 監査委員会は、業者選定など一連の業務が、適正にかつ十分な公平性と高い透明性を確保し、確実に説明責任を果たして進められていくことを注視していきます。また、現在地での建て替えに伴う諸課題への検討状況についても、適時協会から報告を求めていきます。長期プロジェクトにおいて、協会がマネジメントの継続性を担保する適切な管理体制を構築しているかについても注視していきます。
 最後は、「働き方改革の取り組み」についてです。11ページをご覧ください。報道担当理事は「業務をきちんとスクラップしないと休みを確保することはできない。やめられる業務を見極めてやめていくことが大切だ。新たに導入した記者の専門業務型裁量労働制については、きめ細かい勤務管理を行い、引き続き適正な運用に努めていく」との認識を示しました。制作担当理事は「働き方に対する根本的な意識改革をすることなしに、限られた時間内で効率よく仕事することはできない。意識は簡単に変わるものではないが、それぞれの職場で仕事の在り方を見直し、価値観を変えていかなければならない」との認識を示しました。人事・労務統括理事は「働き方改革は経営の最重要課題であり、実質的な取り組みと意識改革を両方やらなければならない。システムも導入して働き方の見直しを点検・検証し、改善すべき点はさらに改善していく」との認識を示した。副会長は「働き方改革は最優先で取り組まなければならない。公共放送としての使命も果たさなければいけない。業務の見直しをしっかり検証しながら働き方改革を進めていく」との認識を示しました。会長は「働き方について長年続いてきた慣行を打破するのは大変なことだが、現場とのコミュニケーションを大事にしながら、経営の意志を明確に示して新しい組織風土を築いていきたい。働き方改革で目指すのは、皆が生き生きと働けるクリエイティブな職場を作っていくことだ」との認識を示しました。
 監査委員会は、選挙報道など社会的関心の高い事象について取材、報道を行うことは公共放送であるNHKの重要な使命だが、その過程で職員の健康が害されるようなことがあってはならないと考えています。記者の勤務制度の見直しなど働き方改革が進められていますが、監査委員会としてはさまざまな対策がすべての職場に浸透し、すべての職員が健康を確保しながら勤務できるよう協会の取り組みを注視していきます。働き方改革は協会にとって最も重要な喫緊の課題のひとつであり、勤務制度、労務管理、IT等を活用した業務の見直しや効率化、職員の意識など、総合的な観点から取り組まなければいけない問題です。監査委員会は、協会が執行部全体で課題認識を共有し、実効的な対策を着実に進めていくことを強く求めます。
 12ページから13ページには、「その他の主な監査項目」として、「次期経営計画の策定」と、「個人情報を含む帳票の紛失について」の2項目について、記載しています。それぞれ担当の理事から、取り組み状況等について聴き取りを行っていますが、詳しくは報告書をご覧ください。
 13ページ以降の、Ⅱ「会計監査」、Ⅲ「監査委員会の活動」についても、報告書をご覧ください。
 以上が、活動結果報告書のおもな内容です。
 続いて、「選定監査委員に対する子会社管理の状況の報告」についてご説明します。
 監査委員は昨日、協会による子会社管理の状況について、関連事業統括の黄木理事から報告を受けました。報告は、「内部統制関係議決」の中の、「会長は、監査委員会が選定する監査委員に対して、定期的に子会社の管理の状況を報告する」という規定に基づき報告をうけています。
 29年度のおもな取り組みとして、「グループ経営改革」のさまざまな施策について、前回と同様、「ビジョン・価値観の共有促進」、「グループガバナンス強化」、「グループ全体の業務効率化・管理高度化」の3つの項目に分けて報告がありました。また、「NHKグループ再編の検討状況」と「NHKグループ働き方改革宣言の対応」についても、説明がありました。ポイントを絞ってご報告します。
 まず「グループ経営改革」の1項目め、「ビジョン・価値観の共有促進」については、タテヨコの所管部局とのマネジメント連絡会を継続開催しているほか、4回目となる「会長と関連団体トップとの懇談会」を開催し、今後のグループ経営や中期計画策定等に関して意志疎通を図ったとのことです。また、関連団体の非常勤取締役、理事、監査役等に就任している職員に対して、中期経営計画や事業計画、経営目標に関する勉強会を開催したとの説明でした。さらに、10月には、子会社および財団等の事業現況や財務状況、ガバナンス事項等の業務報告がなされ、所管部局などとも共有しているとのことでした。
 2項目めは、「グループのガバナンス強化」です。「内部統制」について、NHK内部監査室による調査が、今年度は関連公益法人等9団体とNHKプラネット四国支社を対象に9月から開始され、年内は放送研修センター、NHK学園、厚生文化事業団、サービスセンター、健康保健組合が終了しているとのことです。子会社と比較して、財団法人等は管理体制が薄いため、指摘事項などへの改善対応は、関連事業局からも指導・支援を行い対応しているとの報告でした。また、昨年度から導入した内部統制報告を今年度も継続しており、取組の進捗状況については、マネジメント連絡会や業務報告書での報告、監査役監査でも確認していくとのことです。さらに、情報セキュリティーに関しては、「統合グループネット」を整備し、1月から順次運用を開始するとのことです。
 3項目めが、「グループ全体の業務効率化・管理高度化」です。「見える化の取り組みと進捗」については、関連団体に28年度決算値に基づいたデータ提出を求め、9月からマネジメント連絡会などで、チェックや委託額の見直しの協議に入っているとのことです。今年度は、「業務委託以外のNHK取引」の見直し・整理に、タテの所管部局・経理局とともに引き続き取り組んでいるとの報告でした。また、配当の実施や投資計画等の推進については、次期3か年の収支見込みに併せ、特例配当を含む配当方針を検討したとのことです。各社の中長期計画に関連して、各社の投資計画を精査して利益剰余金の説明性を一層高めるべく、更に詰めていくとの報告でした。
 NHKメディアテクノロジーとNHKアイテックの経営統合については、この後、黄木理事と児野技師長からご報告がありますので、ここでは省略いたします。
 以上が、グループ経営改革の取り組みに関する報告です。
 次に、「NHKグループ再編の検討状況」です。NHKグループ再編については、「報道や番組」、「イベント」、「管理」、「技術」といった業務分野ごとに、今後のグループ経営を見据えた検討状況の報告と課題の共有、今後の検討の方向性について報告がありました。
 最後に、「NHKグループ働き方改革宣言」への対応についてです。12月7日の外部発表に先駆けて、前日に会長から関連団体社長・理事長に向けた説明が行われ、会長の決意と本体方針、今後の取り組み等について、本体局長とともに、共有が図られたとのことです。12月21日には、総務担当役員会議を開催し、人事局から宣言趣旨と本体の取り組み説明を行うとともに、関連団体の働き方改革の取り組みについて説明のうえ、対応を要請したとの報告でした。今回の宣言は、本体の職員だけでなく、関連団体や外部の制作会社など「NHKの業務に携わるすべての人の健康を最優先に考える」こととしており、引き続き、関連団体の働き方改革は、NHKの所管部局や関係部局と協力して、課題や解決策などを議論し、取り組んでいくとのことでした。
 以上が、執行部から監査委員会への報告の概要です。協会による子会社管理の状況について、監査委員会は、今後もおおむね四半期ごとに報告を受けたいと考えています。
 監査委員会からの報告は以上です。

 

 

2 会長報告

 (上田会長)(資料)(資料2)

 名古屋局の営業職員が、訪問集金でお支払いいただいた受信料を着服する不正事案がありました。横浜局営業職員による着服事案があった後、綱紀粛正に努めている中で起きたものであり、きわめて深刻に受け止めています。公共放送の根幹にかかわる重大な規則違反であり、職員を懲戒免職、上司らも出勤停止などの処分としました。また、営業担当の松原理事から報酬の一部自主返納の申し出があったので、これを受けることとしました。今後は、営業用管理システムの改修や営業職員に対する再教育を進め、再発防止を徹底してまいります。事案の具体的な内容につきましては、コンプライアンス担当の中田理事より報告します。
 (中田理事)
 名古屋局中央営業センターの30代の男性職員が去年10月からことし12月にかけて、訪問集金により受け取った受信料21件分、58万円余りを着服していました。収納の訪問先に領収証を発行していましたが、その後システムから発行履歴を消去し、協会には入金せず、報告もしていませんでした。職員としてあるまじき行為であり、今月21日、懲戒免職処分としました。一般職のため発令は28日となります。本人は、すでに全額を弁済しています。また、二重払いになったわけではないので、お客さまには実害はありません。
 この職員に対する管理監督責任を重くみて、上司である名古屋局中央営業センター長を出勤停止3日、同じく副部長2人を出勤停止1日としたほか、名古屋放送局長や本部営業局長ら4人を訓告としました。
 再発防止策として4つの対策をとります。1つめは、営業用管理システムの改修です。今回、当該職員が自らシステムを操作し、隠ぺいしたことを受けた対応です。営業職員による管理システムの情報入力を制限し、職員が収納業務を行った場合は、職員自らが情報や記録を修正できないようシステムを改修します。また、報告書の未提出を管理職がチェックできるようにシステムを改修します。
 2つめは、営業の情報処理業務フローの見直しです。営業職員の契約・収納業務に関する情報処理の過程で、システム上に警告が出た場合は、複数の管理職が確認するようにします。
 3つめは、領収証取り消しデータの管理の強化です。営業職員による領収証取り消しデータを本部で把握したうえで、毎月、各局の営業部や営業センターで行っている領収証の現物チェックの結果を報告させます。これまでの現場での現物確認に加え、本部でもチェックする仕組みです。
 4つめは、営業職員に対する再教育の徹底です。営業職員に対し、日常の業務管理や規約・規程の順守を徹底するため、研修や職場討議を早急に実施します。

 (高橋委員)

 この件につきまして監査委員会の見解を申し上げます。名古屋放送局の職員が集金した受信料を着服していたことは極めて遺憾です。営業をめぐってはことし1月、横浜放送局営業部の職員による着服が明らかになったほか、2月には長崎の委託法人元社員による不正な衛星契約手続きが明らかになるなど不祥事が続き、再発防止の取り組みが進められてきました。そうした中で、再び職員による不祥事が明らかになったことは、当事者のコンプライアンス意識の欠如だけでなく、組織全体としての危機意識や、管理・監督が十分なものではなかったと言わざるを得ません。受信料はNHKの経営の根幹であり、受信料をめぐる不祥事がこれ以上続くことは許されません。監査委員会は、協会が再発防止策を常に検証して実効性のあるものとし、不祥事の根絶に向けてどのように取り組んでいくのか注視していきます。

 (石原委員長)

 経営委員会からもひと言申し上げます。受信料が国民・視聴者のみなさまにご負担いただいているものということを踏まえ、公共放送の役割や受信料制度の意義について丁寧に説明し、ご契約をいただくということがますます大切になっているときに、このような報告を受け、まことに遺憾であります。監査委員会の見解にもありましたように、執行部には再発防止策を実効性のあるものとし、不祥事の根絶に取り組むことを強く求めます。

 (上田会長)

 監査委員会、経営委員会からの今のおことばを重く受け止めて、しっかりと再発防止に努めていきたいと思います。よろしくお願いします。

 (上田会長)
 12月14日に、渋谷労働基準監督署から「指導票」を受領しました。指導の内容は、ことし4月から記者に導入している専門業務型裁量労働制について、制度内容の見直しを求めるものです。具体的には、労使協定で定めた記者の「みなし労働時間」について、実態を踏まえて、適切な水準に設定するよう、業務の見直しも含めて対応が求められました。
 裁量労働制につきましては、4月導入以降も、定期的に労使で検証して適正な運用に努めており、適宜、労働基準監督署にも状況を報告しています。今回の行政指導については重く受け止め、早急に見直しを図っていきます。なお、制度内容の見直し等につきましては、労働基準法により、労使協定を締結し、労働基準監督署に届け出る必要があります。今後、組合と真摯に向き合い、適切に対応していきたいと考えています。
 いずれにしましても、12月7日に公表した「NHKグループ働き方改革宣言」でお示しした方向性と重なる指摘でありますので、よく現場実態を把握しながら、これまでの慣行を見直し、健康確保を最優先に、取り組みを加速させてまいります。

 (高橋委員)

 この件につきまして監査委員会の見解を申し上げます。記者の過労死をきっかけに働き方改革をさらに進めている中で、労働基準監督署から記者の勤務時間などに関して見直しを求める指導がありました。監査委員会としては、協会が指導を踏まえ、働き方改革にどのように取り組んでいくのか注視していきます。

 (石原委員長)

 経営委員会からもひと言申し上げます。ただいまの監査委員会の見解にもありましたとおり、この件については、経営委員会も監査委員会と共に、組織を挙げて取り組んでいる「働き方改革」とあわせて、今後の執行部の取り組みを注視していきます。

 (上田会長)

 しっかりと対応してまいります。

 (上田会長)(資料3)(資料4)(資料5)(資料6)
 総務省の「放送を巡る諸課題に関する検討会」が、昨日、NHKに対してヒアリングを行いました。坂本専務理事からご報告します。
 (坂本専務理事)
 総務省の「放送を巡る諸課題に関する検討会」の第18回会合が、昨日行なわれました。会合では、まず、NHKからの説明としまして、試験的提供Bの結果(速報値)について、先日、経営委員会でもご説明した速報値に加え、アンケートの結果から、満足度や利用しなかった理由など、若干の情報を追加しております。
 2つめに、NHKグループの効率的な業務運営について、競争契約推進の取り組みを中心に説明しました。
 3つめは、受信料裁判、最高裁大法廷判決についてでした。
 以上の3項目について、資料に基づき説明を行いました。
 続いて、事務局から規制改革推進会議の動向について説明があり、これを受け、座長より「放送サービスの未来像」を見据えた周波数有効活用に関する検討の進め方について、分科会を設置して来年1月より検討を始めたいとの説明がありました。
 資料別添2をご覧ください。主な検討事項の案が4つ示されています。
 1つめは「サービス提供の観点から見た放送の将来動向」として、放送サービスの高度化・高精細化、放送・通信融合サービス、衛星放送、ケーブルテレビの将来動向など。
 2つめは、「社会的役割の観点から見た放送の将来動向」として、信頼されるメディアとしての放送のあり方、災害報道への対応など。
 3つめは、「ネットワーク・インフラ」の観点から見た放送の将来動向」として、通信・放送の融合を見据えた通信インフラ面での対応など。
 4つめは、これら3つを踏まえた、「放送用の周波数の有効活用のあり方」です。
 この分科会については、今後、審議への協力を求められるものとみられ、執行部として対応していきたいと考えています。
 また、座長よりこれとは別に、「諸課題検討会」の取りまとめに向けて来年1月より議論を再開するとの説明がありました。資料として別添3を添付しております。
 その後、構成員の意見交換などが行われました。
 最後に、野田総務大臣からあいさつがありました。野田大臣からは、NHKに関して「試験的提供」について、「同時配信に対する一定のニーズを示していただいた。」、「グループ経営改革」について「子会社の業務範囲の適正化、子会社のあり方に関する抜本的な改革の取り組みを継続・強化していただきたい。」、大法廷判決について「引き続き、丁寧に、受信料の公平負担の確保に取り組んでいただきたい。」、「放送サービスの未来像を見据えた周波数有効活用」については、「国民目線で、放送の未来像を切り拓く検討を進めていただくことを期待する。」との発言がありました。
 また、「NHK改革」については、NHKの公共放送としてのあるべき姿について、取りまとめに向けて引き続き活発なご議論をいただきたい。」との発言がありました。

 (森下委員)

 今回の「放送を巡る諸課題に関する検討会」では、この20%という数字は一応かなり評価されたと思いますが、フタかぶせの問題をこれからどのようにして解決していくのでしょうか。これは、本格実施に向けて整備しないといけません。フタかぶせの部分については、かなり少なくなってきていると思うのですが、この今後の対応、見通しはどうなのでしょうか。

 (坂本専務理事)

 これにつきましては、民放連とも同じ問題意識を持っておりまして、意見交換しながら進めているところです。著作権の問題については、総務省でのワーキンググループ等でも検討が続いておりますので、そういったところを見ながら対応していくことになろうかと思います。いずれにしても、権利者団体等との対応がありますので、そういうところを見た上で方向性を見出していきたいと考えています。

 (森下委員)

 積極的に取り組んでいただかないといけないと思います。

もう一点は、新聞報道等、それから今回のアンケートの中にもありましたが、やはり民放にも同時再送信をやってほしいと。若い人たちにとっては、民放が同時再送信を行えば、もっと利用率が上がるのではないかという声があります。NHKの番組でも今回約20%の人に見ていただいていますが、そういった意味では、民放がぜひ試験放送を同じようにやるべきだなと思います。やれば、もっともっと認知度が上がっていくのではないかという気がしますが、そのあたりの動向はどうでしょうか。

 (坂本専務理事)

 一般向け調査の中で、今後期待することのトップに、「民放の番組も見られるようにする」という項目が上がっています。昨日の検討委員会でもそうした意見交換もありましたので、そういうところを踏まえて今後の対応を検討していただくことを、われわれとしては期待しています。

 (石原委員長)

 別添2の「放送サービスの未来像を見据えた周波数有効活用に関する検討の進めかたについて」の冒頭に、「Society5.0のインフラ整備として、電波制度改革の観点から」とあります。要するに、放送の電波が無駄に使われているのではないかということを言っているのでしょうか。場合によってはNHKの経営に大いに関係ある話になる可能性もありますね。

 

 

3 議決事項

 (1) 非現用不動産の売却について(資料)

 (大橋理事)
 非現用不動産の売却についてご説明します。売却物件は広島の旧福山支局です。建物付き土地の売却で、面積は2,319.85m2、701.75坪です。
 売却にあたりましては、平成29年10月3日に官報に掲載して公告したのちに11月30日に一般競争入札を実施しました。11者による入札の結果、15億5,155万円で落札いたしました。売却先は、広島県広島市西区に所在する株式会社信和不動産で不動産業を営む企業です。
 平成30年1月中旬に売買契約の締結を予定しており、2月に売買代金の入金および引き渡しを行う予定です。

 

 採決の結果、原案どおり議決。

 

 (2) 中央放送番組審議会委員の委嘱について(資料1)(資料2)

 (木田専務理事)
 中央放送番組審議会委員について、次のとおり委嘱を行いたいと思います。つきましては、定款第66条第2項の規定により、経営委員会の同意を得ることとなっております。
 再委嘱がお二人で、スマートニュース株式会社の執行役員・メディア事業開発担当の藤村厚夫氏と、国立天文台副台長の渡部潤一氏です。いずれも1月1日からの任期となります。

 

 採決の結果、原案どおり議決。

 

 

4 審議事項

 (1) NHK3か年計画(2018−2020年度)案(資料)

 (石原委員長)
 NHK3か年計画案について、上田会長より説明を受け審議します。
 (上田会長)
 それでは、本件については、坂本専務理事から説明させていただきます。
 (坂本専務理事)
 それでは、お手元の「経営計画(案)」についてご説明します。
 前回の経営委員会でのご議論を踏まえ、執行部で検討を行い、前文を修正しています。
 1ページをご覧ください。下から2段落目、前回「憲法が保障する表現の自由の下で、国民の知る権利に応え」と書き加えたところですが、委員からのご意見を踏まえ、「憲法が定める表現の自由の保障の下で、国民の知る権利を充足し、」と、より正確な表現に改めました。
 その他のページにつきましては、前回から特に変更しておりません。

 (石原委員長)

 ご質問、ご意見はありませんか。それでは「NHK3か年計画案」について、本日の審議を終了します。ただいまの審議を踏まえて準備をお願いします。

 

 (2) 平成30年度収支予算編成要綱(資料1)(資料2)

 (大橋理事)
 「平成30年度収支予算編成要綱」について、ご説明いたします。
 この「予算編成要綱」は、12月12日にご審議いただいた「予算編成方針」をもとに、事業計画の詳細や予算科目別の内訳のほか、主要な事項の予算額を取りまとめたものです。
 1ページをご覧ください。平成30年度予算の基本的な考え方です。前回ご説明した「予算編成方針」から変更はありません。3か年経営計画の初年度として、メディア環境の変化に対応し、経営計画に基づいた事業運営を着実に実施して、公共メディアの実現に向けて取り組んでいくことなどの基本的な考え方をお示ししています。
 次の2ページから3ページは、事業計画の重点事項について記載しています。「予算編成方針」でご説明した事業運営計画の5つの重点事項に加え、右側の3ページに建設計画と要員計画を記載しています。一番下には、これら事業計画の重点事項の実施により、経営計画で掲げた6つの「公共的価値」の実現を追求します。
 4ページの事業収支につきましては、予算編成方針でお示ししたものから変更ございません。事業収入は受信料の増収等により前年度に対して50億円増の 7,168億円を見込みます。事業支出は、重点事項に経営資源を重点的に配分する一方で、業務全般にわたる経費の削減を実施しメリハリをつけることで、前年度に対して108億円増の7,128億円とします。表の下に記載しておりますが、事業収支差金の40億円については、全額を4K・8Kなどの建設費に使用します。
 5ページの資本収支は、建設費等による資産の増減とその財源の対応を収支でお示ししたものです。
 30年度の資本支出は、建設費の1,023億円です。この財源としては、資本収入の「事業収支差金繰入れ」40億円、「減価償却資金受入れ」803億円、「資産受入れ」22億円、「建設積立資産戻入れ」0.5億円を充てます。そのうえで不足する156億円は、「前期繰越金受入れ」として、財政安定のための繰越金を取り崩して充当します。
 その下の点線囲みの中は、建設積立資産と財政安定のための繰越金の状況です。建設積立資産については、平成30年度中に放送センター建替えの第T期工事の設計に着手するため、0.5億円取り崩して使用します。財政安定のための繰越金は、156億円を取り崩して建設費に使用し、平成30年度末残高は767億円となる見込みです。
 6、7ページでは、業務別予算とチャンネル別予算について記載しています。まず、6ページの業務別予算ですが、これは国内放送費や契約収納費など業務ごとの物件費に、人件費と減価償却費を要員や施設に応じて配分したものです。上の円グラフのとおり、事業支出全体のうち青色で示した「国内放送番組の制作と送出」の構成比率が76.6%となっており、事業支出全体の約4分の3を占めています。
 また、グラフの下の表の右端に記載しておりますが、「国内放送番組の制作と送出」は4K・8K本放送等の重点配分により、29年度予算に比べて112億円の増となっています。
 次の7ページは、チャンネル別予算です。6ページの円グラフの青色の「国内放送番組の制作と送出」と赤色の「国際放送番組の制作と送出」を、チャンネル別に区分して試算したものです。
 NHKの基幹メディアである総合テレビが全体の約半分の49.4%を占めています。新たに始まる4K本放送・8K本放送に経営資源を重点的に配分する一方で、既存のチャンネルの予算は抑制しています。総合テレビや教育テレビが前年度比で減少しているのは、主に退職手当・厚生費が減少する影響によるものです。なお、ページの一番下に、インターネットサービスの経費を再掲しています。
 8ページからは、個別の科目ごとの説明です。8ページから10ページは受信料についてです。8ページの一番上の表にありますとおり、平成30年度の受信料収入は6,995.9億円で、受信契約件数の増加などにより、前年度比で103.0億円の増収となります。内訳としては、基本受信料が61.8億円の増収で率にして1.2%の増、衛星付加受信料は、41.1億円の増で率にして2.2%の増となります。その下には、受信料額の一覧をお示ししています。
 9ページは、受信契約件数等の年間増減、および受信料収入や支払率、衛星契約割合の推移です。平成30年度は、受信料の負担軽減策として、「奨学金受給対象など学生への免除」、および「社会福祉施設への免除拡大」を実施します。その影響で支払数、衛星契約ともに増加数が前年度を大きく下回ります。支払数は24万件の増加、衛星契約数は46万件の増加となり、これにより、支払率81%、衛星契約割合52%を目指します。
 参考として、10ページに受信料の負担軽減策の概要をお示ししています。平成30年度の受信料収入に影響する軽減額は、赤色で囲った部分の一番下に記載のとおり、△6億円です。
 11ページは、副次収入や交付金収入など、受信料以外の収入の内訳です。財務収入が29年度予算に対し40億円の減となりますが、これは子会社からの配当の減などによるものです。なお、子会社からの特別配当については、経営計画において2019年度と2020年度の2か年に計画的に行うこととしています。
 12ページからは、事業支出について、科目ごとに内訳をまとめています。あわせて、ポイントとなる事項の予算を個別にお示ししています。12ページは、国内放送費です。左下の棒グラフにありますとおり、平成30年度の国内放送費は3,424億円となり、前年度比で182億円を増額しています。
 13ページに、国内放送の各チャンネルの概要と編成のポイントをまとめています。30年度は、4K放送・8K放送が新たなチャンネルとして加わります。
 次の14、15ページは、地上放送の各波の編集のポイントと予算です。編集のポイントにつきましては、「編集の基本計画」に沿った内容を記載しています。15ページの下に、地上放送の波別の番組制作費の内訳を記載しています。30年度の地上放送の番組制作費は924.1億円で、前年度比25.6億円の増となります。総合テレビは、番組の充実や東京オリンピック・パラリンピック関連番組の制作等で23.7億円の増となります。また、教育テレビとラジオについては、前年度とほぼ同規模の予算の中で充実を図ります。
 続きまして、16、17ページは、衛星放送の編集のポイントと予算です。17ページの一番下に記載していますが、衛星放送の番組制作費は728.4億円で、4K・8Kの本放送開始により前年度比86.1億円の増となります。
 BS1はスポーツ中継の充実や東京オリンピック・パラリンピック関連番組の制作等で4.3億円の増、BSプレミアムは特集番組の充実等で4.4億円の増となります。12月から開始する4K放送は62.4億円で実施します。多彩なコンテンツを2Kと一体制作するとともに、独自の大型番組も充実させます。また、8K放送は14.9億円で実施し、芸術・音楽・エンターテインメントなどのジャンルの番組を充実させます。
 18ページの「参考3」は、来年6月に開催される2018FIFAワールドカップロシアの放送についてです。臨場感あふれる中継や、最新技術を生かしたデジタルサービスなど、総額18.6億円で実施します。
 次に、19ページは地域放送番組費です。平成30年度は、全国ネットワークも生かしながら課題や解決策を提起するとともに、地域ならではの魅力を広く伝えます。地域の特性を生かした番組の充実等により、前年度比7.6億円増の162.0億円で実施します。また、表の下に記載していますが、地域放送番組費に加えて、報道取材費や放送・サービス維持運用経費等を合わせた、地域放送局が管理する平成30年度予算は、前年度比11.3億円増の396.9億円です。なお、各地域ブロックでは、拠点局が域内の経営資源をマネジメントするブロック経営を推進し、それぞれの地域の事情や特性に応じた、より地域密着の放送・サービスの充実を図ります。
 ページをめくって20ページは、報道取材費についてです。データジャーナリズムの強化や、航空取材用ヘリの更新などにより、前年度比1.5億円増の210.7億円とします。
 21ページの上半分は、制作共通費等の予算です。表の上段の制作共通費等は、インターネットサービスの充実や、サイバーセキュリティーの強化などシステム経費の増などにより、前年度比66.7億円増の438.4億円、下段の編成企画費等は、4K・8K放送開始に伴いパブリックビューイング経費を調査研究費から移行することなどにより、前年度比29.8億円増の249.5億円となります。ページの下半分は放送・サービス維持のための技術設備の運用経費です。30年度は、4K・8K放送開始に伴う経費の増などにより、前年度比18.3億円増の685.8億円となります。
 22ページは、「インターネット活用業務」について記載しています。下の表にありますとおり、平成30年度予算の総額は前年度比15.7億円増の156.3億円となります。受信料収入に対する比率は2.2%で、インターネット実施基準に定める上限2.5%の範囲内となっております。
 30年度は特に、各地域の災害気象関連サイトやスポーツコンテンツの充実、訪日外国人への災害情報の提供などのサービスを実施します。
 次に、23ページは、「人にやさしい放送・サービス」の推進についてです。字幕放送、解説放送の放送時間は前年度より増加しますが、予算は前年度とほぼ同規模の中で効率的に実施します。
 同じ23ページの下側には、NHKから各ご家庭へ番組を送り届けるための「伝送部門に係る経費」をお示ししています。平成30年度は、前年度比17.5億円減の374.9億円となります。
 以上が国内放送費の説明となります。
 続いて、24ページからは、国際放送費についてです。24ページは、「NHKの国際放送と海外発信」の全体概要について図でお示ししています。NHKの国際放送は、日本発の公共メディアであることをより広く世界にアピールするため、外国人向け放送を「NHKワールド JAPAN」に名称を変更し、新たなスタートを切ります。
 「NHKワールド JAPAN」のうち、テレビについては、平成30年度のポイントというところに書いてありますけれども、特に、多言語化向けコンテンツの推進やニュースの充実を図ります。ラジオについては、新規リスナーの確保に向けて受信環境整備を推進し、日本のニュースや話題を中心に発信します。インターネットでは、モバイル向けアプリを通じて、訪日外国人向けに災害情報などを提供します。その下の在外邦人向けの国際放送は引き続き、テレビは「NHKワールド・プレミアム」、ラジオは「NHKワールド・ラジオ日本」として、主要なニュースを国内と同時に放送するなど、最新情報を伝えていきます。
 25ページから27ページにかけて、ただいまご説明した平成30年度の国際放送の取り組みについて、より詳しく記載しています。27ページをご覧ください。これらの取り組みにより、平成30年度の国際放送費は、前年度比3.5億円増の260億円となります。
 28ページ、29ページは、契約収納費についてです。28ページの左側の中段にお示ししましたとおり、契約収納費に人件費と減価償却費を合わせた平成30年度の営業経費は、法人委託のさらなる拡大と安定的な運用に資する経費増により、前年度比26.4億円増の761.5億円となります。棒グラフ上お示ししておりますが、青色の法人手数料、それから緑色の契約収納促進費等が増となっています。一番下のグラフは、棒グラフが営業経費、折れ線グラフは受信料収入に対する営業経費の割合、いわゆる営業経費率です。平成30年度の営業経費率は10.9%と前年度に比べて上昇しますが、3か年経営計画では、平成31年度以降は毎年0.1ポイントずつ低下させることとしています。
 29ページは、受信料の公平負担の徹底に向けた営業改革の一層の推進についてです。法人委託の拡大や訪問によらない契約収納の手法など効率的な契約・収納手法を開発し実施するとともに、引き続き、支払率の低い大都市圏対策での重点対策を実施します。契約収納体制としましては、その下の表にありますように、平成30年度は地域スタッフを300人削減する一方、法人委託の実施地域を拡大し、より効率的な営業体制を推進します。ページの下の表は契約収納費の予算額です。30年度は、さきほどご説明したとおり、法人委託手数料の増などにより、前年度に対し39.9億円増の628.7億円となります。
 次の30ページは、受信対策費と広報費です。上段の受信対策費は、4K・8K本放送開始に伴う受信相談対応経費の増などにより、平成29年度に対し0.5億円増の11億円とします。その下の広報費は、視聴者のみなさまの声を経営や放送・サービスに反映させるためのNHKふれあいセンターの運営費等の経費です。視聴者対応システムの更新による経費増などにより、平成29年度に対し4.4億円増の61.7億円で実施します。
 31ページは、調査研究費です。ページ下の表をご覧ください。平成30年度の調査研究費は前年度比9.9億円減の91.6億円で実施します。この減額は、先ほど国内放送費のページでもご説明した、スーパーハイビジョン試験放送終了に伴い、パブリックビューイング経費を国内放送費へ移行させることなどによるもので、これによる影響を除くと、技術関係のカッコ書きにあるとおり、調査研究費はわずかですが増額となっています。
 32、33ページは、給与と退職手当・厚生費です。まず、32ページをご覧ください。給与につきましては、前年度と同額の1,164.4億円とし、その中で効率的に業務を実施します。また、退職手当・厚生費は、退職給付会計導入時に発生した会計基準変更時差異の償却が終了することなどにより退職給付費が減少し、前年度比165.4億円減の492.9億円となります。ページ中央の左側は要員計画です。30年度の予算要員はダイバーシティーの推進への対応等のために増員し、15人増の10,318人となります。その右側の要員構成をご覧いただきますと、30年度における女性職員の割合は、前年度から0.6ポイント上昇して16.8%となっています。
 33ページには、要員数の推移、給与予算の推移をそれぞれグラフでお示ししています。
 34ページは、その他の事業支出科目の予算について記載しています。共通管理費は、次期事務システムの開発経費の増等により前年度比で8.0億円の増となります。減価償却費は、スーパーハイビジョンなどの建設費の増加に伴い償却対象資産が増えているため、前年度比で59.0億円の増となります。また、予備費は10億円減の20億円とします。
 35ページから37ページは、「創造と効率、信頼を追求」する取り組みについてです。35ページは、「働き方改革」などを通じて、創造性を発揮できる環境を確保するための取り組みについて記載しています。
 12月7日に公表した「NHKグループ 働き方改革宣言」を受けて、会長をトップとする「働き方改革推進委員会」を設置し、在宅勤務の拡充やサテライトオフィスの導入、記者の泊まり業務の段階的な廃止など、さまざまな取り組みを行います。
 次に、36ページには、グループ一体となり、効率的で透明性の高い組織運営を推進するための取り組みについて記載しています。また、ページ下段はNHKの子会社等の系統図をお示ししています。
 37ページは、平成30年度予算編成における、業務の見直しによる経費の削減と経営資源の再配分の考え方を図でお示ししたものです。左側の赤い下向きの矢印、経費削減については、業務全般にわたる不断の見直しにより、平成29年度より、総額で△119億円の削減を行いました。この削減を右の青い箱の中で記した、重点的に取り組む事項に充てます。また、これに加えまして、収入の増加等で生み出した108億円の原資を、右側の青い上向きの矢印の4K・8K本放送開始に伴う経費などの事業計画の重点事項に配分します。構造としましては、4K・8K本放送開始に伴う増分は、収入の増等でまかないますが、その他の重点事項は主に経費削減で行うこととしており、メリハリをつけて効率的に業務を実施していきます。
 37ページの下半分は、「信頼されるメディア」をめざし、リスクマネジメントを強化する取り組みについて記載しています。その一環で、放送・サービスの維持・継続や情報漏えい防止を目的とした、サイバーセキュリティーの強化に取り組みます。これに関する国内放送費等の物件費は、前年度比12.1億円増の51.5億円とします。一方、建設費は、重要システムのセキュリティー対策が完了したことなどにより、8.8億円減の7.3億円となります。
 38ページ、39ページは、建設費についてです。棒グラフにありますとおり、平成30年度の建設費は1,023億円とし、平成29年度に対して125億円増額します。平成30年度特に重点的に実施する事項は2つです。1つは、棒グラフの一番上、オレンジ色で示した「スーパーハイビジョン設備の整備」で、12月の本放送開始に向けて制作設備や送出設備の整備を前年度比98億円増の202億円で実施します。もう1つは、緑色で示した「放送番組設備の整備」で、これは主に、地上デジタル放送の開始時に整備した地域番組の送出設備が更新時期を迎えており、前年度比169億円増の464億円で実施します。一方、放送会館の整備については、熊本や仙台の会館整備が完了したこと等により、予算を減額しています。
 39ページは、建設費の事項ごとの主な内訳をお示ししています。
 40、41ページは、放送番組等有料配信業務勘定です。平成30年度の事業収入は、平成29年度に対し0.5億円減収の22億円、事業支出は、前年度比0.5億円減の21億円としています。これにより、平成30年度の事業収支差金は、平成29年度予算を8百万円上回る0.2億円の黒字としています。
 42ページは、放送法第20条3項に基づく受託業務等勘定です。平成30年度の事業収入は14億円、事業支出は11億円としています。
 最後の43ページは、公共料金の状況を消費者物価指数の推移をお示ししています。受信料額については、平成9年度と平成26年度に消費税率の変更に伴う改定、および平成24年10月に値下げを実施しています。
 「収支予算編成要綱」の説明は以上です。この「収支予算編成要綱」をご了承いただきますと、本日いただいたご意見を織り込んで、放送法および放送法施行規則の定めに従って「収支予算、事業計画及び資金計画」、いわゆる予算書を作成します。
 今後のスケジュールとしては、来年の1月16日に、予算書について、審議・議決をお願いする予定です。
 なお、30年度の予算編成に関する資料と議事内容につきましては、来年1月に予算の議決をいただいた後での公表とさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

 (石原委員長)

 それでは、この要綱を了承します。平成30年度収支予算案の作成に向けた準備をお願いします。

 

 

5 報告事項

 (1) 契約・収納活動の状況(平成29年11月末)(資料)

 (松原理事)

 平成29年第4期、11月末の契約・収納活動の状況について報告します。
 全体状況は、各営業目標に対して挽回基調になっています。また、課題の訪問要員の状況についても、10月初頭は前年度と比較してマイナス94人でしたが12月初頭ではプラス69人となり、今年度初めて前年度を上回ることができました。
 1ページをご覧ください。当年度分受信料収納額の状況です。第4期の収納額は1,141億3千万円で、前年同期を21.4億円上回りました。累計では4,517億4千万円となり前年同時期を83億7千万円上回りました。29年度の収入予算を確保するためには、1か月あたり、10億円程度の増収が必要となりますので、8か月経過した11月末累計での必要な水準の80億円は超えています。
 次に、前年度分受信料回収額は第4期が4億4千万円となり、前年同期を6千万円上回りました。累計では2億円下回っています。また、前々年度以前分の回収額は第4期が7億8千万円となり、前年同期を3億6千万円上回りました。累計でも3億5千万円上回りました。文書督促等を強化したことにより支払再開数のアップが図れた事が主な要因です。
 2ページをご覧ください。契約総数の増加状況です。第4期の取次数は56万2千件となり、前年同期を1千件上回りました。減少数は43万9千件となり、前年同期を3千件上回り、差し引きの増加数は、前年同期を2千件下回る12万3千件となりました。第4期末累計の増加数は46万件となり前年同時期との差はマイナス1万8千件になりました。
 次に衛星契約増加です。第4期の取次数は32万8千件となり、前年同期を1万3千件上回りました。減少数は、前年同期を4千件上回り、差し引きの増加数は、前年同期を9千件上回る12万8千件になりました。第4期末累計の増加数は48万件となり、前年同時期を4万6千件下回りました。また、衛星契約割合は年度内で0.6ポイント向上して50.7%になりました。
 3ページをご覧ください。口座・クレジット払等の増加状況です。第4期の口座・クレジット払等増加は、12万1千件となり前年同期を3万件上回りました。第4期末累計の増加数は47万2千件となり前年同時期と比較して8千件上回りました。また、口座・クレジット払等の利用率は、90.3%になりました。
 次に、課題の未収数削減の状況です。第4期は1万4千件の削減となり、前年同期に比較して1千件、削減が進みました。第4期末累計では1万5千件の削減となり、前年同時期を4万3千件下回っています。未収現在数は97万4千件となりました。一番下段にあります、契約総数増加と未収数削減を合わせた支払数増加は、第4期は13万7千件となり前年同期を1千件下回りました。第4期末累計では、前年同時期を6万1千件下回りました。

 

 (2) 予算の執行状況(平成29年11月末)(資料)

 (3) 地方放送番組審議会委員の委嘱について(資料1)(資料2)

 (石原委員長)

 報告事項(2)(3)について、特段の質問等がなければ、資料配付のみで報告に代えさせていただきたいと思います。

 

 

6 その他事項

 (1) NHKグループ経営改革の進捗状況について(資料)

 (黄木理事)

 本日は、NHKグループ経営改革の進捗状況としまして、NHKメディアテクノロジーとNHKアイテックの経営統合についてご報告します。
  MTとアイテックの経営統合につきましては、NHKのグループ経営改革における技術分野の施策のひとつとして、ことし9月、NHK、MT、アイテックの3者で「統合準備委員会」を設置し、検討を重ねてまいりました。その結果、統合の基本方針を3者で取りまとめ、今月13日、それぞれの取締役会において統合を経営判断し、基本合意を締結しました。
 では、統合の基本方針の概要について、児野技師長からご説明させていただきます。
 (児野技師長)
 今回のグループ経営改革を進めるにあたり、まずは技術部門として、本体と関連団体の役割を再定義しました。あらためて、本体は「“変化”に対応する機能群」、関連団体は「高度かつ効率的にNHK事業を“継続”していく機能群」と定義しました。
 これを実現するため、本体の技術業務体制の改革とあわせ、MTとアイテックの事業統合を行うもので、技術部門としては、これによって将来の変化に対応する「構え」、すなわちNHKグループ全体で、より効率的な業務運営ができるグループ経営基盤を実現したいと考えています。
 統合の目的ですが、特にインターネットの同時配信や放送網を含めたセキュリティー対策など、これまでの2社のドメインを超える新たな技術領域へも柔軟に対応できるようになるという点。それから、技術力の維持・継承。特に社員にとっては、新たな技術領域へチャレンジできる機会が増えることにもなり、社員のモチベーションのアップにもなると期待しています。
 また、新会社については、NHKグループとして期待される業務への純化し、今後増大するNHK業務に対応していく方針としています。
 ガバナンスの強化については、これまでのNHKグループのガバナンス方針を踏襲するとともに、新会社は、会社法上の「監査役会設置会社」として監査役会、また会社法上の「大会社」として会計監査人をおくことしました。これまでもNHKグループとして、上場企業並みのガバナンス体制の構築に取り組んできましたが、今後は、法律に基づいた対応をとることで、より客観的で高度なガバナンス体制を構築していくことになります。
 今後、2019年4月1日の統合に向けて、これまでの「統合準備委員会」を「統合推進委員会」に拡大し、必要な個別課題の検討、準備・対応をしていくことになります。
 (黄木理事)
 グループ経営改革につきましては、技術以外の分野についても検討しています。その進捗状況は、また機会を見てご報告いたしたいと思います。
 技師長の説明にありましたとおり、年明けからはより具体的な検討を進めていくことになります。必要なタイミングでまたご報告させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 

 

 以上で付議事項を終了した。

 

 

○ NHK3か年計画(2018−2020年度)について

 (1) 集中討議「NHK国際発信の取り組みについて」

 NHK3か年計画(2018−2020年度)についての集中討議として、国際発信の取り組みについて執行部より説明を受け、意見交換を行った。

 

 

○ 今後の議事運営について

 議事終了後、NHK3か年計画について、経営委員間で意見交換した。

 

 

 上記のとおり確認する。

 

 平成30年1月30日    

石 原  進

 

 

高 橋 正 美