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第1296回
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平成29年12月29日(金)公表

日本放送協会第1296回経営委員会議事録
(平成29年12月12日開催分)

第1296回 経 営 委 員 会 議 事 録

<会 議 の 名 称>

第1296回経営委員会

 

<会 議 日 時>

平成29年12月12日(火)午後1時00分から午後5時40分まで

 

<出 席 者>

〔委  員〕

  石 原  進 本 田 勝 彦 井 伊 雅 子
    小 林 いずみ   佐 藤 友美子 堰 八 義 博
    高 橋 正 美   中 島 尚 正 長谷川 三千子
    森 下 俊 三   渡 邊 博 美  
  ◎委員長 ○委員長職務代行者(以下、「代行」という。)

 

〔役  員〕

  上 田 会 長 堂 元 副会長 木 田 専務理事
  坂 本 専務理事 児 野 技師長 根 本 理 事
  松 原 理 事 荒 木 理 事 黄 木 理 事
  大 橋 理 事 菅   理 事 中 田 理 事

 

 

<場   所>
放送センター  22階経営委員会室  21階役員会議室

 

<議   題>

 

付議事項

 

1 会長報告(資料)

 

2 審議事項

 (1) NHK3か年計画(2018−2020年度)案

 (2) 平成30年度予算編成方針

 (3) 平成30年度国内放送番組編集の基本計画について

 (4) 平成30年度国際放送番組編集の基本計画について

 

3 報告事項

 (1) 「NHK28年度業務報告書」に付する総務大臣の意見について(資料)

 

4 その他事項

 (1) 平成29年秋季交渉の結果について(資料)

 

○ NHK3か年計画(2018−2020年度)について

 (1) 集中討議「4K・8K放送について」

 (2) 集中討議「インターネット同時配信に向けた取り組みについて」

 

○ 今後の議事運営について

 

 

議事経過

 

 石原委員長が開会を宣言し、経営委員会を開催。

 

<会長、副会長、専務理事、技師長、理事入室>

 

 (石原委員長)

 経営委員の体制についてお知らせします。すでにお知らせしているとおり、宮原委員は12月11日付で経営委員を退任されました。したがいまして当面の間、11人の経営委員による経営委員会の体制となりますので、ご承知おきいただきたいと思います。

 

 本日の付議事項および日程について説明。第1295回(平成29年11月28日開催)の議事録を承認し、所要の手続きを経て、平成29年12月15日に公表することを決定した。

 

 

1 会長報告(資料)

 (上田会長)

 前回の第1295回経営委員会で報告した「NHKグループ 働き方改革宣言」について、経営委員の皆さまからいただいたご意見も踏まえ、配付資料のとおりで決定し、12月7日の定例記者会見で公表しました。
 長時間労働を改め、過労による健康被害を起こさないという強い決意のもと、私を先頭に関連団体を含めたNHKグループが一丸となって、NHKで働くすべての人の健康を守り、働き方改革をさらに加速させていきたいと考えています。今後のスケジュールとしては、まず、私をトップに理事や本部・拠点局の局長等で構成する「働き方改革推進委員会」を設け、できるだけ早く開催します。また、新しい組織として「働き方改革推進室」を立ち上げます。この組織を現場の改革の司令塔と位置づけ、「働き方改革推進委員会」の事務局を務めます。そのほか、具体的な取り組みについては、担当の各部署ですみやかに検討を開始し、順次、実施していきます。
 続いて、平成29年12月6日の最高裁大法廷判決について報告いたします。
 最高裁大法廷判決では、公共放送の意義を認め、受信契約の締結を義務づける受信料制度が合憲であるとの判断等が示されました。判決の内容や今後の対応について、松原理事より説明いたします。
 (松原理事)
 最初に今回の判決に至る経緯です。本件は、平成23年11月に未契約世帯に対して、契約の締結と受信料の支払いを求めた訴訟となります。
 まず東京地裁で、平成25年10月に、NHKの一部勝訴という判決が出ました。一部勝訴というのは、後ほど説明いたしますが、争点のうち「契約成立の時点」において、NHKの主張が認められなかったものです。この点について、上級審の判断を求めるため控訴しました。その後、東京高裁で、平成26年4月に、東京地裁と同じ判決が出ました。そこで、最高裁の判断を求めるため上告をしました。そして、最高裁大法廷で、平成29年12月6日、双方の上告が棄却され、高裁判断が維持されました。その判断は、「受信料制度は合憲であり、受信契約の締結は法的義務である」というものでした。
 最高裁における争点は、5つありました。まず、放送法に係る争点として、「放送法64条1項の合憲性」、「放送法64条1項の解釈」がありました。その概要は、受信契約の締結義務は憲法の各条項に反するか、私法上の契約締結義務を負うのかというものでした。最高裁は、受信料制度は憲法上許容される立法裁量の範囲内にあるという理由で、それぞれ「合憲」、「契約締結義務を負う」と判断しました。
 続いての争点は、「契約成立の時点」についてです。これは契約の成立が、NHKが契約を申し込んだ時点で成立か、それともNHKが訴訟を提起し、判決が確定した時点で成立かというものです。最高裁は、契約はNHKの一方的な契約締結の申込みによって受信料の支払義務を発生させるものではないという理由で、「判決が確定した時点」と判断しました。
 続いての争点は、「受信料の支払始期」についてです。これは、受信契約成立以前分について、受信設備の設置月にさかのぼって請求することができるかというものです。最高裁は、受信設備設置月に遡って請求することは受信設備設置者間の公平を図るうえで必要かつ合理的であると判断しました。
 最後の争点は、「時効の起算点」についてです。受信料の消滅時効は、5年であると平成26年9月に最高裁で判断されています。本件ではその起算点について受信設備設置日か契約成立日かというものです。最高裁は、受信契約が成立する前にNHKは受信料債権を行使できないという理由で、「契約成立日」と判断しました。
 合憲性については、財政的基盤を受信設備設置者に受信料を負担させることにより確保するものとした仕組みは、憲法21条の保障する表現の自由の下で国民の知る権利を実質的に充足すべく採用され、その目的にかなう合理的なものである、そして、適正・公平な受信料徴収のために必要な内容の受信契約の締結を強制する旨を定めたものとして、憲法13条、21条、29条に違反するものではない、とされています。契約締結については、原告、つまりNHKの目的、業務内容等を説明するなどして、受信契約の締結に理解が得られるように努め、これに応じて受信契約を締結する受信設備設置者に支えられて運営されていくことが望ましい、とされています。
 最高裁判決は、マスコミやインターネットでも大きく取り上げられているところです。受信料徴収の強制力を強めるとの反発を招かないよう、公共放送の役割や受信料制度の意義について、丁寧に説明したうえで、ご契約をいただくという活動を徹底していきます。このことについては、12月6日判決当日に、職員および訪問要員に向けて、営業局長名の文書を発しました。その後のマスコミやインターネット等での反響が予想以上に大きいことから、12月8日には、営業局長名の文書で改めてお客さまへの丁寧な説明に徹することを周知するとともに、お客さま対応において、最高裁判決や裁判ということばを使わないことについて徹底するよう、注意喚起を行いました。

 (長谷川委員)

 これは、大変ありがたいことだったと思います。確認ですが、この最高裁の判決の出る前日の新聞に、いろいろな識者のコメントがある中で、受信料制度等検討委員会の委員のコメントが載っていました。内容は非常に当然な当たり障りのないコメントでしたが、この受信料制度等検討委員会は、専門の委員の先生方がご就任されているということで、各委員のコメントは自由という原則になっているのでしょうか。

 (上田会長)

 はい。諮問内容や諮問に付していることに関しては、原則はやはり秘密保持、つまり外に対する公表は避けていただきたいという理解です。第1回諮問の答申など、すでに出ている答申に関しましては、その内容と同じような形であれば、と思います。

 (経営企画局長)

 今会長が申し上げたように、受信料制度等検討委員会の諮問に関することについては、基本的に答申の公表までは非公表にしていただいております。審議の過程などについても公表したものの範囲で、ということを徹底させていただいています。今回の記事は、それぞれの法律の専門家の立場として一般的な質問に答えられたと理解しておりますので、受信料制度等検討委員会の諮問内容とは違う範囲でのお答えではないかと考えます。

 (長谷川委員)

 直接にかかわりがなければ自由にご意見を、ということですね。

 (経営企画局長)

 それぞれの分野で専門的に有名な方々もいらっしゃいますので、専門的な見解を求められて、それにお答えになったことだと思います。

 

 

2 審議事項

 (1) NHK3か年計画(2018−2020年度)案

 ※執行部からNHK3か年計画(2018−2020年度)要綱案について説明があり、審議を行った。
(NHK3か年計画議決後公表予定)

 

 (2) 平成30年度予算編成方針

 ※執行部から平成30年度予算編成方針について説明があり、審議を行った。
(平成30年度予算議決後公表予定)

 

 (3) 平成30年度国内放送番組編集の基本計画について

 ※執行部から平成30年度国内放送番組編集の基本計画について説明があり、審議を行った。
(平成30年度国内放送番組編集の基本計画議決後公表予定)

 

 (4) 平成30年度国際放送番組編集の基本計画について

 ※執行部から平成30年度国際放送番組編集の基本計画について説明があり、審議を行った。
(平成30年度国際放送番組編集の基本計画議決後公表予定)

 

 

3 報告事項

 (1) 「NHK28年度業務報告書」に付する総務大臣の意見について(資料)

 (坂本専務理事)
 平成28年度業務報告書に付する総務大臣の意見についてご報告します。ことし6月に、財務諸表とあわせて総務大臣に提出した28年度の業務報告書について、総務大臣の意見が付され、12月5日の閣議を経て、国会に報告されました。
 まず、この大臣意見の性格について申し上げます。協会の業務報告書は、いわば各年度の事業計画に対する結果報告ですが、これを総務大臣が国会に報告するにあたって、その年度の業務の妥当性などについて検討し、大臣の考えを国会に対して表明する、そういう位置付けのものです。
 それでは、今回の総務大臣意見の概要についてご説明しますので、「別紙」をご覧ください。
 冒頭では、総論として、受信料徴収の徹底や効率的な業務運営に努めた結果、予算を上回る収支差金を計上するなど、「おおむね所期の成果を収めたものと認められる」としています。続いて、平成25年に首都圏放送センターの記者が亡くなったことに触れ、「二度と働き過ぎによって尊い命が失われることのないよう、徹底した取り組みが強く求められる」としています。また、海外情報発信の強化や4K・8K等の先導的サービスの推進などについては、「引き続き、積極的な取組を進めることが期待される」としています。
 「記」以下の各論にあたる部分には、特記すべき具体的事項が挙げられています。まず、1の「国内放送番組の充実」では、(1)で「国民・視聴者の信頼と多様な要望に応えるための放送番組を提供すること等に努めた」としています。この項目では、そのほか、地域放送の実施、字幕放送や解説放送について計画値を達成したことなどを記述しています。
 2は、海外情報発信に関する項目で、テレビ国際放送「NHKワールドTV」については、諸外国と比較して、依然、認知度が高いとは言えない状況にあるとして、「国際放送のより一層の充実・強化を図ることが必要」としています。
 3の4K・8Kとインターネット活用業務に関する項目では、4K・8Kについて、試験放送の着実な実施とともに、実用放送の円滑な開始に向けた取り組みへの期待を示しています。また、インターネット活用業務については、インターネット同時配信の試験的提供に取り組んでいることなどについて記述し、公共放送としての実施のニーズや意義の明確化、民間放送事業者等の関係者間での共有や相互連携等に努めることが求められる、などとしています。
 4の「経営改革の推進」では、(1)で、平成28年度に不祥事が相次いで明らかになったこと、平成29年10月に個人情報が記載された帳票を紛失した事案が発生したことにふれ、「再発防止に向け、ガバナンスの強化とコンプライアンスの徹底に組織を挙げて全力で取り組むとともに、協会全体の個人情報保護対策や委託先の監督の在り方についての抜本的な対策を講じることが強く求められる」としています。また、(3)で、働き方改革について、「適正な労務管理や不断の『働き方改革』に徹底して取り組むことが強く求められる」などとしています。このほか、受信料の公平負担の徹底、公共放送の機能の強じん化など、放送センターの建替などについても、項目を設けて記述しています。

 

 

4 その他事項

 (1) 平成29年秋季交渉の結果について(資料)

 (根本理事)

 労働組合「日放労」との秋季交渉については、当初見込みどおり、11月29日に収束しました。結果についてご報告します。
 勤務管理や「働き方チャレンジ」の取り組みをめぐり、労使議論を行いました。公共放送における持続可能な業務体制を構築していくには、長時間労働を抑制し、健康確保施策の充実が欠かせません。そのためには、適正な業務・勤務管理が重要であることを労使で確認し、引き続き周知・徹底していくこととしました。また、「働き方チャレンジ」のさらなる推進に向け、全職員が取り組みの目的や重要性を共有できるよう継続して発信するとともに、相談窓口を設置するなど、改革に取り組む現場を支援する施策を行うこととしています。
 住宅施策の抜本的な見直しについては、組合の要求に応え、職員の多様な働き方を支える観点から、育児・介護休職者への転勤者用借上住宅の借上経費を給付すること、親との同居を想定した制度設計等を回答し、組合との合意を得ました。単身赴任施策については、組合の要求に応え、近年の医療技術の発展などによる平均入院日数の減少をふまえ、単身赴任者の帰省旅費の支給要件を緩和する改善を行いました。
 職員制度の見直しについては、先月の経営委員会で骨子をご説明しましたが、職員の専門性を高く評価し、処遇に反映する仕組みを強化したいと考えています。交渉では、基本的な考え方の説明を行い、労使議論を開始しました。議論を通じて、組合とも課題意識を確認することができました。今後、制度の詳細設計を進め、合意に向け、組合と具体的な議論を行っていきます。
 組合との合意が得られた制度等については、今後、制度の円滑な運用開始に向けて準備を進めてまいります。

 (長谷川委員)

 相談窓口の設置について、今のご説明だと労務関係の相談窓口という印象なのですが、過労死を出さないようにという目的からすると、医療という観点が非常に大切だと思います。産業医の関与というお話はありましたが、より積極的に、ハイリスクの人に注意を促すといった取り組みが必要なのではないでしょうか。機械的に労働時間を規制するより、むしろ有効かともと思うのですが。そのあたり、組合からは特にリクエストは出ていないのでしょうか。

 (根本理事)

 冒頭、会長報告にございましたけれども、「NHKグループ 働き方改革宣言」について、総合的に職員の働き方については、今後、労使で検討を重ねていこうということで合意していますが、その中に「健康確保措置」ということで、産業医面談などがより実効性を持つように、やりやすい形になるように、ということが決まっています。これは今後の働き方改革推進委員会などでの検討事項として、おそらく上がっていくだろうと思っています。今、健康管理については基準を一応設けて、健康確保と実施のいろんな段階的取り組みを用意しているのですが、もう少しハードルを下げていろいろな人が使いやすいようにしたほうがよいのではないかとなりましたので、検討はしていきたいと思っています。

 (長谷川委員)

 そこについてはあまり光が当たっていないのですが、大事なことだと思いますので、ぜひ使う人が使いやすい医療制度ということに取り組んでいただきたいと思います。

 (根本理事)

 補足させていただくと、地域の放送局のほうが、産業医の体制の確保が難しいという現状がございます。今後どうしていくのかというのは、検討課題だと考えています。

 

 以上で付議事項を終了した。

 

 

○ NHK3か年計画(2018−2020年度)について

 (1) 集中討議「4K・8K放送について」

 NHK3か年計画(2018−2020年度)についての集中討議として、4K・8K放送について執行部より説明を受け、意見交換を行った。

 

 (2) 集中討議「インターネット同時配信に向けた取り組みについて」

 NHK3か年計画(2018−2020年度)についての集中討議として、インターネット同時配信に向けた取り組みについて執行部より説明を受け、意見交換を行った。

 

 

○ 今後の議事運営について

 議事終了後、NHK3か年計画について、経営委員間で意見交換した。

 

 

 上記のとおり確認する。

 

 平成29年12月26日    

石 原  進

 

 

高 橋 正 美