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第1290回
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平成29年9月29日(金)公表

日本放送協会第1290回経営委員会議事録
(平成29年9月12日開催分)

第1290回 経 営 委 員 会 議 事 録

<会 議 の 名 称>

第1290回経営委員会

 

<会 議 日 時>

平成29年9月12日(火)午後1時00分から午後5時30分まで

 

<出 席 者>

〔委  員〕

  石 原  進 本 田 勝 彦 井 伊 雅 子
    小 林 いずみ   佐 藤 友美子 堰 八 義 博
    高 橋 正 美   中 島 尚 正 長谷川 三千子
    森 下 俊 三   渡 邊 博 美  
  ◎委員長 ○委員長職務代行者(以下、「代行」という。)

 

〔役  員〕

  堂 元 副会長 木 田 専務理事 坂 本 専務理事
  児 野 技師長 根 本 理 事 松 原 理 事
  荒 木 理 事 黄 木 理 事 大 橋 理 事
  菅   理 事 中 田 理 事  

 

 

<場   所>
放送センター  22階経営委員会室  21階役員会議室

 

<議   題>

 

○ 視聴者のみなさまと語る会(熊本)の開催について

 

付議事項

 

1 会長報告(資料1)(資料2)(資料3)(資料4)(資料5)(資料6)

 

2 報告事項

 (1) 平成29年度後半期の国内放送番組の編成について(資料1)(資料2)

 (2) 平成29年度後半期の国際放送番組の編成について(資料)

 

○ NHK3か年計画(2018−2020年度)について

 

○ 説明会「3か年の収支計画(案)について」

 

 

議事経過

 

 石原委員長が開会を宣言し、経営委員会を開催。

 

○ 視聴者のみなさまと語る会(熊本)の開催について

 平成29年度の「視聴者のみなさまと語る会」の第5回目を、平成29年10月28日(土)に熊本放送局で開催することを決定した。

 

<副会長、専務理事、技師長、理事入室>

 

 本日の付議事項および日程について説明。第1289回(平成29年8月29日開催)の議事録を承認し、所要の手続きを経て、平成29年9月15日に公表することを決定した。

 

 

付議事項

 

1 会長報告(資料1)(資料2)(資料3)(資料4)(資料5)(資料6)

 (堂元副会長)

 本日、NHK受信料制度等検討委員会から諮問第2号「公平負担徹底のあり方について」および諮問第3号「受信料体系のあり方について」の答申をいただきましたので、担当の松原理事より説明します。
 また、答申に先立ち実施した「答申(案)概要」に対する意見募集の結果についても、あわせて説明します。
 (松原理事)
 本年2月に、NHK受信料制度等検討委員会に諮問した3つの諮問事項のうち、諮問第2号「公平負担徹底のあり方について」および諮問第3号「受信料体系のあり方について」の答申が整い、本日午後、検討委員会の安藤座長より答申の提出を受けました。
 お手元に、諮問第2号および諮問第3号ともに、「答申」、「答申の参考資料」、「答申(案)概要に関する意見募集の結果」の3つの資料があると思います。まず、諮問第2号の答申について、この「答申」の3ページから5ページにある要旨をもとに、ポイントを説明します。
 3ページの上段をご覧ください。まず、検討の背景についてです。検討委員会では、先ほど申し上げたとおり、諮問第2号として、受信料の公平負担徹底のあり方について諮問を受け、検討を進めてきました。諮問の内容は、ここにあるとおり、「今後、さらなる公平負担の徹底と営業経費の抑制を図るため、諸外国の公共放送の取り組み事例等を踏まえ、国内の諸制度との整合性、視聴者・国民の理解の観点から、適切な制度整備のあり方について、見解を求める」というものです。
 この諮問に対して、答申は、まず受信料は、NHKが自主・自律を堅持しその社会的使命を果たすための財政的な基盤であり、受信料制度は、視聴者・国民が受信料を公平に負担することによって成り立つものとしています。そのうえで、受信設備を設置した者のうち、約20%は受信料の支払いがまだなく、支払っている多数の者にとって不公平な状態となっており、制度の趣旨や不公平感の解消の観点からも公平負担の徹底が必要としています。さらに、公平負担の結果としての受信料収入の増加については、放送サービスの充実や視聴者・国民の負担軽減等という形で還元につながり、視聴者・国民の利益に結びつくことになるとしています。続いて、NHKはこれまでも公平負担の徹底に向け、現行制度内でさまざまな取り組みを進めているものの、自主的な申し出の割合が限定的であり、訪問活動が不可欠となっているが、オートロック式共同住宅の増加等、住環境・生活時間帯の変化により、訪問活動による受信者の把握や面接が、視聴者・国民の生活様式に合わない状況も生じてきているとしています。
 以下は、検討の論点と内容となります。今、申し上げたような状況に鑑み、受信料の支払率が90%を超える主な海外の公共放送の事例を参考に、「居住情報の利活用制度」「受信設備の設置状況の確認制度」「不払い等を抑止する制度」「公共料金等との一括支払い制度」の4つの制度について、検討したとしています。4ページをご覧ください。まず、「居住情報の利活用制度」についてです。「居住情報の利活用制度」は、NHKが公益企業等に対して、受信契約が確認できない家屋の居住情報を照会することにより、郵送による契約案内を可能とするものです。この制度は、視聴者にとって訪問を受けることなく契約手続きを簡便に行なえるという利点があり、目的には公益性・合理性が認められることから、制度を整備する妥当性があると考えられるとしています。その上で、具体的には、照会できる情報の内容を氏名・住所に限定するとともに、利活用の目的および照会先についても限定し、必要な範囲内に限り、情報を照会する制度を検討することが妥当と考えられるとしています。
 続いて、「受信設備の設置状況の確認制度」についてです。この制度は、NHKからの郵送による照会に対して、受信設備を設置していない場合は申し出てもらうことなどにより、設置状況を確認するものです。この制度により、受信設備を設置していない者は、申し出ることにより訪問による契約勧奨を受けることがなくなるという利点があり、目的には公益性・合理性が認められること、また、視聴者からの申し出以外にNHKは受信設備の設置状況を確認する方法がないことから、制度を整備する妥当性があると考えられるとしています。その上で、具体的には、NHKからの照会に対して未設置の申し出がないことに加えて屋外の受信設備が確認できることと組み合わせるなど、合理的な前提事実に基づき設置を推定したうえで契約を求め、設置していないことが確認できた場合は契約を求めない制度を検討することが妥当と考えられるとしています。
 続いて、「不払い等を抑止する制度」についてです。放送法には罰則が規定されておらず、罰則を法制化しようとする場合には受信料の支払義務を法律に規定することが必要となるが、このような罰則を伴う支払義務化を行うことは、NHKの公共放送としての性格への影響などを考慮すると、慎重に検討すべきであるとしています。「不払い等を抑止する制度」としてはすでに受信規約に割増金が規定されており、その運用について検討することが妥当と考えられるとしています。
 続いて、「公共料金等との一括支払い制度」についてです。この制度については、支払いに関する利便性が向上することなどから、その仕組みを整備・運用する必要性はあると考えられるとしたうえで、事業者に対して義務を法的に課す形は、公共放送としての性格や使命に疑念を持たれる可能性があり困難と考えられる。現在、NHKが一部で行っているように、自主的な取り組みを推進する形が妥当と考えられるとしています。
 最後に、5ページに「おわりに」として、まとめが入っています。答申では、受信料の公平負担が重要であり、採りうる制度について見解を示しているが、制度の整備・運用にあたっては、視聴者・国民の理解を得ることが重要であり、NHKが信頼され、公共放送として求められる役割・機能を果たしていることが前提であること、また、どの程度の公平負担の徹底と経費の削減が期待できるかを具体的に示すことが重要であること、そして、不公平な状態が解消され、視聴者・国民に対する適切な還元がなされることを期待することについて記載されています。
 6ページ以降の本文には、今ご説明させていただいた要旨の順番に沿って、その内容が記されています。詳しくは本文をお読みいただければと思います。また、次の資料は答申の参考資料となります。あわせてご覧ください。
 続いて、諮問第2号の意見募集の結果について紹介させていただきます。資料「諮問第2号『公平負担徹底のあり方について』答申(案)概要に関する意見募集の結果」をご覧ください。
 意見募集を7月26日から8月15日までの期間で行い、131件のご意見をいただきました。内訳は、個人が112件、団体が19件でした。「答申(案)概要」に関するご意見は約100件で、そのほかは、諮問第1号に関連したご意見や、NHKの放送内容、事業運営に関するご意見でした。2ページと3ページが主なご意見ですが、訪問によらない契約勧奨を希望するご意見、料金を支払った方にのみ放送番組を視聴できるようにする、いわゆる「有料スクランブル方式」を推奨するご意見、「居住情報の利活用制度」における個人情報の取り扱いに関するご意見、「不払い等を抑止する制度」において、割増金の適用要件が明確であっても、状態の立証は困難ではないかとのご意見、制度の整備・運用にあたっては視聴者・国民の理解を得ることが重要であるとのご意見がありました。検討委員会はこれらのご意見を受けて、検討委員会としての考え方をまとめるとともに、この答申において、意見募集に付した「答申(案)概要」から記述を追加しています。その内容は、お手元の資料のとおりです。
 次に、諮問第3号の答申について説明します。諮問第3号の「答申」の3ページと4ページにある要旨をご覧ください。
 まず、検討の背景についてです。検討委員会では、諮問第3号として、受信料体系のあり方について諮問を受け、検討を進めてきました。諮問の内容は、ここにありますように、「メディア環境や社会経済状況等の変化を踏まえ、受信料の負担の公平性や財源の確保等の観点から、世帯および事業所の契約・受信料免除の合理的なあり方等について、見解を求める。」というものです。
 この諮問に対して、答申は、メディア環境や社会経済状況が変化するなかで、今後も受信料負担の公平性を確保し、NHKが社会的使命を果たすための必要な財源を維持していくにあたり、現行の受信料体系のあり方についてその妥当性をあらためて検討する必要があるとしています。
 以下は、検討の論点と内容となります。まず、「世帯における契約のあり方」についてです。世帯における受信契約の単位については、現時点では依然としてテレビ受信機が視聴端末の主流であり、住居におけるテレビ受信機は世帯で設置しているものと認識されている状況は大きく変化していないこと等から、「世帯単位」を維持することが妥当であるとしています。そのうえで、世帯の定義は放送受信規約において「同一生計かつ同一住居」と定められているが、同一生計で別住居である場合の負担のあり方についても検討の対象となりうるとしています。検討の選択肢として、家族割引の拡大や世帯の定義の変更も考えられるが、免除制度との整合性や負担の公平性の確保等を十分に考慮し、慎重に検討することが必要であるとしています。
 続いて「事業所における契約のあり方」についてです。事業所における契約単位については、「施設単位」や「機器単位」も選択肢となりうるとしたうえで、いずれも負担の公平性や受信料収入の減少等の観点から課題があるとともに、単位の変更は現行受信料体系との整合性や運用の実効性を十分に考慮することが必要であり、事業所における契約のあり方を検討する場合でも、現時点では、「設置場所単位」を維持したうえで、メディア環境や社会経済状況の変化、事業者間の公平性、世帯における負担とのバランス等を十分に考慮し、慎重に検討することが必要であるとしています。
 続いて、「受信料免除のあり方」についてです。受信料免除については、今日でも受信料の基本的な性格は変わっておらず、負担の公平性を重視し、限定的に運用するという基本的な方向性を継続することは適切であるとしています。
 そのうえで、「ただし」として、免除の対象について、社会経済状況や社会福祉にかかわる制度の変更などが生じた場合にあらためて検討することまで妨げるものではないとし、検討する際には、他の負担者の理解を得られること、免除基準に生じた不公平性や不合理性の解消を目的とすること等を十分に考慮し、真に免除が必要な経済弱者に限定することが重要であるとしています。
 最後に、「おわりに」として、まとめが入っています。
 受信料体系のあり方は、視聴者・国民の負担のあり方そのものであり、常に公平性・合理性のあるものとして広く視聴者・国民に受け入れられることが必要であること、そのために、NHKには常にメディア環境や社会経済状況の変化等を注視し、視聴者・国民の声を把握しながら受信料体系のあり方を検討することが求められること、そして、受信料体系が常に時勢に適合したものとなるよう、今後も引き続き検討していくことを期待することについて記載されています。
 5ページ以降の本文には、今ご説明させていただいた要旨の順番に沿って、その内容が記載されています。
 また、次の資料は答申の参考資料となりますので、あわせてご覧いただきたいと思います。
 もう1つ、諮問第3号の意見募集の結果についてご紹介します。
 資料「諮問第3号『受信料体系のあり方』答申(案)概要に関する意見募集の結果」をご覧ください。
 諮問第2号と同様、7月26日から8月15日までの期間で行い、2,268件のご意見をいただきました。内訳は、個人が2,230件、団体が38件でした。裏面の2ページが、主なご意見ですが、世帯における契約のあり方について、長期的に「個人単位」や「機器単位」を検討する際の負担に関するご意見、受信料体系のあり方について、視聴者・国民の理解が重要であるというご意見、常時同時配信が実現した場合の受信料体系について見解を求めるご意見がありました。諮問第2号と同様、これらのご意見を受けて、検討委員会としての考え方をまとめるとともに、この答申において、意見募集に付した答申(案)概要から記述を追加しています。
 意見募集の結果については、諮問第2号および第3号ともに、意見に対する検討委員会としての考え方を付したうえで、本日中にホームページで公表する予定です。

 (長谷川委員)

 今この中で一番のプロフェッショナルは松原理事ご自身だと思うのですが、この両方の答申をご覧になって、ご自身の経験やさまざまな知見から、ここは微妙に違うと感じるところがあればお聞かせください。

 (松原理事)

 まず、諮問第2号答申において、公平負担の徹底ということが非常に大事だということで、これをきちんとやって増収を図れば、還元によって視聴者・国民の利益につながるということを強く言われています。その点に関しては私もそのとおりだと思いますし、さらに努力をしていかないといけないと思います。この先、例えば支払率90%を目指すという水準になると残された未契約者からの契約化は大変困難になり、支払率を上げていくのはなかなか厳しくなります。そこで、NHKが法律に基づいて居住情報を利活用させてもらうようなことがあれば、訪問活動の軽減など営業経費の削減にもつながり、より効率的な営業活動ができると思います。
 諮問第3号答申については、契約の単位や、免除のあり方について、おおむね今の考え方で妥当という内容になっていると理解しています。ただ、この先もいろいろと社会経済状況が変わっていきますから、やはりNHKは常にそうした状況を把握した上で、公平性・合理性を担保するため、受信料体系、免除基準については、引き続き不断に検討していかないといけないと思っています。

 (中島委員)

 第3号の12ページですが、免除の対象に関するところで、「免除対象を検討する際には、真に免除が必要な経済弱者に対象を限定する」ということが読み取れます。現行では義務教育の学校は免除されているかと思いますが、新たに検討する場合には、ここで書いてある「経済弱者」という意味で判断するとなると、学校は免除の対象外になるということでしょうか。答申案の文章からは、学校の扱いがよく読み取れないのですが。

 (松原理事)

 今の免除制度については、教育的な見地と社会福祉的見地から免除しているというところですが、答申は中身についてはそこまで具体的に言及していないと理解しています。

 (中島委員)

 学校を外そうとは言及してないのですね。

 (松原理事)

 はい。ご承知のように、免除はほかの人々の負担の上に成り立っている制度ですので、やはりそことの整合性をきちんととっていくということです。NHKとしては免除の対象を限定的に運用してきたというのが今までの流れで、その方向性には間違いはありませんというのが今回の答申です。免除基準を具体的にどうしていくかというのは、この答申を受けてわれわれがこれから考えるということです。

 (森下委員)

 この諮問2号ですが、よいことをいろいろと書いていただいていまして、「居住情報の利活用制度」と「受信設備の設置状況の確認制度」、これらは非常に有効だと思います。これについては、法律を改正しないでもできるのでしょうか。それだけでもNHKとして早急に実行すべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

 (松原理事)

 いま言われた2つの制度については、今は規定がありません。法律にきちんと規定をしてもらわないとできない内容と理解しています。

 (森下委員)

 規定がないからできないというのか、あるいは規定していないからやってよいというのか、どうでしょうか。

 (松原理事)

 法律に基づいてNHKが照会できるという規定がどこにもありません。

 (森下委員)

 郵送で契約を確認するということは放送法で規定しなくてもできるのではないですか。

 (松原理事)

 契約の案内を郵送しようにも、その住所に誰が住んでいるかがわからないということがあります。照会してその情報をNHKがいただくことができるようになれば、そこに文書で契約をお願いすることが可能になるということです。

 (森下委員)

 やはりそれは規定してもらわないとできないのですか。

 (松原理事)

 できません。

 (森下委員)

 それからもう一点、諮問3号答申で不明確なのは世帯の定義で、「同一生計かつ同一住居」と定めてあるのは、現在はもうこれで進めるよりしかたがないということでしょうか。

 (松原理事)

 いまのNHKの受信契約の単位は世帯ごととなっており、その世帯の定義は「同一生計かつ同一住居」になっています。ですから、同一生計であっても単身赴任とか、お子さんがひとり暮らしをするというのは別世帯ということになります。考え方として世帯の定義を「同一生計」に限定すれば、例えば単身赴任先も同一生計ですから、同一世帯だということになるわけです。けれども、今は「同一生計かつ同一住居」という考え方をとっていますので、別住居については家族割引を適用して半額ということにしています。世帯の定義を「同一生計」だけにするということも、考え方としてはあるということですが、現時点では、今の世帯単位の考え方は「同一生計かつ同一住居」が妥当であるというのが答申の内容と理解しています。

 (森下委員)

 いろいろ考え方がありますが、結局、現状が妥当であるということですね。

 (石原委員長)

 単身赴任でも同一所帯ではないですか。

 (松原理事)

 規定にそって判断すると、同一生計ですが同一住居ではない。例えば単身赴任は、別のところに住んでいますので別世帯とみなす、ということです。

 (石原委員長)

 法律的には同一所帯ではないかと思うのですが。一緒に住んでいないだけでしょう。

 (松原理事)

 統計法に基づく国勢調査令というのがあり、この政令における世帯とは、住居および生計をともにするものの集まり、または独立して住居を維持する単身者となっています。

 (石原委員長)

 単身赴任でも週に1回帰ってくるとか、住民票は移していないなど、いろいろありますね。

 (松原理事)

 先ほども申し上げたように、世帯の定義を「同一生計」と規定すれば、別荘があっても、単身赴任でも、お子さんがひとり暮らしをしても、それは世帯という塊として見るということです。同一生計だけを要件とするという考え方も、取りうる選択肢としてはあるということですが、ただ現時点においては、今までの2つの要件を世帯の定義とするというのが妥当ではないか、ということを答申では言っています。

 (石原委員長)

 きょう、諮問第2号、第3号の答申を記者発表して、座長の記者会見があるのですね。

 (松原理事)

 はい。

 (石原委員長)

 それでは、先日報告がありました諮問第1号答申、ならびに本日の第2号、第3号の答申を踏まえ、NHKの考え方を十分に検討いただくとともに、その検討状況について随時、経営委員会への報告をお願いします。

 

 

2 報告事項

 (1) 平成29年度後半期の国内放送番組の編成について(資料1)(資料2)

 (木田専務理事)

 お手元に資料を2種類ご用意しております。ひとつは、「平成29年度 後半期の国内放送番組の編成について」で、後半期番組の概要をまとめたものです。もうひとつは放送番組の「時刻表」です。
 後半期につきましても、今年度の番組改定で定めた各波の大きな方針を堅持し、定時番組のさらなる定着と認知度の向上を目指します。そのうえで、主な変更点は次の2点です。
 1点目は「連続テレビ小説」や「大河ドラマ」の新シリーズなど、定期的な番組変更です。2点目は毎年恒例の野球のシーズンオフや欧米の夏時間の終了に伴う改定です。後半期から新たに開始する番組もありますが、これまで放送して好評を博したものをブラッシュアップしたものが中心になっています。また、改定の時期ですが、各波とも10月2日月曜日から実施します。ただし、BS1につきましては、野球のシーズン終了や欧米の夏時間の終了に伴う改定のため、11月6日月曜日から実施します。
 まず、総合テレビからご説明します。1ページをご覧ください。朝の「連続テレビ小説」は、「ひよっこ」にかわって「わろてんか」が始まります。舞台は明治後期の大阪です。「人生には笑いが必要」と考える夫婦が、寄席を経営して日本中を笑いに包みます。「日本ではじめて笑いをビジネスにした」といわれる夫婦の物語です。続いて3ページは「大河ドラマ」です。来年1月7日から「西郷どん」がスタートします。愛情にあふれた明治時代のリーダー、西郷隆盛のことを、多くの人たちは親しみをこめて「せごどん」と呼びました。勇気と実行力で時代を切り拓いたその生涯を、スケール大きく描きます。次に、4ページの中ほどをご覧ください。日曜よる11時からの海外連続ドラマは、昨年アメリカで大ヒットした話題作、「THIS IS US 36歳、これから」を放送します。誕生日が同じ36歳の男女3人の物語です。性格も置かれている状況もまったく異なる3人が、それぞれの人生の壁を乗り越え、大切なものを見つけようとするストーリーです。4ページの下から5ページにかけては、昨年度後期に放送して好評だった番組の再開です。家族の知られざる歴史をひもとく「ファミリーヒストリー」は、水曜よる10時25分から、また、落語を完璧な当て振り芝居で映像化する、新感覚の娯楽番組「超入門!落語 THE MOVIE」は、木曜よる10時25分から、そして「アニメ 3月のライオン」の第2シーズンを、土曜よる11時から放送します。
 6ページからはEテレです。いちばん下、木曜午前9時35分からの「ドスルコスル」は、小中学校の子どもたちが地域の活性化や環境、福祉、防災など、現代社会のさまざまな課題に向き合います。「総合学習の時間」に対応して子どもたちの課題解決能力を育む番組です。次に7ページ、「アニメ ピングーinザ・シティ」が土曜午前9時20分から始まります。粘土で作られた独特のペンギンのキャラクターで、世界中に親しまれてきました。今回CGアニメーションとしてEテレに登場します。続いて8ページの中ほどをご覧ください。水曜のよる11時からは、「ねほりんぱほりん」です。昨年度後半期に放送しましたが、視聴者の強い要望をうけて再開いたします。人形劇の手法を用い、テレビ出演の難しいゲストから、ねほりはほりと本音を聞きだします。そこからは「人生」「お金」「幸せ」など普遍的なテーマが見えてきます。その下、金曜よる10時からの「人間ってナンだ?超AI入門」は、いま話題のAIの仕組みを解き明かします。番組では最先端の現場も紹介。人間の知能にも迫るといわれるAIにどう対応するのか、人間の本質にも触れながら学ぶことができます。
 10ページ、BS1です。月曜よる9時からは「熱血解剖!Bリーグ」を新設します。シーズン2年目を迎え、人気が高まるBリーグですが、注目の試合や、スーパープレー、戦術などをスタジオで徹底解説します。若い世代を中心に新たな視聴者層の開拓を狙います。その下、金曜よる11時からの「ぼくらはマンガで強くなった」、そして、土曜よる11時からの「球辞苑〜プロ野球が100倍楽しくなるキーワードたち〜」は、いずれもスポーツの魅力を新しい切り口で伝える番組です。昨年度後期に放送し好評だった番組を、演出も新たに復活します。11ページをご覧ください。欧米の夏時間の終了に伴って、日曜午前5時台から8時台の編成を変更します。「PGA」ゴルフツアーは、開始時間を午前5時から午前6時に、「ワールドニュース」は午前7時から8時に変更します。
 続いて12ページ、BSプレミアムです。火曜日よる11時45分からは、海外ドラマ「クイーン・メアリー2 愛と欲望の王宮」を放送します。第2シリーズは、貴族たちの陰謀、宗教戦争など、王妃メアリーの新たな試練を描きます。水曜よる8時からの「偉人たちの健康診断」は、歴史と健康情報を組み合わせたこれまでにない新しいタイプの番組です。戦国武将や幕末のヒーロー、明治の文豪など、歴史の中から読み取れる病歴や死因、日々の食事、運動などを、現代科学の目で検証し、歴史を楽しむ番組です。13ページです。日曜朝7時30分からは、20年前NHKがアニメ化し、大きなブームになった「カードキャプターさくら」の新シリーズを放送します。当時番組を見ていた母親世代とその子どもたちをターゲットに、国際展開も図ります。その下、名作ドラマの再放送は、平成26年の連続テレビ小説、「花子とアン」を放送します。
 14ページのスーパーハイビジョン試験放送については、後半期の変更はありません。
 続いて音声波です。ラジオ第1では、木曜日、金曜日のプロ野球ナイトゲーム終了にともない、午後6時台は「先読み!夕方ニュース」、午後7時30分からは「ローカルニュース・地域の話題・気象情報」「きこえタマゴ!」などの番組を放送します。また、午後8時台以降は、「かれんスタイル」と「ミュージック・グラフィティー」を放送します。15ページ、ラジオ第2では、土曜午後6時45分から「ポルトガル語ステップアップ」を放送します。FMにつきましては、後期は新設番組がございません。
 16ページ以降は、新たに実施する補完放送などの放送計画について記載しています。データ放送については、「連続テレビ小説」、「大河ドラマ」などのほか、Eテレ「しごとの基礎英語」、アニメ「クラシカロイド2」などで行います。

 (森下委員)

 後半期のほうでは、前半のいろいろな評価、反省も踏まえて番組づくりをされると思うのですが、番組そのもののつくり方について、今回、特に若い人、いわゆるインターネット世代、その人たちをどうやってテレビに持ってくるかというのが1つの課題だと思います。前半期が終わって、そのあたりの評価はされたのでしょうか。

 (木田専務理事)

 たとえば、新学期が始まると自殺する若い人が増えるというデータがあり、8月31日に、自殺を防止することを考える番組、Eテレ「ハートネットTV」をつくって、2階建てで放送しました。それとは別に、放送途中から、ツイッターやメールで寄せられたいろいろな視聴者からのツイートやメッセージを紹介するために、ずっとライブストリーミングを実施しました。投稿された人は約2万4,000人だったのですが、お一人お一人の滞在時間が、平均で1時間32分と、驚異的な時間になりました。そこにはもちろん10代ばかりではなく、もう少し上の世代もいるのですが、自殺について考える番組というのは、例えばリビングの大きなテレビで家族と一緒に見るというのはなかなかできないと思います。ご家族のほうも「何でこんな番組を見るのか。」と思うでしょうし、自分がもしそのような気持ちを抱えていても、家族みんなで一緒に見るというのは、環境としてなかなかできないと思います。もともとスマホなどで、一人でご覧になっていたところに、そういう場ができたということが、これだけの滞在時間につながったと思います。これはかなり極端な例かもしれませんが、やはり番組と、それからインターネットでの連動によって、40代、50代、それより上の年配の方とはまったく違うNHKの触れ方が実現できたと、われわれにとっても大変よい実例になったと思います。そういったことも参考にしながら、これからいろんな番組でさらにチャレンジし、成果が上げられるように努めていきたいと思います。

 (森下委員)

 よろしくお願いします。それから、地域放送です。地方での番組の充実をお願いしていて、ぜひ地域放送局の番組も支援していただきたいのですが、関西で放送を見ていますと、地域の人を取り上げて参加してもらうという番組が結構目立つようになってきました。これは非常によい傾向だと思います。そういう意味では、本部のほうからそうした支援をしていただければと思います。

 (木田専務理事)

 地域改革プロジェクトもできていますので、今年度、さらに来年、再来年に向けて、今以上にさらに地域放送を支援して、地域放送が充実するようにさまざまな施策を打っています。ぜひそこは、どれぐらい充実していくか、それぞれの地域でご覧いただきたいと思います。

 (菅理事)

 BS1の「熱血!Bリーグ」というバスケットボールの番組ですが、各地に地元のチームがありますので、地元で地元のチームがやっているバスケットボールを見たい、中継を見たいという声もたくさんあります。これによって少しでも地域の活性化につながってくれればと思います。

 (石原委員長)

 NHKは年齢別、性別の視聴率、視聴時間といったデータはとれるのですか。

 (木田専務理事)

 NHKがとっているわけではないのですが、そうしたデータを手に入れることはできます。民間放送のデータも同時に出るので、年代、性別に合わせて、毎日そういうデータをとって分析しています。

 (石原委員長)

 先ほどの森下委員の質問ですが、若年者の視聴率を上げることについて、去年に比べてことしはどうだったのでしょうか。その数字はわかりますか。どう変わってきているのでしょうか。

 (木田専務理事)

 もちろんそれはすぐ出せます。ただ、1つお話しさせていただきたいのは、確かに若年層、特に35歳以下、あるいは10代、20代の視聴者にどうやってNHKのコンテンツに触れていただくかというのは大変重要な問題です。しかし、民間放送で例えばこういうやり方をして成果が上がっているから、それと同じ方法を、NHKでももっと取り入れたらどうだろうかというのは、なかなか簡単にいかないと思います。NHKの場合は、やはり果たすべき役割として、まず正確で迅速な情報提供、公平公正な情報提供、それから安全・安心に資するサービス、さらに番組も4波ありますから、映像だけでも、番組の多様性などを全部踏まえた上で、その上で各世代にどのように届けるかということになるのです。20代、30代の人たちが一番見るであろうという、例えば土曜日、日曜日の夜9時や10時といった時間にどういう番組を編成したらよいかという課題に、民放と同じ考え方で臨めるかというとなかなかそうはいきません。ですから、民放とはちょっと違う方法を考えて、いろいろな世代にアプローチすることが必要です。特に今回、インターネットでの利用が、ある程度いろいろな形で取り組めるようになりました。特に30代から下の世代については、NHKだけではないですが、インターネットで番組に触れていらっしゃる方が非常に多いです。そういったところに新しいやり方が見えるのではないかと考えて、いろいろなことに取り組もうと考えています。

 (石原委員長)

 もちろん、民放と同じようなことをして若年の視聴率を稼ぐということを申し上げる気はありません。NHKはNHKとしてのやり方で若い人たちをどう引きつけるか、要はコンテンツの中身の問題になってくると思います。それについてはやはり常に努力する必要があります。同時に、去年がこうだったのなら、ことしはこのぐらいを目指そうというのがあってもよいと思うのです。

 (木田専務理事)

 具体的な目標をどう設定するのかということと、全体の放送サービスのパフォーマンスの測り方は、現状でも一応持ってはいるのですが、さらにブラッシュアップした形のものをつくれないか考えています。その中で目標設定の立て方なども考えていきたいと思います。

 

 (2) 平成29年度後半期の国際放送番組の編成について(資料)

 (荒木理事)

 平成29年度 後半期の国際放送番組の編成について報告します。1ページをご覧ください。まず、NHKワールドTVですが、国内・国際の主力番組を放送する枠として、「NHK WORLD PRIME」を新設します。「ETV特集」などのドキュメンタリーを中心に、選りすぐりのコンテンツを発信し、海外の視聴者のニーズに応えていきたいと考えています。時刻表にあるとおり、各地域の好適視聴時間帯にあわせて、日本時間で土曜日の午前8時台ほか計4枠で放送します。
 次に3ページのラジオ日本です。インドネシア語放送で、現地FM局の編成にあわせて放送時間を変更します。日本語放送は、ラジオ第1のプロ野球終了に伴う例年通りの措置となっています。
 後半期の番組編成につきましては、10月2日月曜日から実施します。

 (長谷川委員)

 後期に向けて変えたところ、その狙いについてお聞かせください。

 (荒木理事)

 NHKワールドTVでは、定時番組のほかにさまざまなジャンルの特集番組を放送しています。特にドキュメンタリー番組に対しては、非常に高い評価をいただいています。平成28年度に放送した特集番組の海外番組モニター評価、これは海外の260人のモニターの方から5点満点で評価をいただいているのですが、上位番組の多くはドキュメンタリー番組です。こういうドキュメンタリー番組を今は適宜放送しているのですが、放送枠を統一することで、視聴者の利便性を高め、効果的に見ていただくという狙いがあります。NHKワールドTVのドキュメンタリー、NHK総合でつくったドキュメンタリーも含めてですが、海外にさらに発信できるよう、そのための枠をつくって放送したいということです。

 以上で付議事項を終了した。

 

<副会長、専務理事、技師長、理事退室>

 

 

○ NHK3か年計画(2018-2020年度)について
 NHK3か年計画について、経営委員による意見交換を行った。
 (意見交換の結果は、NHK3か年計画議決後公表予定)

 

○ 説明会「3か年の収支計画(案)について」
 NHK3か年の収支計画について、執行部より説明を受けた。

 

 

 上記のとおり確認する。

 

 平成29年9月26日    

石 原  進

 

 

高 橋 正 美