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第1288回
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平成29年9月1日(金)公表

日本放送協会第1288回経営委員会議事録
(平成29年7月25日開催分)

第1288回 経 営 委 員 会 議 事 録

<会 議 の 名 称>

第1288回経営委員会

 

<会 議 日 時>

平成29年7月25日(火)午後1時00分から午後6時00分まで

 

<出 席 者>

〔委  員〕

  石 原  進 本 田 勝 彦 井 伊 雅 子
    小 林 いずみ   佐 藤 友美子 堰 八 義 博
    高 橋 正 美   中 島 尚 正 長谷川 三千子
    宮 原 秀 夫   森 下 俊 三 渡 邊 博 美
  ◎委員長 ○委員長職務代行者(以下、「代行」という。)

 

〔役  員〕

  上 田 会 長 堂 元 副会長 木 田 専務理事
  坂 本 専務理事 児 野 技師長 根 本 理 事
  松 原 理 事 荒 木 理 事 黄 木 理 事
  大 橋 理 事 菅   理 事 中 田 理 事

 

 

<場   所>
放送センター  22階経営委員会室  21階役員会議室

 

<議   題>

 

○ 視聴者のみなさまと語る会(福島)の開催について

 

付議事項

 

1 監査委員会報告(資料1)(資料2)

 

2 会長報告
(資料1)(資料2)(資料3)(資料4)(資料5)(資料6)(資料7)(資料8)(資料9)

 

3 報告事項

 (1) 平成29年度第1四半期業務報告(資料1)(資料2)

 (2) 視聴者対応報告(平成29年4〜6月)について(資料1)(資料2)

 (3) 平成28年度NHKと関連団体との取引の評価・公表について(資料1)(資料2)

 (4) 契約・収納活動の状況(平成29年6月末)(資料)

 

4 その他事項

 (1) 営業関係データ(都道府県別6月末)について

 

5 審議事項

 (1) NHK3か年計画(2018−2020年度)基本的な考え方

 

○ 意見交換「NHKの3か年計画について」

 

○ 平成29年度役員目標ヒアリング

 

 

議事経過

 

 石原委員長が開会を宣言し、経営委員会を開催。

 

○ 視聴者のみなさまと語る会(福島)の開催について
 平成29年度の「視聴者のみなさまと語る会」の第4回目を、平成29年9月16日(土)に福島放送局で開催することを決定した。

 

<会長、副会長、専務理事、技師長、理事入室>

 

 本日の付議事項および日程について説明。第1287回(平成29年7月11日開催)の議事録を承認し、所要の手続きを経て、平成29年7月28日に公表することを決定した。

 

 

付議事項

 

1 監査委員会報告(資料1)(資料2)

 (高橋委員)

 平成29年度監査委員会監査実施計画について、昨日の監査委員会で決定しましたのでご報告します。
 監査委員会では、例年、協会の「業務報告書」および「財務諸表」に添える「意見書」を6月下旬に総務大臣に提出したあと、「意見書」の内容を踏まえて監査実施計画を策定し、経営委員会に報告しています。今回も、6月27日に提出した平成28年度の「意見書」の内容を踏まえ、29年度の監査実施計画を定めました。
 監査委員会による監査には、業務監査と会計監査があります。
 「Ⅰ 業務監査」の重点監査項目は、協会の「業務報告書に添える意見書」に記載した付記事項も踏まえて、次に述べる6項目としました。1から4までと6、この5項目については、28年度と変わりありません。いずれも現経営計画で重要課題と位置付けられているものです。29年度は、新たな重点監査項目として5を加え、全部で6項目としています。
 重点監査項目の1つ目は、「内部統制の推進およびリスクマネジメントの取り組みの監査」です。監査委員会の監査にとって、内部統制体制の確認は大前提となるものです。さらに重要度が増すサイバー攻撃へのセキュリティ強化など、IT統制の取り組みも含め、重点監査項目にします。
 2つ目は、「グループ経営改革の取り組みの監査」です。グループ経営改革は引き続き喫緊の課題であり、協会がグループ全体での最適な業務体制をどのように構築していくか、また内部統制の強化にどのように取り組んでいくかを監査します。子会社の社長等からもヒアリングを行い、協会による管理や支援の状況を確認します。
 3つ目は、「新たなメディア環境への対応状況の監査」です。来年12月に予定しているスーパーハイビジョン実用放送や、インターネットを活用したサービスへの取り組みも、最重要の経営課題です。それと密接にかかわる受信料制度のあり方の検討状況、3年後に迫る東京オリンピック・パラリンピックへの取り組み状況も含め、重点監査項目とします。
 4つ目は、「国際発信力の強化に向けた取り組みの監査」です。29年度は、外国人向けテレビ国際放送の番組内容の充実と“見ていただく”ための取り組み、インターネットを活用したアプリやオンデマンドサービス、SNSなどの戦略的な展開、さらに地域放送局と連携した地域情報発信強化の取り組みなどを、重点監査項目とします。
 5つ目は、「地域改革プロジェクトの取り組みの監査」です。新会長のもと、6月に地域改革プロジェクトが立ち上げられました。放送と通信の融合時代にあって、地域の特色を生かした放送・サービスと、それに見合う業務体制をグループ全体でどのように構築していくかは、大きな経営課題です。そこで、新たな重点監査項目と位置づけ、関係部局と地域放送局長等からもヒアリングを行って、地域の放送・サービス、業務体制の改革の検討状況や地域放送局の意向集約、業務支援の状況などを確認します。
 6つ目は、「放送センター建替に向けた取り組みの監査」です。29年度は、業者選定に向けた取り組みと、放送機能、事業継続など諸課題の検討状況とともに、建替に関する公平性・透明性確保の取り組みなどを重点監査項目としました。
 重点監査項目は以上です。なお、28年度は「会長の任命プロセス」を特別監査項目としましたが、29年度は特別監査項目を設けません。
 「Ⅱ 会計監査」については、協会の財務諸表に関する監査を監査委員会監査実施要領に基づいて実施します。会計監査人の監査の方法および結果の相当性について審議を行い、監査意見を形成します。
 以上、ご説明した計画に基づいて監査活動を実施していきます。監査計画の内容は、監査の実施過程で必要に応じて見直されるものであり、重要な修正が必要になった場合には、その都度報告させていただきます。
 続いて、監査委員は昨日、協会による子会社管理の状況について、関連事業統括の黄木理事から報告を受けています。報告は、内部統制関係議決の中の「会長は、監査委員会が選定する監査委員に対して、定期的に子会社の管理の状況を報告する」という規程に基づくもので、四半期ごとに報告を受けています。
 4回目となる今回は、28年度の年間総括として、NHKが取り組んできたグループ経営改革のさまざまな施策について、大きく3つの項目に分けて説明がありました。また、NHKアイテック抜本改革の取り組みと会計検査院特別検査への対応についても、報告がありました。
 グループ経営改革の1つ目は、「ビジョン・価値観の共有促進」です。グループ各社の役職員が一丸となって役割を果たしていくため、コミュニケーションや人材育成の強化施策を実行したとの説明がありました。具体的には、NHK会長と関連団体トップとの定期的な経営方針の共有、NHK所管部局長と関連団体役員による月1回のマネジメント連絡会、関連団体経営部門への出向幹部による定期連絡会などでコミュニケーションを強化し、NHK若手幹部候補を子会社の役員に登用したり、NHKグループ合同入社式、合同研修の実施、関連団体の役割に応じた経営目標制度への改定などを通して人材育成の強化を図ったとのことでした。
 2つ目は、「グループガバナンスの強化」で、「執行・監督機能」と「内部統制」に分けて、報告されました。まず、「執行・監督機能」では、四半期ごとの業務報告を拡充したり、非常勤取締役や監査役の執行・監督を支援する仕組みを整備したりしたほか、関連団体内においては、グループや外部の視点を有する人材による執行や、監査の専門家や経験者による監督などが行われたとのことです。そして、「内部統制」については、関連団体のリスクマネジメント関係規程をNHKと同水準に改定し、上場企業に準じた内部統制報告制度の導入、NHK内部監査室による調査の拡充、関連団体内部監査部門への指導の強化といった施策を実施したとのことでした。
 3つ目は、「グループ全体での業務の効率化・管理の高度化」です。「業務の効率化」に関しては、関連団体業務の「見える化」の取り組みを27年度から続けており、そのデータを活用して、NHKや関連団体が行う業務、外部へのアウトソーシング業務など、役割に応じた業務のあり方の検討をしているとのことでした。さらに、管理会計プロジェクトを設け、グループ全体の把握ができるように取り組みを進めており、次期経営計画の中で、最適なグループのフォーメーションや、グループ全体の要員配置を具体化していきたいとのことでした。「見える化」などにより、グループ全体の業務改革の成果があがりつつあるとの認識が示されました。成果の一例としては、NHK取引の営業利益率は26年度から年々逓減している一方、外部との取引では逆に上昇しており、グループ経営が子会社の中で定着し始めていると受け止めているとのことです。また、28年度の副次収入は、財団やNHK本体が直接扱った収入を合わせると、過去最高水準になるとのことで、引き続き、ガバナンスを強化しつつ、グループ全体の効率性を上げて、グループ経営改革にまい進していきたいとしています。また、配当方針を見直し、グループ全体で剰余金をコントロールする取り組みも行っているとのことです。昨年秋には配当の考え方を見直し、新たな指針として、普通配当の配当性向を当期純利益の35%から50%に引き上げ、さらに、安定している団体には、特例的な大型配当を随時実施することとし、これらの見直しの結果、ことしの配当は過去最高になったとのことでした。さらに、経営課題に対応するため、グループ全体で要員配置最適化を検討する取り組みも進めているとのことです。「放送と通信の融合」「コンテンツ制作力の強化」「地域活性化」「4K・8K」などについては、グループ一丸となった連結ベースでの取り組みが必須であり、次の経営計画にあわせて、関連団体の役割の再定義や業務の見直し・統廃合などを進め、分野ごとに課題に対応するためのグループ全体の要員配置最適化案を検討しているとのことでした。以上が、NHKグループ経営改革の取り組みについての報告です。
 次に、NHKアイテック抜本改革の取り組みについてです。
 不祥事を踏まえたさまざまな改革を実行し、常勤取締役や常勤監査役に外部人材を起用、本社機能を強化し責任体制を確立することで、不正が起きるリスクの排除に努めているとのことでした。さらに、アイテックの役割を再定義し、NHK業務や公共的事業を軸とした業務へ集中させるなど、アイテックの業務体制、組織を見直し、統廃合も視野に入れた再構築を進めていきたいとしています。
 最後に、会計検査院特別検査への対応についてです。ことし3月に会計検査院から、NHKにおける関連団体の事業運営の状況に関する会計検査結果が公表されました。NHKでは、グループ経営改革の中で、子会社との取引の適正化や剰余金の大型配当の実施、コンプライアンスの徹底等に取り組んでおり、検査結果を真摯に受け止めて改革を積極的に進めていくとともに、引き続き、関連団体の事業について指導・監督を徹底していくとの説明がありました。
 以上が、協会から監査委員会への報告の概要です。協会による子会社管理の状況につきまして、監査委員会は、今後もおおむね四半期ごとに報告を受けたいと考えています。

 

 

2 会長報告

 (上田会長)(資料1)(資料2)(資料3)

 本日午前中に、NHK受信料制度等検討委員会から諮問第1号「常時同時配信の負担のあり方について」の答申をいただきましたので、担当の坂本専務理事より説明します。
 (坂本専務理事)
 本年2月に、NHK受信料制度等検討委員会に諮問した3つの諮問事項のうち、諮問第1号「常時同時配信の負担のあり方について」の答申が整い、本日午前、検討委員会の安藤座長よりNHK上田会長宛てに答申の提出を受けました。
 お手元に答申、答申の参考資料、答申(案)概要に関する意見募集の結果の速報版の3つの資料があるかと思います。
 まず、答申について、3ページと4ページにある要旨をもとに、ポイントをご説明します。詳しくは、本文をお読みいただければと思います。
 まず3ページの上段をご覧ください。検討の背景についてです。
 検討委員会では、先ほど申し上げたとおり、諮問第1号として、常時同時配信が実現した場合の適切な負担のあり方について諮問を受け、検討を進めてきました。諮問内容は、具体的にはここにあるとおり、「NHKは、メディアや社会環境等が変化するなかで、引き続き『情報の社会的基盤』の役割を果たすべく、インターネット常時同時配信の可能性の検討を進めている。この検討にあたり、受信料負担の公平性、財源の確保、財源の独立性、および現行受信料制度との接合性等の観点から、常時同時配信における費用負担のあり方について、見解を求める。」というものです。
 メディア環境が大きく変化するなかで、NHKが放送を太い幹としつつインターネットも利用して放送番組を届ける方針であり、視聴者・国民の皆さんがインターネットを通じて「豊かで、かつ、よい放送番組」を普段から日常的に享受できること、そして視聴機会の拡大につながる常時同時配信の環境が実現し、NHKが正確な情報で人と人を互いに「つなぐ」という役割の向上を目指すことは意義があると考えられますので、検討委員会ではその前提に立ち、常時同時配信における費用負担のあり方について検討しています。以下は、検討の論点と内容となります。
 まず、常時同時配信における費用負担のあり方について、「受信契約者には追加負担を求めない」をご覧ください。すでに受信契約を結んでいる世帯に対しては、常時同時配信を利用・視聴するパソコンやスマートフォンなどの端末を「受信契約を結んでいる同一世帯内の2台め、3台めのテレビ」として取り扱い、常時同時配信を追加負担なしで利用できるようにすることが適当であるとされています。
 次は、費用負担者の範囲および性質についての論点です。テレビ受信機を持たない世帯が、常時同時配信を利用する場合の費用負担を求める考え方としては、大きくは、①常時同時配信のみの利用者に対しても、NHKの事業の維持運営のための特殊な負担金である受信料として費用負担を求める考え方である「受信料型」、②利用・サービスの対価として料金を設定し、費用負担を求める考え方である「有料対価型」の2つが想定されます。なお、無条件に無料で利用できるとすると、公平性が保たれず、将来的に、NHKの公共放送としての使命を果たすための財源の確保を難しくすることが懸念されます。
 制度面では受信料型と有料対価型のいずれも可能と考えられますが、常時同時配信は、NHKが放送の世界で果たしている公共性を、インターネットを通じても発揮するためのサービスと考えられ、インフラの整備や国民的な合意形成の環境が整うことを前提として、受信料型を目指すことに一定の合理性があると考えられる、とされています。ただし、受信料型は論点の検討や視聴者・国民のみなさんの理解などの観点から時間がかかることも予想されるため、現時点では、もう1つの有料対価型や、一定の期間は利用者に負担を求めないといった当面の暫定措置についても検討しておくことが必要である、とされています。
 受信料型の場合の費用負担者は、パソコンなどがさまざまな用途を持つ汎用端末であることを考慮すると、所持・設置したうえで、常時同時配信を利用するために何らかのアクションもしくは手続きをとり、視聴可能な環境をつくった者を費用負担者とすることが適当、とされています。ただし、先ほど申し上げたように、受信契約者の場合は追加負担を求めませんので除かれます。有料対価型の費用負担者としては、一般の取引と同様に常時同時配信を利用する契約を結んだ者とすることが適当である、とされています。
 続いての論点は、常時同時配信の費用負担の単位です。これについては、受信料型・有料対価型とも、「世帯」単位が適当であるとされています。
 費用負担者の把握方法については、常時同時配信の利用にあたっては、利用者を把握するために何らかの認証を用いる必要があると思われます。受信料型の場合であれば、幅広い層の視聴機会を拡大する簡便性と、フリーライドを抑止する厳格性のバランスを考慮すると、視聴可能としたうえで認証する「ゆるやかな認証」とすることが適当、とされています。なお、大規模災害時などの国民の生命・財産等にかかわる緊急時など、広く情報を届ける必要性の高い場面においては、認証や契約の状況にかかわらず特例的な運用を可能にするなど、NHKがその役割・機能を果たすために必要な柔軟性をもつ制度・運用とすることが望ましい、とされています。
 地域放送と常時同時配信の関係については、NHKが果たすべき役割や機能としての地域性の観点から、常時同時配信においても、費用や設備の準備などの現実面にも留意しながら、地域放送番組を配信することが求められると考えられますが、その際、地域における民放との二元体制を維持していく観点から、民放への配慮も十分考慮しつつ進めていくことが望ましいと考える、とされています。
 最後に、「おわりに」として、まとめが入っています。
 答申では、今後検討すべき事項についても幅広く指摘しており、常時同時配信についてのNHKとしての具体的な考え方や計画を速やかにとりまとめることへの期待、メディア環境の変化に対応し、人々が必要とする公共的な価値の実現に貢献していくことが期待され、不断の検討が望まれること、そして視聴者・国民の声に耳を傾け、今後の検討に反映していくことの重要性について記載されています。答申の参考資料もあわせてご覧ください。
 もう1つ、パブリックコメントの結果についてもご紹介します。資料「答申(案)概要に関する意見募集の結果(速報版)」をご覧ください。
 意見募集は6月28日から7月11日までの期間で行い、1,367件のご意見をいただきました。内訳は、放送事業者が23件、メディア関係の団体が4件、その他団体が5件、個人が1,335件でした。また、主なご意見ですが、常時同時配信に関するNHKの具体的な考え方や計画などを求めるもの、常時同時配信の必要性についての説明を求めるもの、インターネットにおける公共性に関するもの、認証のあり方について説明を求めるものがありました。これらのご意見を受けて、検討委員会としての考え方をまとめるとともに、この答申において、意見募集に付した答申(案)概要に記述を追加しています。その内容は、お手元の資料のとおりです。意見募集の結果については、検討委員会で公表方法を検討しており、近日中に、準備が整いしだい公表する予定です。

 (石原委員長)

 諮問第1号、2号、3号と3つの検討のお願いをされたと思います。第1号答申を先に検討したのはなぜでしょうか。そして第2号、3号のパブリックコメントを後に実施するというのは、どういう考え方によるものなのでしょうか。

 (上田会長)

 極めて限られた時間的な制約があったというのが一番の理由です。本来であればじっくり検討委員会で議論していただきたかったのですが、私が会長になってからこれまで約5か月しかありませんでしたので、まず、一番大きな「常時同時配信の負担のあり方」に関して検討していただきました。そして、第2号、第3号の「公平負担徹底のあり方」と「受信料体系のあり方」についても、もうすでに答申案概要が出てきていますので、今日この後、皆さまにご紹介して、準備が整い次第、今週中にはパブリックコメントを実施するという考えです。

 (石原委員長)

 諮問第1号、2号、3号は、同時にやってもらったほうが分かりやすかったという意見もあります。

 (上田会長)

 総務大臣からもそうしたご意見をいただきました。今のところ、諮問第2号、3号の答申については、9月中旬ごろにいただける予定になっています。今日は骨格の部分の議論になりますが、今後いよいよ次期経営計画の議論が本格化します。その議論をするときに、一番肝心な部分である「常時同時配信の負担のあり方」については、先にある程度の方向感が出ていたほうがよいだろうということで、やむを得ず、これを先に検討しました。おっしゃるように、理想的には3つそろえばよかったのですが、時間的な制約の中では、そうせざるを得なかったというのが理由です。

 (本田代行)

 今のことにも関係しますが、検討委員会の答申が出ることと、それをNHKの執行部としてどう考えるかということは、別の問題だと思います。いま上田会長がおっしゃった中期経営計画の問題も含めて、できるだけ直接的に、諮問第2号、3号の項目を頭に入れながら、執行部としての考えを整理しなくてはいけないと思います。この答申を受けた後の執行部の中での議論を、ぜひ充実したものにしてもらいたいと思います。

 (上田会長)

 はい。答申を受け取ったときに、私のほうからこのようにお答えしました。「この5か月の間、検討委員会の皆さまには精力的に検討していただき、答申をまとめていただいて、大変感謝いたしています。NHKとしては引き続き、放送を太い幹とし、インターネットを活用して、より多くの人々に公共性の高い情報や番組を届けたいと考えています。」と。その上で、今、本田代行がおっしゃいましたように「この答申を踏まえて、常時同時配信に関する具体的な考え方や計画などを速やかにまとめたいと思います。」と申し上げました。できるだけ早期にNHKの内部の意見を取りまとめて、経営委員会にもご紹介したいと考えています。

 (小林委員)

 今回の答申の中では、費用負担の単位として世帯単位が適当である、としています。今、いろいろな生活形態がある中で、「世帯」という概念についてどのように定義をするのか、あるいは今まであまり明確でなかった部分など、「世帯の考え方」という議論はあったのでしょうか。

 (松原理事)

 諮問第3号「受信料体系のあり方」の答申(案)概要の中で、契約の単位について記述があります。「世帯の単位をどうするのか。」あるいは「事業所の単位をどうするのか。」ということについて、答申案をいただきました。後ほどそちらで報告させていただきます。

 (森下委員)

 今回の答申では受信料制度が中心になっていますが、この第1号答申の6ページの下のほうに、「総務省の『放送をめぐる諸課題に関する検討会 第一次取りまとめ』には次のように指摘がある」ということで、特にこのインターネット配信に向けた環境整備と、放送・通信連携サービスの本格的実施について言及されています。そうした環境を踏まえた上で、今後、受信料制度の具体的な中身の議論になってくると思いますが、この環境整備とはどのようなことをやろうとしているのでしょうか。今回は受信料制度がポイントなのですが、今後の検討の中では、その環境整備について、NHKとして具体的にどのように取り組むかという考えをある程度示さなければ、特に民放の理解を得られにくいのではないかという気がしています。ここのところはぜひしっかりと検討していただきたいと思います。

 (上田会長)

 いま森下委員にご紹介いただきましたが、「諸課題検討会」等でも、NHKには放送番組同時配信とか見逃し配信とか、この一番下のところにありますが、アーカイブス提供、スマートテレビ等を活用した放送・通信連携サービスの本格的実施を行うべきではないか、という指摘がありました。その中で、答申では、非常に狭義でありますけども、常時同時配信の環境が実現した場合に、受信料制度のあり方はどうあるべきかということをお答えいただきました。先ほど申し上げましたように、この答申を踏まえて、常時同時配信に関する具体的な考え方や計画を早急にまとめたいと考えています。これは今日、答申をもらうに当たって私からも発言し、すでにインターネットなどでも引用されています。ともすれば、この前の「諸課題検討会」での「本来業務」ということばに絡めて、NHKが何も周りの意見も聞かずに、常時同時配信に突き進むというイメージを持たれる方もいらっしゃると思うのですが、この「諸課題検討会」でも、NHKとして検討し、この先進的な分野をきちんと切りひらいていくべきだ、という意見も受けています。それに基づいて、まず受信料制度のところは専門家に検討をお願いし、答申を受けて、これからわれわれの方で実務も踏まえて考えていきます。

 (森下委員)

 特にマスコミ等では、NHKの肥大化の話ばかり出てくるのです。そうではなく、この放送と通信の融合の時代では、インターネット配信をやっていく必要性が出てきていて、そのときにはやはり民放もNHKも一緒にやってくんだと。NHKだけが肥大化するという発想ではなく、むしろ放送業界全体がネットの中でどのように次の発展形態を目指すのかと。そのための環境を一緒につくっていこうと。そういうことをNHK側から発信していかないと、民放側の警戒感はなかなか解けないと思います。そうした方向で、ぜひ前向きにやっていただきたいと思います。

 (上田会長)

 そういうことで、私も就任以来、坂本専務理事と一緒に、民放、それから新聞もそうですし、新聞が多くの場合、テレビの親会社みたいな役割を果たしていますので、そういうところとも意見交換をしながら進めているところです。

 

 (上田会長)(資料4)(資料5)(資料6)(資料7)(資料8)(資料9)

 NHK受信料制度等検討委員会の諮問第2号「公平負担徹底のあり方について」および第3号「受信料体系のあり方について」の答申(案)概要に対する意見募集の実施について、担当の松原理事より説明します。
 (松原理事)
 諮問第2号および諮問第3号について、検討委員会で議論を重ねていただき、このたび答申(案)概要を取りまとめられました。
 諮問第1号と同じく、委員会から、この答申(案)概要に関して広く視聴者の意見をいただきたいとの意向があり、これを受けてNHKにおいて意見募集、パブリックコメントを実施することとしました。
 説明用にまとめた「答申(案)概要のポイント」に沿ってご説明します。意見募集の対象とするのは、諮問第2号および第3号ともに、検討委員会において取りまとめられた答申(案)概要の「要旨」、「本文」、および「参考資料」の3点です。
 まず、日程についてです。本日、経営委員会の終了後に、答申(案)概要を公表し、事務局より記者ブリーフィングを行います。その上で、明日26日より、8月15日までの3週間、パブリックコメントを実施します。なお、諮問第1号のパブリックコメントの期間は2週間でしたが、今回は、二つの項目について同時に実施するため、期間を1週間延ばし、3週間としています。最終的に9月中旬に答申をいただく予定です。
 続いて、「答申(案)概要」のポイントをご説明させていただきます。
 諮問第2号については、受信料制度は、公平負担によって成り立つものであり、公平負担の結果としての受信料収入の増加は、視聴者への還元につながる。オートロック式共同住宅の増加等により、訪問による契約収納活動が視聴者の生活様式に合わなくなってきており、海外の公共放送の事例を参考に制度を検討。居住情報の利活用制度は、公益事業者に情報を照会できる制度の検討が妥当。受信設備の設置状況の確認制度は、合理的な前提事実に基づき「設置」を推定する制度の検討が妥当。不払い等を抑止する制度については、罰則を伴う支払義務化は慎重に検討すべきであり、すでに放送受信規約に規定されている割増金の運用の検討が妥当。公共料金等との一括支払い制度は、事業者に法的義務を課すのではなく、自主的な取り組みを推進する形が妥当、といった点が挙げられています。
 続いて、裏面をご覧ください。諮問第3号については、メディア環境や社会状況の変化を踏まえ、現行の受信料体系のあり方について、その妥当性をあらためて検討。世帯における契約については、世帯単位を維持することが妥当。同一生計で別住居である場合の負担のあり方についても、検討の対象となりうるが、免除との整合性や負担の公平性の確保等を十分に考慮し、慎重に検討することが必要。事業所における契約については、現時点では「設置場所単位」を維持することが妥当。事業所における契約のあり方を検討する場合は、事業者間の公平性や納得性、世帯における負担とのバランス等を十分に考慮し、慎重に検討することが必要。受信料免除については、限定的に運用する基本的な方向性を継続することは適切。免除の対象について、あらためて検討することまでを妨げるものではなく、検討する際には、真に免除が必要な経済弱者に限定することが重要、といった点が挙げられています。
 意見募集において、視聴者の皆さまから寄せられた意見は、今後、検討委員会が答申をまとめる際の参考にされるとともに、9月中旬に予定されている答申の公表にあわせ、意見に対する検討委員会としての考え方を付したうえで、ホームページで公表する予定となっています。

 (石原委員長)

 諮問第3号の、施設単位と設置場所単位というのはどう違うのですか。

 (松原理事)

 施設単位というのは、ある会社の建物があったら建物1つにつき1契約ですよということです。例えばBBCは、一般的な事業所については、建物1つについて1契約でよいとなっています。今、NHKはテレビの設置場所単位で受信料をいただいています。

 (石原委員長)

 これはNHK特有の用語ですか。

 (松原理事)

 いや、そうではないと思います。

 (石原委員長)

 設置場所単位というのは、部屋のことですか。

 (松原理事)

 受信規約において、部屋、自動車またはこれらに準ずるものと規定しています。

 (石原委員長)

 事業所には部屋がたくさんあって、例えば、課とか、部とかがいくつもありますね。そういった課や部の単位で、という意味で、設置場所単位ということばを使うのですか。

 (松原理事)

 はい、そういうことです。区画された部屋が単位になります。

 (石原委員長)

 ホテル・旅館の場合でも考え方は同じですか。

 (松原理事)

 同じです。基本的にホテルは部屋ごとにテレビが設置されていますので、部屋ごとに契約が必要になります。

 (石原委員長)

 施設単位とはそれ全体を1つの会社がやっていれば1契約となるのですか。

 (松原理事)

 そうです。ただ、BBCは、一般の事業所は施設で1契約でよいのですが、ホテル等の宿泊施設については、15部屋までが1契約で、そこから5部屋ごとに1契約となっています。事業所の契約単位については、各国の公共放送で扱いが統一的ではありません。

 (小林委員)

 2、3日前に、NHKの朝の番組で紹介をしていたのですが、新しい居住形態として、まったくの他人、若い人とお年寄りが1つの家で一緒に住むというような場合であれば、これは同一住居・別生計になりますよね。

 (松原理事)

 そうですね。

 (小林委員)

 この場合、居住者皆が見るテレビが1台だとしたら、その分はその家の持ち主が払うのだと思いますが、そこにPCやスマホを持っている別生計の居住者がいる場合には、どういう扱いになるのでしょうか。これは1つの例ですが、今後はかなり複雑なケースが想定されるので、同一生計同一住居という単位だけでは、整理しきれないと思います。この点はもう少し深掘りをされたほうがよろしいのではないかと思います。

 (松原委員)

 世帯の定義については、答申(案)概要においても、ネットの常時同時配信が実現した場合の視聴形態の動向などを考慮して、慎重に検討すべきと記載されています。こうした点をふまえ、引き続き検討することが必要と思います。

 (石原委員長)

 NHK受信料制度等検討委員会での検討状況については、引き続き、随時報告をお願いします。

 

 

3 報告事項

 (1) 平成29年度第1四半期業務報告(資料1)(資料2)

 (坂本専務理事)
 平成29年度・第1四半期の業務報告をいたします。
 現在の経営計画もいよいよ最終年度に入りました。これまで2年間、国内放送および国際放送の充実に向けてさまざまな挑戦を行い、インターネットやスーパーハイビジョンなどの新しいサービスへの取り組みも大きく前進させました。さらに、営業業績についても、支払率と衛星契約割合の目標を前倒しで達成すべく、堅調に取り組んでまいりました。取材・制作力の強化や新サービス対応のための要員シフト、いわゆる“全体最適”の改革も完遂しました。この1年で、現在の経営計画の5つの重点方針をしっかりと仕上げ、来年度以降の経営計画につなげていきたいと考えます。
 お手元の冊子を使って、主なポイントについてご説明します。まず、3ページの網掛けの部分「今期の総括」をご覧ください。放送では、29年度の番組編成がスタートしました。今年度は、「正確で迅速な報道」と「幅広い世代から支持される番組の充実」を柱として改定を行いました。平日午後の番組を生放送にして、緊急時の対応を円滑にできるようにしたほか、夜間のニュースや報道番組のキャスターを一新し、定着を図っています。連続テレビ小説「ひよっこ」や木曜夜の「人名探求バラエティー 日本人のおなまえっ!」などの新番組もよく見られています。
 国際放送のNHKワールドTVは、「地域から世界への発信大幅増」を改定の柱とし、地域発のニュース企画を積極的に発信しているほか、自転車で日本各地を旅する「CYCLE AROUND JAPAN」、地域放送局制作の「Hometown Stories」、札幌局制作の「Wild Hokkaido!」などを充実させました。また、訪日外国人への情報発信番組として「#TOKYO」もスタートしました。
 インターネットの活用についても、さまざまな取り組みを進めています。「NHKニュース・防災」アプリでは、地震の震度や土砂災害の危険度、気象警報や竜巻注意情報のエリアの情報などの機能を追加しました。「クローズアップ現代+」サイトの番組のエッセンスを伝えるショート動画や、さまざまな番組の役立つ情報や面白い場面を短くまとめた動画サイト「NHK1.5チャンネル」なども、幅広い世代から好評を得ています。
 受信料収入は、前年度と比べ23億円増収の1,713億円となりました。受信料の公平負担のあり方など3点について審議している会長の諮問機関「NHK受信料制度等検討委員会」は、今期6回開催し、7月の最初の答申に向けて検討を進めました。
 グループ経営に関しては、昨年度に続きガバナンスを強化するため、今年度は9つの関連公益法人等にも所管部局を定め、指導監督体制を整備したほか、監査役などに外部の人材を積極的に登用しました。
 次に、「今期の主な取り組み」の中から、このほか、いくつかのポイントについてご説明します。同じく3ページです。まず、「重点方針1.判断のよりどころとなる正確な報道、豊かで多彩なコンテンツを充実」です。
 熊本地震から1年となる4月、「NHKスペシャル」や「あさイチ」「ハートネットTV」などさまざまな番組で、熊本地震の実態解明や教訓、被災地の復興支援などの視点から放送しました。東日本大震災に関しても、「NHKスペシャル」で福島第一原発の現状と課題を伝えたほか、「公開復興サポート」として福島県南相馬市で7つの番組が参加し、公開収録などを行っています。
 次に、「重点方針2.日本を世界に、積極的に発信」です。ギリシャで開かれた公共放送制作者会議「INPUT 2017」では、NHKから4番組のプレゼンテーションを行いました。また、国際共同制作でも、イギリスの大英博物館と8Kカメラを使って葛飾北斎の作品の謎に迫る番組を作ることが決まるなど、さまざまな取り組みを進めています。
 「重点方針3.新たな可能性を開く放送・サービスを創造」です。インターネットでは、国民生活や社会全体に大きな影響を及ぼす内容の緊急ニュースなど「放送中番組の提供」を8回実施しました。スーパーハイビジョンの試験放送では、来年12月の実用放送開始を見据え、4月から「月刊 スーパーハイビジョンニュース」を開始しました。地上波や衛星波の定時番組のいくつかは、スーパーハイビジョンでも放送できるように、「ハイビジョンとの一体制作」を進めています。
 「重点方針4.受信料の公平負担の徹底に向け、最大限努力」です。3月から5月にかけて、新大学生や新社会人をターゲットに、NHKや受信料制度についての理解促進を図る特設サイトを開設しました。人気声優を起用したアニメ風のコンテンツで、ふだんNHKになかなか接してもらえない若い世代へアプローチしました。
 「重点方針5.創造と効率を追求する、最適な組織に改革」です。6月の異動で、女性管理職の割合は8%となり、今年度掲げていた目標を達成しました。
 「収支の概況」です。6月末の収支の状況は、事業収入が1,814億円、予算に対する進捗率25.5%、事業支出が1,650億円、進捗率23.5%で、事業収支差金は164億円となりました。
 5ページと6ページです。今期は、「5つの重点方針」の達成状況を測る世論調査は行っていません。参考までに1月に実施した世論調査の結果を掲載しています。
 7ページから22ページには、「5つの重点方針」ごとの達成状況について、さらに詳しく掲載しています。後ほどご覧いただければと思います。
 24ページと25ページには、放送、インターネット、録画視聴など、さまざまな形でのNHKのコンテンツへの接触の状況、質や量の評価、いわゆる“トータルリーチ”について、記載しています。まず総合テレビなどの質的10指標は、ご覧のように前期とほぼ変わりません。25ページの量的指標は今年度に入ってから、テレビ全体も総合テレビも視聴率が減少傾向です。ここで「チャンネルの接触者率」と「世帯視聴率」については、これまでリアルタイムのリーチと世帯視聴率を報告していましたが、今年度より、リアルタイムと録画再生のいずれかでの視聴を示す「総合リーチ」「総合視聴率」を導入します。リアルタイムの視聴率が翌日集計できるのに対し、録画再生を含めたビデオリサーチ社の総合視聴率の集計は、およそ3週間かかります。そのため現時点では、4、5月分のデータしか記載がありません。総合視聴率を利用した「中央番組審議会の意見」、および4〜6月の3か月の平均値の結果は、来月の経営委員会で別途紹介予定です。続いて26ページ、国際放送の状況です。今回はワシントンDC、ニューヨーク市、タイ、インドネシア、シンガポール、イギリス、フランスの7か所で調査を実施しました。まずこの3か月以内に国際放送への接触があり、「NHKのテレビチャンネル」における視聴経験のある人、すなわち「国際放送リーチ者」については、ご覧のように大きな変化はなく、リーチ者のほうが日本についての理解度が高い傾向もこれまでどおりです。なお、量的指標について、大きな変化はありませんが、シンガポールとフランスで認知率が上昇傾向にあります。今後も各種施策を進めることで、理解度と認知率の向上を目指していきたいと思います。
 平成29年度第1四半期業務報告の説明は以上です。

 (宮原委員)

 視聴率について、リアルタイム以外のものはビデオ録画して見るものですね。見たかどうかをどうやってチェックするのですか。

 (木田専務理事)

 テレビから出てくる音声を収録し、会社で持っている全番組のデータベースと照合するというやり方で、何を見ていたか、何を録画して再生したかを調査します。録画しただけではわかりません。

 (宮原委員)

 再生までちゃんとチェックしているのですか。

 (木田専務理事)

 はい。

 (森下委員)

 25ページの世帯視聴率を見ると、前四半期の平均よりも下がっています。4月、5月を見比べてみると、4月から5月にかけてちょっと下がってきていますが、これはどのように評価したらよいのでしょうか。いろいろと番組の新しい取り組みをやっているというのもありますし、ある年齢層だけなのかはわかりませんが、まだ4月、5月というのは、ばらつきの範囲なのでしょうか。朝の6時から24時では、4月から5月はちょっと上がっていますが、朝の6時から10時、19時から22時といったところは、4月から5月に下がっています。これは下がっているといってよいのか、まだこれは誤差の範囲といってよいのか、どうでしょう。

 (木田専務理事)

 明確な理由があるかどうかわからないのですが、NHKだけではなく民放も含めてテレビ全体が4月から5月にかけて少し下がっています。5月はやはりゴールデンウイークがあって外出されるということもあるのかもしれません。まだここには載っていませんが、6月速報ではまた少し上がってきていますので、そういった季節的な意味ではないかと思います。

 (森下委員)

 前期との差はネットの視聴率が増えてきているということですか。

 (木田専務理事)

 そういうこともあるかもしれません。

 (井伊委員)

 4ページの重点方針4ですが、3月から5月にかけて新大学生や新社会人に向けてアニメ風コンテンツが話題になり、のべ33万人がサイトを訪問したと記載されています。これは予想より多かったということでしょうが、大体どのぐらい契約に結びついたものなのでしょうか。話題になるというのは、やはりSNSでしょうか。

 (松原理事)

 これは初めての取り組みなのですが、ふだんNHKに接触しない人たちにも受信料制度を理解してもらおうというキャラクターを使った取り組みで、結構ネットでも評判になりました。声優さんを使っているということもあります。ただ、これで契約の受信料の窓口まで行って、ネットで手続してくれたというのは、結果として数件だったと報告を受けています。

 (井伊委員)

 費用対効果の点ではどうなのでしょうか。短期的な効果なのか、長期的にインパクトがあると考えるのか、今後どう考えていますか。

 (松原理事)

 これは広報やいろいろな部局の若手を中心に考えています。以前は「受信寮の人々」という取り組みもありました。われわれからするともっと直接、受信料をお支払いくださいと言ったほうがいいのではないかとも思うのですが、今はああいう形でやっていこうと考えています。第2弾、第3弾も考えているようですが、私としては、受信料のホームページの最後までいって、ネットで手続きをしてくれる人をどうやって増やすかということをもう少し考えに入れていかないといけないと思います。

 (石原委員長)

 4ページの収支状況の事業収支で164億円の差金が出ていますが、これは去年の第1四半期と比べてどうですか。

 (大橋理事)

 28ページの表の一番下にあるとおり、前年同月との比較で19億円の増です。

 (石原委員長)

 収入が24億円増、支出が4億円増、合計で19億円改善しているということですね。うまくいっていると考えてよろしいですか。

 (大橋理事)

 収支差金だけ見れば、極めて順調に黒字が積み上がっている感じですが、年度的な要因がいろいろとありますので、このまま年度末まで順調にいくかどうかは今の段階ではまだ見通せません。今の段階では順調に黒字です。

 (石原委員長)

 特に昨年と比べて、特殊事情があったということはないですね。

 (大橋理事)

 今の段階では特にありません。

 (佐藤委員)

 3ページの「新たな可能性を開く放送・サービスを創造」のところで「NHK1.5チャンネル」についても書いてありますように、創造はしていらっしゃると思います。これもおもしろい試みだとは思うのですが、この前、大学生に聞いてみたら、全然知らないという反応でした。実際のところ肝心な、どうつなげていくのかということが、なかなか浸透していないのではないかと思います。創造するだけではなくて、その辺を強化していくことを考えていく必要があるのではないかと思います。

 (菅理事)

 SNSにもいろいろと種類があり、番組によってどれが一番利用者に認知されるのかを研究し、番組によって、全部やるというのではなく、絞ってやっていこうと試みています。テレビを見ない人たちにも認知されるようなことを今、考えています。

 

 (2) 視聴者対応報告(平成29年4〜6月)について(資料1)(資料2)

 (中田理事)

 放送法第27条に定める視聴者対応の状況について、平成29年4月から6月分を次のとおり取りまとめました。放送法第39条第3項の規定に基づき、報告いたします。
 まず、この期間の視聴者の声、意見・要望、問い合わせの総数は、4月が34万1,560件、5月が33万1,493件、6月が31万8,767件でした。
 では主な内容をご報告いたします。まず、4月の視聴者対応報告です。2ページをご覧ください。この春スタートした、連続テレビ小説「ひよっこ」の反響です。放送開始から4月末までに1,659件の反響がありました。上の横棒グラフをご覧ください。意向の割合について直近3作品と比較してみると、好評意見の割合が23%と最も高くなっています。去年春まで放送した「あさが来た」に傾向が似ていて、毎週コンスタントに幅広い年代から好評意見が寄せられました。次の3ページの中段の青い棒グラフをご覧ください。好評意見の内訳です。最も多かったのは脚本・演出がよいという声でした。次いで、俳優のみなさんの演技や、ドラマに感情移入したという声、桑田佳祐さんの主題歌やナレーションの増田明美さんへの好評意見も目立ちました。厳しい意見は当時の状況と違うといった時代考証に関する声や、茨城弁に違和感がある、BSプレミアムの再放送の時間が遅すぎるという声も寄せられました。次の4ページ下の囲み部分に、番組担当者の声を掲載しましたのでご覧ください。
 7ページをご覧ください。熊本地震1年関連のNHKスペシャル2本です。9日日曜日は最新の解析によって浮かび上がった新たな“地盤リスク”に迫りました。16日日曜日は熊本城で、築城当初に造られた石垣の多くがなぜ地震に耐えたのか検証しました。235件の反響でした。一番下の横棒グラフをご覧ください。上の段の“大地震”には151件の反響があり、このうち問い合わせが106件で、再放送の問い合わせや、地盤調査の地図、調査を行う機関について教えてほしいという声も届きました。熊本城も問い合わせが多数で、地震に強い城が築かれていたことをよく伝えていたという声や、ナレーションはアナウンサーに担当してほしいという要望もありました。
 続いて5月の視聴者報告についてご説明します。20ページをご覧ください。NHKスペシャル「発達障害〜解明される未知の世界〜」への反響です。番組は最新の脳科学や当事者の証言で、これまで誤解されがちだった障害がある人の行動の裏にある理由に迫り、当事者の思いを発信しました。5月末までに733件の反響がありました。上の横棒グラフをご覧ください。女性からの意見が男性より100件以上多い420件あり、このうち301件が再放送などの問い合わせでした。続いて真ん中より下の円グラフと横棒グラフをご覧ください。好評意見と厳しい意見の割合はきっ抗しています。幅広い年代から反響があり、20代以下から50代までの比較的若い層の声が半数を占めました。発達障害を知ってもらうのによい内容で共感できたという声や、発達障害の原因は何か、科学的な根拠をもっと報道してほしいという声もありました。
 続いて、24ページです。「おげんさんといっしょ」です。星野源さんが扮する“おげんさん”と愉快な家族たちが音楽を語り、歌う生放送で、254件の反響がありました。グラフをご覧ください。女性からの意見が75%と圧倒的に多く、年代別では50代以下が76%を占めました。また好評意見が半数を超え、同じメンバーで第2弾をやってほしいという要望がありました。25ページのツイッターの状況をご覧ください。ツイッターでは12万1,793件のつぶやきがありました。これは16万6千件あまりだった去年の紅白歌合戦にも迫る数で、1分あたりのツイート数とツイート人数は紅白を大幅に上回っています。これまでに例のないほど盛り上がったと言えます。盛り上がった理由は72万人ものフォロワーがいる星野さんが事前にツイッターで情報を発信してくれたことや、人気声優の宮野真守を起用したことなどがあげられます。下の囲み部分に、番組担当者の声を掲載しましたのでご覧ください。
 続いて6月の視聴者対応報告について、ご説明します。38ページをご覧ください。加計学園問題に関連するニュース・番組への反響です。6月には4,429件の意見が寄せられました。下の棒グラフは日にち別の反響をまとめたものです。「もっと放送すべきだ」とか「ほかのニュースもあるのにやりすぎだ」などさまざまな意見が寄せられましたが、NHKが独自情報を伝えた6月2日と5日、7日、さらに独自に入手した新文書などを通じて真相に迫った19日の「クローズアップ現代+」の放送後には好評意見が多く寄せられました。40ページには「クローズアップ現代+」の反響をまとめています。左の円グラフをご覧ください。好評意見が75パーセントも寄せられ、すべての年代で厳しい意見を上回りました。「緻密な取材で納得できる内容だった」「多様な視点から問題点を浮き彫りにしていた」など、さまざまな好評意見が寄せられました。
 続いて、41ページです。放送開始から半年となった大河ドラマ「おんな城主 直虎」です。1月から7月1日までの集計で4,576件の声が寄せられています。グラフをご覧ください。年代別に見ると20代以下と、30代、それに40代の男女と50代の女性で、好評意見が厳しい意見を上回りました。一方、厳しい意見は60代以上の男性が中心でした。下の棒グラフは放送回別の反響です。4月上旬にインターネットにドラマに関する批判的な記事が出ましたが、この後の第14回の「徳政令の行方」の放送には番組を好意的に受け止めている視聴者から多くの好評意見が寄せられました。また上半期最後の第25回「材木を抱いて飛べ」にも内容を評価する意見が多数、届きました。次の42ページ、上の水色の横棒グラフは好評意見の内訳です。脚本や出演者への好評意見が多く「回が進むにつれてどんどん引き込まれてきた」とか、「主人公の柴咲コウさんの演技力がすばらしく無理難題を解決していく様子がおもしろい」といった声が寄せられました。下のピンク色のグラフは厳しい意見の内訳です。「歴史上の有名な人物ではない。ストーリー展開が遅い。合戦シーンがない」などの声が寄せられています。
 ページが戻りますが、36ページをご覧ください。「都議会議員選挙 開票速報」の反響です。7月の放送ですが、視聴者の意向がまとまりましたので、報告します。今回の選挙では小池百合子知事が代表を務める都民ファーストの会が55議席を獲得して圧勝する一方、自民党が選挙前の議席から半分以上減らして23議席にとどまり大敗するという結果となりました。反響の数は前回4年前の選挙時と比べて174件多い、380件に上りました。真ん中右横の棒グラフをご覧ください。40代以上の男性からの意見が257件で全体のおよそ70パーセントに上りました。「選挙への関心が高いので大河ドラマより開票速報をやってほしい」という意見の一方、「国政への影響は分かるが、東京だけでやってほしい」という意見も寄せられました。
 続いて国際放送に寄せられた反響について報告いたします。ページが戻りますが、12ページをご覧ください。「NHK NEWSLINE」で、東日本大震災後、一緒に暮らせなくなった犬と飼い主を再会させようというNPO法人の取り組みについて伝えたところ、なぜ再会できなかったのかという質問や、支援したいなどの声が多く届きました。中段の写真の所をご覧ください。4月から日本各地を自転車で訪ねる紀行番組「Cycle around Japan」がスタートしました。放送後には世界各地の自転車愛好者から「富士山周辺を旅した番組を子どもにも見せたい」などの反響が寄せられました。
 最後に指摘・意見・要望への対応です。47ページをご覧ください。データ放送の気象情報の対応について説明します。6月8日から地域ごとに大雨や暴風などへの警戒が必要な時間帯を示すページを新たに追加しました。上の画面が新しいページです。ただ、このページを開設するにあたっては、表示できるデータの容量に限りがあるため、やむなく「全国の天気図」は廃止しました。そうしたところ、農業や漁業に従事している方など全国から復活を求める声が400件以上寄せられ、これを受けて、6月19日午後には再び全国天気図を見られるようにしました。この対応については「きちんと視聴者の声に耳を傾けていることがわかった」という声が寄せられました。

 (長谷川委員)

 9ページの5月の「好評意見の多かった憲法施行70年関連番組」ですが、女性のところを赤く囲んで、「非常に好評意見が多かった。」と。ところが、寄せられた意見の総数は男性のほうが倍近くあり、しかも厳しい意見が好評意見を上回っています。非常に大きい差があります。これをどう分析するのか。ただ女性の方を赤く囲んで、「女性に好評意見が多かった。」ではまずいのではないでしょうか。NHKとしての分析、この女性の意見と男性の意見の大変な差の分析というのは何かなさいましたか。ぜひ深掘りしていただきたいと思います。

 (中島委員)

 視聴者対応報告の対象となっているのは、テレビだけでなく、ラジオもだと思います。国際放送はテレビとラジオを分けて記載しています。都議会選挙、それについてはラジオのことも書いてありますし、それから誤記・誤読の公表には、2、3ラジオに関するものも入っています。これは、テレビもラジオも等しく求めて報告を受けているけれども、テレビのほうが圧倒的に多いので、まとめたときにはテレビのほうが多く出てくるということなのですか。

 (中田理事)

 ふれあいセンターにかかってきた電話の数は圧倒的にテレビの反響が大きいです。

 (中島委員)

 国際放送の場合はどうですか。

 (中田理事)

 国際放送の場合は、電話ではなく別の方法です。

 (中島委員)

 数字の取り方が違うということですね。

 

 (3) 平成28年度NHKと関連団体との取引の評価・公表について(資料1)(資料2)

 (大橋理事)

 平成28年度におけるNHKと関連団体との取引の評価・公表について説明します。
 まず、公表の趣旨ですが、これはNHKが定めている関連団体運営基準に基づき、関連団体との一定規模以上の取引について、その取引が適正に行われているかどうかの評価を、毎年度とりまとめて公表しているものです。評価・公表の対象については、国と同一の公表基準を採用しています。例えば、工事や製造の場合は1件の契約金額が250万円を超えるもの、財産の買い入れの場合には1件160万円を超えるものなどの基準があります。
 平成28年度の関連団体との取引については、件数が2,064件、金額は1,775億円です。国内放送・国際放送の充実や、スーパーハイビジョンの番組制作の強化に伴い、番組制作関係の業務委託が増加する一方、NHKアイテック指名停止による取引の減少がありましたが、全体の取引としては、前年度に対して40億円増加しています。
 次に、取引の評価について説明します。関連団体との取引については、経理規程および業務委託基準に基づき、すべての取引が適正に行われているかを点検し、いずれの取引も適正なものであると判断しています。1件3,000万円を超える取引が、全体の取引金額の9割を占めていますが、この3,000万円超えの取引については、3名の外部有識者で構成する入札契約委員会の点検・助言も受けています。
 続いて、競争による関連団体との契約状況について説明します。28年度の実施件数は273件、金額は114億円です。主な実施例としては、NHK共同受信施設の大規模改修工事や緊急出向業務、業務システムの設計開発業務などがあります。本報告の内容については、本書2ページから6ページまでの資料に、個別の全契約情報の一覧表を合わせて、NHKの公開ホームページにて、7月末ごろに公表する予定です。
 続いて、平成28年度におけるNHKと外部との契約の状況について説明します。本書7ページの別添資料をご覧ください。こちらは、NHKと関連団体を含む外部との契約について、28年度の全体状況をまとめたものです。競争契約と随意契約の比率など、契約の全体状況をとりまとめて公表することで、競争性や透明性を高い水準で確保していくこととしています。契約状況の推移について説明します。28年度の競争契約は 1,785億円、競争契約率63.5%となり、27年度とほぼ同水準を維持しています。このうち、一般競争入札の推移について、28年度の実施件数は1,380件となり、着実に増加しています。こちらの資料につきましても、1件ごとの個々の契約情報と合わせて、NHKの公開ホームページにて、7月末ごろに公表する予定です。

 

 (4) 契約・収納活動の状況(平成29年6月末)(資料)

 (石原委員長)

 報告事項(4) については、特段の質問等がなければ、資料配付のみで報告に代えさせていただきます。

 

 

4 その他事項

 (1) 営業関係データ(都道府県別6月末)について

 (松原理事)

 都道府県別の営業関係データについて報告します。営業関係データについては、これまでも四半期ごとに経営委員会に報告してきました。第1四半期、6月末は契約の現在数と衛星割合の状況について、報告させていただきます。
 全国の契約件数は約4,044万件、衛星契約数は約2,033万件で、契約数全体に占める衛星契約割合は、6月末で50.3%となり、28年度末に対して全国で0.2ポイント上昇しています。
 都道府県別に見ると、大都市圏では上昇しています。これらの地域では衛星契約も順調に増加をしており、その実績が衛星契約割合の上昇に現れています。引き続き、衛星契約割合の目標達成に向けて、取り組みを強化していきたいと思います。

 

 

5 審議事項

 (1) NHK3か年計画(2018−2020年度)基本的な考え方

 (坂本専務理事)

 ※ 執行部からNHK3か年計画(2018−2020年度)の基本的な考え方について説明があり、審議を行った。
   (NHK3か年計画議決後公表予定)

 

 

 以上で付議事項を終了した。

 

<会長、副会長、専務理事、技師長、理事退室>

 

○ 意見交換「NHK3か年計画について」
 NHK3か年計画について、経営委員による意見交換を行った。
 (意見交換の結果は、NHK3か年計画議決後公表予定)

 

○ 平成29年度役員目標ヒアリング
 児野専務理事、堂元副会長に対して、平成29年度役員目標ヒアリングを実施した。

 

 

 上記のとおり確認する。

 

 平成29年8月29日    

石 原  進

 

 

高 橋 正 美