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第1236回
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平成27年5月15日(金)公表

日本放送協会第1236回経営委員会議事録
(平成27年4月28日開催分)

第1236回 経 営 委 員 会 議 事 録

<会 議 の 名 称>

第1236回経営委員会

 

<会 議 日 時>

平成27年4月28日(火)午後1時00分から午後5時30分まで

 

<出 席 者>

〔委  員〕

  浜 田 健一郎 本 田 勝 彦 井 伊 雅 子
    石 原   進   上 田 良 一 佐 藤 友美子
    中 島 尚 正   長谷川 三千子 美 馬 のゆり
    森 下 俊 三      
  ◎委員長 ○委員長職務代行者(以下、「代行」という。)

 

〔役  員〕

  籾 井 会 長 堂 元 副会長 塚 田 専務理事
  吉 国 専務理事 板 野 専務理事 福 井 理 事
  森 永 理 事 井 上 理 事 浜 田 技師長
  今 井 理 事 坂 本 理 事 安 齋 理 事

 

 

<場   所>
放送センター  22階経営委員会室  21階役員会議室

 

<議   題>

 

○ 視聴者のみなさまと語る会(北九州)報告

○ 今後の議事運営について

 

付議事項

 

1 監査委員会報告

 

2 会長報告

 

3 議決事項

 (1) ラジオ中継放送局の設置計画について(資料)

 (2) 国際放送及び協会国際衛星放送に関わる手続きにおける経営委員会の議決を要しない軽微事項
について
(資料1)(資料2)(資料3)(資料4)

 

4 報告事項

 (1) 平成26年度第4四半期業務報告・3か年の総括(資料1)(資料2)

 (2) 視聴者対応報告(平成27年1月〜3月)(資料1)(資料2)

 (3) 平成26年度 契約・収納活動結果(資料)

 (4) 平成26年度 決算の速報(資料)

 (5) テレビジョン中継放送局およびラジオ中継放送局の開局について(資料)

 (6) 地方放送番組審議会委員の委嘱について(資料1)(資料2)

 

5 その他事項

 (1) 「NHK経営計画2015−2017年度」3か年工程表について

 

○ 平成26年度役員目標年間総括ヒアリング

 

 

議事経過

 

 浜田委員長が開会を宣言し、経営委員会を開催。

 

○ 視聴者のみなさまと語る会(北九州)報告
 4月18日(土)に北九州放送局で開催された「視聴者のみなさまと語る会」に出席した上田委員、美馬委員から感想の報告をうけた。

 

○ 今後の議事運営について
 今後の議事運営について、経営委員会で情報を共有し、改善に向けた総括の議論を行った。

 

<会長、副会長、専務理事、技師長、理事入室>

 

 (浜田委員長)
 議事に先立ち、4月25日付で理事に就任された3名の方にご挨拶をお願いしたいと思います。
 (今井理事)
 新しく理事を拝命いたしました今井でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 私、もとは記者をやっておりました。平成13年に当時の総合企画室、現在の経営企画局に異動になり、以来14年、放送制度を専門に担当してきました。NHKは放送法で業務が法定されておりますので、職場から放送法制に絡む話で、いろいろ相談事がございます。それらに対応して、それぞれの職場の仕事が円滑かつ適正に進められるようにお手伝いをすること、あるいは、政府との関係でいいますと、個々の業務ごとに認可が必要であるかといった場合の認可申請書の仕事など、長らく放送法制にかかわる調整事務を担当してまいりました。
 これからは、コンプライアンスを担当するようにということですので、引き続き国民に負託された公共放送の役割を十全に果すことに資するよう、誠実に仕事に当たってまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。
 (坂本理事)
 坂本です。どうぞよろしくお願いします。
 私も取材記者として現場を回った後、ちょうど10年ほど前にスポーツの業務監理室に移り、オリンピック、それからワールドカップといった放送権の交渉をやってまいりました。この2年間は大阪局の局長として勤務してきましたが、大阪局は、安全・安心の拠点ということで、首都直下地震が起きたときに大阪局が代替機能を果たすということで、その機能強化を取り進めてきました。また、大阪、関西は営業の支払率の向上という大きな経営課題があり、これについては放送と連動して、幸いにして「ごちそうさん」とか「マッサン」といういい番組がありましたので、それらと連動しながら営業実績を積み上げてきたというところです。
 今回は、放送総局で編成局、国際放送局、オンデマンド業務室、それからラジオセンターを担当することになります。まず3か年計画を前進させること、多彩なコンテンツを充実・強化させて、視聴者に届けるということが最大の使命かと思っております。2020年東京オリンピック・パラリンピックの年がNHKビジョンにとってのゴールと位置づけられておりますので、これから、あらゆる放送あるいはネット、国際放送を含めて展開をしていければと思います。特に首都圏、関西は大都市圏対策が非常に重要になってきていますので、編成上力を入れてやっていければと思っています。どうかよろしくお願いします。
 (安齋理事)
 安齋でございます。よろしくお願いたします。
 私は、番組をつくるディレクター、プロデューサーの出身です。長年、制作現場におりましたので、ロケや、コメントを書いたり、編集などは得意ですが、その技はここではお役に立たないかもしれません。
 私、これまで制作局長として朝ドラとか紅白歌合戦だとか、それから、「あさイチ」だとか、「ためしてガッテン」や「プロフェッショナル 仕事の流儀」など、さまざまな番組を見てまいりました。制作局出身ですが、今度担当するのは番組の顔といえるアナウンス室と、それから、セットをつくったり、デザインをしたり、音響効果を担当するデザインセンターも私の担当です。どのセクションも視聴者の皆さまに、「NHKおもしろいから見てくださいよ」というのを一番前に出て訴えるところではないかなと思っております。私の任務は、NHKを好きになってくれる人を増やすということだと思っておりますので、ぜひとも皆さんのご協力、ご指導をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
 (浜田委員長)
 それでは、皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。


 本日の付議事項および日程について説明。第1235回(平成27年4月14日開催)の議事録を承認し、所要の手続きを経て、平成27年5月1日に公表することを決定した。

 

 

1 監査委員会報告

 (上田監査委員)
 平成26年度の経営委員会委員の服務に関する準則の順守についてご報告いたします。
 監査委員会は、4月14日開催の経営委員会の際に、放送法、定款および監査委員会規則等に基づき、経営委員会委員に対して、服務に関する準則の順守について、確認書の提出を依頼しました。平成26年4月1日から平成27年3月31日まで、就任時が当年度途中の場合はその就任時からになりますが、その間の経営委員会の業務執行について経営委員会委員12人全員から、それぞれ当準則に基づき行動したとの確認書を受領いたしました。

 

2 会長報告

 (籾井会長)
 3点ご報告いたします。「クローズアップ現代」問題、それからハイヤーの再発防止策、ハイヤーの問題にかかわる今後の秘書室の対応、この3点についてご報告いたします。
 「クローズアップ現代」報道に関する調査については、本日、調査報告書を公表いたしますので、具体的な内容について、堂元副会長から報告いたします。
 (堂元副会長)
 去年の5月に放送しました「クローズアップ現代 追跡“出家詐欺”」につきまして、いわゆる「やらせ」があったという指摘を受け、今月の3日、私が委員長を務める調査委員会を設置し、調査を進めてまいりました。指摘されたような「やらせ」があったかどうかや、取材・制作の進め方等につきまして、職員33人と外部スタッフ3人、それに、番組で出家をあっせんするブローカーと紹介した男性、多重債務者と紹介した男性等、外部の7人から聞き取りを行いました。透明性や公平性をより高めるために、主な関係者につきましては外部の弁護士が聞き取りに立ち会いました。
 また、調査のプロセスや聞き取り内容などにつきましては、第三者のチェックを受ける必要があると考えまして、弁護士や大学教授など3人の外部委員に情報の全てを開示し、意見等をいただきました。
これまでに、調査委員会を15回開催し、委員会としての判断と再発防止に向けたポイントを調査報告書としてまとめ、外部委員の見解と併せて皆さまのお手元に配付いたした次第です。その概略について、ご説明をいたします。
 調査委員会は、記者が意図的または故意に架空の場面をつくり上げ、演技をさせたとはいえず、事実の捏造につながる、いわゆる「やらせ」は行っていないと判断いたしました。しかし、今回の調査では、NHKの取材・制作の基本姿勢を明記した「放送ガイドライン」に照らしてみると、多くの問題点が明らかになりました。
 まず、裏づけのないまま、ブローカーであると断定的に伝えたことや、相談の場所を活動拠点と誤ってコメントするなど、一連の記者の取材は不十分であったこと、記者が相談の場所にいて声をかけていたことや、隠し撮り風に撮影したことなど、決定的なシーンを撮ったように印象づけることが優先された過剰な演出であったこと。記者が取材経緯について事実と異なる内容を報告し、放送に至るまで取材・制作チーム内で正しい情報が共有されなかったこと。内容をチェックする試写で、制作責任者らが真実でない事柄が含まれていないかを冷静に見極めようとする姿勢が不十分であったこと。
 こうしたさまざまな問題点が明らかになりましたが、何よりも事実関係の誤りや裏づけ取材の不足があったことは、報道機関として深く反省しなければなりません。そこで、調査報告書では、再発防止策として次の点を挙げています。
 「放送ガイドライン」の掲げる正確さと徹底した事実の把握の大切さを改めて認識すること。匿名のインタビューを行う際に、事実関係の確認をより徹底すること。番組の内容によっては、試写の有効性を高めていくために、局内の第三者的な目も入れてチェックすること。ジャーナリストとしての原点を見つめ直す勉強会や研修会を全国で実施していくこと。以上4点の再発防止策の方向性を示しております。
 今後は、取材した事実に基づき、正確に放送するという「放送ガイドライン」の原点に立ち返り、再発防止に向けて全局的な取り組みを進めてまいります。
 この調査報告書につきましては、本日午後3時半に記者会見で公表すると同時に、視聴者の皆さまにおわびもしたいと考えており、ほぼ同時刻にNHKオンライン上で公表いたします。また、午後7時半から放送の「クローズアップ現代」の予定を変更し、今回の問題についての検証報告を放送する予定にしております。
 (籾井会長)
 今報告がありましたとおり、視聴者の期待に反する取材・制作が行われることはまことに遺憾であり、この場を借りて深くおわびを申し上げたいと思います。
 今回の報告を受けまして、私自身と担当役員の対応を次のように決めました。
 私が報酬の20%を2か月間自主返納、このほか、番組を統括する板野専務理事、放送当時報道担当だった森永理事、そして大阪放送局長だった坂本理事が報酬の10%を2か月間自主返納としました。この対応につきましては、私自身が必要と判断し、各理事に伝えました。
 このほかの職員の処分については、福井専務理事からご報告いたします。
 (福井専務理事)
 調査報告書を受けまして、本日、懲戒処分を審議する責任審査委員会を開催しました。その結果、別紙の資料にあるとおり、合わせて15名の処分を決めております。審議に当たっては、過去の処分例、顧問弁護士の意見などを踏まえて検討を行っております。
 惹起者の大阪局報道部の記者は停職3か月。NHKの懲戒処分の中では、懲戒免職、諭旨免職に次ぐ最も重い処分になります。
 番組の取材・制作に当たっては、大阪局報道部の専任部長、チーフプロデューサー、デスク、ディレクターにつきましては、問題に気づく機会があったにもかかわらず、取材段階や試写で見過ごした責任は重く、減給が相当としております。
 そのほかの上司につきましては、指導に十全を欠き、結果としてNHK報道への信頼を大きく揺るがす事態を招いた管理・監督責任があるとして、譴責としております。
 (籾井会長)
 次に、ハイヤーの私用、いわゆるプライベートの使用にかかわる再発防止策について、ご報告いたします。
 私用に使いましたハイヤーの代金が、他のハイヤー利用代金と区別せずに経理処理された問題について、同様の事案が起きないよう、再発防止策をまとめました。具体的な内容について、今井理事から報告いたします。
 (今井理事)
 秘書室の手違いによりまして、私用によるハイヤー代金が業務用のハイヤー代金と区別されずに経理処理されてしまったという問題につき、皆さまに多大なご迷惑をおかけいたしましたことはまことに遺憾でございまして、改めておわびを申し上げます。
 この件では、3月19日の監査委員会の報告書で、会長のハイヤー・タクシー利用のあり方を検討する必要がある、あるいはまた、秘書室の対応がずさんであったなどといった指摘がございました。
 また、同日付の経営委員会からも、関係者が改めてコンプライアンス意識を徹底し、協会が再発防止策を着実に遂行していくことを求めていくとの見解が示されたところでございます。
 これらの指摘、見解を受けて、秘書室において再発防止策の検討を推し進めていましたが、このたび、秘書室長指示による内規として、新たに役員のハイヤーの適正使用に関する準則をまとめ、本日から適用いたしましたので、その内容についてご報告をいたします。
 まず第1に、役員のハイヤー使用に関する管理責任者を秘書室長が指定し、その責任の所在をはっきりしました。これまでもハイヤーの利用につきましては内規にのっとって車券管理の責任者が置かれておりますが、役員の職務の広範性、あるいは秘書室の事務の特性等を踏まえると、公私の別を明確に判断するということも秘書室の重要な仕事であると考えられますので、単に車券の管理ということだけではなく、役員のハイヤー使用に関する広い責任を有する管理責任者を指定することとしたものです。既に本日付で管理職を1名、この管理責任者に指定しております。
 次に、役員がハイヤーを私用に用いた場合に、誤って業務利用の場合と取り扱いが紛れてしまうことのないようにする措置を講じました。無論、役員が自分でハイヤー会社に配車を頼めば、その種の紛れはないわけですが、先ほど申し上げましたように、秘書の職務ということに照らして考えますと、秘書に配車を頼むということもあり得るという前提に立ち、仮にそのような場合であっても、これを受けた職員は、あらかじめ料金がハイヤー会社からその役員に直接請求されるように手配すること、そのことを先ほどのハイヤー使用に関する管理責任者にも必ず報告して情報を共有するというルールとしました。
 3番目としましては、もとよりNHKにおける業務用ハイヤーの利用は、役員、職員を問わず、当然のことでありますが、業務上必要な場合に限られています。その運用そのものは、国民に疑念を持たれることのないように、その管理責任者においては、厳正にこれを管理していくということを確認的に規程の中で定めております。
 これらの措置により、今回のような事案が再び発生することがないように、万全を期してまいることとしております。
 一方、もう一つ指摘を受けていたタクシーにつきましては、検討の結果、現行の仕組み上、本人が私用に使ったものが誤って業務利用のものと紛れるというおそれはないものと判断をいたしました。

 (美馬委員)

 今回、「クローズアップ現代」の報道に関する調査報告書が出て、処分が明らかになったわけですが、今回、新しい理事の方にその担当であった方がいらっしゃいます。先ほどの理事のご挨拶では、このことについては一切触れられていませんでした。今このような報告を受けた上で、改めてお考えがあればお聞かせください。

 (坂本理事)

 大阪の当該局の局長として、今回の管理・監督責任としては深く思いをいたしているところでございます。今日、調査報告書が出ましたが、それを真摯に受けとめて、これから、取材のあり方、番組制作のあり方について、その原点に立ち返って、もう一度きちんとやり直さなければならないと思っております。

先ほどもありましたが、「放送ガイドライン」の順守が何よりも重要でありますので、その徹底を図るべく、今後取り組んでまいりたいと考えております。再発防止策、改善策をまとめて、国民の信頼を損なうことのないように、全力で当たりたいと考えております。

 (美馬委員)

 なぜこのような事態になったのか、あるいは大阪局に独特の土壌があったとお考えでしょうか。

 (坂本理事)

 「クローズアップ現代」は、東京と大阪でいろいろなキャッチボールをしながらやっていくわけですが、その中での取材・制作の詰めが非常に甘かったということは、先ほど報告があったとおりでございます。「放送ガイドライン」に照らして、きちんとやっておけばこういうことはなかったのだろうと思っております。

 (堂元副会長)

 補足で、若干ご説明いたします。なぜこのようなことが起きたのかについては、さまざまな要因が考えられるわけですが、一番重要な点というのは、やはり当たり前のことですが、事実の確認、事実の積み重ね、この点に問題があった、不十分であったと思っております。事実の確認というのは簡単なようですが、なかなか難しい取材を経てくるわけでありまして、それが、取材から制作に移る段階で、先ほど申しましたような、ある種、関門みたいなものでございますが、試写などのいろいろなチェック段階でもその部分がチェックできなかった。そこが一番の原因ではないかと思っています。調査委員会の調査結果として、そういう判断をしているということでございます。

 (籾井会長)
 次に、ハイヤーの私用にかかわる秘書室への対応につきまして、監査委員会の報告の指摘などを受けて、本日、秘書室の担当職員に対して訓告や厳重注意を行いました。福井専務理事から報告いたします。
 (福井専務理事)
 今回の問題で、秘書室の不適切な対応によりまして、公私混同の誤解を招いたことは極めて遺憾であると考えております。この事態を重く受けとめ、本日、私から秘書室長に対しまして訓告、それから、秘書室の専任部長と副部長に厳重注意を言い渡しました。
 秘書室全体の責任者である室長を一段重く訓告として、ハイヤーの手配や事務処理にかかわった管理職職員を厳重注意として、今後、再発防止策の徹底に努めるよう強く要請をしております。
 秘書室を監督している立場にある堂元副会長につきましては、経営委員会終了後、会長から厳重注意を行う予定としております。
 (浜田委員長)
 今のハイヤーの私的利用にかかわる再発防止策の報告に関連して、私から執行部に対して申し上げます。
 この問題をめぐっては、経営委員会として3月19日に協会に対し、コンプライアンスの徹底と再発防止策を着実に遂行していくことを求めました。本日この報告を受け、今後はこの防止策が協会全体のものとして実行されるよう取り組んでいただくとともに、協会の財源はそのほとんどが視聴者からいただく受信料であるという認識を再確認していただきたいと思います。
 本日のハイヤーの私的利用にかかわる再発防止策の報告を受け、経営委員会としては、会長が自身の支払いが終了していないことについて適宜注意を喚起し、必要に応じて適切な指示を怠った責任を認め、厳重注意といたします。

 (籾井会長)

 それは経営委員会から私に対する注意ですか。

 (浜田委員長)

 そうです。

 (籾井会長)

 そうですか。

 

 (浜田委員長)

 本日、今後の改善に向けた総括の議論を行い、以下のような結論に達しましたので、ご報告をいたします。
 経営委員長コメント。経営委員会は、一連の籾井会長の言動に対する国民・視聴者からの指摘、また、その結果としてNHK予算が国会で全会一致の承認が得られなかったことを真摯に受けとめ、今後の改善に向けた総括の議論を行い、以下のような結論に達しました。
 1、会長は、公共放送のトップとしての責任を再確認し、さまざまな意見に対して、これまで以上に誠意を持って対処するよう努めるべきである。
 2、協会は、会長の私的利用のハイヤー代金が不適切に経理処理された問題に対して、関係者にコンプライアンス意識を徹底し、再発防止策を着実に遂行すること。
 3、経営委員会は、NHK予算が国会での全会一致の承認が2年続けて得られなかった結果を痛切に反省し、執行部とともに、受信料で成り立つ公共放送の意味を再認識する。また、3月31日、参議院総務委員会での附帯決議を重く受けとめ、経営の最高意思決定機関としての職責を再確認する。以上です。

 

<副会長退室>

 

3 議決事項

 (1) ラジオ中継放送局の設置計画について(資料)

 (浜田技師長)
 ラジオ中継放送局の設置計画について、ご審議をお願いいたします。
 技術的検討などが完了し、放送局免許の申請を行う段階となった検討地区6地区について、新たにラジオ中継放送局を設置したいと考えております。
 地区名等はお手元の表の通りです。いずれも平成28年度の開局を予定しております。
 それでは、設置するラジオ中継放送局の概要をご説明いたします。
 ラジオ放送は、停電時においても情報入手が可能なメディアとして、東日本大震災でその高い有用性が改めて認識され、地理的・地形的難聴や外国波混信および送信所の津波対策への対応等がさらに求められる状況になっております。こうした状況を受けて、総務省では、国民の生命・財産の安全確保に必要な情報が今後とも適切に提供されるよう、難聴対策や災害対策を目的とするラジオ中継放送局の開設に、FM波を利用することを可能とした制度変更を行いました。
 この制度により、従来では離島でのみ認められていたFM波を利用したラジオ中継放送局の設置が本土においても可能となって、これまで以上に地区の状況に応じた適切な難聴対策ができるようになりました。
 今回この制度を利用して、難聴対策で5地区、災害対策で1地区にFM波によるラジオ中継放送局の設置を計画しております。
 難聴対策では北海道川上郡弟子屈町の一部で2地区、川湯、美羅尾、約1,000世帯、長野県木曽郡木祖村などの一部で1地区、木祖楢川、約1,700世帯、同じく長野県木曽郡南木曾町の一部で1地区、南木曾、約1,600世帯、岐阜県高山市の一部で1地区、奥飛騨温泉郷の約800世帯の受信状況の改善を行います。
 また災害対策として、高知県の宿毛ラジオ中継放送所のFM補完局を設置します。これは津波浸水被害が想定されるラジオ中継放送所を補完するためのものです。
 参考1の地図に、設置するラジオ中継放送局の位置と名称を記載しています。
 今回、設置計画が承認されましたら、総務省の各中継放送局の免許申請手続きなどの準備に入ります。
 ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

 (中島委員)

 この6局は専任の職員を常時配置するのでしょうか。

 (浜田技師長)

 設置工事につきましては、工事業者に発注します。また、放送所はすべて無人運用であり、有人で監視している放送所は、東京のスカイツリーのテレビとFMの親局と、菖蒲久喜のラジオの親局だけです。

 (森下委員)

 津波対策のラジオ中継放送局の設置先に、高知県宿毛がありますが、東海・東南海沖地震を考えた場合の津波の想定地域の今後の設置予定はどうなっていますか。

 (浜田技師長)

 津波対策は、国や自治体が、浸水被害の想定を出しております。また、われわれも過去の記録によって被災の可能性のあるラジオ放送所の調査を行いました。結果的に、津波の浸水の可能性がある親局4局と中継局13局のあわせて17局について、順次、災害対策をとり進めていきたいと考えています。対策の方法は、局の規模や地域の事情によって違います。さらに技術的な検討を進め、FM波による中継局設置も含めて、今後検討をしていきたいと考えております。

 (森下委員)

 ということは、17局の内1局だけは今回設置計画に入っていて16局はまだ手がついていないということですか。

 (浜田技師長)

 16局のうち1局は、すでに設置の計画のご承認をいただいております。残り15局についてはこれからです。

 (森下委員)

 計画的には、どのようになっていますか。

 (浜田技師長)

 例えば、予備放送所のようなものを設置したり、移転を検討しているところもあります。ただ、移転先の土地の確保や、国際的な周波数の割り当てといった、いろいろな関門がありますので、ひとつひとつクリアして、なるべく速やかに対策を進めてまいりたいと思っています。

 (森下委員)

 東海・東南海はかなり、浸水被害の発生確率が高いといわれているわけですので、早期に対策していく必要があると思います。ぜひ、計画を早めに作っていただきたいと思います。

 (浜田技師長)

 早急に対策してまいります。

 (森下委員)

 特に、この親局が4局あるというのは問題ですね。

 (浜田技師長)

 それぞれ、状況が異なっております。例えば名古屋は、わりと海に近いところですので、代替の予備放送所ですとか、場合によってはFM波といった補完局の活用も考えたいところですが、現在は親局のFM波の補完局は民放には認められていますが、NHKに認められていないということもありますので、制度的な面も含めて総務省への対応をしていきたいと考えます。

 (森下委員)

 できるだけ早期に改善するようにお願いしたいと思います。

 採択の結果、原案どおり議決。

 

 (2) 国際放送及び協会国際衛星放送に関わる手続きにおける経営委員会の議決を要しない軽微事項に
ついて(資料1)(資料2)(資料3)(資料4)

 (板野専務理事)
 まず、本題に入ります前に、先ほど会長、堂元副会長から説明がありました「クローズアップ現代」の、いわゆる「やらせ」疑惑に関する調査につきまして、放送全体を統括する立場として責任を痛感しておりますとともに、経営委員の皆さま方にもおわびを申し上げたいと思います。本日放送する検証番組の最後で、私が視聴者の方々におわびを申し上げることになっていることを申し添えます。
 本日は、「国際放送及び協会国際衛星放送に関わる手続きにおける経営委員会の議決を要しない軽微事項について」お諮りいたします。
 これは去年6月に成立した「放送法及び電波法の一部を改正する法律」が4月に施行されたのに伴い、NHKのテレビとラジオの国際放送の一層の普及・強化を図るために手続きを簡素化するという案件です。
 お配りした放送法新旧対照表の真ん中の列をご覧ください。去年6月に改正放送法の一部が施行され、経営委員会の権限を定めた第29条1号トに赤字の部分が加わりました。これによって、協会国際衛星放送、つまり衛星を使ったテレビとラジオの国際放送の開始、休止及び廃止について、経営委員会が軽微と認めれば、議決の対象としないという取り扱いができるように定められました。
 このため、去年7月の経営委員会で、対総務省の手続きが事後の届け出で済む地域衛星による放送の開始、24時間未満の小規模な休止、それに不可抗力による放送の休止・廃止の際の手続きを、軽微な事項として認めていただきました。きょうの議案は、これに続くものです。
 新旧対照表の左側の列をご覧ください。今月1日、改正放送法の残りの部分が施行され、第29条1号トに青字の部分が加わりました。これによって、外国の放送局を用いて行われる国際放送、つまり短波や中波・FMによるラジオ日本の開始、休止及び廃止の際、経営委員会の議決が必要になりましたが、これらは「軽微事項」としていただきたいと考えます。
 次のページをご覧ください。さらに、放送の休止及び廃止について定めた第86条の規定が改まり、衛星を使ったテレビとラジオの国際放送の休止、廃止の場合の手続きについて、総務省令で追加的に事後の届け出で済む場合が定められました。これについても、経営委員会の議決が不要な「軽微事項」として、取り扱うのが適当と考えます。定款第13条第1項第1号キの規定に基づき、経営委員会でのご議論をいただきたいと思います。
 参考資料に図を用意させていただきました。まず、ラジオについてご説明します。参考資料の1ページ目、「国際放送(NHKワールド・ラジオ日本)の手続き」をご覧ください。左側がラジオ日本の送信イメージ図です。その下に、お諮りしたい内容を記載しました。ラジオ日本の放送の開始、休止、廃止は「経営委員会が『軽微事項』と認めれば、議決は不要」という制度になりました。行政手続きとしては、総務大臣の認可は不要で、事後の届出でよいとされています。また、実際問題として、相手先である外国放送事業者の都合で頻繁に行われることが多く、迅速・柔軟な対応が求められます。こういった事情を踏まえて、ラジオ日本の案件については、すべて「軽微事項」として扱っていただくことが適当と考えます。
 次に、資料の2ページ目、「協会国際衛星放送の手続き」をご覧ください。衛星を使ったテレビやラジオの国際放送、つまりNHKワールドTVやNHKワールド・プレミアム、それに衛星によるラジオ日本の休止と廃止についてです。ご説明したように、総務大臣の認可が不要な24時間未満の小規模な休止や、事故などの不可抗力によるものは、去年7月の経営委員会で軽微な事項として扱うことを議決していただいています。
 きょうお諮りするのは、受信可能世帯数が一定の水準を下回る衛星についての手続きの簡素化です。
 今月1日、改正放送法の残りの部分が施行され、総務省令で、24時間以上の休止、廃止の際の総務大臣の認可が不要な場合が追加的に定められました。何れも視聴可能世帯数が500万未満の地域衛星が対象です。①は、放送区域全体が基幹衛星でカバーされている場合、②は、基幹衛星のカバーエリアからはみ出す放送区域では自然条件等でほとんど視聴者が見込まれない場合、③は、はみ出す放送区域でケーブルテレビ局など別の外国放送事業者が放送しているため、廃止しても視聴者への影響が無い場合です。
 これらの地域衛星については臨機応変に休止や廃止の手続きを行えば、必要な経営資源をより条件の良い放送事業者との契約に使うなどの対応が可能になります。手続きの簡素化という法改正の趣旨を踏まえて、これら新たに総務大臣の認可が不要になったものについて、昨年の整理と同様の考え方で、経営委員会の議決も不要な「軽微事項」としていただくのが適切と考えます。
 なお、「廃止」と言うと、NHKがその地域から撤退するという印象がありますが、これまでにあった3件の廃止案件では、いずれも別の衛星や地元のケーブルテレビ局などを通じて放送が維持されており、必ずしも撤退ではないということをご理解ください。
 改めて議案をご覧ください。これまで説明申し上げてきたことが書かれております。(1)が、外国の放送局を用いて行うラジオ放送の開始、休止及び廃止についてです。これらについては、大臣認可が不要で、全て軽微事項として扱うのが適当と考えています。
 (2)は協会国際衛星放送、つまり、英語のテレビ国際放送、日本語のテレビ国際放送、衛星を使ったラジオ国際放送の休止及び廃止のうち、総務大臣の認可を要しないものです。これまで説明させていただきましたように、改正放送法の施行で総務大臣の認可が不要になった①から③の場合については、軽微事項として扱うことが適当と考えています。
 採択の結果、原案どおり議決。

 

 

4 報告事項

 (1) 平成26年度第4四半期業務報告・3か年の総括(資料1)(資料2)

 (井上理事)
 まず、今回の報告の位置づけについてご説明します。資料の表紙をご覧ください。第4四半期業務報告は、前の3か年経営計画の最終四半期です。今回の業務報告は前半に平成26年度1年間の総括を、後半には24〜26年度の3か年の総括を記載しました。今回の報告は、前の3か年経営計画そのものの総括としても位置づけています。
 なお、財務諸表については、ことし6月末に、平成26年度業務報告書とあわせて提出することになっており、現在取りまとめ中です。このため、この報告には財務諸表を掲載していないことをご了承ください。
 それでは、この資料に沿ってご説明いたします。前半の26年度の総括は省略させていただき、24ページからの、26年度も含む3か年全体の総括についてご説明いたします。
 25、26ページに「平成24〜26年度 3か年事業運営の総括」を簡潔にまとめました。
 26ページの冒頭、「3か年のおもな成果」に記しましたように、平成24年度からの経営計画では、「信頼される公共放送として、放送機能の強化と放送・サービスのさらなる充実を図り、豊かで安心できる社会の実現と、新しい時代の文化の創造に貢献します」という「3か年の基本方針」のもと、「1.公共」「2.信頼」「3.創造・未来」「4.改革・活力」の4つの重点目標を掲げて、取り組みを進めました。
 そして、前の経営計画から、基本方針とそれぞれの重点目標の達成状況を「経営の14指標」で把握し、PDCAサイクルを回して、推進していくというNHK独自の評価・管理手法を導入し、推進にあたりました。
 25ページをご覧ください。14の指標についての世論調査結果の、3か年の推移をまとめてあります。前の経営計画から、視聴者のみなさまのNHKに対する「期待」を的確に把握し、NHK全体で「実現」することをめざしていくため、7月と1月の半期ごとに、世論調査を実施し、計画の進捗状況を検証しながら、事業運営を進めてまいりました。
 25ページの上段のレーダーチャート図は、「①公平・公正」から「⑭受信料の公平負担」までの14項目の「期待度」と「実現度」を図示しております。青線が「期待度」、赤線が「実現度」です。27年1月の結果を「実線」で、24年1月の結果を「点線」で表しました。
 右側の表をご覧ください。①〜⑭のそれぞれの指標への「期待度」「実現度」の値と、その「差」を示しています。一番右側には、比較のために24年1月の「差」のデータを示しています。24年度から26年度の3か年で、多くの指標において期待度が高まり、実現度がそれよりも増加することで、期待度と実現度の差が縮小しました。表の一番下、14指標の平均値は、24年1月の14.6から、27年1月の14.2に改善しています。
 全般的に、「公共」と「創造・未来」に関連する指標が改善傾向にあります。個別の指標では、青丸で囲んだ指標が改善しています。「①公平・公正」ですが、期待度と実現度の差が、平成24年1月の5.0から27年1月の1.8に改善。「③社会的課題の共有」は、18.5が、16.6に、「⑪さまざまなメディアでの情報提供」は、5.5が、3.0にそれぞれ差が縮まり、統計的に改善しています。一方、「⑬受信料制度の理解促進」については、増加した期待度に実現度が追いつかず差が拡大しました。
 新3か年経営計画では、14指標の改善を図って、経営計画の達成状況を  評価し、視聴者の高い期待に応えていくことをめざすマネジメントを徹底していきたいと考えています。14指標のうち、設問がわかりにくいという声もあった③の「社会的課題の共有」は、「多角的論点の提示」に改善します。さらに、新3か年計画のめざすところを踏まえて、⑨の「地域社会の発展」は「地域社会への貢献」に、⑪の「さまざまなメディアでの情報提供」は「インターネットの活用」に改善します。なお、受信料を新しくお支払いいただくようになった方ほど期待が大きく、実現について厳しい評価がある「⑬受信料制度の理解促進」「⑭受信料の公平負担」については、支払率が向上すれば少しずつ改善することが分かってきましたので、地道に取り組んでまいります。
 また、国際発信・国際展開の強化、インターネットを活用した情報 発信の強化、地域社会への貢献については、内部管理のための指標を別途新設するなど、さらにマネジメントの高度化をめざしていくこととしています。
 もう一度、26ページの「3年間の主な成果」のところをご覧ください。
 平成23年3月の東日本大震災を踏まえて策定した前の経営計画において、最重要の課題として取り組んだ、いかなる災害時にも対応できる放送機能の強化など、3か年の取り組みにより、4つの重点目標は、おおむね達成できたと考えます。
 4つの重点目標ごとに、簡潔にご説明します。
 「1.公共」については、「安全・安心を守るなどの公共放送の機能を強化するとともに、東日本大震災からの復興を支援します」と掲げ、最重点事項として取り組んできました。首都直下地震や南海トラフ巨大地震などを想定して、いかなる災害時にも放送・サービスを継続できるよう、放送センターが機能を停止した場合のバックアップ機能を大阪局に整備するなど、設備と体制の強化を計画的に進めました。本部・放送局の動員計画やハンドブックの整備、緊急報道訓練など、防災・減災報道の強化に取り組むとともに、東日本大震災の課題を検証し、復興を支援する番組を積極的に制作・放送しました。こうした取り組みを本部と放送局で進めたことで、去年の広島市の大規模土砂災害や御嶽山の噴火などの災害に際しても、適切に対応して、地域の安全・安心のための役割を果たすことができたと考えています。
 27ページと28ページには、重点目標「1.公共」の達成状況をより詳しく記してあります。「3か年のおもな成果」に続けて、「達成状況一覧」として、前の3か年計画に盛り込んだ「取り組みの柱と具体的施策」のひとつずつについて、主な実績を簡潔に記してあります。そして、最後に「指標による評価」を記載しました。
 新しい3か年経営計画では、こうした前の3か年計画の検証などを踏まえて、重点方針の1.に「判断のよりどころとなる正確な報道」を掲げ、公共放送の最重要の使命として、「『命と暮らしを守る』報道に全力を挙げ、東日本大震災からの復興を積極的に支援」することを重点事項に位置づけました。引き続き、防災・減災報道の充実・強化に取り組んでまいります。
 もう一度26ページにお戻りください。「2.信頼」については、「世界に通用する質の高い番組や、日本、そして地域の発展につながる放送・サービスを充実させます」と掲げ、正確・迅速な報道や、多彩で質の高い番組で、視聴者の期待に応えました。地域を舞台に地元の人たちと一緒に作る「地域発ドラマ」など、地域放送・サービスの充実にも積極的に取り組みました。国際放送については、ニュース・番組を充実し、受信環境の整備を推進しました。
 29ページと30ページに、重点目標「2.信頼」の達成状況について、より詳しくまとめてあります。「指標による評価」では、NHK4波のリーチが低下傾向にあることに留意する必要があると記しました。
 こうした検証や環境変化などを踏まえ、新3か年経営計画では、「判断のよりどころとなる正確な報道、豊かで多彩なコンテンツを充実」を重点方針に掲げて取り組むとともに、録画視聴やインターネットでのNHKコンテンツへの接触も把握する新しい評価手法の“トータルリーチ”を導入して、活用します。
 また、「日本を世界に、積極的に発信」を重点方針に掲げ、「見たくなる国際放送」をめざす国際発信の強化に特に重点を置いて取り組むこと、国際展開を視野に入れて複数年かけて制作する大型番組の開発などにも積極的に取り組むこととしました。
 26ページをもう一度ご覧ください。「3.創造・未来」は、「放送と通信が融合した新たなサービスの提供と開発」、「新たなメディア環境に対応する技術とサービス基盤の確立」などを掲げて取り組みました。放送と通信を連携させる新しいサービス「ハイブリッドキャスト」を平成25年9月開始しました。8Kスーパーハイビジョンは、「紅白歌合戦」などのパブリックビューイングを実施するなど、その魅力を伝えました。NHKオンデマンドは、25年度に単年度黒字化を達成しました。
 31ページと32ページをご覧ください。重点目標「3.創造・未来」の達成状況を詳しくまとめた、「3か年のおもな成果」の上から2つ目に記しましたが、平成27年4月施行された改正放送法に適切に対応していくため、「インターネット活用業務の実施基準」を策定し、平成27年度のインターネットサービス実施計画を立て、実施体制の整備を行いました。
 これらを踏まえ、新3か年経営計画では、重点方針として「新たな可能性を開く放送・サービスを創造」を掲げました。改正放送法とインターネット活用業務の実施基準にのっとり、インターネットを活用した新たなサービスを創造してまいります。また、スーパーハイビジョンについては、国のロードマップを踏まえ、2016年の試験放送開始に向け、設備整備やコンテンツ開発など、適切に対応してまいります。
 再度26ページに戻っていただき、最後の重点目標「4.改革・活力」についてです。ご説明しましたように、この3年間で、「経営14指標」による評価・管理手法を確立することができたと考えています。要員の見直しを計画どおり実施しました。取材・制作力を強化する持続可能な業務体制の構築に向けて、「全体最適」の改革に着手しました。あわせて、給与制度の改革にも着手し、人件費の抑制を図っています。
 平成24年10月から、受信料の値下げを実施しました。受信料の公平負担の徹底に向けては、営業改革を推進しながら、組織を挙げて受信料制度の理解促進に取り組む「プロジェクト810」活動を推進し、3年間で支払率を3ポイント向上させるという目標を達成しました。
 「コストに見合う成果」をあげているかを見る指標、「VFM(Value for Money)」は、26年度は1.82となり、3年間を通じて、1以上を達成しました。
 33ページから37ページには、重点目標「4.改革と活力」の達成状況の詳細なまとめを記しております。
 前の経営計画の達成状況の検証や環境変化などを踏まえて、新3か年経営計画では、過去最高となる支払率80%をめざして、「受信料の公平負担の徹底に向け、最大限努力」すること、そして、「創造と効率を追求する、最適な組織に改革」することを、経営に関する2つの重点方針として掲げて、取り組むこととしました。
 26ページの下の部分、「今後に向けて」に記しましたが、前の経営計画の3か年の達成状況の検証や環境分析などをふまえて、2020年を見据えた大きな方向を示す「NHKビジョン2015→2020」、および、これを実現するための新3か年経営計画を策定しました。新しい「5つの重点方針」の達成に向けて、しっかり取り組んでまいります。

 (佐藤委員)

 ただいまご説明いただいた平成24年から26年の3か年の総括は、成果もあがっているということで非常によいと思いますが、ひとつ気になったことがございます。前半のご説明のなかった四半期の業務報告のことです。先ほど、経営委員長のコメントにもあったように、NHK予算が国会で全会一致の承認が2年続けて得られなかったという結果や、附帯決議がついたということは非常に重たいことだと思います。そういうことが、業務報告にまったく触れられていないのはなぜでしょうか。

 (井上理事)

 業務報告そのものが、3か年の経営計画に掲げた目標の達成状況、あるいは、その内容を検証することを中心にしております。したがって、今回のこの報告の中では触れてはいません。

 (佐藤委員)

 受信料の議論や、公平・公正といったことをいうときに、非常に大事なのが国会の承認だと思います。それが参議院総務委員会では可否同数で委員長の決定により承認された状況というのは無視できない事実であると思います。そういうことがまったく触れられない報告書が出来ていることに違和感を覚えました。

 (井上理事)

 その辺の状況については、4月14日の経営委員会で報告させていただいております。

 (佐藤委員)

 報告が欲しいということではありません。これが27年1月1日から3月31日までの業務報告という位置づけですので、それであるならば、その間に起こった重要な案件については触れてあってもよいのではないかという意見です。

 (井上理事)

 今回の四半期業務報告には載せておりませんが、別途検討させていただきます。

 (佐藤委員)

 よろしくお願いいたします。

 

 (2) 視聴者対応報告(平成27年1月〜3月)(資料1)(資料2)

 (今井理事)
 放送法第27条に定める視聴者対応の状況について、平成27年1〜3月分をつぎのとおり取りまとめました。つきましては、放送法第39条第3項の規定に基づき、報告いたします。
 まず、この期間の視聴者の声、意見・要望、問い合わせの総数は、1月が32万6,036件、2月が31万949件、3月が37万7,003件です。
 では主な内容をご報告いたします。
 まず1月です。資料「視聴者対応報告(平成27年1月〜3月)」の2ページをご覧下さい。大河ドラマ「花燃ゆ」、1月4日の初回放送から第4回放送終了までの反響のまとめです。この間の反響は1,237件でした。ページ中ほど左側の棒グラフで示したとおり、大河ドラマ直近の4作と比較すると件数は最も少なくなっています。一方、その右の帯グラフからは、好評意見の割合が「八重の桜」に次いで高く、厳しい意見の割合は「八重の桜」の次に低いことがわかります。
 5ページをご覧ください。阪神・淡路大震災から20年という節目に、NHKでは被災地の今の姿や復興に立ち向かってきた人びとの思いを伝える番組を放送しました。5ページに一覧表があります。このうち1月17日の午前5時15分から総合テレビで3部に分けて「阪神・淡路大震災20年」を放送しました。その結果を5ページの円グラフにも示しております。「被災地に寄り添ったていねいな番組だった」「20年前の事を思い出し緩んでいる気持ちを引き締めた」などの好評意見が寄せられました。
 続いて2月の報告です。資料14ページをご覧下さい。
 「過激派組織IS・イスラミックステート」関連報道への反響をまとめました。過激派組織による日本人殺害事件について、NHKではニュースや番組で事件の推移を伝えるとともに、専門家の分析をまじえて多角的に伝えました。過激派組織のメンバーと見られる男が身代金を要求する映像がインターネットで公開された1月20日から2月末日までに、およそ9,000件の反響が視聴者から寄せられました。このうち、ニュースには5,400件を超える反響がありました。番組変更やニュースの枠拡大を行い、IS関連の情報を適宜放送したことなどに好評意見が寄せられました。一方、過激派組織が制作したとされる映像を放送することについては、「可能な限り穏やかな映像で番組を構成してほしい」「映像がISの宣伝となっている」など、映像への配慮を求める声も目立ちました。また、「映像にぼかしをかけることによりイスラム国の残酷さを隠している」「事実を伝えるべきだ」などの意見もありました。
 15ページではIS関連の番組への反響をまとめています。そのうちNHKスペシャル「追跡“イスラム国”」へは219件の反響がありました。
 次に3月です。資料の24ページをご覧下さい。
 連続テレビ小説「マッサン」への半年間の反響をまとめています。反響総数は、1万1,727件で、直近3作品「あまちゃん」「ごちそうさん」「花子とアン」と比べますと、二番目に多い反響件数でした。マッサンの妻のエリーを演じたシャーロット・ケイト・フォックスさんに励ましのメッセージが寄せられたほか、他の出演者の演技、脚本、音楽などにも好評意見が目立ちました。一方、厳しい意見には「ストーリー展開が遅く感じる」などの声が目立ったほか、時代考証や小道具などについて意見や指摘、問い合わせがありました。次の25ページ上の帯グラフが示すように、男女別の反響はほぼ半分ずつでした。また年代別では60代以上の割合が高くなっています。
 次に26ページをご覧ください。「東日本大震災から4年」に関連した番組への反響をまとめました。26ページでは「NHKスペシャル」の震災関連番組への反響を。次の27ページでは「そのほかの震災関連番組」への反響をまとめております。もっとも反響件数が多かったのは「震災から4年 “明日へ”コンサート」でした。2012年から毎年放送しているこの番組ですが、ことしも20代から70代以上まで幅広い年代から声が寄せられ、好評意見が全体の4割を超えました。
 続く28ページからは、「放送90年」にちなんだ番組への反響を取り上げています。3月21日の放送記念日の前後にテレビとラジオで特集番組を放送し、放送の未来を考えました。「放送90年ドラマ 紅白が生まれた日」は「紅白歌合戦」の誕生秘話をドラマ化した番組ですが、女性の30代と男性の60代以上を中心に「紅白を作る側の信念と情熱がしっかりと描かれていた」など好評意見が寄せられたほか、再放送要望も目立ちました。

 (上田委員)

 1月の報告で、大河ドラマ「花燃ゆ」は好評意見の割合が高く、厳しい意見の割合が低いということでした。質と視聴率は必ずしも比例しないとは思いますが、報道等でいわれている、視聴率が望ましい水準に来ていない、ということについてはどのように分析されていますでしょうか。

 (安齋理事)

 常に15%を超えて欲しいと思って制作しております。

 藩の中の仲間同志での話を越え、維新の話に進めば、もう少し、見ていただけるのではないかと期待しております。脚本などもてこ入れしながら、これから見ていただけるように改良したいと思っています。

 (上田委員)

 柱のひとつなので、ぜひとも頑張ってください。

 (中島委員)

 資料の2ページに大河ドラマの反響数などについて、非常に詳しくデータが出ていますが、年齢別構成比をみると、反響が「好評」「厳しい」などすべて含めてですが、50代以下のレスポンスが年々減っています。このあたりは非常に気になるところです。若い人たちに、より好きになってもらおうと努力していると思いますが、反響がこれだけ少ないのは、関心が少なくなっているということと思います。大河ドラマに限った反響かもしれませんが、このことについてどのようにお考えでしょうか。

 (板野専務理事)

 ご指摘のように、特に若年層を中心としたテレビ離れは、NHK・民放に限らずあります。特に、50代男性がNHKをなかなか見ていただけないという傾向がここのところあるのですが、それに対応した番組編成など、いろいろと現場でも知恵をだして対応しています。ただ、なかなか即効性のある対応策が講じられないということはありますが、できる限りのことは手を打っております。若者を中心としたテレビ離れに対しては、歯止めをかけたいと考えております。

 (中島委員)

 東京藝術大学での「視聴者のみなさまと語る会」の際に、若い参加者から、ラジオをつけたままにして、興味があるところだけじっと耳を傾けるという聞き方が、仕事などをしながらラジオを聞く上で非常に有効であるとの意見がありました。テレビはそういうわけにはいかないものなのでしょうか。50代以下は、仕事に相当追われている世代であり、そのあたりを考える必要があると思われます。

 (板野専務理事)

 そこはいろいろと考えております。男性50代は、第4四半期は、少し持ち直してきております。われわれの対応策の効果がでてきているのではないかと思っております。それよりもさらに若い年齢層については、まだまだ、足りませんので、今のご意見も参考にしていきたいと思います。

 (井伊委員)

 9ページの「誤記・誤読などへの指摘への対応」のところで、驚くような誤読があります。これは、コメントということなので、NHKのアナウンサーがこのような間違いをしているというわけではないですね。3月の報告ではローカルニュースで「江東区」が読めていない。NHKのアナウンサーは、ことばの手本だと思いますが、これはどなたの間違いなのでしょうか。

 (安齋理事)

 しっかり読めるように注意したいと思います。ただ、今どきの方たちがことばを知らないというのは、アナウンサーにも及んでいることはあります。

 (井伊委員)

 だからこそ、NHKのアナウンサーはお手本になるべきだと思います。

 (安齋理事)

 そのように教育してまいりたいと思います。

 (美馬委員)

 32ページの下「視聴者の声」分野別件数のグラフでは、緑色の棒グラフが「放送番組」、オレンジ色が「受信料」、黄色が「技術・受信相談」、赤色が「経営」についての声の棒グラフになっています。この中で、10月から3月の数値を見ていくと、2月3月で急激に声が増えています。この分析について、このあとの33ページでは、先ほどの緑色の棒グラフの示す、「放送番組」については、放送番組への反響ということである程度の分類が見てとれます。34ページには「5.受信料関係の意見・要望への対応」では、受信料への要望がどういうものであったかが件数と共に載っています。黄色の「技術・受信相談」は、「6. 技術・受信相談への対応」に載っています。ところが、赤色の棒グラフの「経営」についてはどこにも、まとめられてありません。2月3月で「経営」についての声が増えたということは、今回の経営委員会の前段でいろいろと報告がありましたが、国会でも問題になった複数の事項に関するものだと推測します。こういった声について、ここできちんと分類・分析し、執行部も、われわれ経営委員会も、「視聴者の声」に耳を傾けるという姿勢が必要だと思います。ここについての分類、分析等を別途、次回で結構ですので教えていただきたいと思います。

 (今井理事)

 さまざまな声がございまして、どういう分類ができるのかわかりませんが、ご意見は承りました。

 (美馬委員)

 ここで「7.経営」として取り上げない理由はなにかあるのでしょうか。それぞれの項目について、対応が書いてあるにもかかわらず、「経営」に対応する記載がないことは、分析が難しいとしても、項目としてないことが不自然に思われます。

 (長谷川委員)

 経営委員には、経営委員会に対する意見がきていますので、同様の状況が、視聴者対応報告にもあると思われます。分析とともに出していただけるとありがたいです。

 (今井理事)

 どういう分析になるかは、わかりませんが、今の資料の件を含めて調べておきます。

 

 (3) 平成26年度契約・収納活動結果(資料)

 (福井専務理事)

 平成26年度の契約・収納活動結果につきましてご報告します。
 1ページをご覧ください。当年度分の受信料収納額は、年間累計で6,441.2億円となり、前年度に対して154.8億円の増収でした。
 次に、前年度分受信料の回収額は、年間累計で前年度を2.6億円下回る55.4億円でした。また、前々年度以前分の受信料回収額も、年間累計で前年度を5.6億円下回る31.9億円でした。
 2ページです。まず契約総数の増加状況ですが、年間増加数は、52.6万件で前年度を5.7万件下回りましたが、目標の49万件を上回り、達成率は107.5%となりました。これで2年連続して契約総数増加が50万件を超えました。
 次に、衛星契約の増加状況ですが、年間累計で83.4万件と前年度に対して1.5万件増加しました。目標の68万件を上回り、達成率は122.7%となりました。衛星契約増加は3年連続して80万件を超え、衛星契約割合も26年度末で47.7%となりました。
 次に、3ページの未収数の削減状況です。年間累計の削減数は15.0万件と前年度を3.5万件下回りましたが、目標の13万件を上回り、達成率は114.7%となりました。これにより、26年度末の未収現在数は123.1万件となりました。
 また、口座・クレジット払等の増加状況ですが、年間累計の増加数は79.4万件と前年度を6.2万件下回りましたが、目標の68万件を11.4万件上回りました。26年度末における利用率は、89.1%と前年度末値に対して、0.8ポイント向上しました。
 続きまして、平成26年度末の営業関係指標の状況についてご報告します。
 まず、支払数・支払率・収納率の状況です。支払数増加の62万件の年間目標は、契約総数増加49万件と未収削減13万件を合わせたもので、年間の実績は、67.6万件と年間目標を達成しました。支払率については76%、収納率については97%となり、経営計画で掲げた指標を達成しました。
 また、営業改革の取り組み状況につきましては、「4つの営業改革」を着実に推進しました。法人委託先における要員確保が課題ですが、27年度についても営業改革を着実に進め、業績確保・経費抑制に取り組みます。
 次に契約総数増加、衛星増加、未収削減の状況です。先ほどご説明しましたとおり、全国値は目標数を上回っており、26年度も全ブロックで年間目標を達成しました。
 次に、受信料収入と営業経費についてです。受信料収入は予算に対し65億円増収の6,493億円、営業経費は、25年度と同水準の723億円となり、営業経費率は11.1%となる見込みです。
 受信料収入のブロック別の進捗についても、全ブロックにおいて実績が基準進捗率を上回っています。費用対効果についても全てのブロックにおいて、業績進捗の範囲内で、経費進捗が収まる形となる見込みです。
 以上、ご報告しましたように、26年度も全営業目標を達成し、3年連続して全営業目標を達成しました。法人委託の拡大や民事手続きの強化など営業改革を進めるとともに、前倒しの活動展開による業績確保や、仕事の質的向上に取り組んだ成果であります。一方で、全職員あげての「810活動」も営業業績の下支えとなったと考えています。
 新しい経営計画初年度の活動がスタートしていますが、27年度も着実に営業業績が進捗するよう、営業部門はもとより、全組織一体となった取り組みを展開してまいります。

 (石原委員)

 法人委託・地域スタッフの状況についてです。いつごろまでに法人委託に切り替えるか目標がありましたか。

 (福井専務理事)

 最終形はありませんが、新3か年計画では法人委託を拡大し、世帯数に占める割合で55%まで持っていく計画です。

 (石原委員)

 現在の法人委託率はいくつですか。

 (営業局)

 26年度末で法人委託の世帯数に占める割合は38%となります。これを3年後には55%まで伸ばしていきます。

 (石原委員)

 北海道のような面積が広く、人口が少ない地域では、法人委託が可能かどうかということは、どのように考えるのですか。

 (福井専務理事)

 この、公開競争入札というのは、基本的には都市部を中心に行っております。エリア型は、もう少し小規模な地方都市型で、地域分散型でエリア型ということを同時並行しております。各地域にあった、法人委託の形で拡大しています。

 (石原委員)

 地域スタッフはあまり業績があがっていない感じがしますね。だから、法人委託に切り替えているということではないのですか。

 (福井専務理事)

 地域スタッフの高齢化と、人の確保がなかなか出来ないこと、管理に手間がかかることがあり、営業改革の中では、法人に委託をして管理を含めてやってもらうということをしております。

 (石原委員)

 過疎化が進んでいる地域に地域スタッフを配置するのは効率が上がりにくいのです。そこで、対策として、地域対応の仕事をしている郵便局に頼むなどの方法があると思いますが、いかがですか。

 (福井専務理事)

 訪問によらない対策として、郵便局でのワンライティングや、ネットでの対応も行っています。

 (石原委員)

 支払率を80%にしていくのは、大変だと思います。同時に高い営業経費率を下げるためにコストを減らす必要があります。11.2%から11.1%と、0.1では微々たる話ですよ。もっと、下げていけないのでしょうか。

 (福井専務理事)

 営業改革や、民事手続きの未契約訴訟、26年度から大阪や北海道でもはじめました。また新たな契約手法の導入として、住民票除票を活用したり、いろいろな方策を講じています。その結果、この好業績を維持できているという現状です。

 (石原委員)

 結果は非常に立派なのですが、もっと効率的に、もっと好業績を上げられるようにしていただきたい。

 (福井専務理事)

 すでに取り組んでおり、引き続き努力していきます。

 (長谷川委員)

 初歩的なことで、全体の流れをどうつかんだらよいのか質問します。今も報告があったように、すべて目標を上回ってすばらしい実績だと思いますが、同時に、前年と比べると、進捗率は低くなっているという、衛星以外では、そういう傾向があるように思います。それは、やはり、一生懸命に営業努力を続けるにしたがって、頂点に近づくにつれて、なかなか伸びが難しいということなのでしょうか。

 (福井専務理事)

 そうではありません。25年度と26年度を比較すると、契約総数が減った形になっていますが、要因が年度ごとにあります。未収削減も減ったように思われますが、これは、母体がどんどん縮小しています。目標は13万件に対して15万件達成しておりますので、数は減っているように見えていますが、未収率自体がどんどん落ちていますので、中身的には問題ないと思います。

 (長谷川委員)

 2か年だけを比較すると、たまたまの事情があるということなのですね。どんどん努力を続けるにしたがって、支払率が100%に近づくにつれて、進むスピードが鈍っていくということが、すでにいろいろなところで現れているのかという気がしました。

 (福井専務理事)

 そこは、たぶん、これからの問題だと思います。

 (長谷川委員)

 わかりました。ありがとうございました。

 

 (4) 平成26年度決算の速報(資料)

 (福井専務理事)

 平成26年度決算の速報について、ご説明いたします。
 NHKの決算につきましては、今後、監査委員会と会計監査人の監査を受けて6月に確定するため、金額が変動する可能性がありますので、現時点では速報としてご説明いたします。
 それでは、「平成26年度決算の速報」をご覧ください。
 資料の上の囲みは決算のポイントです。その下の事業収支決算表とあわせてご覧ください。
 一般勘定の事業収入は6,871億円となり、受信料の増収や固定資産売却益の増等により、25年度に対して256億円の増収となりました。
 このうち、受信料につきましては、148億円の増収となり、過去最高となる6,493億円を確保しました。一方の事業支出は6,475億円となり、国内放送や国際放送の充実等により、43億円の増となりました。以上により、事業収支差金は396億円となり、このうち、予算で予定していた財政安定のための繰越金への繰入額の10億円を除く386億円を建設積立資産に繰り入れる予定です。
 その下は、受信料の状況です。左側の表にある受信契約件数につきましては、先ほど26年度の「契約・収納活動結果」でご説明しましたので、省略します。
 右側の棒グラフは、受信料の決算額の推移です。24年10月に値下げを実施して以降、減収が続きましたが、26年度は値下げの影響を乗り越えて増収に転じ、過去最高となる6,493億円を確保することができました。
 一番下の比較貸借対照表と比較損益計算書は、一般勘定と番組アーカイブ業務勘定、受託業務等勘定の3つを合わせた、協会全体の状況です。
 左側の比較貸借対照表につきましては、26年度末の資産総額は9,900億円となり、現金預金・有価証券の増等により前年度末に対して630億円の増となりました。また、自己資本比率は66.6%となり、引き続き高い水準で、健全な財務状況を維持しています。
 次に、右側の比較損益計算書につきましては、26年度の経常事業収入は6,748億円で、受信料の増収などで178億円の増収となりました。当期事業収支差金は398億円となり、214億円の増となりました。

 (井伊委員)

 初歩的な質問です。資料 決算の速報の「受信料の状況」の表に「支払率」と「収納率」がありますが、その違いはなんでしょうか。

 (福井専務理事)

 「支払率」は、受信料を支払うべき対象に対して、いま、現実に支払いを行っていただいている率で、76%です。「収納率」は、いま契約がある世帯等に対して、実際に受信料を払っていただいて収納した率で97%です。残りの3%が「未収」にあたります。「支払率」の対象は「契約対象数」であり、契約のうち、NHKにお支払い頂いている率が「収納率」です。

 (井伊委員)

 その支払率を80%にするということですね。契約をやめる人もいると思うのですが。

 (福井専務理事)

 引っ越しにより新規で締結したり、年間200万件ほどあります。

 (井伊委員)

 引っ越しすると、一度契約をやめて再度契約するのですか。

 (福井専務理事)

 ケースが複数あります。ひとつは、連絡なく引っ越しされて、引っ越し先で新規契約なさるケースと、もうひとつは、引っ越す際にNHKに連絡をいただき、移動処理するケースなど、いろいろなケースがございます。基本的には、連絡をいただいたり、インターネットで、住所変更の手続きをしていただいて、場所がかわるということです。中には、居所不明で契約がなくなり、転居先であらためて新規契約となるケースもあります。

 

 (5) テレビジョン中継放送局およびラジオ中継放送局の開局について(資料)

 (6) 地方放送番組審議会委員の委嘱について(資料1)(資料2)

 (浜田委員長)
 報告事項(5)(6)については、特段の質問等がなければ、資料配付のみで報告に代えさせていただきたいと思います。

 

 

5 その他事項

 (1) 「NHK経営計画2015−2017年度」3か年工程表について

 (井上理事)
 「NHK経営計画2015−2017年度」の工程表には、新3か年経営計画の達成に向け、どのような最終成果をめざして、何を、いつまでに実施するか、を記しています。新3か年計画の議決後、「5つの重点方針」に盛り込んだ「重点事項」「具体施策」について、本部部局・放送局が連携して、詳細な工程表を作成しました。これを全役職員で共有をして、取り組みを進めています。それぞれの部局や放送局は、この詳細な工程表に基づいて、業務の進捗を管理し、PDCAを回していきます。
 重点方針1.「判断のよりどころとなる正確な報道、豊かで多彩なコンテンツを充実」です。
 重点事項①は、大規模災害に備えた防災・減災報道の充実・強化に関するものです。いざという時に的確に期待される役割を果たせるように、動員計画や応援体制の整備、災害対策訓練、そして、整備をした設備・機材の平時からの活用など、運用・実施体制の強化に重点を置いて取り組みます。
 重点事項②③は、報道・コンテンツの強化です。ビッグデータを活用して課題を掘り下げる手法の番組制作に取り組むこと、そして、国際展開を視野に入れて複数年かけて制作する大型番組や課題となっている50代以下の層などに訴求する番組開発などに取り組むことを記しています。
 重点事項④。放送局は、「安全・安心の拠点」「地域活性化への貢献」という役割を果たします。そのため、地域の課題を地域や全国に発信し、地域の魅力を全国に、そして、世界に発信します。
 NHKの「地域社会への貢献」を測るために、現在検討中の、新たに設ける「地域指標」の調査を活用して、本部と地域というNHK全体で地域サービスの充実を図ります。
 続いて、重点方針2.「日本を世界に、積極的に発信」です。
 重点事項①は、「見たくなる国際放送」をめざして、北米・アジアを重点地域に位置づけ、英語による国際放送を充実・強化する取り組みです。今年度は、大型ニュース番組「NEWSROOM TOKYO」や討論番組「GLOBAL AGENDA」を新設しました。このほか、魅力的な番組で、日本の文化、産業、科学技術などを多彩に発信します。VODサービスの開始、アプリの機能拡張など、国際放送のインターネット発信を強化し、アクセスを解析してサービスの改善を図ります。そして、発信強化の手ごたえを測りながら進めていくため、今年度から、重点地域での定量的・定性的調査を実施し、PDCAサイクルを回していきます。
 次に、重点方針3.「新たな可能性を開く放送・サービスを創造」です。
 重点事項①は、インターネットサービスの強化に関わる取り組みです。今月施行された改正放送法に対応した「インターネット実施基準」にのっとり、年度ごとに「実施計画」策定して、インターネットの充実・強化に取り組みます。
  “放送の同時再送信”これは、テレビ放送を同時配信することですが、これについては、今年度から、準備と課題整理を進め、試験的提供の実験と検証を重ねて、総括と今後の方向性の検討につなげていく考えです。
 重点事項②では、放送だけでなくインターネットを通じたNHKコンテンツへの接触を把握する新たな評価手法“トータルリーチ”を開発して、今年度からサービスの向上に活用します。
 重点事項③。スーパーハイビジョンは、国のロードマップを踏まえて、来年2016年の試験放送開始に向けた設備や体制の準備を進めます。4K・8Kのコンテンツは現行の2Kで放送することを基本として効率的に制作し、ノウハウの蓄積を進めます。8Kの利活用を促進するため、内外の研究機関との連携も、今年度から進めていきます。
 続いて、重点方針4.「受信料の公平負担の徹底に向け、最大限努力」です。
 重点事項①は、営業改革を一層推進し、2017年度末に「支払率80%」、「衛星契約割合50%」という過去最高の目標達成をめざす取り組みです。支払率が低い大都市圏対策を強化します。営業拠点の再編など、営業改革に着実に取り組み、「営業経費率」は2017年度に過去最低の10.6%をめざします。「プロジェクト810」を継承する「ターゲット80」活動で、公共放送の理解促進に取り組みます。放送と通信の融合時代にふさわしい受信料制度のあり方を主体的に研究します。“放送の同時再送信”の実験や有識者の意見などを踏まえつつ、総合的に研究を進めます。
 重点方針5.「創造と効率を追求する、最適な組織に改革」です。
 重点事項①では、コンテンツ制作力を強化するため、NHKグループ全体の業務体制の改革を推進します。
限られた経営資源の中で、取材・制作力の強化などに対応するため、本部・放送局を一貫した業務の見直しと経営資源の再配置を行う「全体最適」の業務改革を2017年度に向けて着実に推進します。あわせて、NHKグループ一体での業務の抜本的な見直しを実施します。「全体最適」の改革を「深化」させます。
 重点事項③では、女性の積極登用を推進し、2017年度に女性管理職割合8%台をめざします。男性の育児参加促進のための環境整備も実施するなど、男性・女性を問わず、ワーク・ライフ・バランスと多様性を尊重する働き方と組織への改革を進めます。
 重点事項⑦、新放送センターについては、計画の具体化と建設のための資金の計画的な積み立てを実施します。
 新3か年経営計画の議決の際の「経営委員長見解」も十分に踏まえ、すべての部局・放送局が、工程表をもとに進捗を管理して、PDCAを回し、経営計画の達成に向けて全力で取り組みを推進してまいります。
 取り組みの状況については、四半期ごとに報告します。

 (美馬委員)

 重点方針2.「日本を世界に、積極的に発信」の中の①の「重点地域でTV・デジタルサービスの定量的・定性的調査の実施」と、「番組の評価手法の開発」についてです。これは、国際放送だけの問題ではなく、国内放送については、この手法は必要だと思います。例えば、「3.新たな可能性を開く放送・サービスを創造」の“トータルリーチ”については、井上理事が以前から検討されていらっしゃって、今回のアピールポイントのひとつだと思いますが、この“トータルリーチ”も、よりよい番組にしていくため、接触率だけではなく、どういう番組にしていくのか、どのように次の番組作りに生かすかということは、国内放送・国際放送ともに必要だと思います。

 (井上理事)

 それぞれ調査は違いますが、狙いは一緒です。国際放送に相当投資しますので、それに見合う効果が出ているか、あわせて当然番組の質の向上にも役立ててまいります。国内放送についても、これはこれまでの3か年計画の中で視聴率とかリーチだけでなくて、質の評価もこういった14指標や放送の10指標で実施してまいりました。これは番組の改善や編成に十分役立ててきたつもりであります。これからも続けてまいります。

 (美馬委員)

 ぜひよろしくお願いいたします。

 

 以上で付議事項を終了した。

 

 (籾井会長)

 先ほど、私に対する厳重注意と経営委員長コメントがありました。その中で私の言動とありましたが、具体的にはどういうことをおっしゃっているのでしょうか。

 (浜田委員長)

 具体的には、部門会での話やハイヤー問題での話です。

 (籾井会長)

 部門会については、3か年計画の説明をするために行きましたが、昨年の問題を出されたため、約束が違うということであのような形でスタートしたわけです。部門会の問題については、問題になるとは思っていません。あの時、民主党への批判もありました。ハイヤー問題については、監査委員報告を経営委員会は「了」とされています。ですから、ここであらためて私が厳重注意を受けるいわれはないと思います。

 (浜田委員長)

 それは、ああいう事態に至ったことの結果責任です。

 (籾井会長)

 ああいう事態に至った、とはどういうことですか。

 (浜田委員長)

 テレビで、一日中、報道されたわけです。

 (籾井会長)

 しかし、あれはNHKを傷つけたとは思っていません。

 (浜田委員長)

 いろいろな判断があると思います。

 (籾井会長)

 ハイヤー問題については、経営委員会が私に厳重注意とは、納得できませんね。これは、監査委員の報告で、委員会が「了」とされていますから、われわれの中では終っているはずですよ。

 (浜田委員長)

 それは、もう全然違います。

 (籾井会長)

 では、「了」とはなんですか。

 (浜田委員長)

 監査委員会の報告を了解したわけです。

 (籾井会長)

 どこに私に責任があると書いてありますか。

 (浜田委員長)

 では、監査委員会報告書を読み上げます。「さらに会長も、私用目的で協会が手配したハイヤーを利用する場合には自身の支払いが終了していないことについて、適宜、注意喚起し、必要に応じ適切な指示を出すべきであったと思われる。」

 (籾井会長)

 それは、私も国会でも言っていますよ。しかし、会長がハイヤーの請求書が来たかどうかなど、民間会社では確認はしないと思います。

 (浜田委員長)

 NHKは民間ではなく、高い公金意識が求められる特殊法人であるので大きな違いがあるわけです。

 (森下委員)

 ちょっと問題があると思います。

 (籾井会長)

 ハイヤーの問題は、なにが問題なのですか。

 (森下委員)

 結局は、私用であれば私用とはっきりとやっておかなければいけない。

 (籾井会長)

 国会でも、経営委員会でも、何度も申し上げましたが、私は12月26日に、これは私用だからハイヤーを使うと言っているわけです。

 (森下委員)

 そしたら、その支払いの時に確認しないといけないですよね。

 (籾井会長)

 それは請求がくると思っていましたから。それについては、私はもう少し気をつかえばよかったと国会でも申し上げているのです。

 (森下委員)

 会長としては、会長の立場で、結果責任をとらないわけにはいかないです。

 (浜田委員長)

 会長に対する厳重注意は経営委員会の総意です。これ以上は、議論はいたしません。

 (籾井会長)

 わかりました。

 

<専務理事、理事退室>

 

○ 平成26年度役員目標年間総括ヒアリング
 塚田専務理事、吉国専務理事、浜田技師長に対して、平成26年度役員目標年間総括ヒアリングを実施した。

 

 

 平成27年5月12日    

浜 田 健一郎

 

上 田 良 一