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いしかわGOODニュース

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中本 恵子
中本 恵子
10月12日(火)放送分
テーマ「開かれた寺を目指して」
10月12日(火)放送 開かれた寺を目指して
今回のGOODニュースはこちらです。「開かれた寺を目指して」。
「真宗王国」といわれる石川県には、現在浄土真宗を中心に1400を超える寺があります。しかし高齢化や過疎化によって寺と門徒の結びつきが弱まり経営が立ち行かなくなる寺も出てきています。そうした中、寺の存在意義をいかに示していくのか、僧侶たちの新たな取り組みを取材しました。

イメージ 輪島市門前。浄土真宗・専徳寺です。

イメージ 3年前の能登半島地震で、柱が傾くなど大きな被害を受け、今も本堂は立ち入り禁止になっています。

イメージ 専徳寺 副住職 吉岡聡さん

『ゴーン・・・』
副住職の吉岡聡さんです。
もともと吉岡さんは、旅行代理店などを経営していました。

イメージ しかし能登半島地震から一年後。住職だった父親が病に倒れたため、仕事を辞めて跡を継ぎました。
いざ寺の業務を始めてみると、仏教がかつてのような求心力を失いつつあることに衝撃を受けたといいます。

イメージ 『やっぱりうちの門徒さんでも、若い世代が外へ出て行かれてる、そういう中でどうしてもお寺から離れていく、このままでは仏教自体、お寺自体の存続が危ないなと。』

イメージ 地元に残るのは、高齢者ばかり。
寺に足を運ぶ人も少なくなる中、どうすれば存在意義を示せるのか。
今年1月。吉岡さんは仲間たちに呼びかけ、「僧侶ネット」を立ち上げました。

イメージ 現在、宗派を超えて15人の僧侶が登録。
ネットを通じて、門徒以外でも葬式や法要などを依頼できます。
これまであいまいだとされてきたお布施の額。その目安となる金額も明示しました。

イメージ 『登録されている僧侶さんの一応平均額。というものを、あくまでも目安ですけどね、それをお布施の目安ということで、このページを設けて出させていただいております。』

イメージ さらに「僧侶ネット」では、肉親と離れて暮らす人たちを対象にしたこれまでにないサービスも始めました。
『はーい。こんにちは・・・また来ました。ご苦労様です。』

イメージ 吉村 酉さん・美代子さんご夫妻

この日、吉岡さんが訪れたこちらのお宅。
吉村酉さん、そして美代子さんご夫妻です。
『ほんと高齢者ばっかりや。どこ行っても高齢者ばっかりや。さみしーなってくるわ。』

イメージ 『でもこうやっておれるだけでね。また来るわいね。』

イメージ 実はこれ、僧侶ネットで受け付けている「安否確認サービス」なんです。 『はい、いきまーす。』
離れて暮らす肉親が元気で暮らしているかどうかを確認し、写真を撮影。
撮影した写真は、近況を伝える文章とあわせて、依頼者にメールで送信します。
料金は、2回で4500円です。

イメージ 吉村 和正さん

このサービスを申し込んだ、金沢市の吉村和正さんです。
『お寺関係の方ってことで、安心できる部分があるもんで、お願いしたんです。』
『私、金沢の方で自営やっているもんですから、そんなしょっちゅう帰れるもんでもありませんし、何かあった時にはすぐ行けないですから、こういう写真を見ると安心ですね。』

イメージ 『僧侶自身も新たな取り組みとしてね、こういうこともできるんだよと示すことによって、寺の方へ目を向けていただくことは必要かなと思います。』

イメージ 敷地を一般に開放することで、地域に不可欠な存在になることを目指す寺もあります。
小松市にある浄土真宗・本光寺。

イメージ 本光寺住職 多田 眞さん

住職の多田眞さんは、11年前、大きな決断をしました。

イメージ 「それまで寺と地域を隔てていた塀を、全て取り払ったのです。

イメージ 『お寺に塀はほんとに必要なのか。まあ素朴な疑問なんですよ。で、刑務所じゃあるまいし、坊主の頭の毛と、お寺には塀はいらないもんだと分かりました。無くしてみてね、本当にすきっとしました。バリアがないですからね、もうさらけ出しているわけですから。』

イメージ 塀を無くした後に、境内で始めたのが、4月から10月まで、月に一度の朝市です。
地元でとれた花や野菜、加工食品から雑貨類まで。誰でも無料で出店できます。

イメージ 『ありがとうございました!』
品揃えの豊富さと安さが評判となり、今では一日におよそ1000人が訪れる地域の社交場となっています。

イメージ 『皆さんとのふれあいですごくいいですよ。健康的で。』

イメージ 『ここに来るとなんか心が落ち着く感じで、とってもいい感じです。』

イメージ この日の早朝。まだ5時すぎにも関わらず、寺の事務所は人で一杯でした。
皆さんのお目当ては・・・

イメージ 朝市の名物「おかゆ」です。
地元でとれた雑穀を、中宮温泉の源泉で煮込んだもので、毎回無料でふるまわれます。

イメージ 『何回も来てます。やはり楽しみにしています。』

イメージ 『中宮のお湯でね、いただくおかゆですからね、美味しいですよ。長生きできますよ。』

イメージ 寺が地域の社交場となったことで、周辺の商店街も活気づいています。
この商店は、普段は午前9時開店ですが、朝市の日は、午前5時半から店を開けます。

イメージ 商店 店主

『ひとつの街の活性化につながれば、ということで、少しでもにぎわいが増えれば、それはそれでまぁ、いいんじゃないかな。』

イメージ 寺の境内を開放し、朝市などさまざまなイベントに活用してもらうことで、住民同士の交流が活発になったといいます。

イメージ 本光寺住職 多田 眞さん

『僕はね、お寺というところは公共施設やと思っておりますね。そういうお寺にいる者が私物化するのではなくて、こう開放して、公共施設をみんなが、こう親しみを持ってね、利用してもらうと。そうありたいなと思っています。』


僧侶ネットを立ち上げた輪島の専徳寺ではVTRで紹介した他に、門徒の家系図を作成するサービスも行っています。また朝市を開いている小松の本光寺では全国に先駆けて僧侶の給与制を導入し、一般の会社と同様にお布施などは事務員が処理することで会計を透明化するという取り組みも行っています。僧侶ネットについては一般からの問い合わせが相次いでいますし、金沢などでも寺を開放して展覧会やコンサートに利用してもらうという取り組みも始まっています。こうした新しい取り組みがどこまで広がっていくのか今後も注目したいと思います。「いしかわGOODニュース」でした。
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