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いしかわGOODニュース

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1月26日(火)放送分
テーマ「あなたの人生“聞き書き”します」

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今回のテーマは「あなたの人生“聞き書き”します」です。
“聞き書き”は、高齢者など一般の人々を対象に行われています。
それぞれの人生について語ってもらい、最終的には一冊の本にまとめてプレゼントするというボランティア活動です。2000年には「日本聞き書き学会」も発足。聞き書きに取り組む人たちのサークルが各地に誕生するなど全国的に広がっています。県内で行われている“聞き書き”の活動を取材しました。
 

イメージ ある女性の人生を、聞き書きでつづった一冊の本です。
タイトルは、「なんもかんも忘れてしもうた」。

イメージ 長沼 つき江さん

語り手は、去年94歳で亡くなった長沼つき江さん。

イメージ 仕事や子育てなどの思い出話を記録し、文章に書き起こしました。

テープの声:長沼 つき江さん

『畑ばっかり。畑ばっかり丸一日や。(Q:へー、畑で何作っとった?)何作ったか、忘れてしまった。(ふーん、そうなんや。)』

イメージ 長男の長沼 尊視さん

つき江さんの長男、尊視(たかみ)さんです。

イメージ つき江さんは、太平洋戦争で夫と死別。
畑仕事をしながら、尊視さんを女手一つで育てました。

イメージ 尊視さんは今、つき江さんの言葉を読み返しながら亡き母とのことを思い返しています。

イメージ 長沼 尊視さん

「この題名もねこれ本当に良く亡くなる1年ほどを表しておりますね。」

イメージ 長沼 美津子さん

『うちのおばあちゃん、「何もかも忘れてしもうて」って、よう言うておいでた。
本当に、「あー疲れた」とかね、そんなんあまり聞いたことないです。だから私も負けたらいかんなって思っとったけど。』

イメージ 長沼 尊視さん

「長い年月の間に、この母親の面影が、だんだん薄れていくんですけど、これ見ますと本当にその時、その時の情景が思い浮かびましてね、それでまた想いも伝わってきますし、いや本当に大事に宝物として、これからも持っていきたいなと思っております。」

イメージ 榊原 千秋さん

金沢大学医薬保健研究域の榊原千秋さんです。
今回、つき江さんに4回に渡る聞き書きを行い、一冊の本にまとめました。

イメージ 榊原 千秋さん

「お子さん一人で育てられるの大変じゃなかったですか?って聞くと、そんなことは忘れてしもうたって。つらい思い出というのは割にみんな忘れてしまうんだな、それでね、折り合いをつけて、それで人生いいんだなって、反対につき江さんから教えてもらったっていうか。」

イメージ 榊原さんは去年、金沢と小松に聞き書きサークルを設立。高齢者を中心として30人余りを対象に聞き書きを行いました。
聞き書きの活動は、闘病生活を送る人の心のケアにも生かされはじめています。

イメージ こちらは、小松にある聞き書きサークルです。
看護師や介護士、そして主婦など、現在10人が聞き手として活動しています。
この日は、月に一度の会合です。

イメージ 関本 一美さん

聞き手だけでなく、語り手の女性も参加していました。
語り手の一人、関本一美さん。

イメージ 友人の清水 まゆ美さん

聞き手は、友人の清水まゆ美さんです。

イメージ 関本さんは、小学校などで英語の講師をしていましたが、4年前にガンと診断され、今も闘病生活を送っています。
清水さん:「病気に対して我慢強い人だから、痛いとか辛いとかを家族にも言ってなかった。で、初めて聞いている時に、つらいって言葉が出てきたくらいなんですよ。」
関本さん:「でも昨日はちょっと痛かった。自分でもう痛み止めの座薬持ってきたので。」

イメージ 「じゃあちょっと、今からテープ入れますね。はい、動いてます。大丈夫です。では改めて、あなたを取り巻く家族の方で、この人のことを話しておきたいっていうような方はいらっしゃいますか?」

イメージ 関本さんが、清水さんと聞き書きを始めたのは3ヶ月前のことです。
二人は、10年来の友人です。

イメージ つらい治療にも決してくじけない関本さんに、清水さんは聞き書きを依頼。二人の共同作業が始まりました。

イメージ 聞き書きを記録したテープのほとんどは、闘病生活に関するものです。
『(清水さんの声)一番最初に自分の体に異変がおきて、あ、病院に行かなくちゃという、そのあたりのことを思い出してもらえますか。』
『(関本さんの声)8月のお盆位から、毎朝6時半に決まってお腹が痛くなってきたのです。レントゲンを撮ったら、胃の形を見て、正常な胃の形ではない。もうこれでガンだなって分かったのです。』

イメージ 医師の診察を受けた関本さんは、進行性の胃がんと診断されます。
直ちに入院し、抗がん剤治療、そして手術を受けることにしましたが、闘病生活は想像以上に過酷でした。
『(関本さんの声)個室だったので、その時だけは叫んでいましたよ。痛いって。
ドレインといって、液が出るのをつけてるんですけど、だから寝がえりができないんですよ。寝返りできない苦しさ。最低の状態だと思った。』

イメージ これまで二度の入退院を繰り返した関本さん。体重は38kgまで激減し、今も抗がん剤の治療を続けています。

イメージ これまでに二人で行った聞き書きは、あわせて4回。テーマは、闘病生活だけでなく、好きな本や、海外旅行の思い出にまで広がっています。

イメージ 清水さん

「一美さんからいつも感動をもらってます。だからこの改めて、今彼女が病気と闘っているっていうことがあるので、私がそういう意味では、命の大切さっていうものを改めて教えていただけたっていうのが私の心の中の変化です。」

イメージ 関本さん

「家族とか近親者でなく、友達なんだなっていう。それを含めて全部含めて、大きな懐があって聞いててくれてるというところがいいなと思いますね。ポロッと出ますね。あら!みたいな。何でこんなこと言ってるの?みたいなことまで言ってしまったりしてますね。」

イメージ 語り手と聞き手の心をつなぐ「聞き書き」。対話を通じて、新たな絆が生まれています。

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関本さん自身がこの聞き書きに癒され、とても元気づけられているそう。じっくり自分の話をきいてくれるということだけでなく一冊の本を作るという目標に一緒に取り組む、そのことがまさに“今共に生きることである”とおっしゃっていました。
全国的に見て患者さんの心のケアとして聞き書きを取り入れているホスピスがあったり、医療分野で広がりを見せているんですが、その聞き手として学ぶことについても金沢大学では注目しています。看護などを専攻している学生さんが患者さんとのコミュニケーション力を高めたり人間というものを学ぶのにとてもいいということで今後授業に取り入れていきたいということでした。「いしかわGOODニュース」でした。
 



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〒920−8644 NHK金沢放送局 『いしかわGOODニュース』 係
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