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巨大観音像で何が!?
(記者)松葉翼
2023年03月24日 (金)

北陸3県の記者やディレクターが気になるニュースを追うコーナー
「気になる!」が毎週土曜日朝7時半すぎに始まります!
まずは第1回目、
今回取り上げるのは来年春に新幹線が通る石川県加賀市にある巨大な観音像です。
高さ73メートルのこの観音像で、
飛行機の安全のために設置が義務づけられた照明灯が
点灯しない状態になっていて地元で問題になっています。
(「気になる!」取材班 松葉 翼)
巨大な観音像を目指して
来年春に北陸新幹線が通る予定の加賀温泉駅。
駅前から近くの山の上にそびえる巨大な観音像が見えます。
問題が明らかになったのは、3月中旬、
飛行機の安全のために高い建物に設置しなければならない照明灯が
点灯しない状態になっていると地元の議会で取り上げられました。
何が起きているのか、現場に向かいました。
観音像に向かう道のり
木は倒れたままで、あたりにはゴミが散らばっています。
駅から歩いて10分、目の前に広がっていたのは…
かつて観音像とともに整備されたホテル
10年以上前には営業をやめたとみられています。
イスや机などが残されたままとなっている建物は
ガラスも割れていて廃墟化していました。
航空法に違反!? 問題の照明灯は
そこを抜けると観音像が目の前に…。
高さ73メートル
下から見上げると迫力があります。
肩や胸のあたりに
今回問題となった照明灯が9つ見えました。
航空機の安全な運航を監督する国土交通省大阪航空局は
照明灯がついておらず航空法違反にあたるとみていますが、
いつから点灯していないのか把握出来ていないといいます。
また周辺の土地や建物の売買が繰り返されているため
大阪航空局としては照明灯の法的な責任者が分からず、
是正を求めることもできていないとしています。
一方、観音像や周辺の土地を去年2月に取得していた京都の不動産会社は
「取得した当時は航空障害灯はついていた」と話し、
早急に対応すると答えています。
バブル経済のさなかに建造
観音像が建てられたのはバブル経済さなかの1987年。
周辺には温泉やホテルなども整備され、
一時期はレジャーに訪れる人たちでにぎわいを見せました。
それから36年、
施設が荒れ果てる一方、加賀市ではこの一帯を再開発する計画をたてています。
撤去するにも多額の費用がかかる観音像や周辺の施設をどうしていくか、
今後の動きが注目されます。