2010年10月10日放送
毎年10%前後の驚異的なGDP成長を続ける中国。その中心地・上海は、世界各国の企業から注目を集める、アジア最大級の経済都市です。前回に引き続き、上海で働く日本の若者たちを紹介する後編。今回のテーマは、「起業」です。
ビジネスチャンスあふれるホットな街で、「上海ドリーム」をつかもうと奮闘する若者たちの姿をお届けします。

上海の会社に3年半勤めた寺西真紀さん。
この秋30歳になったのをきっかけに、建材コーディネートの会社を立ち上げることを決意しました。
寺西さんの新しい事務所は、上海の中心部から程近い、およそ150平方メートルのマンション。
家賃は月30万円と高額!
そこで寺西さんは、同じ立場の日本人4人で部屋をシェアして使うことにしました。
これなら月8万円の負担で済みます。
独立する際の手続きで寺西さんが驚いたのは、会社の資本金。
寺西さんのケースでは、会社設立の名義が日本人の場合、資本金は1千万円以上が条件。
しかし、中国国籍をもつ人が名義人となれば、150万円からで会社を設立することができるのです。
寺西さんに名義を貸してくれたのは、留学時代に知りたった友人の林(りん)さん。
「『名義を貸してくれない?』って言ったら、(林さんが)『ありがとう』って言ってくれた。(中国では名義を貸し借りして)、だまされるってことがすごく多いんですよね。名義を貸してもらっても、知らないうちに名義や株などが書き換えられていたということもあったり・・・。林さんはそれを承知の上で、『(私のことを)信じてくれてありがとう』って」(寺西さん)
『起業家精神』が大切!
「中国では、たとえ自分で会社をおこさなくても、そこで任された仕事をやっている以上は、『起業家精神』をもつことが大切」(徐さん)
こんなトラブルにも要注意
●突然、法律や制度が変わって営業ができなくなった
ルールがよく変わる中国。アンテナをしっかり張りましょう!
●品物は渡したけど、代金の回収ができず倒産
信頼できる相手かどうか、きちんと見極めることが大切です!
上海で注目を集めている若き経営者・堀雄一朗さん。
堀さんの会社は、主に客から注文を受けて製品を作るオーダーメイドのスタイルの家具メーカーです。
作り出す家具の特徴は、高いデザイン性と質の高さを重視したその完成度。
6年前、わずか数名でスタートした会社ですが、今では従業員数は160人。業績も年々増え続けています。
商社の駐在員として堀さんが上海にやってきたには11年前。
当時の上海は、堀さんの予想を大きく上回る進化を見せはじめていました。
上海に来て3年目、東京への辞令を受けた堀さんは、会社を辞め、上海で会社を設立しました。
上海のメリットを生かした家具作りを行おうと考えた堀さん。
建設ラッシュにわく上海には、インテリアに関わる人材が世界中から集まります。
フランスやイタリア、日本の優秀な職人やデザイナーに声をかけ、仕事をしようともちかけました。
さらに、セールスに関しても、上海の地の利を生かす作戦にでます。
上海にはホテルやファッション関連の企業など、多くの顧客が世界中から集まってきます。
堀さんはできるだけ多くの人たちと会い、自分達の家具の魅力を訴えました。
次第に、堀さんの家具は上海だけでなく世界中から注文が入るようになります。
今では年11億円を越えるまでに成長しました。