NHK 解説委員室

解説スタジアム

さまざまな専門分野を持つ解説委員同士が時のテーマを多角的に徹底討論。自らの知識と取材経験を生かして意見を戦わせます。

今回のテーマ

「平成が終わるまでに考えておきたいこと "災害の30年" 
私たちは何を学んだか」

総合
2月11日(月・祝) 午前11時00分~11時54分
出演
司会:西川吉郎解説委員長、岩渕梢
飯野 奈津子・伊藤 雅之・清永 聡・関口 博之・竹内 哲哉・土屋 敏之・中村 幸司・松本 浩司・水野 倫之 各解説委員

 「平成」という時代を振り返れば、「災害の多い30年」だったと感じる方は多いのではないでしょうか?雲仙普賢岳の噴火(H2)、阪神・淡路大震災(H7)、東日本大震災(H23)、記憶に新しい西日本豪雨(H30)など、枚挙にいとまはありません。
 この未曾有の災害に晒され続けてきた中、日本の災害対策の考え方は大きく変わりました。阪神・淡路大震災後に「被災者生活再建支援法」ができ、個人への税金投入の道が開かれます。東日本大震災以降は民間企業の復旧に1件最大10億円が「支給」されるようになりました。災害のコストを国民みんなで負担するという新たな理念です。復興や防災に効果が上がった一方で、南海トラフ地震や首都直下地震など次の巨大地震が起きれば破綻することが懸念されています。
 一方、発生から8年が経とうという東日本大震災では、インフラの復旧・復興は進みましたが、地域経済の復興は道半ばです。特に福島の原発周辺の自治体は「復興」にはほど遠いのが現状です。原発廃炉への道筋も前途は多難で、事故が突きつけた原子力エネルギーのあり方についても明確な方針には至っていません。
 来るべき次の時代、私たちはこれまで以上の激甚災害にさらされるかもしれません。災害リスク情報をどう生かすのか、災害に強いコミュニティづくりはどうあるべきか…社会のあり方についての様々な議論が繰り返されています。「平成」も残すところ3ケ月を切った今回の「解説スタジアム」では、この時代が経験した災害に改めて正面から向き合い、克服した問題と残された課題の議論を通じて、「災害の30年」に私たちは何を学んだのかを見つめます。

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