ここに注目! 「レバ刺し 提供自粛を」2011年07月07日 (木)

合瀬 宏毅  解説委員

生肉の安全性について議論していた厚生労働省の審議会は昨日、牛のレバーを生で食べることについて、当面自粛してもらうことを決め、国はきのう夜都道府県へ通知を出しました。合瀬宏毅(おおせひろき)解説委員です。

Q.もともとユッケを議論していたのではないですか?

そうなんです。厚生労働省の審議会はもともと焼肉チェーンで起こった集団食中毒事件をきっかけに、生肉の安全基準を議論していました。
ところが生肉の安全性を審議する中で、委員からレバーの方がより危険だという声が高まってきた。
例えば厚生労働省がまとめた統計によると、平成10年から22年までの間に、ユッケなど生肉が原因で食中毒になったのは27件だったのに比べ、レバーだと116件に上っています。

c110707_1.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

Q.レバーの方が食中毒が多いのですか?

そうです。さらに生肉だと表面を焼けば、ある程度のリスクは減らせますが、レバーは内部にまで食中毒を起こす病原菌カンピロバクターが入り込み、完全に取り除くことが出来ないことが最近分かりました。
カンピロバクターは、下痢やおう吐、発熱を引き起こすだけでなく、感染した数週間後に、手足や顔面の神経麻痺、呼吸困難などを引き起こす「ギラン・バレー症候群」を発症する可能性があることも指摘されている。
厚生労働省としては今後、対応策を考える予定ですが、それが出来るまでの間、当面飲食店に対し生レバーを提供しないように通知したというわけです。

c110707_2.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

Q.レバ刺しが好きな人にとってはショックですね?

レバ刺しは焼き肉店や居酒屋の人気メニューでもありますが、厚生労働省としては肉の生食は基本的に避けるべきだという考え方です。
ですからユッケなどに使用する生肉の衛生基準も、より厳しくすることにしました。今後は肉の表面を焼くなどして、より安全性を高めた方法で処理された肉だけを生肉用食肉として流通させることにしました。
こうした処理をした場合、生肉として提供できるのは僅かで、価格も高くなっていく。

Q.規制強化をどう考えれば良いのか?

生肉のリスクを考えると一定の規制強化は仕方ないと思います。ただ生食を食文化だとする人たちがいることも事実。
規制を強化する一方で、同時に安全性を確保する方法も研究を進めていって欲しいと思います。