2010年09月02日 (木)ここに注目! 「ようやく再開、中東和平交渉」

(守本奈実 キャスター)
「ここに注目!」です。
中東和平の実現に向け、イスラエルとパレスチナの両首脳による和平交渉が、
およそ20か月ぶりに再開されます。
アメリカの仲介で、ワシントンで行われるこの動き、
出川解説委員に聞きます。

Q1:
和平交渉の再開、見通しはどうなんですか。

(出川展恒 解説委員)
A1:
イスラエルとパレスチナの直接交渉、
アメリカのオバマ大統領の強い働きかけで、ようやく再開するのですが、
「前途は多難」です。

私は先週、現地で話を聞いてきましたが、
楽観的な見方は、ひとつもありませんでした。

和平交渉の最終目標は、パレスチナ人の独立国家をつくり、
イスラエルと平和共存させること。
つまり、「二国家共存」です。

オバマ大統領は、
「1年間の交渉期限で、すべての問題を決着させる」と述べていますが、
双方の不信感は根深く、この先、交渉を続けてゆけるかどうかさえ、
危ぶまれています。

最大の障害は、イスラエルが、パレスチナ占領地に建設してきた
「ユダヤ人入植地」の問題です。

k100902_02.jpgのサムネール画像 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(守本)
Q2:
と、言いますと。 

(出川)
A2:
そもそも、占領した土地に、入植地や入植住宅を建設することは、
国際法で禁じられています。

イスラエルのネタニヤフ首相は、オバマ大統領の求めに応じ、
ヨルダン川西岸の入植地の住宅建設を凍結してきたのですが、
今月下旬以降、建設を再開する構えです。

これは、ネタニヤフ首相が、
入植者をはじめ、右派勢力の支持者の圧力にさらされているからです。

これに対し、パレスチナ暫定自治政府のアッバス議長は、
イスラエル側が入植活動を再開するなら、
直ちに和平交渉を打ち切る、と警告しています。

「パレスチナ国家」の領土を交渉で決める前に入植活動を進めるのは、
「1枚のピザをどう分けあうかを話し合う前に、
ピザを食べ始めているようなものだ」
というのが、パレスチナ側の言い分です。

(守本)
Q3:
和平交渉、先行きは予断を許さないといった状況ですね。

(出川)
A3:
はい。
オバマ大統領としては、
苦戦が予想される11月の中間選挙を前に、
重要な外交目標である中東和平の実現に、
何としても道筋をつけたかったのだと思います。

しかし、今のところ、交渉を進展させるための条件が整っていません。
単に首脳どうしの写真撮影で終わってしまう可能性もあります。

なかでも、ユダヤ人入植地の問題は、
ようやく再開する和平交渉にとって、
「時限爆弾」のような存在になりそうです。

(守本)
ここに注目、出川解説委員でした。

 

投稿者:出川 展恒 | 投稿時間:08:27

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