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1人10万円 いつ届く?

竹田 忠  解説委員

政府が一律10万円を配る特別定額給付金。
多くの市町村では、これから申請などの手続きが始まります。
竹田解説委員に聞きます。

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Q①自粛や休業で、生活に困っている人にとって、
この10万円、少しでも早くほしいお金だと思うんですが、
いつごろ届くんでしょうか?

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はい、これを実際に配るのは市町村でして、その準備状況に差があるんです。
人口の少ない所を中心にして、
すでに74の市町村では支給が開始されています。
その一方で規模の大きな市町村の中には、遅い所では、
来月下旬からの支給開始を目指す、という所もあって、
自治体によってかなり開きがあるんです。

Q②そもそもこの給付金をもらうには、どういう手続きが必要なんですか?

A
基本的には、市町村から申請書が送られてくるのを待つ必要があります。
申請書は世帯単位になっていて、世帯主に対して送られてきます。
あらかじめ、世帯全員の名前が印刷されているので、
それを確認したうえで、銀行の口座情報などを記入して送り返す。
そうすると、世帯主の銀行口座に世帯全員分のお金がまとめて振り込まれます。

Q③でも、そうなると、DVから逃れて別の場所で暮らしている人が、
お金をもらえなくなってしまうのでは?


その場合は、市町村に相談すれば、
その人の分は別に受け取ることができます。

Q③そこはとても大事な所ですよね。
でも、このお金、困っている人は
少しでも早く受け取りたいのでは?

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A
その場合はマイナンバーカードを使って、
パソコンやスマホからオンラインで申請すると
市町村によっては、早く支給される可能性もあります。

Q④でも、マイナンバーカードを持っている人は、まだ少ないのでは?

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A
そうなんです。普及率は、16%ちょっとです。
このため今、市町村の窓口にはこれを機にカードを申請しようという人と、
カードはあるけど、暗証番号を忘れてアクセスできないので、
変更したい、という人が押しかけて、今、大変な混雑になってるんです。
ただ、カードは今から申請しても、一か月以上はかかります。

とにかく、困っている人に、少しでも早く必要なお金を届ける。
そのために、一律10万円という手段を選んでいるわけですから、
ぜひ、ここは急いでほしいと思います。

(竹田 忠 解説委員)


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