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「緊急事態宣言延長~防げるか企業倒産」(ここに注目!)

神子田 章博  解説委員

新型コロナウイルス対策の特別措置法にもとづく緊急事態宣言の延長で、経済へのさらなる打撃が懸念されています。

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Qとりわけ中小企業のみなさんは本当に大変な思いをされているようですね?

A 苦境に陥った企業を支えるためのつっかい棒ともいえる持続化給付金が早いところではきょうから給付されます。
民間の信用調査会社帝国データバンクによりますと、先月、新型コロナウイルスの影響で倒産した企業は88社にのぼりました。倒産する企業はさらに増える可能性があります。給付金は、中小企業に対し最大で200万円が支給されますが、これでは足りないという声が上がっています。自治体の要請で休業を余儀なくされる間も、家賃や人件費などを払い続けなければならないからです。

Q 政府はどう対応しているのでしょうか?

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A 人件費については、従業員が休業する際の手当てに対する助成を拡充する対策が打ち出されています。一方家賃については、自民党が賃料の3分の2を原則半年間給付する支援策をまとめ、公明党が検討している賃料を補助する自治体に国が財政措置を講じる制度とあわせて、きょう与党としての支援策を正式にまとめます。一方、立憲民主党など野党5党などは、賃料の支払いの猶予などを盛り込んだ法案を提出していて、最終的にどのような方法になるかはまだ決まっていないんです。

Q 企業としては、一刻も早く支援が欲しいところでしょうね?

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A 自治体の中には、休業の要請に応じた企業に協力金や支援金を給付する動きが広がっています。しかし各自治体の間では財政力の差があり、東京都が延長に伴って追加の協力金を支給したいとする一方、追加の支給はできないというところもあり、地域間で格差が生じています。こうした中で、国は各自治体に交付する1兆円の地方創生臨時交付金を、企業を支援する財源として使うことを認めましたが、自治体の側からは、もっと増やしてほしいという声が上がっています。
感染防止を確実に行うには、企業が経営や雇用の心配をせずに休業に踏み切れるための環境を整える必要があります。一刻も早く、効果的な追加の支援策を打ち出すことが求められています。

(神子田 章博 解説委員)

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