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「新型コロナ対策 『今こそ禁煙を』」(ここに注目!)

土屋 敏之  解説委員

▼新型コロナウイルスの感染が拡大する中、今月から、他人のたばこの煙を吸い込む「受動喫煙」の防止を目的にした法律が全面施行された。

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 今月1日から、「改正健康増進法」が全面施行され、多くの人が集まる施設は原則として屋内禁煙になりました。既に行っている所も多いですが、例えばオフィスやホテルのロビー、一定規模以上の飲食店なども、喫煙専用室を設ける以外は「屋内は禁煙」ということに、法律上もなったのです。

▼たばこと新型コロナウイルスの関係は?

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 中国の入院患者で、新型コロナウイルス感染症が「重症化した人」と「しなかった人」を比べたところ、よく知られているように、高齢者や持病がある人は重症化しやすかったのですが、もう一つ最も影響が大きかったのが、「喫煙」だと報告されました。
 喫煙者は重症化しやすいだけでなく、ウイルスへの感染しやすさについても、最近アメリカのグループが、「ニコチンの影響で感染しやすくなる可能性がある」とも指摘しています。

▼影響はまわりの人にも

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 喫煙者本人だけでなく、まわりの人も受動喫煙でニコチンの影響を受けますし、呼吸器や循環器などの持病の悪化にもつながります。こうした中、先月30日、専門の医師らがつくる日本禁煙学会が理事長名で声明を出し、「新型コロナウイルスに罹患しない・させないために禁煙を。そして受動喫煙も避けてほしい」と呼びかけています。
 そして、喫煙室は、新型コロナウイルス対策で避けるべきとされる「三密」(密閉・密集・密接)になりやすい場所ですし、たばこを吸うためマスクも出来ません。
 これまで、「禁煙はしたいけれど、なかなか続けられなかった」という方も、今できる新型コロナウイルス対策のひとつとして、禁煙を始める機会になるかもしれません。

(土屋 敏之 解説委員)

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