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「2020年 安倍首相の決断は」(ここに注目!)

曽我 英弘  解説委員

安倍首相は、2012年の政権復帰後、8度目の新年を迎えた。
ことしの政局を展望する。

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Q)子年のことしはオリンピックイヤーだが、政治はどうなりそうか。

A)新元号令和の発表をはじめ、内政外交の重要日程が目白押しだった去年に比べれば、今年は比較的落ち着いているが、政界がのんびりムードかというと、そうではない。

Q)どういうことか。

A)衆院解散を「時が来たら躊躇しない」という安倍首相が今年、自らの手で打つのか、
その場合いつか。その判断に関心が集まっているからだ。
衆院議員の任期(2021年10月21日)はすでに折り返しを過ぎており、過去の例からみても解散・総選挙はいつあってもおかしくない。

Q)衆院解散はいつありそうか。

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A)安倍首相が自ら(解散を)打つ場合、想定されているタイミングは3つ。
▽1月に召集される通常国会冒頭、
▽新年度予算成立後の4月から6月(17日)の国会会期末にかけて、
そして▽東京五輪・パラが終わる9月以降、だ。
なかでも、与党内で最も可能性が高いとみられているのが、9月以降。
東京五輪などの盛り上がりも借りて、ということなのかもしれない。

Q)対する野党側はどう出るのだろうか。

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A)解散も想定して合流を目指すも調整がつかずにいる立憲民主党と国民民主党などが、最終的に合意するかが焦点だ。
また野党側はカジノを含むIR=統合型リゾート施設をめぐる汚職事件や、桜を見る会の問題などを国会で追及することにしており、捜査の進展や審議の行方が、安倍首相の解散の判断にも影響を与えそうだ。

Q)一方で年内の解散が見送られた場合はどうなるのか。

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A)解散は“ポスト安倍”に委ねられる可能性が高くなるとみられる。
というのも、自民党総裁の「4選はない」という安倍首相の言葉通りであれば、来年9月末に任期が切れる首相が、退任を控えて解散に踏み切ることは常識的ではないと考えられているためだ。
ただ、政権幹部からは4選を支持する声も出ており、今年は与野党ともに、安倍首相の去就を注視しつつ、解散に備える展開となりそうだ。              

(曽我 英弘 解説委員)

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