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「パラリンピック 聖火ランナー募集中」(ここに注目!)

竹内 哲哉  解説委員

パラリンピックの聖火ランナーの募集が先月27日から始まりました。そのリレーの見どころについて竹内哲哉解説委員に聞きます。

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Q.車いすの聖火ランナーですね。

A.車いすはもちろん様々な障害のある人がランナーになれるチャンスがあります。募集はおよそ1000人。1964年の東京パラリンピックでは聖火リレーは行われませんでしたから、選ばれれば日本の夏の大会としては初の聖火ランナーとなります。

Q.聖火リレー、どのように行われますか?

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A.オリンピックは全国を巡りますが、パラリンピックは競技会場のある静岡、千葉、埼玉、東京で行われます。期間は8月18日から8月25日の開会式まで。最大の特徴は初めて出会う3人が一組となり、それぞれが聖火を持って走るという点です。たとえば、こんな組み合わせ。介助犬ユーザー、外国人、障害のない人です。必要に応じて介助者と一緒に走ることもできます。組織委員会は年齢や性別、国籍、障害の有無などバランスを考えてチームを組むとしています。

Q.オリンピックとは違うんですね。

A.パラリンピックの聖火リレーのコンセプトは「Share Your Light。あなたは、きっと、誰かの光だ」。そこには「新たな出会いから生まれる光を集めて、みんなが調和し、活かしあう社会を照らし出そう」という思いがあります。つまり、ランナーはその象徴です。

Q.多様性や共生社会を考えるきっかけになるといいですね。ところでオリンピックの聖火はギリシャのオリンピアで採火されますが、パラリンピックは?

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A.パラリンピック発祥のイギリスのストークマンデビルに加え、開催都市の国内であれば複数の場所で行えます。今回は47都道府県、あわせて700を超える市区町村で行われます。採火された炎は東京でひとつになり、22日からの都内での聖火リレーの炎になります。

Q.採火式の具体的な場所は決まっていますか?

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A.まだ決まっていません。有力なのは東京パラリンピックの父と呼ばれる中村裕医師が創設した大分県の障害者自立支援施設「太陽の家」や長野パラリンピックの会場「エムウエーブ」などです。採火の方法は自由となっていますので、たとえば、長野大会のように地元の祭りにならい火打ち石を使う、あるいは最新のテクノロジーを使うこともあるかもしれません。聖火は人々のパラリンピックへの熱意の表れとされています。各地の様々な思いが炎へと転化し、多くの人々に見守ってもらうことで、大会への機運が高まることを期待します。

(竹内 哲哉 解説委員)

【パラリンピック聖火ランナーの募集日程】
・スポンサー企業によるもの      来年2月29日まで
・聖火リレーを行う4都県によるもの  12月16日から来年2月15日まで

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