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「どうなる?終盤国会~3つの数字~」(ここに注目!)

権藤 敏範  解説委員

国会は、今月9日の会期末まで残り1週間。終盤国会のポイントは何か、権藤敏範・解説委員に聞きます。

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Q)イラストには3つの数字、60、15、3とありますが?

A)この3つの数字で、終盤国会の状況をひもといてみたいと思います。

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まずは60。これは、総理主催の「桜を見る会」に関する数字です。いわゆる「オーナー商法」で多額の資金を集めて経営破たんした企業、「ジャパンライフ」の元会長に届いた招待状に印刷されていたとされる番号なんです。
野党側は、「総理の招待枠を示す番号だ」として、「ジャパンライフが、招待状を、顧客の勧誘などに利用していた」と批判しています。これに対し、安倍総理は、「元会長と個人的な関係は一切ない」と話しています。
政府は、会自体を抜本的に見直すために来年は中止するとしていて、残る会期で、この問題がどのように展開するのかが1つのポイントです。

Q)では、真ん中の15は何ですか?

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A)これは、政府がこの国会に新たに提出した法案の数で、全て成立すると見られています。
今国会では、桜を見る会をはじめ、閣僚2人が辞任するなど、野党側にとっては攻める材料に事欠きませんでしたが、法案の成立という点では順調で、与党関係者が、「こんなにうまくいくとは思わなかった」と漏らしたほどです。
一方で、法案とは別ながらも、最大の懸案であった、日米の新たな貿易協定は、あすにも国会で承認される見通しですが、「日本経済に重大な影響を与えるのに審議は尽くされたのか」といった疑問も出ています。

Q)最後の3は何ですか?

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A)衆議院の憲法審査会で、議員が自由に意見を交わす、自由討議が行われた回数です。去年は1度も行われなかった自由討議は、この短い国会の期間中に3回行われました。自民党からは、「成功だ」という声が出る一方で、繰り返し先送りされてきた国民投票法の改正案の成立は難しいと見られ、「改憲論議がさらに遠のく」という声も聞かれます。
国会の会期は延長されない見通しで、これから週末にかけての国会最終盤で、法案が確実に成立していく中、桜を見る会や憲法をめぐる議論がどうなるのか、次の国会に持ち越されるのか、注目したいと思います。

(権藤 敏範 解説委員)

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