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「きょうドラフト会議 12球団の戦略にも注目」(ここに注目!)

小澤 正修  解説委員

イラスト解説、ここに注目です。プロ野球のドラフト会議が17日に行われます。小澤解説委員です。

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Q.ことしのドラフト会議の注目選手は?

A.注目は「ビッグ3」とも呼ばれる3人のピッチャーです。夏の甲子園準優勝の星稜高校・奥川投手、それに最速163キロの速球を誇る大船渡高校・佐々木投手、夏の甲子園出場がかかった岩手大会決勝で登板しなかったことでも話題になりましたよね。そしてもう1人、明治大学の実力派・森下投手。すでにこの3人への指名を明言している球団もあり、1巡目は「ビッグ3」に指名が集中しそうです。

Q.1巡目指名で競合した場合は、抽せんがありますよね?

A.その通りです。ただ、ドラフト会議の一番の狙いは戦力補強です。だからこそ、指名の競合が予想されることしの1巡目指名では、注目の選手を競合覚悟で指名するのか、または実力や他球団の動向を冷静に分析して、単独指名を狙うのか、各球団の戦略が非常に大切になります。

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Q.各球団の戦略が試されるということですね?

A.過去10年の1巡目をみてみると、西武と日本ハムが対象的な指名を行ってきました。西武は12球団で最も多い、6回が単独指名。去年も11球団の指名が3人の高校生野手に集中した一方で、日本体育大学の松本投手を単独指名しました。結果松本投手は7勝をあげて、菊池投手が大リーグに移籍した投手陣を支え、リーグ優勝に貢献しました。これに対し、日本ハムは毎年、競合するかどうかは関係なく、「その年のNo1と判断した選手への指名」にこだわってきました。入団には至りませんでしたが、巨人入りを熱望していた菅野投手を果敢に指名するなど、方針にはぶれがなく、この10年で単独指名は1回しかありません。ただ、その1回が、「大リーグ挑戦」を希望し、各球団が指名を見送った、大谷翔平選手だったのです。日本ハムはその後、粘り強い交渉で大谷選手の入団にこぎつけ、「二刀流」を成功させて、野球の新たな可能性を示しました。

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Q.ことしはどうなるでしょう?

A.ことしは、西武、日本ハムともに1巡目で大船渡高校の佐々木投手を指名することを公表しています。一方で、中日はドラフト会議前日の16日、「ビッグ3」のピッチャーではなく、地元東邦高校の強打の野手、石川選手を指名することを明らかにしました。各球団がどのような戦略でドラフト会議にのぞむのか、注目選手への交渉権をどの球団が獲得するのかとともに注目です。

(小澤 正修 解説委員)

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