携帯電話料金を規制する新たなルールが、今年10月から適用されます。
高くてわかりにくい、と言われる携帯料金はどう変わるのか?
竹田忠解説委員に聞きます。
【 なぜ今、新しいルールなんでしょう? 】
そもそもの発端は、ちょうど一年前、菅官房長官が、
携帯電話の料金は高い。4割下げる余地があると、発言したのがきっかけです。
そこから一気に値下げの議論が進んで、
新しいルールができた、という流れなんです。
【 どんなルール? 】
一言でいうと、以前から問題になっている「2年縛り」にメスをいれようと。
これは、契約を2年間続けることを条件に、
端末と毎月の通信料金をセットで割り引くという形が基本です。
このセット割引によって、高い端末が安く買える、というふうに見えますが、
実際は、端末を安くした分、それだけ高い通信料金を払っているわけで、
これが、通信料金の高止まりの背景と、政府は見ているわけです。
なので、10月からは、セット割引は禁止になります!
端末の値段と通信料金は完全に分離して、売ってくださいと。
そうすると高い端末は、これから売れにくくなるかもしれません。
【 2年縛りはなくなる? 】
2年縛りを禁止することはできませんが、縛りにくくすることはできる。
それが、この壁を低くすることです。
どういうことかというと、2年縛りを途中で解約すると、
今は違約金として、9500円かかるんですが、
10月からは、これが10分の1の、1000円以下に規制されます。
乗り換えがしやすくなって、料金競争も進むだろうとみられているんです。
【 この絵で、枠が一つあいているのは? 】
実は、そこに、楽天モバイルが、新ルール適用開始の10月に、
第4の携帯大手として新規参入する予定なんです。
そうなると、ちょうど新ルールで乗り換えがしやすくなるので
楽天に有利!と見えますが、実は、そうとも言えない。
なぜなら新ルールが適用されるのは、
あくまで10月以降に結ばれる契約からです。
これまで結んだ契約は、これまで通りのルールが続きます。
なので楽天が、これからどれだけ、料金や品質で新機軸を打ち出して
他社に競争を仕掛けられるか?
大きな焦点だと思います。
(竹田 忠 解説委員)
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