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「参院選 どうなる?投票率」(ここに注目!)

太田 真嗣  解説委員

参議院選挙は、あさって(21日)に投票日を迎えます。投票率はどうなるのか?
太田解説委員です。

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Q、各党、なんとか選挙戦を盛り上げようとしているようですが、どうでしょうか?
A、最終盤を迎え、本来なら『佳境』に入るところですが、正直、盛り上がりは、いまひとつといった感じです。各党の幹部に聞きますと、「今回は、いつもと全然違う」と。参院選挙は、「夏の政治決戦」と言われ、候補者が真っ黒になって走りまわる印象ですが、今回、流れるのは汗ではなく雨。握手する度に有権者の傘から水が垂れてきて、ビショビショになるということです。

Q、雨だと、外に出ることが減るので、候補者を目にする機会も少ない気がしますね。
A、そうなると有権者の足も、どうしても重くなります。

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最新のNHKの世論調査で、投票に「必ず行く」と答えた人は、「期日前投票をした」という人とあわせて57%。3年前の前回選挙と比べ7ポイント低くなっています。

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また、総務省のまとめでも、今月14日までに期日前投票を済ませた人は、全国で630万人あまり。これも前回より25万人あまり減っています。

Q、そうすると最終的に投票率がどうなるか、気になりますね?

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A、そうですね。参院選挙の投票率は、前回は、選挙権年齢が18歳に引き下げられてから、『初めて』ということもあって少し上がりましたが、全体としては、低落傾向が続いています。ただ、国民の代表を選ぶ選挙ですから、一部の組織や団体だけではなく、多くの声を反映させることは、とても重要です。

Q、とは言っても、どこに投票しようか、悩んでいる人も多いのではないですか?
A、先の世論調査でも「投票に行かない」という人は数%で、多くの方は、行くかどうか迷っている状態だろうと思います。ですから、まずは、各党・候補者がより明確な選択肢を示す責任があります。
その一方で、特に若い人たちに対しては、学校での取り組みに加え、家庭で政治の話しをしたことが、実際の投票に結びついたというデーターもあります。

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政治は、「まつりごと」と言われますが、まさに祭りと一緒で、皆が参加して作り上げていくことで、より良いものになります。今回の選挙も、大切な機会ですから、「主役は自分たちだ」という気持ちで、積極的に参加したいと思います。   

(太田 真嗣 解説委員)    


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