「きょう誕生、JOC新会長の重責」(ここに注目!)
2019年06月27日 (木)
刈屋 富士雄 解説委員
JOC・日本オリンピック委員会の新しい会長が、きょう正式に決まります。
刈屋解説委員です。
Q これは、雑誌ですね?
そうです、東京2020を、雑誌に例えてみました。
顔とも言える表紙は、小池東京都知事、組織委員会の森会長、東京オリンピック・パラリンピック担当の鈴木大臣。
そして今日、JOC・日本オリンピック委員会の新しい会長に、柔道のロサンゼルスオリンピック金メダリストで国民栄誉賞を受賞している山下泰裕さんが正式に就任することになりそうです。
Q 大会まであと一年のところで顔が変わるんですね?
そうですね。表紙や内容は、これまでも何度も変わってきました。
創刊号から振り返って見てみても、組織委員会が出来た2014年1月。
創刊直前に都知事が猪瀬知事から舛添知事に変わっています。
この時の記事の内容は、「大都市のまん中でコンパクトかつダイナミックな大会、未来を見せる」と勢いがありました。
Q ワクワクする内容でしたね?
その後は、号を重ねるうちに、担当大臣は次々と変わりましたし、都知事も舛添知事から小池知事に変わりました。
内容も「メイン会場やエンブレムなどの白紙撤回、会場の見直し、又見直し」
最初と話が違うと、各国際競技団体やIOCからも批判を浴びました。
しかし、IOCや国際競技団体と前向きな話し合いを進め、何とか準備は順調に進んで来ましたが、ここにきて、大きく信用を失墜させたのが、大会招致活動の時の買収疑惑です。
大会招致の責任者、当時のJOC竹田会長が、フランス司法当局から贈賄の疑いで捜査を受けています。
Q 山下新会長は、いきなり難問ですね?
はい。競技団体の改革や選手強化の仕上げなど課題は山積していますが、とにかくまずは、信用回復のために買収疑惑への詳しい説明が必要だと思います。
竹田氏本人は否定していますが、票を買収した大会だという汚名の疑惑に対して、JOCとしてしっかりと説明しないことには、大会を開催する意義も問われてしまいます。
(刈屋 富士雄 解説委員)
この委員の記事一覧はこちら
刈屋 富士雄 解説委員