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「国会最終盤・与野党の『熱い』攻防」(ここに注目!)

太田 真嗣  解説委員

国会は、あさって26日の会期末を控え、与野党の攻防が最終盤を向かえています。
太田解説委員です。

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Q1)国会に『最終盤劇場』って看板がかかっていますね。
A1)国会最終盤は、例年、与野党が熱い攻防を繰り広げるのが、いわば恒例行事となっています。今回も、立憲民主党などは、参議院に安倍総理大臣の問責決議案を提出し、さらに、衆議院にも内閣不信任決議案の提出を検討しています。一方の安倍総理、これを受けて舞台の上に…というところですが、正直、今回の与野党攻防、これまでのところ盛り上がりは、『いまひとつ』です。

Q2)それは、どうしてですか?
A2)大きな理由として、すでに重要法案の処理が終わっていることがあります。
政府・与党とすれば、「会期内に、なんとしてもこの法案を…」というものがありませんし、今週末の大阪G20サミットの開催も迫っていますから、「野党とのお付き合いはそこそこに、早く国会を閉じたい」というのが本音です。
一方の立憲民主党などは、老後の資産形成で、およそ2000万円が必要という金融庁の報告書をめぐる問題などで政府・与党を追及し、最後の一太刀を浴びせたいところです。ただ、国会が混乱すれば、安倍総理が衆議院の解散に踏み切るのではないかという懸念も残り、腰が引けている感は否めず、迫力不足は明らかです。

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Q3)そうなると、与野党の攻防は、『参議院選挙に持ち越し』ってことでしょうが、その参議院選挙、どうなりそうですか?
A3)与党側は、会期の延長はしない方針で、参議院選挙は、来週7月4日公示、21日投票という日程になる見通しです。この国会では、児童虐待の防止策を強化する法改正など、成果もありましたが、国民に広がる年金制度への不安をどう解消するか、あるいは、今後、アメリカとの貿易交渉やイラン情勢にどう臨むか、といった議論は、必ずしも十分とは言えません。いま政治に求められているのは、次の選挙の『争点は何か』をしっかり示すこと。残り3日の会期では、充実した議論は望めないでしょうが、せめて各党のスタンスがより明確になるような、中身のあるやり取りを期待したいと思います。

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(太田 真嗣 解説委員)

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