NHK 解説委員室

解説アーカイブス これまでの解説記事

「好スタート稀勢の里、復活へのハードル」(ここに注目!)

刈屋 富士雄  解説委員

イラスト解説ここに注目です。
大相撲秋場所に進退をかけて臨んでいる横綱稀勢の里、注目の序盤、3連勝の好スタートを切りました。刈屋解説委員です。
C0-2018-0912.jpg

Q いいスタートを切りましたね?

そうですね、稀勢の里の状態を、橋に例えますと、初日の段階では、序盤3日間をどう乗り切るのかが最大の焦点で、その内容しだいではその先も綱渡りのような橋の状態になるのではと見られていましたが、3日目まで終わった今、橋の幅が大きく広がった感じです。
C1-2018-0912.jpg

Q でも、おととい、昨日と危なかったですよね?

確かにヒヤヒヤしましたが、いずれも本人は手応えを感じてるんじゃないかと思います。まず大きかったのは初日です。前に出て勝てたことが最大のポイントです。休場中、本人が一番取り組んできたことが、力が相手に伝わること。初日の相撲で実感出来たのではないかと思います。
そして、2日目も危ないように見えましたが、鍛えてきた下半身が完全には崩れませんでした。本当に危なかったのは昨日です。豊山の激しい攻めに苦しい体勢になりましたが、引いたりなど雑な動きはせず、我慢して逆転に結び付けました。3日間の相撲はどれも自信へとつながる要素はあったと思います。
C4-2018-0912.jpg

Q となると期待は高まりますが?

いやあ、まだまだこれからこの後にはいくつのもハードルが待ち受けています。例えば黒星の重さ。全勝できれば問題ありませんが、こういう場所での1敗は、経験したことのない重さがあると言われます。その重さに耐えて連敗を防げるか。それとスタミナ切れです。休場明けでの後半のスタミナ切れは誰もが経験しますが、横綱の場合、その後半に横綱大関との対戦が組まれていますので大変です。
C6-2018-0912.jpg

Q どれくらいの成績で復活といえますか?

横綱ですから優勝争いのレベルが求められますが、最低ラインは、二桁という声が多いですね。問題は、8勝や9勝で終わった場合ですが、場所前は評価は分かれていましたが、序盤の3連勝で、15日間取りきって勝ち越しならば次に繋がるのではという声が出て来ました。まずはしっかりとした内容で15日間取り切れるかどうかが注目です。
C7-2018-0912.jpg

(刈屋 富士雄 解説委員)


キーワード

関連記事