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「支持率回復 安倍内閣に求められるもの」(ここに注目!) 

太田 真嗣  解説委員

今月のNHKの世論調査で、安倍内閣の支持率は、「支持する」が6ポイント上がって44%、逆に「支持しない」は5ポイント下がって39%となり、4ヶ月ぶりに支持が不支持を上回りました。
いま、安倍内閣に求められているものは何か?太田解説委員です。

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Q、まず、内閣支持率が回復した理由、どう考えますか?

A、このところ、各種の調査でも支持率の回復傾向は見られていましたが、NHKの調査は、先週末から日曜にかけて行われたので、▽今回の西日本を中心とした豪雨。そして、▽先週、アメリカと中国の貿易摩擦が激化し、経済の先行きに不安が広がったことも影響していると思います。
内閣支持率が、与党支持者だけでなく、野党支持層や無党派層でも改善しているのは、こうした内外の課題に対し、「党派を超えて、政治にしっかり対応してほしい」ということの表れのように思います。

Q、そこで、西日本の豪雨災害に対し、安倍内閣は、どう対応しようとしているのですか?

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A、政府は、『非常災害対策本部』を設け、▼被災者支援に「国と地方が一丸となって取り組む」としています。また、▼復旧にかかる費用を政府が支援する『激甚災害』への指定も含め、必要な財政措置を講じていく考えです。まだ、安否不明の方も大勢いますし、これからますます暑くなり、被災者の健康も心配ですから、迅速な対応が必要です。

Q、さらに、産業など、経済への影響も懸念されていますね。

A、はい。被害の全体像は、まだ分かっていませんが、地場産業を始め、幅広い分野にダメージが予想され、景気への悪影響は避けられません。
加えて、先週末には、アメリカ、中国の貿易摩擦で、双方が高い関税措置を発動する事態となり、世界経済への影響が懸念されています。実際、今回の調査でも、トランプ政権が進める保護主義的な政策は、日本経済に「影響がある」と答えた人は9割近くに上っており、国民の間にも不安が広がっています。

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貿易や投資をめぐる日米の協議は、今月下旬にも始まる見通しですが、厳しい交渉になりそうです。
支持率が回復した安倍内閣は、『災害復旧』と『対米交渉』という直面する難局にどう対応するのか。今後は、その結果が問われることになります。

(太田 真嗣 解説委員)

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