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「非核化に向け 米韓が詰めの協議」(ここに注目!)

出石 直  解説委員

韓国のムン・ジェイン大統領は、ワシントンで22日、トランプ大統領と会談し、米朝首脳会談に向けた詰めの協議を行います。出石 直(いでいし・ただし)解説委員です。

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Q1、先月、キム・ジョンウン委員長と会談したムン・ジェイン大統領ですが、トランプ大統領との会談では、どんなことが話し合われるのでしょうか。

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A1、ムン・ジェイン大統領はアメリカと北朝鮮のいわば橋渡し役です。
先月の南北首脳会談では、トランプ大統領の考えをキム委員長に伝え、完全な非核化に応じるよう説得しました。
逆に、今回のワシントン訪問では、キム委員長の考えをトランプ大統領に伝え、完全な非核化を実現するための条件や手順などが話し合われることになるでしょう。

Q2、米朝首脳会談は来月12日にシンガポールで行われると発表されましたが、北朝鮮からは会談の取りやめを示唆するような発言も出ていますね。大丈夫でしょうか?

A2、先週も予定されていた南北の閣僚級会談が間際になってキャンセルされるなど、ここにきてちょっと雲行きが怪しくなってきました。ただ、もともとアメリカとの対話を求めてきたのは北朝鮮の方です。米朝首脳会談を有利に進めるために揺さぶりをかけているのだと思います。とは言え、米朝の首脳会談を実現するためには、まだクリアしなければいけない点が残されていることも事実です。

Q3、クリアしなければならない点とは。

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A3、アメリカが求めているのは「完全な非核化」。しかも「いついつまで」と期限を定めるよう迫っています。
一方の北朝鮮は「完全な体制保証」。軍事攻撃はしない、体制の転覆は目指さないことを、仮にアメリカの政権が交代しても保証するよう求めています。
北朝鮮は本当に「完全な非核化」に応じるつもりがあるのか。アメリカは本当に「完全な体制保証」をしてくれるのか。まだ双方とも疑心暗鬼です。最後は、本気度、相手をどこまで信用できるかです。キム・ジョンウン委員長と会ったことのある外国首脳は、このムン・ジェイン大統領と中国の習近平国家主席の2人しかいません。トランプ大統領としてみれば、キム委員長と直接顔を合わせる前に、ムン・ジェイン大統領と会ってキム委員長の本気度、真意を確かめたいところでしょう。今回の米韓の首脳会談はそんな場になるのではないでしょうか。

(出石 直 解説委員)


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