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「副業『解禁』 モデル就業規則を改定」(ここに注目!)

竹田 忠  解説委員

今回はサラリーマンにとって気になる副業解禁の話しです。
厚生労働省が明日(1月31日)にも、モデル就業規則を改定し、
副業を原則禁止から原則容認へと大きく舵を切ります。
竹田 忠 解説委員です。

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アナ)まず、このモデル就業規則の改定というのは、どういう意味を持つんでしょう?

それをこの絵で説明しますと、
このサラリーマン、本業のスキーだけでなく、
あらたに副業でスノーボードをはじめようとしていたら、
待ったがかかった、というイメージです。
その待ったをかけているのが会社の就業規則なんです。
日本では、多くの企業が、副業を、社内規定である就業規則で禁じている。
それはなぜかというと、
厚生労働省がヒナ型として公開しているモデル就業規則というものがあって、
それがそもそも副業を禁止しているんです。
なので、それをお手本にしている各社も禁止にしている、という図式なので、
だったら、まず、このモデルから変えようと、こういうわけです。

アナ)具体的にどう変えるんですか?

今は、こうです。
「許可なく、他社の業務に従事しないこと」
それが、明日以降、こう変わります。

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「勤務時間外に、他社の業務に従事することができる」。
180度の転換です。
こうすれば、各社の就業規則もこれを受けて
副業禁止から、副業容認へと、徐々に変わっていくだろうと、
政府は期待しているわけです。

アナ)そうすると、これで副業が増えるんでしょうか?

総務省の調査だと、実際に副業をしている人は全体の3.6%。
ですから、この数字は、もっと増えるだろうと見られています。
ただ、どれだけ増えるかは、まだ不透明です。

アナ)なぜですか?

企業によってかなり温度差があります。
たとえば副業を積極的に活用して、
新規事業に役立てているところもある。
その一方で、経団連の榊原会長は、
副業は推奨できない。旗振り役はしない、とのべて、
慎重な姿勢を見せています。

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アナ)どうしてですか?

その理由として、本業がおろそかになる、
労働時間の管理が難しくなる、などをあげています。
確かに労働時間については、仕事場が複数になるので、
しっかり管理しないと、働きすぎになるおそれがある。
これは働き方改革に逆行するわけですね。
ですから厚生労働省も、
この労働時間をどう合わせて管理するのか?
今後議論することにしていまして、
検討を急ぐ必要があると思います。

(竹田 忠 解説委員)

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