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「今年の政治 3つの注目!」(ここに注目!)

太田 真嗣  解説委員

ここに注目です。安倍総理大臣は、政権復帰後、6度目の正月を迎えました。
日本の政治は、今年、どんな1年になるのか。太田解説委員です。

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Q、『今年の政治 3つの注目!』というタイトルですが、まず、ひとつ目の注目は?

A、一番は、やはり、秋に予定されている自民党総裁選挙です。安倍総理にとって、今年は、総裁2期目・最後の年。アベノミクスを始め、これまでの成果が問われます。3期目を目指す安倍総理としては、更に実績を積み重ね、万全の体制で秋に望みたいところです。

Q、その自民党総裁選ですが、どうなりそうですか?

A、まだ、半年以上先なので予断は禁物ですが、そうした中にあって、2つ目の注目は、憲法をめぐる議論がどことまで進むかです。自民党総裁選には、自薦・他薦含め、いま、安倍総理のほか、石破元幹事長、野田総務大臣、岸田政務調査会長らの名前が挙がっていますが、憲法改正、とりわけ9条をめぐっては、「条文を書き換えて自衛隊の位置づけを明確にする」という石破さん、「条文は変えず、自衛隊の存在を書き加える」という安倍さん、「いずれにしろ丁寧な議論が必要」とする岸田さんというように、それぞれ、意見や立ち位置が違います。
このため党執行部は、総裁選の前、「次の国会の会期中に、自民党案をまとめたい」としていますが、調整が長引けば、総裁選の大きな争点になることも考えられます。

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Q、一方の野党側は、どうでしょう?

A、それも、この憲法論議の行方が、微妙に絡んでくることになりそうです。
民進党は、去年、3つに分裂しましたが、一番の根っ子は、憲法改正をめぐる考えの違いです。
そこで、自民党は、「憲法改正については、与党・野党ということではなく、各党と直接話し合っていく」としています。それは、野党側にとっては、立場の違いを浮き立たせる『楔』にもなりかねず、展開によっては、野党の協力関係の構築が一層難しくなる可能性もあります。

Q、そうすると、『3つの注目!』は、まず自民党総裁選、そして、憲法ということですね…。

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A、はい。加えて、ちょっと早いのですが、来年2019年には、天皇陛下の退位、参議院選挙、消費税率の引き上げ、といった重要な日程が控えていて、今年は、その準備も着実に進めていかなければなりません。
ですから、自民党総裁選、憲法、そして、来年への準備という、この3つの注目要素が、今後、どう絡んでいくのか。いずれしても、この国の将来や、あり様に関わるものですから、今年の政治には、しっかりと腰を据えた、充実した議論を期待したいと思います。        

(太田 真嗣 解説委員)

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