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「会社員の副業 容認へ」(ここに注目!) 

竹田 忠  解説委員

今回は、サラリーマンの副業についてです。
企業の多くが禁止している社員の副業について、
解禁するよう後押しする政府の検討会が10月3日、初会合を開きます。
担当は、竹田 忠 解説委員です。

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アナ)なぜ、国が、サラーマンの副業をすすめるんですか?

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日本経済にとって、最大の課題は人手不足です。
働く余裕のある人、意欲のある人には、
2枚目の名刺を持ったり、二足のわらじを履いたりしてもらって、
新しいビジネスをドンドン開拓してもらおうというわけです。

アナ)働く人にとっての、メリットは?
副業がきっかけで転職できたり、起業できたり、ということはあると思います。
ただ、実際に副業している人へのアンケートでは、
一番多い理由は、「収入を増やすため」。
景気はいいと言いながら、賃金はなかなか上がりませんから。
しかし、じゃー、どれだけ多くの人が副業をしているかというと、
総務省の調査では、働いている人の3.6%なんです。

アナ)そんなに少ないのは、なぜ?

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それは企業の多くが、就業規則という社内ルールで、
社員の副業を禁止したり、制限したり、しているためなんです。
そこで、厚生労働省が明日開く検討会では、
就業規則の“モデル”をかえる検討をはじめます。
というのは、厚生労働省は標準的な就業規則をモデルとして公開していまして、
多くの企業は、それをお手本にしているんです。
ですから、モデルを変えれば、企業の規則も変わるだろうというわけです。

アナ)具体的にはどう変えるんですか?

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モデルでは、こういう表現になってます。
「許可無く、他の会社の業務に従事しないこと」。
でもこれ、社員からするとおかしいですよね。

会社の仕事が終わって、その後は、何をしようが、その人の自由ですよね。
なのに、なぜ、会社の許可が必要なのか?

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むろん、ライバル会社で働くとか
勤務中に勝手に別の仕事をするとか、そうなると問題でしょうが、
基本的には、この表現は変更して
副業を「原則禁止」から、「原則容認」へ、舵を切ろうというわけです。

アナ)でも、この絵を見ると、家族が「お父さん大丈夫かな?」と、
心配そうに見てますよ?
そこは大きな問題で、長時間労働にならないよう、
別々の職場で働いた労働時間を、キチンと一つのものとして通産して管理する、
そういう、具体的な仕組みの検討も、急ぐ必要があると思います。

※《 追加情報 》
公務員の副業は法律で禁止されています。
(竹田 忠 解説委員)

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