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おはよう日本 「ここに注目!」

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ここに注目! 「人口減少で水道が危機に!」

村田 英明  解説委員

人口減少によって水道事業の経営が悪化。老朽化した水道管の改修が進まず飲み水を供給できなくなるおそれがあるとして、厚生労働者は新たな対策に乗り出しました。村田英明解説委員に聞きます。

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Q1:人口減少の影響は水道にも及んでいるんですね。

A1:そうなんです。水道事業の多くは市町村ごとに行われていますが、水道管は高度経済成長期が建設のピークで老朽化が進んでいます。すでに10%以上が耐用年数の40年を超えていて、漏水などによる断水のトラブルは年間2万件以上起きています。
今後、一気に更新の時期を迎えますが、一方で、人口が減少している市町村が増えているため料金収入が落ち込んで改修は思うように進まず、飲み水を安定供給できなくなるおそれが出てきているんです。

Q2:国は、どんな対策を考えているんですか?

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A2:厚生労働省が考えているのは「広域化」です。水道事業を県単位や流域の複数の市町村がまとまって運営する広域化が進むように、きのう(22日)から専門の委員会で法律や制度の見直しについて検討を始めました。市町村ごとの浄水場を統廃合すれば運営にかかるコストを大幅に削減できますし、利用者が多くなり収入も増えるので、改修が進むと見込んでいます。

Q3:実現できるでしょうか?

A3:国や自治体の本気度が問われています。と言うのも、国は10年以上前から自治体に広域化を呼び掛けていますが、肝心の予算は10年前の3分の1に減っていて掛け声で終わっています。
また、一部の地域で広域化に向けた話し合いがもたれていますが、水道事業が黒字の自治体が赤字の自治体と組むのを嫌がったり、自治体によって10倍もの差がある水道料金の調整がつかなかったりして、ほとんど実現できていません。対策が遅れる中、料金の値上げに踏み切る自治体も相次いでいて、人口減少が進めば、さらに料金が高くなるおそれがあります。

Q4:どうすればいいでしょうか?

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A4:このままでは水道が存続できなくなるという危機意識を社会全体で持つ必要があります。その上で、市町村任せでは対策は進まないので、都道府県が調整役となって広域化の計画をまとめ、国は必要な予算を確保すべきです。実効性のある対策を打ち出せるかどうかに注目したいと思います。

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