2007年02月13日 (火)おはようコラム「変えられるか国際捕鯨委」

世界の30カ国以上が集まって、IWC国際捕鯨委員会の運営正常化を促す会合が、今日から都内で開かれます。日本の呼びかけで行われるこの会合の意味と影響について、合瀬宏毅(おおせひろき)解説委員です。

Q.IWC、いろいろ問題も有るようですね?
c070213_01.jpg

そもそもIWCはクジラの保護と、持続的な利用を調整する委員会。ところがクジラを資源と考える捕鯨推進派と、保護すべき対象とする反対派。クジラに対する考え方が根本的に違っていて、議場は、圧力や脅し、それに相手を非難するだけの場になっている。
しかも議場の外では、昨日も南極海でアメリカの環境団体の船が日本の調査船に衝突を繰り返すなど、行動がエスカレートしている。
商業捕鯨を中止して25年が過ぎ、一部のクジラ資源が回復したことは科学的に同意されているが、そこから先の議論ができない。

Q.今回の話し合いの焦点はなんですか?
まずは推進派、反対派お互いの主張を整理して、議論の共通点を探すこと。それに圧力や脅しを排除して、議論が冷静に出来る環境作りをするために、どうすればいいのか話し合うことにしている。
かつては日本がこうした提案をしても、相手にしてもらえなかったが、最近は水産資源に対する関心が高まって、同調する国が増えてきた。日本としてはこうした状況を背景に、反対派を議論の場に引き込みたい考え。

Q.欠席する国も多いようですね?
反対国としては、何も決まらずにこの状態を引き延ばした方が好都合。先月20数カ国が集まって、早々に今回の会合をボイコットすることを決めた。
比較的穏健なデンマークなどは参加するものの、結局会合は、日本やノルウェーなどのいつもの推進国メンバーが中心。参加するのも加盟国のおよそ半分に過ぎない。国際的なアピールは低くなるが、いまのところこれしか手段が無いのも事実。

Q.このままだとIWCが空中分解しませんか?
その恐れはある。すでにアイスランドは独自に商業捕鯨に踏み切りましたし、捕鯨推進国の間では、このままこういう状態が続けば、IWCを集団脱退し、新たな調整機関を作るべきだとする話もでている。
反対派を科学的な議論の場に引き出し、IWCを正常な調整機関に戻すためには、そうした強いメッセージも必要かもしれません。

投稿者:合瀬 宏毅 | 投稿時間:18:01

ページの一番上へ▲