<< 前の記事 | アーカイブス トップへ | 次の記事 >>
ここに注目! 「ミャンマー訪問のカギ」2011年12月26日 (月)
道傳 愛子 解説委員
民主化の進展が注目されるミャンマーを玄葉外務大臣が訪問し、きょう、テイン・セイン大統領、アウン・サン・スー・チーさんと会談する予定です。道傳解説委員です。
Q: ミャンマーは今月、アメリカのクリントン長官が訪問したばかりですね。
A: 民主化の流れを見極めようと各国の要人が次々に訪問しています。しかし中にはミャンマーの隣の中国やインドのように、民主化は内政問題ととらえ、進展を考慮せず関係を強化している国もあります。今回の訪問は2002年の川口外務大臣以来ですから実に9年ぶりです。玄葉大臣もクリントン長官同様、すべての政治犯の釈放、少数民族との和解、スー・チーさんとの対話を続けることなどを求める考えです。今、起きている前向きな変化が後戻りせず民主化に向けた確かな土台となることが重要だからです。
![]()
Q: 日本にしかできない働きかけとしては何ができるでしょうか。
A: 経済発展の土台作りです。9月以降、経団連、経済同友会、商工会議所が相次いでミャンマーを視察し、企業による進出、投資への関心がこれまでになく高まっています。日本にとってミャンマーの労働力や天然資源は魅力であるだけでなく、成長を続けるASEAN東南アジア諸国との関係を深めるためにもミャンマーの発展は欠かせないからです。中国の進出も気になります。でも、ミャンマーではビジネスを本格的に始めようにも電力、道路など投資のための基本的なインフラ・ルールが充分に整備されていません。こちらもしっかりとした土台がないのが現状で、投資についての法律、公式レートと市場レートでは100倍もの開きがありビジネスの障害となってきた為替レートの一本化 人材育成などについても具体的な申し入れをしたい考えです。
Q: こうした働きかけについてスー・チーさんはどう感じているのでしょうか。
A: 国民のためになるのか注視しています。スー・チーさんは以前はミャンマーへの援助は、結局、政権だけが得をするのではないか、本当の意味で民主化を支援するなら投資しないで下さい、旅行で訪れることもしないでほしい、とまで言ってきたほどです。スー・チーさんの勢力は今や政党としての資格を取り戻し、スー・チーさんも来年の補欠選挙に勝てば国政への参加が実現します。日本はミャンマーの成長が国民全体の生活の底上げにつながるような支援をしていく考えであることを明確に政権とスー・チーさん双方に伝え、今起きている変化が後戻りしないよう、民主化の実績が着実に積み上げられていくよう、引き続き後押しする必要があると考えます。
![]()
