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スタジオパーク 「夏休み 被災地の子に遊びを」2011年06月30日 (木)
早川 信夫 解説委員
(近田キャスター)
震災による原発事故の影響で、自由に遊べない状況が続いているこどもたちのために夏休みに思い切り手足を伸ばせる遊びの場を提供しようという支援の動きが各地に広がっています。そうした動きについて、早川解説委員に話を聞きます。
Q1.福島では、校庭の使用を自粛する学校の動きがありましたが、今はどうなっているのでしょうか?
A1.正確な状況については福島県が、近く取りまとめることにしていますが、継続的に放射線量の測定を続けている55の学校についてみてみますと44%にあたる24校が今も活動を自粛しています。
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すでに、国が校庭での活動を制限する基準としている1時間当たり3.8マイクロシーベルトを超える学校はなくなりましたが、保護者からの要望などを踏まえ学校独自の判断で校庭を使わないようにしているところも多いようです。1か月ほど前には6割の学校で自粛していましたので、それから比べると徐々に活動を再開しつつありますが、全体としては、一気に再開とまでは至っていません。
Q2.まだまだこどもたちは不自由な生活を余儀なくされているのですね?
A2.このところ30度を超える真夏日になる日もあり、福島ではきょうも30度を超えています。そんな中、長袖にマスクをして通学するこどもたちの姿が数多くみられます。教育委員会では、熱中症やインフルエンザなどの感染症を予防する意味からも、風の強い日に土埃が教室に吹き込まないように配慮さえすれば、例年通り夏服で通学したり、教室の窓を開けて授業をしたりしても構わないと呼びかけてはいますが、まだ窓をあけるのは換気程度にとどめたり、体育の授業を屋内でしたりする学校も多いということです。
Q3.こどもたちはストレスのたまる日々を過ごしていることになりますね?
A3.そうしたこどもたちのために、せめて夏休みぐらいは、精一杯手足を伸ばして遊べるようにしようと、支援する動きが広がり始めています。たとえば、こどもたちに夏の間も涼しい北海道で過ごしてもらおうという「ふくしまキッズ」という取り組みは、今月初めに小中学生を対象に200人募集したところ、開始から1時間半で定員に達するほどの人気ぶりでした。この取り組みは、もともと東京のNPOが電力不足が心配される都会のこどもたちに夏休みに北海道で自然体験をしてもらおうと企画していたものですが、遊ぶことがままならずストレスをためているこどもたちを支援してほしいという福島のNPOからの働きかけで実現したものです。
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Q4.福島のこどもたち全体からすると200人の募集ではまだ少ない感じですね?
A4.その通りで、今回はウェブ上でパソコンや携帯から申し込みを受け付けたのですが、締め切ったあとも申し込みが相次ぎ、600人が順番待ちの状態になっています。北海道南部の大沼公園にあるリゾートのコテージを借り切って1週間単位で、最長5週間受け入れる、往復の旅費3万円の負担だけですむというのが保護者の気持ちを動かしたようです。運営費は市民からの寄付と受け入れ先となる北海道の七飯町などからの支援でまかなわれますが、寄付の集まり方次第で、200人に限らずできるだけ多くのこどもたちを受け入れたいとしています。
Q5.夏休みに被災地のこどもたちを受け入れる企画が相次いでいるということですが、こどもを参加させたいという場合どうすればいいんですか?
A5.その情報の提供が課題です。ようやく文部科学省が重い腰をあげて、ホームページで情報の提供を始めました。
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福島を中心に被災地のこどもたちを対象にした企画を紹介しています。ホームページには60以上の情報が寄せられていて、民間団体が新地町の小学生30人を長野の野尻湖のキャンプに招待したり、京都府が福島の60人の小中学生を無料で招いて京都の文化に触れてもらったりと様々で、これから申し込むことができるものも数多くあります。それぞれ家計に負担がかからないように無料にしていたり、往復の交通費だけで受け入れたりしているのが特徴です。ただ、このホームページは、自治体からの情報がおもで、民間団体の情報が網羅されているとは言えません。保護者のニーズに応えるためにもっと積極的に情報を集めてほしいと思います。
Q6.インターネットが使えない場合どうすればいいんでしょうか?
A6.ネットを使えない人たちからするとどうやって情報を手に入れたらよいのか、その手段がないのが現状です。パソコンがないために情報が手に入らない、申し込みもできないということにならないよう、学校や市町村役場など保護者の立ち寄りやすい場所でプリントアウトしたものが見られるようにするなど情報の入手に格差が出ないよう行政の側で工夫してほしいと思います。
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外に出て放射線量を心配せず自由に遊べるようになるのが本来の姿ですが、そうなるまでには時間がかかりそうです。そうした中、ストレスをためているのは原発事故の影響に不安を抱きながら被災地に住み続けることを選んだ家庭のこどもたちです。保護者の中には「こどもだけでも疎開させてほしい」という声が聞かれます。夏休みぐらいは精一杯手足を伸ばして遊べる環境をつくってあげて、リフレッシュして2学期を迎える。せめてそれぐらいのことは、待ちの姿勢ではなくより主体的に取り組むのが国や自治体の責務ではないかと思います。
