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スタジオパーク 「クレジットカードの現金化に注意!」2010年12月15日 (水)
今井 純子 解説委員
クレジットカードの買い物枠を悪用して、事実上高い金利でおカネを融通する事業者に関するトラブルが急激に増えています。今井解説委員に聞きます。
Q1)どのようなトラブルか?
A1)今、インターネットや道端で、「クレジットカードの買い物枠を現金化します」という広告が多く見られます。それに応じて、たとえば、50万円の申し込みをして、自分のクレジットカードの番号を伝えます。すると、10万円分を業者が差し引いて、40万円が銀行口座に振り込まれ、数日後に、CD-ROMなど、ほとんど価値のない商品が送られてくる仕組みです。つまり、カードで50万円の商品を買って、40万円がキャッシュバックされたという形です。
利用者は、手軽に40万円をもらった気になりますが、業者は、クレジットカード会社と契約していて、50万円分を受け取っています。
その結果、利用者のところには、一ヶ月ほどたってクレジット会社から「50万円分」の請求がきます。
Q2)40万円しかもらっていないのに、50万円返さなければいけない?
A2)そうです。差し引き10万円分は、1ヶ月の利子のようなもの。年率に換算すると、300%もの高い金利で40万円を借りたのと同じことで、結局はおカネを返せずに行き詰まる人が増えています。
全国の消費生活センターには、今年4月から10月の間に、282件=去年の同じ時期の3倍の相談が寄せられています。
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Q3)なぜ、急に増えているのか?
A3)今年6月に、消費者金融に対する規制が強化されたことがきっかけです。すでに、借金の額が年収の3分の1を超えてしまった人や、収入のない専業主婦などが、消費者金融から新たにおカネを借りられなくなって、こうした現金化の業者に駆け込むケースが増えているとみられています。
Q4)そんなに高い金利は、違法ではないのか?
A4)確かに、消費者金融などの貸金業者が「20%」を超える金利でおカネを貸すことは禁止されています。ただ、先ほども言ったように、「クレジットカードで買い物をした」形をとっているので、「貸金業者ではない」という判断で、規制の対象にはなりません。
警察や金融庁が、「詐欺罪」に問えないか、何らかの規制ができないか、検討していますが、今のところ、野放しに近い状態です。
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一方、利用した人は、結局は、借金がさらに増えるだけです。しかも、クレジットカード会社は、おカネに換える目的でクレジットカードを利用することを禁止しています。「規約違反」でカードの利用ができなくなるだけでなく、残っている借金をすべて、分割でなく、まとめて、すぐに返済するよう求められる心配もあります。自分の首を自ら絞めることになり、絶対に利用しないよう消費者庁が呼び掛けています。
Q5)ただ、年末でおカネが必要という人は多い。どうしたらいいのか。
A5)窓口をふたつ紹介したいと思います。
まずは、全国の社会福祉協議会が窓口になっている「公的な貸付制度」です。一時的な生活費や治療費などを、低い金利、あるいは無利子で借りることができます。
ただ、一定の収入がある人など借りられないケースもあります。
さらに、最近は、収入が大幅に減って、常に生活資金が足りないという事例が増えています。お酒や買い物などへの依存症や離婚問題など、様々なトラブルが背景に絡んでいるケースもあります。こうした問題を解決しないと、一時しのぎでおカネを借りても、同じことの繰り返しになってしまいかねません。
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Q6)根本的な解決方法はないのか?
A6)それが2つ目。地域の生協などが自治体と連携をして、行っている取り組みです。特徴は、単にお金を貸すのではなく、「総合的な生活再生を支援する」点です。
例えば、福岡のグリーンコープの場合、家族を含めて何度も面談をして、生活状況を詳しく聞き取りします。そして、支出を見直したり、滞納している税金や家賃などの返済計画をたてたりします。弁護士や依存症のNPOなどと連携して、背景にある問題の解決にも取り組みます。その上で、なお必要なら、おカネを貸すという仕組みです。
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年率9.5%と、公的な融資より高い金利ですが、貸した後も、定期的に面談をして計画を見直すといった、親身な対応で、返済されなかった割合は、1%にも満たないほどです。
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Q7)効果がありそうですね。
A7)ただ、残念なことに、こうしたていねいな相談・丁寧な融資は手間もお金もかかるため、まだ、全国でも、主にこういった限られた地域にしかありません。
すぐにカネが欲しいという人にとっては、面倒に感じるかもしれません。
ですが、借金問題を断ち切るには、遠回りに見えてもこうした対策が、一番近道ではないかと思います。
こうした取り組みが全国に広がるよう、国も、悪質な業者への規制強化とあわせて、資金面などで後押しすることも検討してほしいと思います。
