2008年02月20日 (水)“戦争と人間"を追求するフランスのドラマ


再放送ですが、今週、来週、金曜日の午後に、
BS2で2本の海外ドラマが予定されているので、
このブログでもちょっとご紹介。

『戦場のキックオフ』2月22日(金)午後2時40分~4時26分
『失われた子供』  2月29日(金)午後3時00分~4時33分  (※)

『戦場のキックオフ』の舞台は第一次世界大戦。
実際にあった話をベースにしたドラマです。
フランスの田舎で子どもがサッカーをしているシーンから物語は始まります。
ボールを拾いに行った子どもたちは、剣に突き刺さったボールを発見。
そして、一気に舞台は第一次世界大戦中の戦場へ・・・。
悲惨で過酷な戦場。
でも、フランスの若い兵士たちもドイツの兵士たちも、
本当は戦いたくなんかありません。
上官の目を盗んで、一緒に食事したり、歌を歌ったり・・・。
休戦中、ついに一緒にサッカーをしてしまう兵士たち。
しかし、休戦が終わると、また戦いは始まってしまいます。

戦争を舞台にした映画やドラマはたくさんありますが、
このドラマの特徴は、ごく普通の暮らしをしていた若者や男たちが、
お互いを殺し合う過酷な戦場に、突然置かれてしまう理不尽さが、
ていねいに描かれていることでしょうか。

つかの間の休息、川で水浴びをして、真っ裸のまま敵同士で出会いビックリの兵士達。
シャワーも浴びることのできない戦場で、川で泳いだら気持ちい~のは、敵も味方も
関係ないよね・・・と思えるシーンです。
同じアルザス地方生れとわかって、一緒に歌ってしまうドイツ兵とフランス兵・・・。
(そういえば、フランスとドイツって、アルザス地方をめぐって対立してたっけと
 歴史の授業を思い出しましたっ)
塹壕(ざんごう)で身を潜めていると、そこに飛んできた丸い爆弾・・・。

とあまり書いてしまうとつまらないので、ぜひご覧ください。

スポーツっていいな! と思う一方、
そこで通じた心も引き裂かれてしまう“戦争"の
非情さが身に染みる作品です。

これは、元々、アニメで「War Game」というものがありまして、
2002年に教育テレビで、同じ「戦場のキックオフ」というタイトルで放送されました。
こちらは、イギリス兵士とドイツ兵士の物語だったんです。
イギリスの片田舎でサッカーに明け暮れる3人の若者が、
まるで冒険旅行に行くかのような気持ちで出征してしまうんです。
しかし彼らを待っていたのは、戦争の厳しい現実・・・。
塹壕(ざんごう)で迎えたクリスマスの日、イギリスとドイツ両軍の若い兵士たちは、
中間地帯でサッカーの試合を始める・・・というお話。

原作はイギリスの絵本作家マイケル・フォアマンという方ですね。
これは、2002年キンダー・フィルム・フェスティバル(アニメ部門グランプリ)など、数々の賞を受賞したアニメ作品です。
あっさりとした絵柄なのですが、それが、かえって戦争の悲しみを伝えているな~と
覚えています。

もう1つの長編ドラマ『失われた子供』の舞台は、第二次世界大戦のフランスです。
出征中に、妻を亡くした男性ピエールが主人公。
3歳の息子が行方不明になったため、終戦後、息子を捜し回ります。
ついに養護施設で、息子らしき少年を見つけ、養子にする決心を固めます。
ところが、その直後、別の少年に出会い・・・と、
ストーリーはここまでにしておきましょう。

戦争で親を亡くした養護施設の子どもたちの心模様が、
これまた細やかに描かれています。
親が子を思う気持ち、子どもが親を慕う気持ち、
そして・・・何より、子どものせつない心が伝わってくる作品です。

アクションやコメディ、CGを駆使した大作というと、どうしてもアメリカものが
多くなってしまうのですが、ヨーロッパの作品、とりわけフランスは、
戦争に巻き込まれた人間を、あたたかい目線で描いた良質のドラマが
毎年、制作されていて、いつも感心してしまうんです。

(※)『失われた子供』は国会中継のため、放送日が変更になりました。
BS2  3月27日(木)午後2時50分~4時23分です。ご了承ください。

投稿者:イルカ | 投稿時間:12:40 twitterにURLを送る facebookにURLを送る mixiにURLを送る Yahoo!ブックマークに追加 Googleブックマークに追加 はてなブックマークに追加 ソーシャルブックマークについて
※NHKサイトを離れます。

ページの一番上へ▲