2009年11月12日 (木)『ER14』誕生日プレゼントがあの本だった理由とは


『ER14』第6回「うぬぼれと未熟」でモレッティの息子ブライアンが父親にある本をプレゼントしていましたね。

東海岸の大学に通うブライアンは突然父親のモレッティのもとをたずねてきます。
父親の誕生日を祝うためというのですが、そのプレゼントとして一冊の本を差し出しました。

その本は
コーマック・マッカーシー作の「ザ・ロード」。
ブライアンいわく、「これはただの一冊の本じゃないんだ。考え方が変わるよ」。

「ザ・ロード」は2006年にピュリッツァー賞を受賞した小説です。
何か大きな破壊的な出来事によって地球上の文明も、そしてほとんどの生物も姿を消してしまった近未来が舞台。
父親とまだ小学生くらいの息子の二人が、北米大陸を南へと歩き続けます。
日本語の翻訳が出ているので私も読みましたが、人類再生の希望がほとんどない世界で、父子の孤独な旅と、その旅の途上でかわされる二人の会話が淡々と描かれる小説です。

ブライアンが興奮気味にこの小説を父親に渡すのはなぜなのでしょうか。
ドラマの後段でブライアンはモレッティに小学4年生のときの思い出を語ります。
父親がブライアンを連れて出かけた旅のことです。

  ブライアン「車から外の景色を見ながら、一体どこへ連れて行かれるんだろう。
         あのときほど期待で興奮したことはなかった。一生忘れられないよ。」
  モレッティ「氷の穴釣りのときか。」
  ブライアン「そう、凍った湖に二人だけ。あの思い出を、パパに感謝したくて、
         だから来たんだ。」

父親と出かけた二人だけの秘密の魚釣りの旅と、「ザ・ロード」の父子の旅が、ブライアンの心の中で重なっていたということでしょうか。

しかし、「ザ・ロード」の旅は決してぬくもりに満ちた親子旅ではありません。
あの厳しくつらい旅を描いた小説が、なぜブライアンの心を大きく揺さぶったのか。
そのことが気になって仕方ありません。

投稿者:YUKI | 投稿時間:23:45

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