2012年11月27日の

一番星
川村吉一さん

川村吉一さん

職業:布団職人

★職人の技の秘密に迫る!★

 日本が世界に誇る伝統の布団。
その技術を守り続け、手作りの布団にこだわっている布団職人をご紹介します。

 

 川村吉一さんは昭和初期から続く布団屋の3代目です。化学繊維の布団が主流になる中、綿100パーセントでできた布団にこだわっています。
布団は全て手作り!綿を詰める作業からシーツを縫う作業まで、一人で行います。

 

 寝心地のよい布団を作り出す秘密。その1つが「綿の配合」です。
異なる堅さの綿(やわらかいメキシコ産と硬いインド産)を混ぜ合わせて、独自の堅さの綿を作ります。これは普通、専門の業者が行う作業。
敷き布団や、掛け布団など、用途に合わせて硬さの違う綿を作ります。
今回作っていたのは、敷き布団用。かけ布団用より、インド産が多めに入っています。

 

 そして、布団の中身を作る作業にも秘密があるんです。
心地よい敷き布団は、重たい体を支えなくてはいけないため、中央部分が盛り上がっています。そのため大きさが異なるシートを積み重ね、中央に行くにつれて厚みが増すようにしています。
この時光るのが職人技!
川村さんは綿をちぎりながら、重ねるシートの大きさを調整していきます。メジャーを使わず、経験と勘で作業を行っていきます。
ここで田上リポーター、川村さんの作業がどれくらい正確なのかメジャーを使ってチェック!すると、きちんと「6センチ」間隔で積み重なっていました!さすがです。

 

 こうした川村さんの熟練の技を聞きつけて、店に使い古された布団がたくさん持ち込まれているんです。
川村さんは、硬くなった布団の綿を全て取り出し、もう一度使えるように打ち直しているんです。
この日は、打ち直した布団を、今年85歳になる女性の元に届けました。女性が、母親の代から使っているという思い出の布団です。ふっくらとよみがえった布団に大満足です。

 

 「思い出を預かってお渡しして、またお礼を言っていただけるというすごく幸せな職業。これで満足じゃなくて、もっと気持ちよく眠ってもらえるように、がんばりたい」と川村さんはおっしゃっていました。

田上真澄リポーターからひとこと

 川村さんに「どんな素材の布団で寝てますか?」と言われて、ドキッ!
恥ずかしながら、そんなこと考えたこともありませんでした。
布団を一つ一つ手作りする川村さん。
実は撮影中、保冷材で手を冷やしながら、布団を作ってくれていたのです。
手に汗をかくと、針がしっかり通らないのだとか。
そういう川村さんの慎重なところも、丁寧な布団作りにいかされているのだと感じました。布団も温かいですが、何より川村さんの人柄が温かいんですね。