内 美登志 - うち みとし

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2020年6月4日(木)

『明日』

「『明日』とは、『今日』亡くなった人が、痛切に生きたいと願った一日。だから、皆さん、今日を精一杯生きましょう!」。
この言葉は脳神経外科医として、また落語家・桂前治としても活躍された中島英雄さんの言葉だ。
11年前、「笑いは命の妙薬」というテーマで行った公開生放送のゲストとしてコメディアンの大村崑さん(「西郷どん」にもご出演!)と中島英雄さんをお招きした。二人の楽しいおしゃべりで会場は大爆笑の連続。そして、最後のメッセージとして中島さんが口にしたのが、この言葉だった。
和やかな雰囲気に包まれていた会場が一瞬にして静まりかえり、緊張感が走った。でも、心に響いた。「『明日』とは、そして『今日』とは、そういう日なんだ!」。突き刺さったと言った方が正しいかもしれない。


今年になって高校の同級生二人が、逝ってしまった。高校の同期のメーリングリストで連絡が届いた。まだ50代後半。若すぎる病での旅立ちだった。本当に、悔しかっただろう。
高校の卒業式を最後に二人とは会っていない。思い出されるのは十代の頃の二人の笑顔だ。あの頃、『明日』は必ずやってくると信じていた。


そんなこともあり、最近、寝る前に天井を見上げることが多い。何の変哲も無い白い天井だ。「明日、目が覚めるだろうか・・。もし、目が覚めなければ、この天井が、この世の見納めになるわけか・・」などと、なかなか眠れない夜もある。
そんな時に、中島さんの言葉を思い出す。
「『明日』とは、『今日』亡くなった人が、痛切に生きたいと願った一日」。
ひょっとすると、時間は、もう、あまり残っていないのかもしれない。(あるかもしれない。神のみぞ知る!)還暦を前に、自分は、これまで、やるべきことをやってきたのだろうか? 
あれこれ考えている内に、いつの間にか眠りに落ちる。そして、翌朝・・「目が覚めた。ああ、良かった! 今日も、頑張ろう!!」


依然、世界中で新型コロナウイルスとの闘いは続く。
命に対する意識が高まっている。
中島さんの言葉が、胸に響く。


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