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2012年2月18日
「はじめよう“言葉探しの旅”」 東京都世田谷区立赤堤小学校

鴻巣友季子 (翻訳家)

東京都生まれ。1987年から翻訳を始める。ミステリー、サスペンス、純文学など多彩なジャンルを手がける。2000年にはノーベル文学賞作家J.M.クッツェーの『恥辱』を訳し、また2003年にはエミリー・ブロンテの『嵐が丘』を新訳した。エッセイストとしても活躍している。現在は『風とともに去りぬ』の翻訳に取り組んでいる。

みどころ

 翻訳って何? 英語を日本語に置き換えること? なんとなくそう思っていた子どもたちに、鴻巣さんは"I love you."をどう訳すか尋ねます。「愛しています」「大好きです」、そう答える子どもたちに、鴻巣さんは夏目漱石の訳を教えます。なんと「月が奇麗ですね」。子どもたちは翻訳の奥深い世界に引き込まれていきます。
 そこで取り組んだのは、"The missing piece"という英語で書かれた絵本の翻訳。丸くて口のあるキャラクターが、自分のmissing piece(直訳すると足りない部分)を探して旅を続けるという不思議なストーリーです。もちろん子どもたちは翻訳初挑戦。辞書とにらめっこして単語の意味を書き出していきますが、それをどう並べてもなかなか意味がわかりません。
 そこで鴻巣さんは登場人物の気持ちを想像して、それになりきることが翻訳のカギだということを伝えます。子どもたちは考え始めます。丸いキャラクターはどんな気持ちで旅をしているんだろう? いったい何を探しているんだろう? 想像を最大限働かせるなかで、独創的な訳文が生まれていきます。