一次審査通過作品の紹介[予告編] (2013年)

一次審査通過作品の紹介(予告編)

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児童向けカテゴリー

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Finding Stuff Out 2

  • Entering organization:Apartment 11 Productions
  • カナダ
  • TV /Film/Video

本シリーズは、カナダ・オンタリオ州の科学教育カリキュラムに合わせている。教育的ねらいとしては、実際に子どもたちから出される質問を使い、カリキュラムに出てくる科学の概念を用いて、2年生の視聴者(7歳前後)が把握できるように、答えを出すことである。同時に、コメディの手法を用いて、常に見る者をひきつける楽しいショー、かつターゲットよりも若干年齢の低い視聴者や10歳前後の視聴者にも耐えうる番組を作ることを目指している。本作品では、分かりやすい用語を使っている。時に専門用語が出てくることもあるが、年齢に適合した形を心がけ、科学の予備知識を必要とせずに、視聴者がショーやトピックに親しむことで、科学は楽しい、怖くない、ということを伝えている。 今回のエピソードでは、「なぜ人間の歯と動物の歯は違うのか?」という質問を取り上げる。人間と動物とでは、食べ物が異なるために歯も違っているのだ。ハリソンは、なぜとがった歯と平らな歯があるのか、なぜ鳥には歯ではなくクチバシがあるのか、そして歯の妖精(注:英語圏では、乳歯が抜けると歯の妖精が夜それを取りに来るといわれる)が仕事をしすぎるとどんな姿になるのかということまで、学んでいく。 草食か、肉食か、あるいは雑食なのか?「My Great Challenge(大いなるチャレンジ)」の部では、子どもたちは、ある動物が肉を食べるのか、植物を食べるのか、あるいはその両方を食べるのかを、その歯から当てようとする。 そして、ハリソンは、自分がかかっている歯科医のコーパーバーグ先生を訪ねて、なぜ歯を大事にしなければならないのかを学ぶ。

Migropolis

  • Entering organization:HIERROanimacion E.U.
  • コロンビア
  • TV /Film/Video

主人公トミは10歳のコロンビア人の男の子。ボゴタ(コロンビア)からバルセロナ(スペイン)に引っ越すことになった。ここから、トミの試練が始まる。故郷を離れ、言葉の違いうところに行き、新しい友達を作る。異なった習慣に驚かされ、四苦八苦して、新しい環境になじもうとする。トミは引越しを通して、これらのことを経験していく。 エピソードごとに、トミと彼の友人たちは、日々遭遇する大小の困難を乗り越え、学び、成長を重ね、成熟しいく。友達もトミと同じく、ポルトガル、スペイン、キューバ、メキシコ、エクアドル、ベネズエラ、アメリカ、パラグアイなど、自分の国を離れて暮らしている子どもたちだ。 シリーズの最後では、これらの経験によって一回り大きくなったトミがボゴタへと戻る。本作品はドキュメンタリー、インタビュー形式で制作されており、登場して語る子どもたちは実在の人物だ。 本作品はアニメを交えたドキュメンタリーであり、それぞれのエピソードは、子どもたちの生の声にあふれている。彼らは異国への移住経験を持った子どもたちで、アニメキャラクターを通して紹介される。ペット、気候、お祝い事、スポーツ、音楽、食べ物、友達など、それぞれのエピソードのテーマに沿って、彼らのしてきた体験が語られていく。これらキャラクターは、子どもたちの好みや、性格、出身国を元に、作り上げられたものである。

Perico's Show

  • Entering organization:Radio y Television de Colombia (RTVC)
  • コロンビア
  • TV /Film/Video

動物は話ができないなんて、だれが決めたんだろう?ジャングルで一番楽しいショー『El show de Perico』では、ペリコとアマンダが、ラテンアメリカにいる動物のマペットたちを前にして、遠慮ないおしゃべりを展開する。どのショーも、子どもたちが普段出会うような、いじめ、友情、さぼり、といった状況について、様々な解決方法を提示している。このショーに参加するのは動物たちだけではない。家で見ている子どもたちも、インターネットを使って、答えを選んだり、自分の考える解決策を伝えたりすることができるのだ。 この番組は、社会生活を習得するためのディスカッションスペースである。このスペースを通して、実生活の中で新たに現れる様々な問題を解決するときに、今までにない選択肢を考えつくよう、楽しさを交えつつ示唆が与えられる。 それぞれのエピソードでは、問題がひとつ取り上げられる。その問題に直面して困っている動物がメインゲストだ。問題はコンセプトやテーマに沿って取り上げられ(例えば、激怒、やきもち、ねたみ、友情、寛容、コミュニティ生活など)、エピソードを通して解決方法を探っていく。 様々な動物ジャーナリストが出てきて、トークショーの各セクションを仕切っていく。これらのセクションでは、異なったものの見方が創造性豊かに紹介され、視聴者は現実世界で状況に対処する際に、幅広い選択肢があることを学ぶ。

IN FOCUS

  • Entering organization:Czech Television (CT)
  • チェコ
  • TV /Film/Video

主人公ヤナは可愛らしい9歳のローマ人の女の子。けれども学校でも家庭でも、問題が起こる。学習障害のため、集中することが難しいのだ。この障害に立ち向うため、彼女はユニークなセラピーを受けることを決心する。我々は本当に、自分の可能性や意思の限界を超えていけるのか? このドキュメンタリーでは、子どもたちの集中力を改善するユニークなセラピーが紹介される。

Checker Can

  • Entering organization:Bayerischer Rundfunk (BR)
  • ドイツ
  • TV /Film/Video

フライドポテト少々、ハンバーガーとコーラ。世界中の何百万という人々が大好きなメニューだ。けれども、それはなぜなのだろうか?原材料はどこから来ているか?手がかりを探ってみよう。 番組の進行役カンは手始めに、トーマスと一緒にフライドポテトがどこから来ているのかを調べる。トーマスは、ミュンヘン近くのハッテンホーフェンのジャガイモ生産者へ。彼の畑では、茶色いジャガイモが育っていて、これが後に輝くばかりのフライドポテトになるのだ。カンは収穫の手伝いをするが、巨大な機械がどのように、毎日何千ものジャガイモを掘り出しているかを目の当たりにする。カンは、フライジング・ヴァイエンシュテファン大学のウラジミール教授と一緒に、なぜフライドポテトやハンバーガーやコーラがこんなにおいしいのか、調査に乗り出す。主にハンバーガーのトッピングについて調べていくが、おいしい理由を突き止めたカンは驚くばかりだ。彼らはミュンヘンのと殺場にも行くが、これにはカンも少々勇気がいった。ここでカンは、肉屋のアントンから、ハンバーガーの肉がどこから来るのかを教えてもらう。そしてついには、カンとウラジミール教授はもう一つのなぞ、コーラは一体何からできているのかを明らかにしていく。

EARTH TO FUTURE

  • Entering organization:Der Kinderkanal ARD/ZDF (KIKA)
  • ドイツ
  • TV /Film/Video

フェリックスは、将来において肉食をやめなければならないだろうと考え、その方法を探る。彼は、フライジングにあるフラウンホーファー研究機構で、気候変動を引き起こすことなく、現在よりも健康により良い代替方法はないかと研究しており、エンドウマメや小麦、大豆などから作られた代替食品を試したり、オランダの科学者たちが実験室において、どのように動物の細胞から食肉を作り出しているかを説明する。

教育的ねらい
今日の子どもは明日をになう大人であり、将来を切り拓き、持続可能な生活基準を打ち立てる過程において、彼らこそが積極的に役割を担っていく必要がある。 本作品では、そのために必要な予備知識が提供される。将来における課題が、わくわくするようなざん新な構成で紹介されるが、これは特に低年齢の視聴者向けに作り込まれたものである。課題は、環境保護から始まり、社会・技術・教育領域における問題までをカバーしている。本作品は、適切な情報を提供するとともに、自分たちの行いがもたらす結果について考え、将来の担い手として能動的に行動していくよう、子どもたちを促している。

Challenges-Hair Story

  • Entering organization:Israel Broadcasting Authority (IBA)
  • イスラエル
  • TV /Film/Video

物語の主人公ケリーは11歳、黒く長い髪をした女の子。ケリーの自慢は髪。自分の髪が大好きだ。 ガンのために髪が抜け落ちた子どもたちのことを気の毒に思っているケリーは、ガン患者のために、寄付された髪でウィッグを作っている団体のことを知り、自分の髪を寄付したいと考えた。 作品では、ケリーが寄付を考えるところから、実際に寄付するまでを追っていく。彼女のさいなまれるような迷いと、自分の髪を寄付しようという思いが、視聴者にも共有される。我々は、ガンを患っている子どもたちに出会いに行く彼女の旅にも同行した。
本作品で心を動かされる場面の一つが、彼女が髪を切る前の瞬間だ。もう一つの重要な場面は、ケリーがウィッグになった自分の髪を、ガンを患う女の子リザに渡す瞬間である。
この映画の目的の一つは、お互いに助け合うことの大切さ、特に何かを必要としている人に手をさしのべることの大事さを伝えることである。子どもたちがコミュニティにおいて進んで仕事を引き受けたり、見返りを期待することなく、自分の持つ何かを人にあげたりするためのきっかけになればと願うばかりである。
つまるところ、この作品はチャレンジをどのように乗り越えるか、そしてチャレンジは乗り越えられるのだということを、子どもたちに教えているのだ。

Design Ah!

  • Entering organization:Japan Broadcasting Corporation (NHK)
  • 日本
  • TV /Film/Video

ものごとを把握し、作り直し、より美しく、より心地よく、使いやすくする、これがデザインである。デザインは人やモノと関わりを持っている。それだけでなく、人と人をつなぐものである。 デザインとはプロセスである。観察し、考える。発見し、行動する。
『Design Ah!』は、子どもたちにデザインの喜びを伝える番組だ。いくつかの短いセグメントに分かれていて、子どもたちが様々な視点から、対象物やアイディアを把握するよう作られている。特徴あるものとしては、「デザインの観察」がある。ここでは、一つのアイテムやテーマで、さまざまなデザインを観察する。「解散!」はデザインの解体プロセスを見せることで、デザインの見方や、モノがいかに様々なフォーム、シェープ、色に解体されうるかを示している。「動きのトレース」、「ない世界」では、革新や必需性におけるデザインの重要性を取り上げる。「デザインの人」では、著名なデザイナーが登場し、彼らの作品の秘密を紹介する。全てのセグメントは、それぞれの分野の一流デザイナーによって製作され、イメージ、音楽、サウンドを効果的に使いこなしている。
子どもたちが毎日目にするモノや動きを取り入れることにより、モノのもつ性質をよりよく子どもたちに示し、だれも見たことのないようなモノを作り出す可能性へと導くことが、本番組の目指すところである。

The Brigade: "Black Gold" and "Kicks of Hope"

  • Entering organization:GMA Network Inc.
  • フィリピン
  • TV /Film/Video

フィリピン国家統計局によると、労働に従事しているフィリピンの子どもは550万人にのぼる。更に気がかりなことに、この数は増え続けている。
このエピソードでは、貧困との戦いで幼少時代を奪われた子どもたちについて、“ブリガーダ(注:スペイン語で“班”の意)”が語る。
12歳のビサヤは毎朝、二人の友人、11歳のクリスチャンと13歳のルーベンと一緒に海へ向う。船から廃棄される未精製オイルを回収するためだ。オイルが流出している場所を見つけては潜り、スポンジを使って回収する。たかだか1ドルちょっとのバケツ一杯のオイルのために、健康を危険にさらすのだ。
パヤタスのごみ処分場では、当局が厳しく禁じているにも関わらず、稼動中のごみトラックの上に子どもたちがよじ登り、何か売り物になるものはないかと探す。けれども、この状況には数年前に終止符が打たれた。幸いなことに、ボランティアにより結成されたパタヤスフットボールクラブが、子どもたちに希望をもたらしたのだ。いまや多くの子どもたちが、ごみをあさるよりもサッカーチームでプレイしている。彼らはごみ処理場から離れた場所で、もう一度大きな夢を見ることを教えられたのだ。
この子どもたちを題材にしたブリガーダのドキュメンタリーのねらいは、視聴者の意識に揺さぶりをかけ、次のようなメッセージを届けることである。すなわち、貧困は強力かつあらがうことのできない形で未だ現実社会に存在していること。そして我々は、貧困の中で暮らす子どもたちを助け、彼らの幸せや健康を底上げするという選択肢を持っている、ということである。

The Little Dog Savior

  • Entering organization:Public Television Service Foundation (PTS)
  • 台湾
  • TV /Film/Video

12歳の子どもは、罪なき動物を守るためにどこまで行動するのか?毎日午後になると、主人公ウェイウェイは学校からまっすぐ帰ってきて、捨てられた動物を助けに行く。週末になると、ウェイウェイは動物シェルターのボランティアに行く。そこでせっせと掃除をし、帰るところのない動物たちに食べ物をやり、面倒を見るのだ。ウェイウェイは決して不満を言わない。死んだ動物を道路で拾うときでさえ、一言も不平を言わない。「声を上げることもできない動物は、自分で自分の面倒を見ることはできないんだ。だからこの子たちの世話をしてやらなきゃいけないのさ」と彼は言う。
台湾当局は毎年、10万頭にのぼる迷い動物を捕獲し、うち75パーセントが最終的に処分される。動物の命に対するウェイウェイの愛情と敬意を通し、より多くの人々が帰る場所のない動物たちの苦しみを理解してくれること。動物を守るために持てる限りの力を尽くす、無私のボランティアたちのことを知ってもらえること。これが制作者の願いである。

FOUND

  • Entering organization:Feelgood Fiction Ltd.
  • イギリス
  • TV /Film/Video

『My life as a Popat』を手がけたSanjeev Kohli原作の子ども向けファンタジードラマのショートフィルム。シーク教徒の10歳の男の子ジャスパルは、父親と一緒にロンドンから新しい町に引っ越す。新しい学校の第一日目を迎えるが、ジャスパルは他の子たちから浮いているように感じる。みんなに合わせようと、中心的な男の子のグループにフィギュアのコレクションをあげるのだが、それでも孤立感はぬぐえず、想像の世界へと逃避するようになる。想像の中で、彼は東の果てのファンタジーの世界にいて、自分は田舎の子で、中心的な男の子たちはサムライになっている。現実に戻った彼は、もっとフィギュアを集めよう、できればレアなものを手に入れようと、父親のお金を盗み出す。そうして彼は人気者になるのだが、フィギュアをなくしてしまう。そして、男の子たちはもはや彼の友達になろうとはしなくなった。そのうちの一人とけんかケンカをしたジャスパルは、慰めてもらおうと父親の元へ行くが、実は父親自身もつらい思いをしていたのだ。父親は、ジャスパルがお金を盗んだことを知って、フィギュアを隠したのだと語る。ジャスパルはフィギュアを返してもらうが、男の子たちがまた友達になろうと寄ってくるのを目にして、彼らは自分の本当の友達ではなかったのだということを悟り、フィギュアをあげてしまう。ジャスパルは友情や家族の真の意味を学んだのだ。今や彼の思い描くファンタジーの舞台は、静かな草原へと変わった。

Seeking Refuge

  • Entering organization:Mosaic Films
  • イギリス
  • TV /Film/Video

本作品は英国にたどり着いた五人の幼い難民や亡命者たちの経験を追ったドキュメンタリーシリーズで、子どもたち自身の語りによって話が進んでいく。 それぞれが小説のような背景を背負っている彼らは、故郷を離れた子どもに共通の苦労や希望、英国での生活に適応していく際に立ちはだかる問題について、語ってくれた。 幼い難民や亡命者たちの経験を小学生に伝えること、それを通して自分たちの住む世界についての理解を深めていくこと、これが本作品の主要なねらいである。 教育的側面から見て、これらの映像はきわめて重要な素材だ。学校にいる幼い難民たちが自分たちの経験を共有し、英国中の子どもたちがそれを学べるようにすることで、彼らの直面している問題の一部を詳しく知ることができるのである。
実際の証言と、クリエイティブで生き生きとしたアニメーションの組み合わせは、子どもたちにとっては教育効果もあり魅力にあふれるものだ。子どもたちが自分自身の言葉で問題を説明するため、子どもの視聴者にも分かりやすく、自分の住む世界を他者の眼を通して観察する一助となっている。 今日増え続ける重要な問題について、子どもたちの目を向けさせ、考えさせ、そして増大する多文化社会で一人ひとりが果たす役目について話し合う際、本作品は、貴重な素材となるであろう。 これらの映画は、2012年6月にBBC2で放送された難民ウィークの中心をなすもので、英国中の学校で使用された。

The Bloodhound Adventure

  • Entering organization:Glasshead
  • イギリス
  • TV /Film/Video

これは、地上における速度世界記録763mphを破り、1,000mphを目指す先駆的な挑戦を支える科学・工学についての作品である。ヤン・ウォン博士と若い研究者たちからなる彼のチームは、ブラッドハウンド・スーパーソニック・カーに隠された秘密を探る冒険へと繰り出す。彼らは、この無比の車をデザインし、組み立てている専門エンジニアたちと会い、更には屋内スカイダイビング、曲芸飛行、スリルあふれる改造車レースを経験することになる。彼らは、「ブラッドハウンドは車なのか、飛行機なのかあるいはボートなのか?」「ブラッドハウンドは何で駆動しているのか?」「高速トラベルはなぜ困難なのか?」「ブラッドハウンドにはなぜタイヤがないのか?」「ブラッドハウンドはどのように減速するのか?」、そして「ブラッドハウンドを運転するのはどんな感じなんだろう?」という疑問を調査していく。その合間にも、彼らは教室に戻り、この素晴らしい工学的挑戦に関係する、わくわくするような化学実験を行う。ブラッドハウンドは単なる、極限を目指す工学プロジェクトではない。このプロジェクトの主なねらいは、教育である。この工学的挑戦を通して、月面着陸と同じくらい衝撃をもって、次世代の科学者・エンジニアにひらめきを与える。これが、プロジェクトの目指すところなのだ。『The Bloodhound Adventure』は、プロジェクトのわくわく感やスケールを伝え、科学の有用性に光を当て、この素晴らしいプロジェクトを子どもたちの身近な科学や学校で行うことのできる実験に結びつけて、見せることを目的としている。

You Too Can Be An Absolute Genius

  • Entering organization:Lion Eyes TV Ltd
  • イギリス
  • TV /Film/Video

フラン・スコットは有能な科学者で、陽気なプレゼンター。子どもたちと発明について、あらゆる角度から検証する。子どもが「発明家」という言葉を聞いて何を思うか。発明とはどのようなものになりうるのか。アイデアをもたらすひらめきをどう発展させていくのか。それが発明に結びつくまでの試行と改良。そして発明が私たちの生活や周囲の世界にもたらす影響。フランは、発明を紹介し、発明家に会いに行くことで、こうした検証を進めていく。
フランは様々な発明家に会い、彼らのひらめきや開発、試行、粘り強さを明らかにしていく。サメの皮膚をまねた水着や、自らが経験したせき髄損傷からアイデアを得て、“面白い道具”を発明した身体障害を持つ発明家。また第三世界での利用を想定した電気不要の冷蔵庫を開発した発明家などが登場する。子どもたちが日常生活の中で、より想像力を働かせて、物事や周りの世界に目を向けること、そして自分自身でどのように解決法を編み出していくかについて考えること、これが本作品のねらいである。
教育面では次のことを目指している。すなわち、試行や挑戦を通じて発明を完成させるためには、いかに粘り強さ・やる気が必要か、新しい発明をする際に、遊びが大切であると子どもたちに伝えること。そして、彼ら自身が、遊びや分析、問題解決により、創造性を発揮することである。子どもたちが、創造性を用いて、私たちの住む世界についての理解を深め、現実における可能性を伸ばして行く、その一助でありたいと願っている。

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