イベント

11月6日(土)
会場開催(WITH HARAJUKU HALL)/オンライン開催(Zoomウェビナー)

午後2時~午後3時

デジタルメディアが生み出す未来と課題

このセッションでは、2021年のエントリー作品を振り返りながら、デジタルメディアの可能性と課題を探った。

パネリストは3名。NHKからデジタルメディア部門の一次審査委員を務めた森内大輔副部長、クイズやゲームでSDGsを学ぶ番組『未来王2030』の細川啓介チーフ・プロデューサー。ドイツからは、2019年のファイナリスト『ヒストリー360°』の制作者として、ユリア・キーネ氏が参加した。

森内副部長は、審査した全22作品の傾向として「今の暮らしの中の課題をデジタル技術によってどう解決できるか、人と人との離れた心をどうつなげるか、そこに工夫を凝らすプロジェクトや番組が多かった」と話した。細川CPは『未来王2030』について説明。若者にもSDGsに関心を持ってもらうため、各自がパソコンからアバターとなって参加するゲーム的な要素を取り入れたという。コロナ禍でも日本各地から安全に参加できるメリットを挙げた。また、同様のヴァーチャルプログラムを用いた『ハートネットTV(ひきこもりVR 親子座談会)』にも触れ、「顔を出すことが難しい人たちもつながることができる」という点を挙げた。

一方の課題として、キーネ氏は「デジタルに精通した制作スタッフが少ないこと」「VRゴーグルなど機器が必要になると一般家庭からはアクセス性が良くない点」を指摘。森内副部長は、「若い人のなかには、いくつものSNSアカウントを持ち、それぞれで人格を使い分ける人もいる。自覚して使っていかないと、精神的な問題も出てくる」と話した。加えて細川CPは、「体験してもらうテレビになってきている」と話し、次の段階のメディアリテラシーの必要性を指摘した。キーネ氏は「公共放送として常に必要な情報を届けて、どの情報がリアルなのか、わかってもらうことが課題」と使命を語った。

森内 大輔
パネリスト

森内 大輔

日本賞2021デジタルメディア部門 一次審査委員/NHK営業局戦略企画部 副部長

1999年NHK入局。「紅白歌合戦」の舞台美術のデザインやドキュメンタリー番組のCG演出を担当。近年は、東京駅のプロジェクションマッピングやAIで過去の歌手を再現するコンテンツをプロデュース。現在は公共メディアの価値を伝えるデジタルマーケティングの開発に従事。

細川 啓介
パネリスト

細川 啓介

NHK制作局 チーフ・プロデューサー

2003年NHK入局。『Rの法則』『沼にハマってきいてみた』など若者向けのエンターテインメント番組を多数制作。2019年現所属に異動後は『みんなの卒業式』『青年の主張2020』など、コロナ禍の若者の声を届ける特番を制作する傍ら、新たな視聴者参加型番組の形を模索する中でVirtual NHKの開発に携わる。同プラットフォームを活用し今年制作したSDGsクイズ番組『未来王2030』はABU賞ファイナリストにノミネート。

ユリア・キーネ
パネリスト

ユリア・キーネ

第2ドイツテレビ エディター/プランナー/フォーマット・デベロッパー

ユリア・キーネは、ドイツの公共放送、ZDF、にて編集者、プランナー、フォーマットデベロッパーとして活躍。政治的および社会的問題に焦点を当てた作品に携わる。さまざまなクロスメディア作品を制作し、多種多様な層に向けた映像フォーマットを生み出してきた。2019年の第46回日本賞でデジタルメディア部門優秀賞を受賞した「History360」のチームの一員でもある。

大橋 拓
司会

大橋 拓

NHKアナウンサー

『ニュース シブ5時』リポーター。小学生と一緒に「メディアとは何か」を考えるオンライン教室『つながる!NHKメディア・リテラシー教室』を担当。スタンフォード大学への派遣プログラムで、アメリカの公共メディアやポッドキャストなどを取材した経験から、音声メディアの未来を考えるラジオ番組のキャスターも務めている。

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