第31回「日本賞」<2004年>最優秀番組

特別賞
国際交流基金理事長賞
番組名:ドアを開けると 第4シリーズ 南アフリカ
機関名:ラグドール
国名:イギリス
 
番組内容
 外国の子供たちの暮らしを知ってもらうことを目的とした5分のミニ番組。毎回、子どもがドアを開けるシーンで始まり、ドアを閉めるシーンで終わるため、このタイトルがある。 この回は、南アフリカの村が舞台。外で走り回って遊んでいた幼い女の子は、頭の上に卵や果物を載せたおばさんと鉢合わせ。卵は落ちて割れてしまう。I'm sorry.と謝る少女。これはまずいと思った女の子は、友だちと一緒になって鶏を追っかけ、鶏が生んだばかりの卵を発見。そうっと拾っておばさんに手渡す。受け取る時にうっかり1個落としたおばさんが、こんどはI'm sorry. 一件落着である。
審査講評
 文化交流や相互理解教育は、子どもができるだけ小さなうちから始めるべきであり、年齢が低すぎるという心配をする必要はない。この番組は、南アフリカの幼い子どもが遊んでいるうちに経験するちょっとした出来事を、数分という短い時間に納めている。ナレーションを全く使っていないが、ストーリーが単純なので、世界中の子どもたちが容易に理解し、楽しむことができる。
 番組の目的である“文化の多様性理解”というテーマを越えて、視聴者は、登場する子どもの動きを楽しみながら見ることができる。遊び好きな子どもは世界中どこにでもいるが、この番組に登場してくる子どもは、南アフリカの村という特定の背景の中にいる。この番組を見ることで、アフリカの村にはどんな家が建っているのか、人々はどんな日常生活を送っているのかといった点を垣間見ることができる。このミニ番組はその意味で、世界中の子どもたちがお互いを知り合う可能性に寄与するだろう。
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