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科学界を揺るがす事実が発覚した。それは1986年、アインシュタイン没30年後、アインシュタインが最初の妻に宛てた数々のラブレターの山から発見された。物理学者であるエバン・ハリス博士が、1992年に開催された北米科学会議でそれらの手紙を公表し、アルバート・アインシュタインとミレーバ・マリックの二人が情熱的に深く協力しあっていた様子が明らかになった。そして、相対性理論は誰の考えた理論だったのか、という疑問がわきあがった。この事件に興味を持ったプロデューサー、ジェラルディン・ヒルトンが、その後8年にわたって、知られざる科学者ミレーバ・マリックに関する調査を重ね、アインシュタインの妻を制作した。この番組は20世紀を代表する科学界での共同研究の真実を明かし、歴史からいつのまにか消されていたミレーバ・マリックの名を再びよみがえらせた。アインシュタインの妻は、ミレーバの人生や科学への功績に関する知識を教えるだけではなく、見ている人が19世紀末から20世紀初頭にかけての女性の社会的役割がどのようなものだったのか、深く考えさせられる番組である。 |
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