第30回「日本賞」<2003年>最優秀番組

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総務大臣賞(子ども番組の部)
番組名 ピタゴラスイッチ
機関名 日本放送協会(NHK)
国名 日本
番組内容
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 4歳から6歳までの子どもを対象としたシリーズの1本。子どもに見方、考え方を変えてみることを教える。さまざまな関係性を示すことにより、問題を解決するスキルを示す。この回の7つのセグメントのテーマは「新しい見方」である。視聴者である子どもたちは、違った角度から物を見ると違って見えることを知らされる。コンピューターグラフィックアニメーションが描く「四角い枠」で、子どもたちは、見方を変えると「四角い枠」の表すものが変わることを学ぶ。また「おとうさん」が、状況によっては「ビジネスマン」「お客さん」「乗客」「患者」と変化することが、歌によって示される。
 
審査講評
 就学前の子どもに向けたこの15分の番組は、“見方を変える”ということに焦点を当て、人と人、物と物との関係は、場所、状況によって決まり、物の大きさや価値は状況によって違って見えることを示している。視点を変えて見せるために、アニメーション、人形劇、実際の映像、歌など、幅広い手法を使った創造的なセグメントで構成されている。審査委員は、複雑な概念をユーモラスに紹介しているこの番組は対象とする年齢の子どもたちにきわめてふさわしい、と評価した。各セグメントはよく考え抜かれ、見せ方が独創的である。この番組は子どもたちに、創造的に考えること、自ら問題を解くことを奨励している。
 
制作者コメント
古屋 光昭さん、ディレクター、日本放送協会(NHK)
 このたび総務大臣賞を頂き、どうもありがとうございます。まずなにより、定時番組であるこの番組をこのような形で評価して頂いたことをうれしく思います。
 ある程度短期集中で人と金を注ぎこみ、高い質をめざす特集番組に対して、定時番組というのは、まず放送が毎回流れなければならず、ルーティンの作業の中で、少ない人数・少ない予算の中でアイデアを絞り、あわせて品質を保ち続けていかなければならないという大変さがあります。
 この番組は「考え方」をテーマにした番組です。子どもに対して、ものの見方や考え方を紹介しています。それにはまず、番組制作者である我々が面白いものの見方や構造に気づかなければ、子どもたちにそれを紹介することが出来ません。さらにそうした「考え方」という概念的なものを、今度は映像というビジュアルで、どのように簡潔明瞭に、スマートに美しく表現するか、という難問も待ち受けています。この番組では、番組を作る側も「考える力」を試されているのです。
 今後も番組は放送が続きます。思いを新たに、質の高い番組を作り続けていきたいと思います。

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